TVで放送された韓国映画、『わたしの頭の中の消しゴム』を観ました☆
監督はイ・ジェハン。主演はチョン・ウソン。ソン・イェジン。
いやぁ~泣いてしまった!
最初はなんだか昔のトレンドドラマみたいな出だしで、建設会社の社長令嬢がちょっと乱暴な現場監督の青年と出会って恋に落ちていくという、よくあるパターン。
しかも演出がちょっと古い(^^)
でもいきなりテーマの「記憶が消える」って事をもってこずに、二人の出会いと幸せな日々を長く描いたり、家族やそれぞれの過去を前半で見せたことによって、かえって後半の「記憶が消える」という事実がとってもショッキングにすごく胸に迫ってくる!
普通のカップルだってそれぞれに問題を抱え、泣いたり笑ったり、時に怒りをぶつけたりして、二人の「思い出」、二人にとってかけがえのない時間を過ごして来る。その思い出がふいに相手の記憶からなくなったら…
幸せな結婚をした二人。ところが花嫁は20代でアルツハイマー病と診断され、消しゴムで消すように、徐々に新しい記憶から忘れていってしまう。
忘れないように部屋じゅうに貼りつけられたメモや写真。一人で支えると決心する夫に対し、その顔さえも忘れてしまう妻…
「もう優しくなんてしないで…全部忘れちゃうんだから…」
「オレが全部覚えといてやる! オレがいるから……毎日が始まりになる、すごいだろ、一生恋ができるんだ」
コンビニにコーラ、トランプやバッティングセンター、ヒゲそりローションの匂い。二人をつなぐ色々な小道具が効果的に使われていて、ラストのシーンでは夢のような風景が…
同じセリフが繰り返し使われているところも良かった♪
こんなに愛してくれる夫を、昔の不倫相手の名前で呼び、「愛してる」とささやく妻。
古い記憶がただ残っているだけなのに「お前を愛してくれてるのは違うだろ~!!」と画面の前で叫んでしまいました(^_^;)
忘れられてしまうことほど悲しいことなない。
渡辺謙主演の『明日の記憶』や、『博士の愛した数式』などで「記憶を失う」というテーマが取り扱われていたので、どうせそのパクリかな? なんて正直思ってましたけど、ゴメンナサイ。いい映画でした。
韓国らしいところもあって、お父さんと娘が仲良すぎ(いっしょにブランコに乗ってる!)とか、病院の先生のコミカルさとか、いろいろ目につきますが、そこは韓国らしいということで楽しめるかも♪
映画はキレイに時間で終ってしまうけど、現実にアルツハイマーに直面している家族にとっては…とつい考えてしまいました。
人生は「辛い」けれど、何か一本加えるだけで「幸せ」になれる。それは一体何んだろう?
映画の中でセリフ。
「人を許すことは難しくなんかない。許すってことは心の中に、ある部屋を一つ作ること…本当の大工は心の家も上手に建てる」憎しみに大切な心の家の居間も台所も明け渡して、自分は外で震えている…許して、憎しみに心の部屋を一つ渡せばいいだけ…
ちょっと自分の抱えている問題と重なるところもあって、思わず泣いてしまいました。
韓国映画、力つけてますね。観てよかったです♪