遅まきながら借りて来ました。
ダニー・ボイル監督の
『スラムドッグ$ミリオネア』
日本の「おくりびと」などが受賞した第81回アカデミー賞で8部門を受賞した作品です。
2008年制作。日本での公開は2009年。
急激な経済発展を遂げるインド。
スラム出身の青年が、クイズ番組で全問正解し大金を手に入れます。
しかし、最後の問題を残し、彼を持ちうけていたのは司会者の巧妙な罠と警察による拷問…
無学な青年が問題に答えられるわけがないとして、警察による強引な尋問が続く中、青年の生い立ちが語られて行きます。
「混沌」という言葉がピッタリのインド社会。
貧富の差に宗教抗争。
スラムに住む子ども達を集めて物乞いをされる大人たちは、稼ぎが良くなるという理由だけで子どもの目をつぶします。
イスラム教徒だというだけで母親を殺された主人公は、兄と二人で物を売ったり時に盗んだりしながら何とか生き延びていきます。
レストランの厨房で、ミネラルウォーターの注文に、ゴミ箱から空いたペットボトルを拾い水道水を入れて出すシーンにはちょっと納得してしまいました(苦笑)
クイズで出題される問題が青年の人生とリンクしていたり、インドの抱える様々な問題がうまく取り入れられていたりと、観ていて飽きさせない展開。
そして何より、青年がクイズ番組に出演する動機が何とも意外です♪
悲しいくらい貧しいスラムの生活に、暴力と金。
ちょっとやさぐれた気持にさせるシーンも多いのですが、ラストシーンで主演者のダンスシーンがあったりして、インド映画を意識した作りに思わず笑みがこぼれたりしました☆
何より、実は恋愛映画だというのが良かったです♪
そして、ついに最後の問題に挑戦することになる主人公。
問題はフランスの作家デュマが書いた作品『三銃士』のタイトルにもなっている三銃士の名前を答えるというもの。
あ~コレなら答えられる!
盛り上がって来ていただけに、最後の問題はもっと難しい問題にして欲しかった。
答えがわかっているだけにドキドキ感が少なくてちょっとだけ損した気持ちになりました。
すっごく個人的な問題なので文句も言えない…(苦笑)