私の高校時代、一年時の社会科には、日本史、世界史、地理のほかに
現代社会1・現代社会2という科目がありました。
現代社会1は
主に第二次世界大戦後から現在にかけての歴史や国政などを学ぶ授業だったと思います。
そして、現代社会2は「倫理」の授業でした。
当時は生徒数も多く
一クラスに40人以上、一学年に8~9クラスくらいあったと思います。
ですから、同じ教科でもクラスによって担当する先生が違うこともありました。
私のクラスの現代社会2を受け持った先生は、ちょっと変わった人でした。
(仮に「T先生」とします)
古代ギリシャの哲学者、ゼノンのパラドックスについて議論したり
「パパラギ」(はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集)という
本の一節をテキストに使ってみたり
井上陽水や中島みゆきの歌(歌詞)について考えてみたり・・・
都会では 自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
(井上陽水「傘がない」)
私 本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で
ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私 驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です
ファイト! 闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ
(中島みゆき「ファイト」)
あの時(高校一年の時)
私よりも少しだけ早熟で大人だった同級生達は「青臭いことを」と
馬鹿にしていたのかもしれません。
私よりも少しだけ幼かった同級生達は「意味わかんない」と
退屈に感じていたのかもしれません。
でもあの時、こういう"世界"が強烈に心に突き刺さる人達もいました。
そしてそれは(大袈裟ではなく)生涯に渡ってその人に大きな影響を与え続けます。
正に"あの時"に出会ったからこそ。
1月16日からNHK総合で『ここは今から倫理です。』というドラマがスタートしました。
(雨瀬シオリさんの漫画が原作のようですが未読です)
主役の山田裕貴さんが演じる「高柳先生」に、あの時の「T先生」の姿が重なります。
あの時と同じように
このドラマ(漫画)の言葉が強烈に心に突き刺さる人達がいるのでしょう。
それらは決して多くはないかもしれませんが、必ず。
だから、物語の生徒達と同じように
16歳の時にT先生と出会い、あの授業が心に突き刺さった生徒は
30年以上経って中年になってもなお、このドラマを観て「高柳先生」の言葉に涙するのです。
現代社会1・現代社会2という科目がありました。
現代社会1は
主に第二次世界大戦後から現在にかけての歴史や国政などを学ぶ授業だったと思います。
そして、現代社会2は「倫理」の授業でした。
当時は生徒数も多く
一クラスに40人以上、一学年に8~9クラスくらいあったと思います。
ですから、同じ教科でもクラスによって担当する先生が違うこともありました。
私のクラスの現代社会2を受け持った先生は、ちょっと変わった人でした。
(仮に「T先生」とします)
古代ギリシャの哲学者、ゼノンのパラドックスについて議論したり
「パパラギ」(はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集)という
本の一節をテキストに使ってみたり
井上陽水や中島みゆきの歌(歌詞)について考えてみたり・・・
都会では 自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
(井上陽水「傘がない」)
私 本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で
ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私 驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です
ファイト! 闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ
(中島みゆき「ファイト」)
あの時(高校一年の時)
私よりも少しだけ早熟で大人だった同級生達は「青臭いことを」と
馬鹿にしていたのかもしれません。
私よりも少しだけ幼かった同級生達は「意味わかんない」と
退屈に感じていたのかもしれません。
でもあの時、こういう"世界"が強烈に心に突き刺さる人達もいました。
そしてそれは(大袈裟ではなく)生涯に渡ってその人に大きな影響を与え続けます。
正に"あの時"に出会ったからこそ。
1月16日からNHK総合で『ここは今から倫理です。』というドラマがスタートしました。
(雨瀬シオリさんの漫画が原作のようですが未読です)
主役の山田裕貴さんが演じる「高柳先生」に、あの時の「T先生」の姿が重なります。
あの時と同じように
このドラマ(漫画)の言葉が強烈に心に突き刺さる人達がいるのでしょう。
それらは決して多くはないかもしれませんが、必ず。
だから、物語の生徒達と同じように
16歳の時にT先生と出会い、あの授業が心に突き刺さった生徒は
30年以上経って中年になってもなお、このドラマを観て「高柳先生」の言葉に涙するのです。