東京オペラシティ・タケミツメモリアルホールで
スティーヴ・ライヒ 80th ANNIVERSARY 《テヒリーム》
を観てきました。
曲目と出演者は以下の通りです。
●クラッピング・ミュージック(1972)
スティーヴ・ライヒ
コリン・カリー
●マレット・カルテット(2009)
コリン・カリー・グループ
●カルテット(2013)
コリン・カリー・グループ
●テヒリーム(1981)
指揮:コリン・カリー
コリン・カリー・グループ
シナジー・ヴォーカルズ
ライヒ御大は80歳とは思えないほど、背筋も伸びて若々しかったです。
『クラッピング・ミュージック』は
初期の「イッツ・ゴナ・レイン」や「ピアノ・フェイズ」といった
同じ旋律が徐々にズレていく"漸次的位相変位プロセス"を
使った作品です。
但し、その名の通り楽器ではなく手拍子で奏でる作品ですが。
手拍子と言ってもかなり難しい?
YouTubeで検索すれば色々な"演奏"が出てきますが、
この動画が一番「わかりやすい」と思います。
https://www.youtube.com/watch?v=lzkOFJMI5i8
ライヒ御大は『クラッピング・ミュージック』を演奏し終えた後は、
客席後方の録画ブース前に座って、ほかの演奏を聴いていました。
(私達の席の右20メートル位の位置!)
『マレット・カルテット』は2台のヴィブラフォンと2台のマリンバの作品、
『カルテット』は2台のヴィブラフォンと2台のピアノの作品です。
2作品とも初めて聴きましたが、『マレット・カルテット』の方が好みです。
非常に美しい作品でした。
後方に位置するマリンバがパルスのような役割を果たし、
第1ヴィブラフォンが早い旋律を奏で始めた後、
少し遅れて第2ヴィブラフォンが旋律を重ねていきます。
カノン(フェイジング)のようにズレて旋律が奏でられているようですが、
複雑すぎてそこまでは聴き取れませんでした。
トークショーを挟んで、メインの『テヒリーム』です。
4人のヴォーカル、打楽器、木管楽器、弦楽合奏による作品です。
手拍子や太鼓による早いリズムの上に、ヘブライ語による「詩編」が歌われますが、
ヴォーカルは、やはりカノンのように微妙にズレて歌い出します。
弦楽器はドローンのように長く引き伸ばされた和音を奏でます。
ヴォーカル、打楽器、弦楽器それぞれ様々なテンポが絡み合いますので、
指揮はかなり複雑です。
コリン・カリーの正確かつ的確な指示も、見ていて気持ちよかった。
客席は、私のようなクラシック音楽から現代音楽という流れで
ライヒの作品を聴くようになった人と、
トランスやテクノ、あるいはアートといった分野から
ライヒに出会ったと思われる人が半々くらいだったでしょうか。
本来"再現芸術"であるはずの音楽作品でありながら、
極めて"私的"(非再現的)になりがちな「現代音楽」の分野で、
これほど幅広く支持されている作曲家はほかにいないかもしれません。
そんなライヒご本人とともに彼の作品を鑑賞できた貴重な演奏会でした。
スティーヴ・ライヒ 80th ANNIVERSARY 《テヒリーム》
を観てきました。
曲目と出演者は以下の通りです。
●クラッピング・ミュージック(1972)
スティーヴ・ライヒ
コリン・カリー
●マレット・カルテット(2009)
コリン・カリー・グループ
●カルテット(2013)
コリン・カリー・グループ
●テヒリーム(1981)
指揮:コリン・カリー
コリン・カリー・グループ
シナジー・ヴォーカルズ
ライヒ御大は80歳とは思えないほど、背筋も伸びて若々しかったです。
『クラッピング・ミュージック』は
初期の「イッツ・ゴナ・レイン」や「ピアノ・フェイズ」といった
同じ旋律が徐々にズレていく"漸次的位相変位プロセス"を
使った作品です。
但し、その名の通り楽器ではなく手拍子で奏でる作品ですが。
手拍子と言ってもかなり難しい?
YouTubeで検索すれば色々な"演奏"が出てきますが、
この動画が一番「わかりやすい」と思います。
https://www.youtube.com/watch?v=lzkOFJMI5i8
ライヒ御大は『クラッピング・ミュージック』を演奏し終えた後は、
客席後方の録画ブース前に座って、ほかの演奏を聴いていました。
(私達の席の右20メートル位の位置!)
『マレット・カルテット』は2台のヴィブラフォンと2台のマリンバの作品、
『カルテット』は2台のヴィブラフォンと2台のピアノの作品です。
2作品とも初めて聴きましたが、『マレット・カルテット』の方が好みです。
非常に美しい作品でした。
後方に位置するマリンバがパルスのような役割を果たし、
第1ヴィブラフォンが早い旋律を奏で始めた後、
少し遅れて第2ヴィブラフォンが旋律を重ねていきます。
カノン(フェイジング)のようにズレて旋律が奏でられているようですが、
複雑すぎてそこまでは聴き取れませんでした。
トークショーを挟んで、メインの『テヒリーム』です。
4人のヴォーカル、打楽器、木管楽器、弦楽合奏による作品です。
手拍子や太鼓による早いリズムの上に、ヘブライ語による「詩編」が歌われますが、
ヴォーカルは、やはりカノンのように微妙にズレて歌い出します。
弦楽器はドローンのように長く引き伸ばされた和音を奏でます。
ヴォーカル、打楽器、弦楽器それぞれ様々なテンポが絡み合いますので、
指揮はかなり複雑です。
コリン・カリーの正確かつ的確な指示も、見ていて気持ちよかった。
客席は、私のようなクラシック音楽から現代音楽という流れで
ライヒの作品を聴くようになった人と、
トランスやテクノ、あるいはアートといった分野から
ライヒに出会ったと思われる人が半々くらいだったでしょうか。
本来"再現芸術"であるはずの音楽作品でありながら、
極めて"私的"(非再現的)になりがちな「現代音楽」の分野で、
これほど幅広く支持されている作曲家はほかにいないかもしれません。
そんなライヒご本人とともに彼の作品を鑑賞できた貴重な演奏会でした。