前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ULTRAVOX Chris Cross氏逝去

2024-04-03 22:52:42 | ULTRAVOX
私が愛するウルトラヴォックスのベーシスト、クリス・クロス(Chris Cross)氏が
3月25日にお亡くなりになりました。



2009年に再結成し「Return to Eden」と銘打ったツアーが行われた時は
いずれまた来日して生で観られることを夢見ていましたが・・・残念です。

Chris Allen. We worked together, we played together, made music and directed videos together.
We were instant friends as well as Ultravox comrades.
Even after years apart we managed to pick up where we left off like the years in between never existed.
You were the glue that held the band together.
You were the logic in the madness and the madness in our lives.
It was great to know and grow with you.
You are loved and missed old friend.
(Midge Ure)


ULTRAVOX『Quartet : Deluxe Edition』

2023-08-03 22:25:34 | ULTRAVOX
私が愛する「第2期ウルトラヴォックス」の3ndアルバム『Quartet』の6CD+DVDボックスセットが出ました。



オリジナルアルバムの発売は1982年です。

「第2期ウルトラヴォックス」の1stアルバム「Vienna」、2ndアルバム「Rage In Eden」は
ドイツ人プロデューサーのコニー・プランクが参加していますが
本作『Quartet』はプロデューサーがジョージ・マーティンに変わっています。



カバー・アートは前作「Rage In Eden」と同じくピーター・サヴィル(Peter Saville)が担当。
この方が手掛けたジャケットデザインではジョイ・ディヴィジョン (Joy Division) の
「Unknown Pleasures」が有名ですね。


Joy Division「Unknown Pleasures」
街中でTシャツをよく見かけます。


プロデューサーが変わったことだけが理由ではないかもしれませんが
1st、2ndの幻想的で暗翳な雰囲気は薄れてポップな面が強調されています。
ですから正直いうと「ULTRAVOX」独特の魅力は減少しており、前2作に比べると聴く機会は少ないです。

ただ、私が唯一観に行った(行けた)来日ライブ公演が『Quartet』の楽曲を中心とした「Monument」ツアーだったので
その意味での思い出は多いですが。

同年12月に行われたハマースミスオデオン(Hammersmith Odeon)でのライヴは
1983年に「Monument The Soundtrack」というライブ盤として発売されています。
「Monument 」という映像作品のサウンドトラックというコンセプトですね。

「Monument The Soundtrack」の収録曲は数曲のみでしたが
今回のEditionには17曲が収められていますので恐らく全曲かと思われます。
(複数日行われていますので同日音源がどうかは不明)


「Monument The Soundtrack」


因みに私は、2023年7月に惜しまれながら閉館・解体が決まった懐かしの中野サンプラザに観に行きました。


当時のチラシです。


ほかには過去のDeluxe Editionと同様にリハーサル音源も収録。
スティーヴン・ウィルソン氏(Steven Wilson)による新規ステレオミックスは
今回のアルバムが一番違いをハッキリと感じました。結構好きです。

この流れで行くと4thアルバム「Lament」のDeluxe Editionもでそうですが正直悩みどころです。

ULTRAVOX『Rage In Eden : Super Deluxe Edition』

2023-02-11 00:08:34 | ULTRAVOX
私が愛する「第2期ウルトラヴォックス」の2ndアルバム『Rage In Eden』の5CD+DVDボックスセットが出ました。
海外では昨年2022年に発売されていたようですが日本ではなかなか入荷されず、明けて2023年1月発売です。



DVDは映像ではなくオーディオのみで、オリジナルミックス?などが収録。

1stアルバム『Vienna』40th Anniversary Delaxe Editionと同様
リハーサル音源や未発表音源もあり、これらも貴重なのですが
今回の目玉?は1981年イギリス・ハマースミス(Hammersmith)でのライブです。

こちらも「未発表ライブ音源」と銘打たれていますが
実は大部分はリイシュー盤に"バラ売り"で収録されています。

ですがまとまった形(CD3とCD4の2枚に収録)でのリリースは初ですので嬉しいですね。


このハマースミスでのライブですが、リミックスの影響あるいは録音状況のせいでしょうか。
ウォーレン・カーン(Warren Cann)のタイトで切れのあるドラミングが目立ちます。

今まで聴いていたもの(スタジオ録音・ライブ盤共)ではあまり意識していなかったので結構意外でした。
ウルトラヴォックスの曲(およびバンド)は「ニューウェーブ」「ニューロマンティック」などと括られることが多いのですが
少なくとも「第2期ウルトラヴォックス」は「ロック」であり「ロック・バンド」であることを再認識しました。

そもそもヴォーカルのミッジ・ユーロ(Midge Ure)もウルトラヴォックス加入以前は
どちらかというと「ギタリスト」の立ち位置でした。
(「New Europeans」冒頭のギターのリフもとても印象的でカッコいい)
スタジオ録音だと若干控えめなギターもライブだとノリノリで弾いているようです。

ちなみにミッジ・ユーロはウルトラヴォックス加入と同時期に
シン・リジィ(Thin Lizzy)のツアー途中で失踪!したゲイリー・ムーア(Gary Moore)の代役を務めたりしています。
以前、シン・リジィのファンミーティング?にゲスト出演しているのを見たことがあります。


ところでCD2はスティーヴン・ウィルソン(Steven Wilson)による新ステレオ・リミックスなのですが
正直このスティーヴン・ウィルソンさんがどういう方でどのくらい凄いのかよく知らないですし
聴き比べても違いがよくわからない・・・

色んなヴァージョンが収録されているのは良しとしても・・・なんで全曲入ってないの?
第1曲「The Voice」がいきなりないし。どういうこと?どんな拘り?


でもまあ「当時からのファン」にしてみれば、やはり40年後の有難い「贈り物」ではありますね。


ULTRAVOX『Vienna : 40th Anniversary』

2021-03-02 21:31:20 | ULTRAVOX
ある作曲家の生誕何年・没後何年という記念の年に、特別なコンサートを行ったり
企画物のCDが発売されたりするのは、クラシック業界では普通のことです。
というか、毎年のように誰かのメモリアル・イヤーがあるのでは。

もともと売上規模の小さい業界ですから、営業サイドの努力の賜物でしょうか。

最近は作曲家だけでなく、グレン・グールドのような人気演奏家の
生誕・没後記念もありますね。

ちなみに2020年は、御大ベートーヴェンの生誕250年でした。
残念ながらコロナ禍でだいぶ霞んでしまいましたが。

来年2022年は、私の好きなセザール・フランクの生誕200年なのですが
果たして脚光を浴びるのでしょうか?


クラシック以外では
1982年に発売されたマイケル・ジャクソンの「スリラー」(Thriller)は
2008年に「25周年記念盤」が発売されたようですが
まあ、世界一売れたアルバムですから、話題性は大きいですよね。


では、私の愛するULTRAVOXは・・・

ミッジ・ユーロをフロントに迎えた第2期ウルトラヴォックスの1stアルバム
『Vienna』がイギリスで発売されたのが1980年。


『Vienna』


昨年2020年は、それから40周年ということで
『Vienna:40th Anniversary Deluxe Edition』という5CD+DVDセットや
アナログ盤などが発売されました。


5CD+DVD Boxset


世間一般?に、ウルトラヴォックスがどの程度の知名度なのかわかりませんが
青年期に80年代洋楽ブームを経験した人の中でも、割と詳しい人が知っている・・・
くらいじゃないかと思っています。
それ以降の若い世代だと、知るきっかけもないでしょうから。

今回の記念盤も完全に「当時からのファン」狙いだと思うのですが
そういう意味では過去、ファン狙いの"あざとい"企画物とか結構あるんですよね。
(ジャケットを変えたり既存のアルバムに未発表ライブ音源を足してみたり)


ですが、さすがに40周年。今回は本物です。
目玉は何といってもアルバム発売前のリハーサル音源。
カセットに録音されたものなので決して音質はよくないですが
ヴォーカルが入っていない、バンドの生音のみのデモ音源で
よくこんなものが残っていたなと。

1980年発売直後のライブ音源(St. Albans)も
まとまってリリースされるのは初めてだと思うので、こちらも貴重です。

特に、ジョン・フォックスがフロントを務めた第1期の代表曲
「Quiet Men」「Slow Motion」「Hiroshima Mon Amour」
が聴けるのは嬉しい限りです。
第1期のファンを意識したセット・リストでしょうか。


まだまだ世界中に私のような40年来のファンがいると思うと
やっぱり"稀有"なバンドだったのかもしれません。