前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

ハイドン先生 交響曲全集

2019-03-28 23:41:41 | ハイドン先生の作品
世界初のハイドン先生の交響曲全集(LP)といえば、
アンタル・ドラティ指揮フィルハーモニア・フンガリカ盤
といわれてきました。

どうやらそれよりも前の録音、つまり「世界初」はこちらだそうです。



エルンスト・メルツェンドルファー指揮、ウィーン室内管弦楽団盤です。


ドラティ盤は1969年~72年の録音、メルツェンドルファー盤は1960年代、
となっていますが、詳しい録音年代はよくわかりません。
ただ、アメリカのマイナー・レーベル?だったため、
あまり話題にならず、忘れ去られてしまったようです。
(対してドラティ盤はDECCAですからね)

今回のCD盤には下記のような但し書きがあります。

Digitally remastered from vinyl.
Original tapes missing and cannot be found.


昔のNHKの番組で、映像テープが残っていない作品など
(テープは貴重だったため、別作品を上書きしていた)
視聴者が放送当時に家庭用ビデオに録画したものを探して
DVDなどに復刻するケースはたまにありますが、
LP盤をリマスターしてCDとして発売するなんて。

貴重な歴史的資料の発掘という感じですね。


ドラティ盤の功績が薄れることはないですが、
こういう復刻もうれしいですね。

ハイドン 交響曲第101番ニ長調『時計』 (トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ)

2013-02-10 19:43:07 | ハイドン先生の作品
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズの演奏会を
三鷹市芸術文化センター(風のホール)で聴いてきました。

曲目は

  ハイドン 交響曲第101番ニ長調『時計』
  ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調『英雄』

指揮は鈴木秀美さんです。


古典派交響曲は少人数のオケで聴く方が好きなのですが、今日の演奏は、
管楽器群(ティンパニ含む)が13人(英雄は14人)に対して弦楽器群が24人
という、コレギウム・アウレウム並みの編成です。

ハイドン先生の『時計』は、演奏の出来、という面で不満もなくはないですが、
(あと演奏前の指揮者の「お話」ね。あれ、いらないです)
ハイドン先生の曲をこの少オケの生演奏で聴けた、というだけでも大満足です。

ホールもこじんまりとしていて、古典派交響曲にはピッタリです。

こういう素晴らしい曲を沢山残しているんですよ!ハイドン先生は!!
ハイドン先生の誇らしげな顔が浮かんできて、涙がでそうになりました。


照れるハイドン先生

と、この『時計』一曲でコンサートが終わっていたなら、
ハイドン先生の偉大さを熱く語りつつ、大満足で家路についたのですが・・・


後半は私の"天敵"?ベートーヴェンの『英雄』です。

「超有名で超人気があって音楽史的にも超重要な超傑作だけど、どうにも好きになれない曲」
ランキングの不動の一位です。
(少し離れた第二位は『未完成』)

今日のような少オケ小ホールで、その上、ハイドン先生の音楽を聴いていい気分でしたので、
この『英雄』を好きになる条件が揃っていたと思うのですが・・・(T_T)


やっぱり、この曲、ダメですわ。どうにもこうにも好きになれない。
今日、聴いていて感じたのは、"好きになれない理由"の7割は第2楽章ですね。
(あとの2割9分は第4楽章)

あまり好きではない曲でも最終楽章がよかったりすると、それなりの満足感があるのですが、
この曲の場合、私のピークは第1楽章で、後はひたすら退屈で長い・・・。
(演奏自体はとても良かったです)


指揮者も演奏者も、お客さんもみんなこの曲が好きなんだろうなあ、いい気分なんだろうなあ・・・
という"孤独感"も、好きになれなさ具合に拍車を掛けています。


『英雄』を好きになるチャンスがあるとすれば、あとは
「楽友協会大ホールでのウィーン・フィルの定期演奏会で聴く」くらいかなあ。
(チャンスが巡ってくる可能性はほぼないですが)


カラヤン&ベルリン・フィルによるハイドン先生

2011-10-02 16:08:18 | ハイドン先生の作品
コレギウム・アウレウム四重奏団のCDと一緒に、
カラヤン&ベルリン・フィル演奏のハイドン先生も購入しました。

曲目は

 第94番『驚愕』
 第104番『ロンドン』
 第100番『軍隊』

1982年の録音です。

現代オーケストラ(フル・オーケストラ)?によるハイドン先生の交響曲CDは
あまり持っていません。
今のようにハイドン先生にハマる大分前に購入していた
ショルティ&シカゴ響の『ザロモン・セット』くらいです。

個人的にはハイドン先生に限らず古典派交響曲は、
(古楽器かどうかは別にして)小オーケストラで聴くのが好きなのですが,
これはこれで「違う曲」を聴くような楽しみもあります。


やはり目玉?は第104番『ロンドン』でした。それも第1楽章冒頭の序奏部。

 「交響曲の父」偉大なるハイドン先生、万歳!

思わずそう叫びたくなるような、重厚さと威厳に満ち満ちた始まり。
序奏動機が弦楽器だけで奏される部分での、音の切れ目を無くすような演奏の仕方は
カラヤン&ベルリン・フィルの面目躍如といったところでしょうか。


同じ曲でも演奏次第で
「茶目っ気たっぷり」の陽気な横顔を見せたり、
「職人」としての誇りや威厳を漂わせる風貌を覗かせたりと、
様々な表情を見せてくれるところもハイドン先生の魅力だと改めて感じました。


余談ですが、
このCDで聴く限りは、第94番は≪びっくり≫ではなく『驚愕』の方が合いますね。

コレギウム・アウレウム四重奏団によるハイドン先生

2011-10-01 19:57:15 | ハイドン先生の作品
コレギウム・アウレウム四重奏団による
ハイドン先生の弦楽四重奏曲の2枚組CDを買いました。

曲目は晩年のエルデーディ四重奏曲集の中の4曲

 第77番『皇帝』
 第79番『ラルゴ』
 第78番『日の出』
 第76番『五度』

です。

コレギウム・アウレウム四重奏団は、
以前に書きましたコレギウム・アウレウム合奏団のメンバーによる四重奏団です。


第77番『皇帝』から聴き始めましたが、その遅いテンポにまずビックリ。
でも決して間延びしたところはなく、重厚というか弦楽合奏のような響きです。
特にチェロの音がハッキリとしているからかもしれません。

他の3曲はそれほど遅いテンポではありませんでした。
全体的には「合奏団」と比べて、意外?とロマンティックというか優雅な演奏に聴こえましたが、
この四重奏団の演奏スタイルや楽器の響きとは『皇帝』が最もマッチしているように感じました。

前半2曲は1977年、後半2曲は1979年の録音で録音場所も違いますが、
特に前半の方が、間近で聴いているようなライブ感があっていいですね。


ところで本家?コレギウム・アウレウム合奏団でもハイドン先生の交響曲、
第85番『王妃』、第83番『めんどり』、第82番『熊』
の録音があるようなので、なんとか中古でゲットしたいです。

ハイドン ピアノ三重奏曲全集(ボザール・トリオ Beaux Arts Trio)

2011-09-03 17:02:01 | ハイドン先生の作品
ハイドン先生の「ピアノ三重奏曲全集」を購入しました。
今度はボザール・トリオ(Beaux Arts Trio)によるモダン楽器での演奏です。


まずは、ピアノ三重奏曲第21番ハ長調 ≪日々の幸せ≫

テンポが速いせいかもしれませんが、ファン・スヴィーテン・トリオの演奏とは
かなり印象が違います。
≪日々の幸せ≫というより"ちょっとオシャレしてお出掛け"といった感じでしょうか。

でも、本当にいい曲だと思います。


続けて、ピアノ三重奏曲第12番ホ短調

前にエントリーした際に
「モダン楽器で演奏したら、結構ロマン派的な曲に聴こえるかもしれません」
と書きましたが、逆に「さらっ」とし過ぎでしょうか。

フォルテピアノかピアノか、という違いよりも、
もっと"のんびりふんわり"した演奏の方が、ハイドン先生っぽいかなと。勝手な意見ですが。


今日はもう一枚、ハイドン先生のナチュラル・ホルン作品集というCDも買いました。
こちらの感想はまた機会があれば。