クラシック音楽に限らずどんな音楽でも
CDで聴くより生演奏の方がいいに決まっています。
加えて生演奏の場合、聴くだけでなく「観る楽しみ」もあります。
それが最も大きいのがマーラーの交響曲ではないでしょうか。
もしかしたら、観る(観せる)楽しみを初めて意識したのが
マーラーではなかったか、とも思います。
例えば・・・
●交響曲第1番ニ長調「巨人」
皆さん御存知かもしれませんが、第4楽章のコーダで
ホルン奏者に立ち上がって吹くように指示されています。
こんなこと指示した作曲家、いますか?
ただ、何度か生演奏を聴いていますが、実際に立ち上がって
演奏しているのはまだ観たことがありません。
(TVで一回だけ観ました)
ちゃんと指示通りやってもらいたいものです。
もしかしたら・・・
『とあるリハーサル風景』
指揮者「さてと、ホルン諸君、例のところどうします?立ちますか?」
ホルン「いやいや、勘弁して下さい。恥かしいっすよ」
指揮者「でも、楽譜に指示されてるしねえ・・・」
ホルン「そんなことしたら、緊張して、音外しますよ!」
指揮者「じゃあ、いつも通り座ったままで」
なんて会話がされているのかもしれません。
●交響曲第2番ハ短調「復活」
見所?は、第5楽章で合唱団が立ち上がるところです。
まさにここしかない!というタイミングで起立します。
ですから合唱団の皆さんは「如何にカッコよく立つか」
という練習をしてほしいと思います。
端から順番に波がたつように、とか・・・。
●交響曲第3番ニ短調
まだ生演奏を観た(聴いた)ことがないので省略。
●交響曲第4番ト長調
小編成なので見所は少ないのですが、第1楽章展開部、
4本のフルートがユニゾンで吹く場面はめったに観られない姿です。
ですからフルート奏者は楽器の色を統一させるなどに
気を配ってほしいです。一人だけ金色のフルートとかならないように。
あとは楽器配置でもフルートが目立つよう配慮してほしいです。
●交響曲第5番嬰ハ短調
これは冒頭のトランペットソロを、指揮者、演奏者同様、
観客も緊張しながら固唾を呑んで見守りましょう。
●交響曲第6番イ短調「悲劇的」
なんといっても第4楽章のハンマーですね。
打楽器奏者がゆっくりと立ち上がり、ハンマーを手に取る辺りから、
ワクワク、ドキドキの緊張感が漂います。
そしてハンマーを振り上げて叩きつける姿!
およそクラシック音楽の演奏会とは思えない光景です。
●交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
この曲にはあまりこだわりが・・・。変な曲ですけどね。
オーケストラにとっては異質なギターとマンドリンが含まれてますが、
他の楽器に比べて音量が小さいのが難点なので、
観せる工夫の前に、音を聴かせる工夫が必要ですね。
PAとか使わずに。
●交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」
これはもう、演奏者の人数が全てでしょう。
初演時のように千人が舞台に上がることはさすがにないですが、
それでも300人位が舞台上に並ぶ姿はそれだけで壮観です。
少年合唱団の子供達が途中で寝てしまわないか
「親目線」で見る楽しみもあります。
●交響曲第9番ニ長調
さすがにこの曲だけは「ただ聴くのみ」ですね。
あ~マーラーが観たくなってきました。