故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

60過ぎ、再婚の是非(Part2)

2015-12-02 07:00:00 | よもやま話
  
どちらかが、先に旅立ちます。
それは世の常です。

女の方は、独りには意外と強いようです。
「せっかく独りになったのに、また面倒な結婚なんてするのよ。」
妻の友人の感想です。
女の人は、世間が狭いようで広いのです。
子育ても終わり、小遣い程度の仕事ができていれば満足のようです。
女の友人と、たまにだけど旅行やスポーツをする。
複数の友人がいれば、結構スケジュールも埋まるのです。
やっと自分の時間が持てるようになったのです。
女の人が独りに強いのは、子供との関係が男より密であるからことも大いにあるでしょう。

さて、男の独りはどうでしょう。
料理を、家事を覚えてしまえばそんなに苦労はないようです。
趣味のゴルフは、70歳を越えれば税金が免除となり、
ウイークデーなら経済的な負担も少ないのです。
子供は自立し、まったく自由です。
同じ境遇の友人たちとたまに酒でも飲めば、友達の輪は広がっていくのです。

問題は、孤独をひしと感じる時のことです。
自分は子供達からも必要とされなくなり、自分たちの世代以外(若い世代)とは
価値観が異なっていき、溝が埋まらなくなった時のことです。
じいさんや、ばあさんやと語りかけるだけで分かり合える、
共有するものが無くなった時のことです。

独りより、二人の方が経済的には苦しいのです。
生きるスペースは2倍必要です。衣食住すべて2倍です。
コストは独りよりかかるのです。
経済的なことは、どちらかが働けば解決します。

思い出の品が詰まっている家の中を見渡すと、
一年以上使わなくなったものばかりです。
傘も10本以上あります。着れなくなった洋服だって山のようにあります。
コーヒーカップのセットだって5組もあるのです。
ほとんどのものが不要です。
歳時記のような思い出のアルバムもたくさんあります。

私は、妻とアパート暮らしを始めました。
どちらの家族からも反対されました。
これ幸いと、少ない荷物からのスタートでした。
皆さんが、若い時に始めた生活です。
新婚時代に寄せ集めの家具で始めたかつかつの生活です。
思い出の品々は、それぞれの家に残したままです。
言ってみれば、今の生活には不要なものの集まりです。

独りで暮らし始めるとしたら、私はすべての品々を捨てます。
感動した写真があるとします。すべて絵手紙にして削除します。
絵手紙にできないものも削除します。
日々の感動は言葉にして残します。
いつ使うか分からない思いでの品物は、捨ててしまいます。
それで十分です。身軽にしたいのです。

60歳を過ぎて再婚することは、これまでの生活の延長ではないのです。
私達が、初めにやった新婚時代と同じことです。
好きだけど、本当はどんな人なのか知らないのです。
保険に入ってくれと言われないだけ、ましだと思わなければならないのです。

これだけは言えます。
経済的に自立しなければなりません。
60歳過ぎても衣食住の負担はあるのです。
稼ぐことができれば、家族が増えてもやっていけます。
そのためには、元気でなければならないのです。
元気をくれるのが、パートナーであれば儲けものです。
考え方が、回り始めるのです。
60過ぎの再婚の是非は、この一点にあります。
浮いた話ではないのです。

勇気を持って再婚するのであれば、地に足をつけた生活が待っています。
最初に家族を持った時と、同じ苦労をするのです。
しかし、同じ時代を生きたパートナーと価値観を共有することはできます。
この是非に対する考え方で決まると思います。

「せっかく独りになったのに、また面倒な結婚なんてするのよ。」
この言葉には、多くの真実が潜んでいます。
誰にも言えない苦労の連続だったのです。
それなのに、あなたはまた同じ苦労を始めるのですか。
もう、その苦労からやっと卒業できたのよ。

パートナーは、奥さんのリピーターではないのです。
まったく新しい未知の人なのです。
だから、新婚時代のようになんでも協力しなければならないのです。
話し合わなければならないのです。

あなたは、これでも再婚したいですか。

「60過ぎ、再婚の是非」は、Part3に持ち越しのような感じがします。

おぎやーに 湧いた歓び 今不安

2015年12月2日

2015年2月3日「60過ぎ、再婚の是非」もご参照ください。(筆者)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする