ひょんなことから、「チャリティ・イベント」に協力することになりました。
たくさんの人が集まる、とある催し物会場で、「八色スイカ」を試食してもらい、東日本大震災の義援金を募るという企画です。
そのためのスイカを仕入れに行くことになりました。
ニュースでも伝えられているように、新潟地方のお天気は、数日前からトンでもないことになっています。
仕入れに行くにも、まずは、スイカが収穫できていないのでは無いかと心配になりましたが、今回の企画責任者が現地に確認したところ、収穫は済ませ、準備は万端とのこと。
では、なんとしても、関東に運んでこなければ!!
いつもの通り、早朝に自宅を出発し、「渋川伊香保IC」から高速に乗りました。
すると、入り口の案内板には
「湯沢-小千谷雨通行止」
の表示が!
もともと、高速は湯沢までの予定でしたので、この時点では何の気にもせず進みます。
9時過ぎに湯沢ICを出て、とりあえずR17を六日町方面へ向かいます。
と、峠を越えたところで、大渋滞が発生していました。
R17が六日町付近で、大雨のために寸断されているとのこと。
途中で「高速通行止」の連絡をした企画責任者M氏も
「たぶん、川沿いはダメってことだから、山側を行った方がいい」
とのアドバイスがあったので、国道を外れ、町中の生活道路、田んぼの中の農免道路を行きつ戻りつしながら少しずつですが、確実に六日町へ近づいて行きます。
もう雨は上がって、空も心なしか明るくなってきたような気がします。
それでも、六日町手前では、町中の生活道路や農道が冠水していて、通行止めの箇所がいくつもあり、魚野川の橋を渡る際には、下流の部分で堤防が決壊している場所もありました。
道路は泥だらけで、ガードレールや民家の駐車場に停まっている車に、木の枝やごみがひっかかったままで、かなりの高さまで水が出たことが分かります。
そんな状態の六日町の街を抜ければ、目的地「八色」まではあと少し。
ここまで来れば、もう大丈夫(?)ということで、「八海山神社」へ寄ってみることにしました。
新潟はかなり頻繁に訪れている我が家ですが、「八海山神社」は未訪問です。
出発前に「お天気が良ければ、ロープーウェーで山頂まで行ってもよいかな?」
と思っていたのですが、このお天気では...。
(ちなみに、一応、ロープーウェーの駅まで行ってみようと試みたのですけれど、手前で「通行止」でした)
八海山では、もう1つ
「絶対に、一度は「八海山蕎麦」を食べてみて欲しい!」
と、以前から長岡出身のお友達に勧められていましたし、今回M氏からも厳命(?)されていました。
時刻もちょうどお昼でしたので、神社にお参りして「八海山蕎麦」をいただくことにしました。
どなたか違いを教えてください。
八海山神社 八海山尊神社
八海山には、
八海山神社と八海山尊神社があります。
(調べてみたら、八海神社というのもあるそうな...でも、それぞれはどういったご関係?)
まずは、八海山神社から。
途中の道路も迂回路ができていましたし、神社先のロープーウェーまでもたどり着けないとなると、当然ながら、観光客の姿は無く...。
だーれもいないお社をお参りし、お目当てのお蕎麦屋さんも当然のように閉まっていました。
(しゅん)
再度気を取り直して、今度は八海山尊神社へ向かいます。
八海山神よりは、かなり大きな規模ですが、こちらも「だーれもいない」...
と、思ったら、お社に参拝したら、奥から男性が一人姿を現しました。
(お守りも何も買わなかったので、すぐに引っ込んでしまわれました)
そして、「今度こそ!」のお蕎麦屋さん。
営業していないのでは無いかと思っていたのですけれど、「やっていますか?」と聞くと「ハイ!」
(やった~~)
「昨日から、ものすごいことになってましてねぇ。
昨日の朝までは、まだたいしたことは無いと思っていたのですけど、昨夜はすごかったです。
こんなに降ったのは久しぶりですよ」
とお店の方。
「東京からですか?」
「はい」
「国道も通行止めになっているそうですけど、よくここまでいらっしゃいましたね。
お電話くださった方ですか?」
「いいえ、電話はしていませんが、あちこち、いろいろ回って...」
なんでも、午前中に湯沢から
「これから、そちらへ行こうと思っているけれど、道路が渋滞していて動けない」
と電話があったそうです。
(でしょうね...)
貸し切りのお店で、M氏お薦めのお蕎麦と山菜天ぷらを堪能しました。
(ちなみに、私が一番美味しいと思ったのは「そば湯」でした~)
八海山尊神社横の「宮野屋」さんのお蕎麦と山菜天ぷら
おなかもいっぱいになったところで、いよいよ「スイカの仕入れ」に向かいます。
「場所が分かりづらいから注意して」
と言われた目的地のスイカ農家のお宅は、お城かと思えるほどの大邸宅(スイカ御殿?)
玄関のチャイムを押すと、おばあちゃまから孫(ひ孫?)、その他、たくさんの方が玄関に現れました。
「お願いしていたスイカを頂きに来ました」
というと、奥に向かって、みんな揃って
「じーちゃん、じーちゃん」
と大合唱(?)
現れたおじさん(じーちゃんというお年では無いかと...)が
「作業場の方に用意してあるので、ついてきて」
と。
おじさんの運転する車に付いていくと、1分ほどのところに大きな倉庫があり、中には憧れの「八色スイカ」が並んでいました。
早速、荷造りです。
段ボールを組み立てて、おじさんに選んで詰めてもらい、でんかがワゴちゃんに積み込みます。
「ちゃんと用意しておけばよかったんだけど、子どもが熱を出して、嫁さんが病院に連れて行ってて、スマンねぇ~」
と、おじさんもかなり忙しそうです。
M氏には、
「現地で試食してみてョ」
と言われたのですが、試食させてくれそうな気配も無く、一応、報告の電話をいれました。
「どう?」
「試食してないんですけど」
「なんで?!?おばちゃん居ないの?」
「おじさんだけ」
「えーーー。じゃタメだ、おじさんキビシイから...」
「味は、まあまあだそうだけど」
「でもなぁ...」
と、話していたら、おじさんがカマを持ってきて、「B品」だというスイカを1つ切ってくれました。
(床にカマを立てて、その上にスイカを載せて、スイカを引いて、ザックリ切ります!!
さすが、生産者!?)
「食べてみてよ」
と、やっと念願(?)の試食です。
B品とはいえ、さすがの「八色スイカ」美味しいです!!
ただ、食べ進んでいくと甘さが薄れてきたような...。
(私が今まで食べた最高のスイカは、白い部分まで甘くてシャキシャキ美味しく頂きました)
おじさんも
「美味くない」
と言って、バケツの中にポイ。
「まあ、2つを同時に食べ比べてみないとわからないからね」
「ですね」
と、いうことで、A・B取り混ぜ、大小合計35個のスイカがワゴちゃんに収納されました。
撤収前に、再度M氏に電話を入れ、積み込み作業が終わったことを伝えると
「はやっ!!」
(確かに倉庫到着から、まだ10分しか経っていません!)
「どうも、ありがとうございました」
バタバタとしたスイカ屋さん滞在で、「スイカの行列」写真も撮りそびれてしまいました。
さあ、あとは、これらのスイカを無事に埼玉まで運ぶのみ。
帰り道は、寸断されていたR17も開通していましたが、六日町の中心部を通過すると、商店街は浸水したお店を従業員・家族総出で大掃除の真っ最中。
脇道を覗くと、まだ水がひいていないところもあり、今回の豪雨災害のすさまじさを実感しました。
そんな中を、「スイカ運び」のために出かけて行った私。
正直なところ「よかったのかしら?」感はあるものの、宅急便も運休(byスイカ屋のおじさん)では、イベント実施のためには、取りに行かないわけにはいきません。
スイカは無事に埼玉まで運び、我が家のご近所で別の方にリレーして、明日、催し物会場がある千葉へ運ばれます。
任務完了!やれやれデス。