元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

退屈な仕事が、劇的に楽しくなる方法

2010年01月04日 | 店主の人生哲学
日常のマンネリした仕事が退屈なのは、仕事のせいでも、
世の中のせいでも無く、自分の問題だと思います。

要するに、どういった仕事でも、仕事の楽しさは自らの
演出次第で得られます。

面白くない、きつい、嫌々、飽き飽きなんてネガティブ
感情では、仕事は面白くないし、いい仕事も出来ません。

僕の旧友にM君という人がいますが、M君は勉強が学年
トップレベルで、勉強を全く苦に思っていなく、
むしろ勉強を趣味のように楽しんでいました。
勉強が大嫌いな僕には全く理解出来ませんでした。
でも、ある日、話を聞くと
「自分が知らなかった事を知ったり、出来なかった事が
出来るように成るのって嬉しいやん。それに、テストで
いい点を取ったり、学年順位が上がるのって嬉しいし、
ステイタスやん」との事でした。

要するに、勉強をやらされている感では無く、自らの
知的成長や順位競争という、自ら創作した次元のゲームを
楽しんでいるようでした。

僕も仕事をやり始め、10年以上、学生時代のバイトも入れる
と13年ほど働いていますが、単に言われただけの業務をこな
す日々は辛いものです。出来ればやりたくない物です。

でも、やりがいや、目的意識、役割、思い、心構え、目標、以前に
「仕事を楽しもう」という、幼稚で童心的な発想があってこそ、
日常の固定化した退屈さを避けられます。すなわち、視点をズラす
遊びこそ、仕事の楽しさに繋がります。

皆さんも経験があると思いますが「学校から家に帰るまで、道路の
白線しか通ってはいけない」という勝手なルールを作り、白線が
途切れたら、マンホールはセーフとか、5秒以内なら白線以外も
OKとか、自分勝手なルールで下校していました。日常の下校
という行為を、遊びながら充実した時間にするという子供の知恵
です。
僕は、こういった違った視点での「遊び」を、大人も仕事に取り
入れる事で、マンネリな日常が、ワクワク、ドキドキな仕事に
劇的に変化します。

僕は、今までの人生で、工場のライン作業は、気が遠くなる、
同じ作業のエンドレス・ループ作業で、皆、黙々・淡々と作業
をこなし、最初は、やりがいなんて見出せませんでした。
でも、ラインが
自分の所に流れてきた時、急ピッチで目の前の作業をこなすと
次の作業まで数秒間休憩出来ると分かり、毎回自己最速スピード
を競うゲームが、僕の中で始まりました。
そういった、僕の作業具合を見ていた管理職の方々は、ベテラン
バイトの作業→契約社員の作業→社員の作業と、徐々に難易度が
高い作業のラインへと僕を配置していきました。

僕と同期のバイトは、入った時と同じ、最も簡単な作業のまま
移動は無いけど、僕は勤務日数が増えるほど、難易度が上がって
いました。僕の仕事ゲーム世界では、1面クリア、2面クリア、
3面クリアってな感じで、難易度が上がり、最初は手こずりなが
らも出来るように成り、容易にこなせるように成るのが、楽しく
てしょうがなくなっていました。
仕事中は、ゲームに熱中しているような物なので、あっという
間に時間が過ぎ、また、昼御飯は何にするか?という、コンビ二
弁当選びゲームという、脳内ゲームで、昼御飯を選ぶという日常
がワクワクして、テンションが上がっていました。
そうやって、脳内ゲームで遊びながらも、ちゃんと仕事では成果
を出していたので工場長から「お前、社員に成る気無いか?
人事に推薦してあげるよ。」と言って頂きましたが、長く働く気
が無かったので丁重にお断りしました。アルバイト、パートは
年間150人ぐらい来ている工場ですが、社員登用は年に一桁しか
していなかったらしいので、ありがたい話ではありました。
僕は遊びと仕事の狭間でしたが、結果的には良い方向にいきました。

妄想癖だと馬鹿にされそうですが、僕は、いまだに、常々、ゲーム
モードに脳内で切り替わります。例えば、大量のミジン切りを切ら
なければいけなかったり、短時間で作業をこなす必要性がある時、
「この作業を30分以内に出来ないと核爆弾が連鎖爆破し、地球
滅亡する。地球の運命は、お前の仕事に委ねられた」とか、
「餃子包み選手権!!世界最速の餃子包みは誰か?」
とかタイムを毎回計り、前回のタイムが世界新記録で、それを
毎回挑戦するという、他人には理解しがたい、僕の脳内遊びです。

店が忙しくなってくると、僕は、毎回、料理の鉄人の気分に成り、
短時間で多くの料理を正確に作るモードに切り替わり、勝手に
スポットライトや、テレビカメラがあるイメージになります。

あんまり、書いていると、とんどもなく変人だと思われそうで
すが、そういった自分のテンションを上げる、自己演出こそが
楽しさの秘訣です。

子供が楽しそうに見えるのは、子供は新しい発見の連続と、感受性
の豊かさもありますが、何よりテンション・エネルギーが高いです。
大人は、過去の経験から物事を判断し、柔軟性を失い
自らの固定化した殻にこもりがちです。そういった、殻を外せば
何気ない、ありふれた、平凡な日常が、喜び、楽しさ、夢、希望で
溢れた充実した毎日に変わります。