古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

東北周遊の車中泊旅(11日目)

2021年05月06日 | 旅行・車中泊
東北周遊車中泊旅も残すところ2日となった11日目は「道の駅あ・ら・伊達な道の駅」からスタートですが、どうも雲行きがあやしい朝です。天気予報は曇り時々雨あるいは所により雨の予報。しかし出発の準備をしているとポツポツと雨粒が落ちてきました。この日は松島の景観を楽しむ予定にしていたのでとにかくそっち方面に向かって車を走らせたのですが、案の定、途中で雨脚が強くなってきて、あっという間に土砂降りになりました。あ~あ、昨日せっかく車を洗ったのになあ。松島もこれじゃあ無理だなあ。



途中のコンビニの駐車場に入って作戦会議です。この雨では松島はもちろん、屋外の見学は無理だなあ。いろいろ悩んだ結果、少し早いけどとりあえず牛タンを食べに行こうと決めて、仙台市内に向かうことにしました。そして「炭火焼き牛たん たんや善治郎北根店」に到着したのが開店の11時少し前。一番乗りで美味しい牛タン定食をいただきました。





食後はそのまま南に走って仙台城跡のある青葉山を登ります。うまい具合に雨が少しマシになってきたので少しだけワンコを散歩させたあとは車で留守番をさせてふたりで散策です。10年ほど前に出張で来たときに見たこの景色を是非とも奥さんにも見せてあげたくて、少々の雨なら来ようと思ってました。なんてことない景色ですが、仙台の町並みが一望できるのがいいです。











城跡にある護国神社では雨の中、結婚式が行われていました。皆さんがマスクを着用して傘をさして記念撮影です。雨は残念だと思いますが、マスク姿も含めて何十年か後には思い出話として笑って話すことになるでしょう。



時刻はまだ13時を過ぎたくらいですが、天気だけはどうすることもできず、仙台をあきらめて南へ向かうことにしました。南下ルートを少し考えましたが、雨だったこともあって太平洋岸を下るルートではなく、福島市や郡山市を通る内陸ルートを選択しました。とはいえ、福島も郡山もどこにも寄らずに通過するのみ。結局、福島県内でゆっくり浸かれる温泉を探そうということにして決めた「しらかわ温泉弁天荘」まで、仙台市内から国道4号線を3時間以上走り続けました。





ここも前日の共林荘と同じような泉質で、ツルツルすべすべの気持ちのいいお湯でした。どちらも再訪したい温泉です。18時半頃に弁天荘を出発して那須まで走り「道の駅東山道伊王野」で車中泊です。この日は結局、牛タンを食べて仙台城跡に行っただけの一日でした。寝る準備を済ませて翌日の予定を考えていると雨が強くなってきて、ついには豪雨のように車を打ちつけてきました。翌日は東京へ帰らなければならないので無理な予定は組まず、那須でゆっくり過ごすことにしました。

(最終日に続く)



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東北周遊の車中泊旅(10日目)

2021年05月05日 | 旅行・車中泊
2021年4月16日、東北周遊車中泊旅の10日目の朝は道の駅「雫石あねっこ」を8時半頃に出発です。西に向かって山を下りて30分ほどで仙北市を抜けると目の前に田沢湖が現れました。しばらく湖畔を走って御座石神社に車を停め、例によってワンコとともに朝の散策です。田沢湖は水深423.4メートル、日本一深い湖ですが、とにかく水が綺麗でこれまでに見たことのないくらいの青い水でした。







あまりに青いのでその理由を調べてみました。田沢湖の北にある玉川温泉はたいへん酸性が強く、このお湯が流れ込む玉川の酸性を薄めるために天保以来、様々な取り組みが行われ、昭和15年(1940年)には玉川の水を田沢湖に流して希釈するという方法が採用されました。この玉川温泉水に溶け込んでいる「アルミニウム」の細かい粒子は青い光だけを反射する性質があるために田沢湖が青色に見えるのだそうです。

ご自宅が近くという年配のご夫婦から「田沢湖にはよく来るけど、これだけ綺麗な青い水は初めて」と教えていただき、すごい幸運に恵まれたことがわかりました。





御座石神社にお参りをしてさらに車を走らせ、有名な「たつこ像」に到着。写真で見ていた通りだったものの、金色の像がまるでスターウォーズのC3POに見えて笑ってしまいました。それでもここからの眺めは素晴らしかったです。





田沢湖の次は桜まつりを開催している角館の武家屋敷へ。武家屋敷が並ぶ通りにしだれ桜が満開です。桧木内川の堤防にも桜並木が続いていました。





















前日に訪ねた北上展勝地に負けず劣らずの桜でした。武家屋敷をのぞいたり、ベンチに座って桜を眺めたり、ソフトクリームを食べたり、お土産を買ったり、とのんびりとした時間を過ごしました。

ランチは奥さんが見つけた「さくらぎ」という蕎麦屋さん。お蕎麦を食べようと入ったのだけどメニューを見て食べたくなったのが蕎麦屋のカレーと稲庭うどん。後悔はしない美味しさでした。





ランチを含めて4時間近くの滞在の最後に見つけた「あきたプリン亭」。奥さんが季節限定のプリンパフェを買ってお店から出てくると長い行列ができていました。





天気がよくて気温も上がっていたので途中のイオン中仙店にあったスタンドに立ち寄り、10日間の旅でドロドロになった車を洗うことにしました。洗車機にかけて隅から隅まで綺麗に拭いてピカピカにしました。

洗車と買い物を済ませてこの日の温泉を決めたあとは、ひたすら走ることにしました。温泉は横手市にある「南郷(夢)温泉 共林荘」です。ここでちょっとした失敗がありました。共林荘は日帰り入浴ができる宿泊施設で内湯と露天風呂がある泉質のいいお湯ということでした。入口は宿泊者用と日帰り客用の2カ所あって、書かれている通りに日帰り客用の入口から入り、そのまま浴室に行って服を脱いでお湯につかりました。でも何か変。泉質はいいけどお湯が異常に熱い。浴室にある扉の向こうに露天があるのかと思いきや外へ出る扉。これは間違ったかな、と思ったものの後の祭り。奥さんにラインを送ってみたけど山の中で圏外。仕方なく熱いお湯に少しだけ浸かって身体と髪を洗って出てきました。館内をよく見ると、熱いお湯は本館元湯とあって、露天風呂のある大浴場は新館にあると書いてある。やっぱり、、、、ネット情報をちゃんと見ておけばよかった。

奥さんもおかしいと思ったものの、まさか間違っているとまでは思わなかったようで、外に出て涼んでいるときに教えてあげると驚いていました。結局、新館の大浴場に入り直すことにしたのですが、大浴場は内湯も露天も湯加減がちょうどよくてたいへん気持ちのいいお風呂でした。面倒がらずに入り直して大正解でした。







もっと時間が早ければ宮城県まで行って仙台の手前の鳴子峡や鳴子ダムを見に行こうと思っていたましたが、2時間近くの滞在で20時を過ぎて真っ暗になったのでそれどころではありません。このあとは「道の駅あ・ら・伊達な道の駅」を目指してひたすら走るのみ。そして2時間ほど走って到着。思ったほど車がいなかったのでトイレ近くの端っこのベストポジションを確保し、翌日の予定を確認して就寝しました。

(11日目に続く)






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東北周遊の車中泊旅(9日目)

2021年05月03日 | 旅行・車中泊
東北周遊車中泊旅の9日目です。前日と打って変わって快晴となった朝を「道の駅平泉」で迎えました。この日のルートは前夜の作戦会議で決めました。まず中尊寺を参拝し、その後は岩手県内陸部を盛岡まで北上したあと西に山を越えて山形県に入って田沢湖へ、そこから南下して宮城県に入って仙台を目指すというルートです。



道の駅では朝6時半から和食500円、洋食450円とお得な料金でのモーニングの提供がありました。



そして食後にトイレに行った際に貼ってあったポスター。北上展勝地って聞いたことがないけど、ポスターを見るととんでもなく桜が綺麗みたいで、しかもその桜まつりがこの日がスタート。奥さんに「行く?」って聞いたらもちろん「行く」と。この日の奇跡の始まりでした。



道の駅から中尊寺までは車で5分。金色堂に近い山の上にも駐車場があるようなのですが、参道をしっかりと歩いて参りたいと思って麓の駐車場に車を停めました。参道である月見坂の途中、平泉市内を見渡す場所は山桜が満開でした。ちょうど貨物列車が音を立てて走っていました。









月見坂を上がったところ、本坊表門の向こうには本堂が建っていますが、表門の前にはおしゃれなポストがありました。







さらに参道を進むと左手に奥州藤原氏の栄華の跡、金色堂があります。この写真は教科書などでよく見る絵です。目の前に修学旅行の高校生の団体がいたので先に入ろうと急いだおかげで二人きりでじっくりと見ることができました。



金色堂は撮影禁止なので、しっかりと目に焼き付けました。この金色堂に奥州藤原氏の初代清衡、二代基衡、三代秀衡の遺体と四代泰衡の首級が安置されているということを今回の参拝で初めて知りました。金色堂の横にある讃衡蔵には奥州藤原氏の残した多数の文化財とともに4人の遺体の副葬品などが納められていてリアリティを感じることができました。残念ながらここも撮影禁止でした。



現在の金色堂は上の写真のようにコンクリート製の覆屋が建てられていますが、昔は木造の覆屋に守られていました。その覆屋が今も保存されています。金色堂は木製の瓦なので風雨にもろく、このような覆屋がないと現在まで残るようなことはなかったでしょう。



駐車場横のお土産屋さんで少しだけお土産を買って北上展勝地を目指します。国道4号線を北上して1時間足らず、12時に到着。駐車場はすでに車でいっぱいでした。ここの見事な桜並木は言葉に表せない。60年の人生で一番ではないかな。桜並木の下を歩くのもよし、道路を隔てた丘の上から見下ろすのもよし。道の駅でたまたまポスターを見かけたのが奇跡の瞬間だったと思えるほどに満足度の高い桜でした。





















ワンコを連れて歩いているとご年配の女性が声をかけてくれました。近くにお住いの方で、どうやらワンコを気に入ってくれたようです。桜並木の下をしばらくお話をしながら一緒に歩きました。おいしいお蕎麦屋さんをいくつか教えてもらったのだけど、時間がうまく合わずに結局行くことができませんでした。残念です。

出店で飛ぶように売れていたお餅があまりに美味しそうだったのであんこ餅とくるみ餅を買いました。あまりに美味しくて車で全部食べてしまいお腹がいっぱいになったので、結局これがランチ代わりになってしまいました。



ここからさらに北上して盛岡を目指します。盛岡では本場の盛岡冷麺を食べようとググって決めたお店が盛岡駅前の「ぴょんぴょん舎盛岡駅前店」です。17時頃だったのでまだお店はすいていましたが、旅行者と思しきおひとり様のお客さんが何人かいました。Wカルビセット(盛岡冷麺+牛・豚のカルビ)とキンパを注文したのですがほんとうに美味しい冷麺でした。まだお腹にお餅が残っている状態だったけど全く支障なく完食できました。





この日の温泉は盛岡市内の「天然温泉喜盛の湯」です。ここのスーパー電気風呂はお風呂の中で「押す・もむ・たたく」ができるマッサージ機のようなお風呂で最高でした。そのほかの寝ころび炭酸泉、高濃度炭酸泉、露天風呂などもなかなかの気持ちよさで、料金680円が格安と思えるくらいにこの旅で一番の満足感だったかもしれない。喜盛の湯はスーパー銭湯のビジネスモデルの原型と言われているそうで、日本で初めて炭酸泉を導入して現在の炭酸ブーム火付け役になったともいわれているそうです。脳血管疾患の死亡率が全国ワーストの岩手県民に炭酸泉の効能を伝える説明があちこちに書かれていました。



たっぷり2時間ほどお風呂を楽しんだ後、盛岡から田沢湖に抜ける国道46号線を走り、途中の「道の駅雫石あねっこ」で宿泊することにしました。

(10日目に続く)






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東北周遊の車中泊旅(8日目)

2021年05月02日 | 旅行・車中泊
2021年4月14日、東北周遊車中泊旅の8日目です。前夜は雨の中を走って七戸までやってきました。もう少しでこの旅で初めての太平洋側にでます。朝には雨が上がったこの日は三陸海岸の景観を楽しみながら走ろうと考えていたのですが、どうも空模様が怪しい。



例によってリンゴとトマトとコーヒーで腹ごしらえを済ませた後、ひとまずお土産購入のために八戸の「八食センター」を目指しました。ところが、行ってみると八食センターの市場はお休み。事前の調べでは営業しているはずだったのですが何故だか臨時休業。何人ものお客さんが「あれ?」という表情で帰っていきました。仕方がないのでこれまた楽しみにしていた安くて美味しいご飯を食べることにしました。「いちば亭」というお店で、青森のお肉のすき焼き定食と海の幸たくさんの八食漁師鍋定食をいただきました。値段は忘れてしまったけど本当に安くて美味しかった。しかも、テイクアウト売り場で弁当まで買ってしまった。それくらい安くて美味しくて、満足度がかなり高いお店でした。







ただ残念なことに、ここでご飯を食べている間に雨が降り出しました。いよいよ三陸海岸と思って走り出すとさらに雨脚が強くなってきたので、海岸線の眺望はあきらめることにしました。子供のころから一度は見てみたいと思っていたリアス式海岸の代表選手、その頃は陸中海岸という名で覚えていました。

そして海岸沿いの景観をあきらめて目指したのは少し内陸部にはいったところにある「龍泉洞」という鍾乳洞です。最初は海岸沿いを走ろうと思っていたのですが、山麓沿いの高速道路「八戸久慈自動車道」が無料だと知って、少しでも時間を稼ごうと高速を走ることにしました。それでも龍泉洞までは2時間ほどかかりました。





龍泉洞は山口県の秋芳洞、高知県の龍河洞とならんで日本最大鍾乳洞のひとつでコウモリや地底湖で有名ですが、実は今回の旅の前に調べていて初めて知りました。平日でもあり天気も悪かったので、観光客はほとんどいなくて洞窟をほぼ独占することができました。ここは洞窟そのものよりも何といっても地底湖が見どころです。とくに第三地底湖は深さが98メートルもあって、沈められたライトに浮かび上がる深くて澄んだ水を眺めていると引き込まれそうなる。その美しさに感動するとともに、なんだか胸のあたりがワサワサとして恐怖心が沸き起こってきました。

















いまだに全容が解明されていなくて調査が続けられているようですが、この洞窟が発見されてから観光スポットして整備されてきたこれまでの歴史を写真で紹介する展示がたいへん興味深かった。現在のような歩道がないときは小舟に乗って洞窟に入り込んだそうです。

この日は気仙沼あたりまで行こうと思っていたので、このあとも無料の高速を使うことにしました。少し標高のある山麓沿いを走る道路からは時おり海岸の様子を垣間見ることができるのですが、どこの入り江にもコンクリートの堤防が築かれているのが見えて何とも複雑な思いになりました。地震、噴火、台風など自然災害の多いこの日本で自然と共生するための手段としてやむを得ないんだろうな。

17時半ころに陸前高田市にある「高田松原津波復興祈念公園」に到着しました。ここは「道の駅高田松原」を併設しているので少しでもお金を使おうと思って閉店の18時前までお土産を探しました。そしてお店を出ると太陽はすでに西の山の向こうに沈んでいました。







この公園は東日本大震災による犠牲者への追悼と鎮魂、震災の記憶と教訓の後世への伝承の場として整備され、国営の追悼・祈念施設が設けられています。到着時間が遅かったので施設に入ることはできませんでしたが、夕暮れに浮かぶ奇跡の一本松を目の当たりにし、かつての名勝高田松原を覆うように築かれた堤防に登ってみると10年前の映像が蘇ってきて、いたたまれなくなりました。





いつの間にか雨が上がっていましたが、太陽が沈んで海からの風が吹きつけて一段と冷え込んできました。公園の駐車場で朝買っておいたお弁当を食べたあとGoogleで温泉を探してみたのですが、このあたりはあまりお風呂がないようで、あまりの寒さに深く考えずに選んだのが山の上にある「弁天開運の湯」というところ。失敗だったかな。

東京を出てからここまで、埼玉、栃木、福島と内陸部を北上したあと、山形で日本海へ出て、その後は日本海沿岸を北上して青森でターン、そしてこの日は太平洋岸を南下してきました。ここからは、中尊寺の金色堂を見ておきたかったのと、往路でいったんあきらめた田沢湖にやっぱり行ってみたかったので、もう一度内陸部に入ることにしました。それで、お風呂を出たあと西に向かって山を越え、この日の車中泊は「道の駅平泉」に決めました。

(9日目に続く)






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東北周遊の車中泊旅(7日目)

2021年05月01日 | 旅行・車中泊
東北周遊の車中泊旅7日目です。弘前城を断念したこの日の行き先は前夜のコインランドリーで洗濯が終わるのを待っている間に考えました。そして決めた行き先は「鶴の舞橋」「高山稲荷神社」「太宰治記念館」の三カ所で、津軽半島を北上することになります。

まずは朝の腹ごしらえ。前夜、ヒロタと間違えて入ったスイーツのお店「HIROYA」で買ったロールケーキと「天然温泉花の湯」で買ったリンゴ、そして持参したティファールでお湯を沸かして入れたコーヒーが朝ご飯。岩木山を観ながらいただきました。



北津軽郡にある鶴の舞橋に向かう途中、広大なリンゴ畑の向こうに岩木山がそびえていました。秋田で鳥海山がどこからでも見えたのと同じように、ここではどこからでも岩木山がのぞめました。



鶴の舞橋は廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)、通称津軽富士見湖に架けられた全長300メートルの日本一長い三連太鼓橋です。橋の向こうに丹頂鶴自然公園があって、季節が合えば丹頂鶴を見ることができるそうです。天気が今一つだったのですが朝一番の清々しい空気を堪能しました。ここは残念ながらペット禁止なのでワンコは車で留守番でした。









高山稲荷に向かう途中、有名な遮光器土偶が出た「亀ヶ岡遺跡」の案内板を見つけてしまいました。この遺跡が津軽にあるのは知っていたのですが、まさかこの日のるルート上だとは知らなかった。前日の失敗を繰り返さないよう、最初から博物館には行くつもりはなく、遺跡の一部と遺跡案内所を見学するだけにとどめました。この遺跡も別の機会に紹介します。







次の高山稲荷神社は津軽半島の真ん中あたりの日本海に面した山の上にあります。ここもペット禁止なのでワンコを車に残して参拝です。この神社はたくさんの小さな朱い鳥居が立ち並ぶ光景が映えスポットとして、また青森県随一のパワースポットとしてたくさんの女性参拝者が訪れるようで、この日も結構な数の女性がいました。ただ残念ながら、鳥居の半分くらいが修復作業中のために通行禁止になっていました。様々な表情をした無数の狐像が並んでいるのも不思議な光景でした。











太宰治記念館「斜陽館」は明治40年に建てられた太宰治の生家が修復され、太宰治に関する様々な資料が展示される博物館です。たくさんの展示資料もさることながら、旅館としても利用されたことのあるこの建物そのものが見どころ満載でした。













たっぷり1時間半かけての見学、とても満足度の高い場所でした。太宰治は高校の時に「人間失格」を読んで暗い気持ちになって以降は一冊も手にしていなかったので、これを機に読んでみようかな、と思いました。見学の途中で土砂降りの雨になりましたがどうやら通り雨だったようです。

ランチはお肉を食べようということになって五所川原駅からすぐのところにある「肉バルココロ」というところにしました。ランチタイムに入れたのでお得感いっぱいのランチを食べることができました。





この日の最後は青森市内にある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」です。青森と言えばねぶた祭り。そのねぶた祭りの情報発信基地のような博物館で、ねぶたの歴史、ねぶた師のこと、ねぶたの実物展示、ねぶたのお囃子や踊りなど、ねぶた祭りのすべてがわかると言っても過言ではないです。ねぶたの実物には圧倒されました。また、展示だけでなく職員の方が親切丁寧に説明してくれたり、お囃子や踊りを実演してくれたり、と至れり尽くせり。ここでも1時間半、閉館間際まで見学しました。









さて、この日の予定はこれで終了、あとは青森市内でお風呂に入るだけです。お風呂の候補はいくつもあったのですが、昨年の北海道車中泊旅の際にフェリー乗船前に行った「極楽湯青森店」が勝手知ったるお店だったのでそこに決めました。前回同様に入浴と十割蕎麦のセットで700円(50円値上がりしてました)というニフティ温泉のクーポンを利用しました。お風呂でさっぱりした後、土砂降りの雨の中を1時間ほど走ってこの日の宿泊地「道の駅しちのへ」へ到着しました。

(8日目に続く)





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東北周遊の車中泊旅(6日目)

2021年04月30日 | 旅行・車中泊
東北周遊旅の6日目、快晴です。ワンコと朝の散歩をしていると道の駅の裏を流れる米代川から白い霧が立ち上って川下に流れていき、蛇行した岸にぶつかって山を上っていきます。この朝はぐっと冷え込んだので相対的に暖かい水面から湯気が上がったのでしょうか。神秘的でした。







この日の午前中は北秋田市のふたつの縄文遺跡、伊勢堂岱遺跡と大湯環状列石を巡る予定にしていました。いずれも昨年11月に開催されたオンラインセミナー「秋田縄文遺跡世界遺産推進シンポジウム」で詳しく紹介されていた遺跡です。北海道と北東北地方にある17カ所の縄文遺跡がまとまって世界遺産登録を目指していて、このシンポジウムはその一環で開催されたものです。大湯環状列石の存在は知っていましたが、伊勢堂岱遺跡は知らなかったので、行ってみたいと思っていたのです。

しかし、伊勢堂岱遺跡に着いてビックリ、ガッカリ。4月23日まで冬期閉鎖中で遺跡に入れませんでした。おまけに併設の資料館も定休日。広い駐車場や広場は俄かドッグランになりました。



この遺跡は大館能代空港へのアクセス道路建設に際して見つかった4つの環状列石からなる縄文遺跡で、その重要性から県は道路の建設ルートを変更するとともに、建設途中の橋脚をそのまま残すこととしました。



この橋を渡って丘をあがったところに遺跡があるのですが、ロープが張られていて入ることができませんでした。まことに残念。



遺跡発見を機に、近くを走る秋田内陸縦貫鉄道の最寄り駅の名が「縄文小ケ田駅」に改称されました。





次の大湯環状列石も同様に閉鎖中でした。しかたなくワンコの散歩をしているとボランティアガイドの方が奥さんに何やら説明をしています。その話に加わってみると、時間があるなら自分が説明するので併設の博物館「大湯ストーンサークル館」を是非みてくださいという。遺跡を見れないのならせめて博物館だけでも少しだけ、と思って奥さんとワンコを残して入館したのが運の尽き。入るなりこのガイドの方、水を得た魚のように機関銃のようにしゃべりだしました。こちらも聞きたいことを質問するとまた倍くらいの話が返ってきます。そんなこんなで少しの時間どころか、ここに到着してから2時間ほどが経過していました。ガイドさんの説明はよく理解ができたし楽しい時間だったものの、さすがに2時間はやりすぎた。奥さんにも申し訳ない気持ちで車に戻りました。







ワンコと散歩しながら待ってくれていた奥さんが「道路から遺跡が見れるよ」というので行ってみると、中には入れないけど確かにしっかりと環状列石が確認できる。先にわかっていればこれを見るだけでも良かったのだけど後の祭り。





伊勢堂岱遺跡や大湯環状列石については「実地踏査」カテゴリーにてあらためて紹介したいと思います。

さて、ここまでで昼を過ぎてしまいました。この日は朝ご飯も食べていなかったのでどこかでランチを取りたかったのですが、そんなお店はどこにも見当たらず、とにかく次の目的地である十和田湖に向かうことにしました。十和田湖を見渡す発荷峠の展望台までは30分ほどです。山道をくねくねと登っていき、ちょっと下り道になった瞬間、目の前に十和田湖が現れました。快晴の青空も手伝って、この発荷峠からの眺めはなかなか素晴らしかった。







峠を一気に下って湖畔を少し走って遊覧船乗り場のある温泉街に入ったのだけど、湖畔には観光客の姿はほとんどなく車もほとんど走っていません。ホテルや旅館も開店休業状態の様子だし、すでに廃業して廃墟になっているホテルがいくつもあって、かつての人気観光地の廃れ行く姿を垣間見る思いがして寂しい気持ちになりました。湖畔の駐車場に車を停めてワンコと一緒に散策しました。









ここでランチを取るつもりでしたが、そもそも開いているお店が少なく、ゆっくりご飯を食べようと思わせてくれるお店もありません。仕方なくランチを抜くことにして奥入瀬渓流に向かいました。奥入瀬伊渓流ではところどころで車を停めて写真を撮り、最後は石ヶ戸休憩所に駐車して、ここでもワンコと散策タイムです。午前中の失態で時刻はすでに夕暮れが近づいていました。

















時刻は16時。ここから先の予定は深く考えていなかったので、青森市内へいく、八戸へ向かう、弘前城の桜を観る、の3つの選択肢を検討したのですが、ここに来るまでいたるところで満開の桜を観てきたので弘前城もちょうど見頃だろうと思って弘前に向かうことにしました。

弘前へは山越えの道だとわかっていたのですが走ってみてビックリ。山道を登るほどに雪深くなっていきます。道の両側には数メートルも積もった雪が残っていて、まるで立山の雪の大谷のようです。しかも、今まさに越えている山は八甲田山だと途中の道路標示で知って再びビックリ。小さなスマホの画面で弘前へのルートを見ていたので気がつきませんでした。そしてこの記事を書きながら改めてGoogleMAPを見ていると、この雪の壁の道は「八甲田雪の回廊」というのだそうで、ここを走ったことだけでも弘前行きを決めた価値があったように思いました。













酸ヶ湯温泉を過ぎたあたりから下り道になります。黒石市内に降りてくるあたりで正面の岩木山に夕陽が沈む光景が見れました。これもなかなか見ごたえのある眺めでした。



そして弘前市内へ入って気がついたこと。道路沿いに植えられている木はどうやら桜の木なんだけど、全く咲いていないのです。どの木も固く閉ざしたつぼみしか見えません。この状態だとおそらくお城の桜もダメだろうなと半ばあきらめの気持ちで先に進みました。

ここまでほとんど何も食べていない状態だったので、弘前ではしっかりとご飯を食べようと奥さんが晩ご飯のお店を調べてくれました。それが広い通りをひとつ中に入った住宅街の中にたたずむ小さなお店「和ダイニング 花一華」です。







美味しかったなあ。それと、お店の方もお客さんも皆さんとても親切でした。弘前城の桜のことを聞いてみると「まだまだ全然」というお返事だったので、この時点でお城に行くことを断念し、さらに大阪から車中泊できたことを告げて、近くにいい日帰り温泉はないか、それからこの日は洗濯物が溜まっていたのでコインランドリーの場所も教えてほしいとお願いすると、交差点を挟んで温泉も道の駅もコインランドリーもある場所を教えてくれました。「天然温泉花の湯」と「道の駅ひろさき」、そして道路の向かいにコインランドリーもありました。ここを教えていただいて本当に助かりました。



この日はいろいろなことがあって予定通りに行かないことが多くて気まずい空気が流れたりもしましたが、最後にいい気持ちで終えることができました。

(7日目に続く)






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東北周遊の車中泊旅(5日目)

2021年04月29日 | 旅行・車中泊
東北周遊旅の5日目、快晴の朝を迎えました。鳥海山が目の前に迫っています。本当なら鳥海山の中腹まで登って秋田県側に降りていく鳥海ブルーラインを走りたかったのですが、冬季の通行禁止期間が終わっていなくて秋田県側に抜けることができなかったので、あきらめざるを得ませんでした。したがって海岸沿いの国道7号線を走って秋田県に足を踏み入れました。そしてこの日は鳥海山の圧倒的存在感を感じる一日となりました。満開の桜越しに見る雪の鳥海山はなお美しい。





最初の目的地は元滝伏流水です。鳥海山の伏流水が岩から染み出して小さな滝となり、小川となって流れる清流です。朝一番の誰もいない森の中を木洩れ日を浴びながら、清流のせせらぎを聴きながらワンコと一緒に散策しました。マイナスイオンを全身に浴びて癒されました。























元滝をあとにして仁賀保高原へ向かいました。あちらこちらに風力発電の風車が数え切れないほど並んでいて、周囲の景色と一体化していました。展望台からの日本海の眺めも素晴らしかった。





目指したのは土田牧場でしたが、その前に眺めの良さそうな場所があったので立ち寄りました。ひばり荘という宿泊施設で、ここからの鳥海山の眺めは格別でした。







土田牧場はワンコを連れて入ることができなかったので、時間をかけずに見て回ってソフトクリームを買って出てきました。





さて、ここからは日本海沿いに一気に北上して男鹿半島を目指します。男鹿半島の北端の入道崎にどうしても奥さんを連れていきたいお店があったので少し急ぎました。このお店「海陽」は何年か前にとある団体のツアーでランチに入ったお店で、ここの石焼きの味噌汁と海鮮丼の定食がこの上なく美味しかったので、今回の旅で必ず行こうと決めていました。ところが、到着してみてがっかり。ほかのお店が全部開いているのにここだけシャッターが閉まっていてやっていない。見た感じでは定休日でもなさそうだし、一時的に閉まっている様子でもなく、お店を閉じてしまったかのような佇まいでした。仕方がないので奥さんの目利きで隣のお店「龍宮館」に入りました。驚いたことに、ここの刺身定食(1,500円)は安くて美味くて、落胆の気持ちを埋めるには十分でした。





食事を済ませたあとは目の前に広がる入道崎、そして日本海の空気を堪能しました。人のいないところではワンコもリードをはずしてもらって全力疾走です。雲ひとつない青空と風と太陽と広い海、すべてが気持ちよかった。


眺める






ここから男鹿半島を南下して半周します。断崖絶壁を走る車窓からは素晴らしい眺望の連続です。そして半島の南西端にでっかいなまはげ像が数年前と変わらずにたっていました。そのすぐ近くにある夕陽の名所、ゴジラ岩にも寄ってみましたが、夕陽には時間が早かったのと、車を降りて歩かないといけなかったのでマーキングだけしておきました。





夕陽を眺める場所は男鹿半島のど真ん中にそびえる寒風山の頂上からにしました。ここからは男鹿半島の周囲が一望でき、八郎潟もよく見えます。そしてなんと、あの鳥海山までも見えることに感動しました。どこにいても見えるこの山の存在感はやはり半端ないです。















これだけきれいな夕陽はなかなか見ることができない。太陽が沈みきってしまう最後の最後まで眺めていました。このあとは山を下りて八郎潟を横切り、森岳温泉「ゆうぱる」で温泉に浸かりました。宿泊地は能代市にある「道の駅ふたつい」です。この日は最初から最後まで大自然を堪能する一日となりました。



(6日目に続く)






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東北周遊の車中泊旅(4日目)

2021年04月28日 | 旅行・車中泊
道の駅田沢で迎えた4日目の朝は気温も上がって気持ちの良いスタートとなりました。



ここまでの毎日のご飯を振り返ると、餃子定食、佐野ラーメン、五目ラーメン、天丼、けんちんそば、高遠そば、喜多方ラーメンとお手軽なB級ばかりだったので、この日は米沢市ということにあって米沢牛を食べようと決めていました。たくさんあるお店の中で選んだ米沢駅からすぐ近くにある「べこや」の開店が11時15分。それまでの時間を使って「トトロの森」へ行くことにしました。

トトロの森は米沢市の南原東李山集落にある「丹南山神」という小さな神社の周囲に自生する樹木群、いわゆる鎮守の森が遠くから見るとトトロに見える事から「トトロの森」と呼ばれるようになりました。道の駅から30分ほどですが、東に向かっていったん米沢市内の平地まで下り、途中で右折して南に向かいます。このときの車窓から見える福島県との県境に連なる山々の景色の素晴らしかったこと。真正面に見えるので運転しながらでも眺めることができました。写真ではそうでもないですが、実際に見たときには思わず声が出ました。







そしてトトロの森に到着。う~ん、確かに見えなくもない。この季節、葉がスカスカなのが何とも残念。それよりも背景の景色に目が行ってしまいました。米沢市は四方が高い山々に囲まれた盆地なので、どちらを向いても美しい山並みを見ることができます。







このあと、道の駅米沢に寄ってからランチのお店、べこやに向かいました。実は最初はこの道の駅にあるお店で米沢牛のステーキを食べようと思っていたのですが、方針変更で焼肉になったのです。開店の少し前にべこやに到着。待っていると続々と車が入ってきます。やはり人気のお店のようです。ガラス越しに見える店内には有名人のサインがいっぱいです。注文した「べこや御膳(2,880円)」は満足のランチでした。







この日はできるだけ秋田県に近づきたくて、ランチの後はひたすら車を走らせることになりました。右手に蔵王連山を眺めながら山形市、天童市を通り抜けて北上を続けていると突然目に飛び込んできたのが「縄文の女神・西ノ前遺跡」の文字が書かれた案内板。西ノ前遺跡の名は忘れていたけど、縄文の女神は忘れません。4点しかない国宝の土偶です。それが出た遺跡がすぐ近くにあることがわかり、急きょ立ち寄ることにしました。









ここに来れたのは儲けものでした。遺跡の紹介は改めてこのブログに書きたいと思います。

このあとはしばらく最上川に沿って走りました。どうしても頭に浮かぶのが「五月雨を集めて早し最上川」の句です。五月雨には早い季節でしたが、周囲の山々の雪解け水を集めて流れる水量豊かな最上川を眺めながらハンドルを握りました。目指したのは出羽三山神社の羽黒山五重塔です。雑誌に掲載された写真を見て時間があれば行ってみようと思っていました。

16時半頃に到着し、ワンコを連れて五重塔に向かいました。随神門をくぐって長い階段を降りると、2日前の雨のせいか、雪解け水のせいか、足元がぬかるんでいたので途中から抱っこです。静かな山中にひっそりとそびえる五重塔は派手さはないものの、わざわざ来てよかったと思わせてくれるほどに年輪を刻んだ風格ある佇まいでした。













参拝を終えて駐車場を出発する頃には雲間からお日様が顔を出すようになり、山を下っている時に大鳥居の向こうに綺麗な夕陽が輝いていました。





何とも清々しい一日の終わりです。この日のお風呂は「長沼温泉ぽっぽの湯」、車中泊地は秋田県境近くまで走った「道の駅鳥海ふらっと」で、21時半頃に到着しました。東京を出てからここまでの走行距離は731キロになりました。

(5日目に続く)





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東北周遊の車中泊旅(3日目)

2021年04月27日 | 旅行・車中泊
2021年4月9日、東北周遊車中泊旅の3日目は「道の駅しもごう」からスタートです。前夜の吹雪も思ったほどのことにならず、気持ちの良い朝を迎えました。とはいえ、出発前の外気温はなんと0度でした。







いよいよ東北に足を踏み入れました。8時に出発して30分ほど走って到着したのが福島県南会津郡の大内宿です。少し早いかなと思ったので駐車場のおじさんに「お店は何時頃に開くの」と聞いてみると9時頃だという答え。おじさんは「先にどこかに行って来られますか」と言うので「どこかありますか」と聞き返すと「ない!」と断言されてしまった。こちらが困っていると「塔のへつり」というところを教えてくれました。20分ほど戻ることになるけど行ってみることにしました。

















塔のへつりは、福島県の南会津東部を流れる大川が形成する渓谷で、百万年の歳月をかけて浸食と風化を繰り返してできあがった景観です。河食地形の特異例として国の天然記念物に指定されています。「へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のことだそうです。

大内宿に戻ってきたのは10時頃。一番乗りだったはずの駐車場にはすでにそこそこの車が停まっています。大内宿は日光と会津若松を結ぶ会津西街道の宿場町で、現在も茅葺き屋根の民家が街道沿いに並んでいて、それぞれの家屋が蕎麦屋さんだったり、民芸品を売っていたり、何らかのお店をやっています。その街並みはまるで時代劇を見ているようです。









車を降りて歩き始めるとパラパラと雪が舞い始めました。私たちの前を歩いていたカップルが蕎麦屋さんに入っていきました。塔のへつりでは何ともなかったのに、かなり山を上がって来たからでしょうか、気温もぐんと下がって寒い寒い。傘を取りにいったん車に戻り、暖かい服に着替えることにしました。朝ご飯を食べていなかったことと、あまりの寒さに暖を取りたかったこともあって、さっきのカップルが入った蕎麦屋さんに入ることにしました。お店の名前は三澤屋さんです。こたつに入って暖まりながら、ほっこりした気持ちでけんちんそばと高遠そばをいただきました。







この三澤屋さんはもともとは酒屋さんだったそうで、隣の蔵でお酒を売っていたのでお土産に一本購入しました。寒さが厳しさを増して雪もますますひどくなってきましたが、宿場町の一番奥まで歩いて突き当りにある丘に登りました。雪景色ながら、ここからの眺めは最高でした。このブログを読んでいただいている方にお勧めしたいです。





















大内宿をあとにして、この空模様だと無理だなと思いながら、一度行ってみたかった猪苗代湖へ向かいました。途中、休憩をはさんで1時間ほど走って湖畔までやってきましたが、雪がますます激しくなって景色を見るどころではなく、車の運転が危ない状況でした。とりあえず湖面越しに磐梯山が見えるであろうあたりにいってみたけど、やっぱり何も見えませんでした。

すぐに方向変換して喜多方市の道の駅を目指すことにしましたが、市内に入ったところで「しだれ桜並木」の看板を見つけたので、急きょ向かうことに。喜多方駅と熱塩駅を結んでいた旧国鉄の日中線跡地の一部、約3kmの遊歩道がしだれ桜並木となっていました。ワンコの散歩を兼ねて往復6キロを歩きました。これだけのしだれ桜の並木道を歩いたことがなく、見ごたえがありました。













往復6キロの遊歩道を歩いているうちに夕方になって寒くなってきました。そろそろ晩ご飯の時間ですが、朝から雪に見舞われて冷え切っていた身体を暖めようと、晩ご飯は本場の喜多方ラーメンに即決して近くのラーメン屋さん「来夢」に直行です。





この日の温泉は喜多方市の保健福祉センター「夢の森」の温泉施設です。料金はなんと300円。じっくり浸かって身体をあたためて、休憩所でゆっくりしていると閉館の時間になってしまいました。宿泊地は温泉から一番近くの「道の駅田沢」にしました。福島県の喜多方から山形県の米沢に通じるトンネル続きの国道121号線を20分ほど走ったところにある小さな道の駅でした。21時半頃に到着したのですが、到着時の外気温が0度だったので、この日は0度で始まって0度で終わる1日ということになりました。



(4日目に続く)





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東北周遊の車中泊旅(初日・2日目)

2021年04月26日 | 旅行・車中泊
初日の4月7日は仕事が終わってからの18時過ぎの出発となりました。平日のこの時間帯、品川から北上して都心を抜けるのにけっこうな時間がかかってしまいました。この日はできるだけ北へ走って、どこかでお風呂に入って、あとは寝るだけです。お風呂はいくつかの候補の中からGoogleの評価が高かった埼玉県久喜市にある「天然温泉森のせせらぎなごみ」というところを選択。そしてこの日の宿泊地はそこから北へ30分ほど走ったところ、茨城県古河市にある道の駅「まくらがの里こが」にしました。この道の駅はとにかく駐車場が広大で、普通車と大型車の駐車スペースが完全に分かれています。トイレから離れることを厭わないのであれば静かなところを選択するのですが、やはり利便性を考えるとトイレに近い所になってしまいます。でもそのトイレは駐車できる車の台数からすると小さすぎるという印象でした。



2日目。前日の温泉で購入したトマトが朝ご飯代わりです。





この日は全く行き先を考えていなかったのでひとまず宇都宮を目指して国道4号線を北上しました。宇都宮で餃子を食べ、さらに北に向かって走っていると奥さんが「このあたりは蔵のような建物のある家が多い」と言うので気を付けてみていると確かにその通りで、その蔵が漆喰の壁でなくて緑がかった石でできていることに気がつき「そういえば大谷石の産地は栃木県だった。もしかするとあの地下神殿のような採石場跡はこの近くかもしれない」と思ってググってみるとドンピシャでした。少しだけ戻ることになったけど20分ほどで大谷資料館に到着です。奥さんの気づきは大ヒットでした。



最初に展示室で大谷石のことや採石の歴史について情報をインプットした後、地下への階段を降りていきます。









地下へ降りるとまさに石の神殿が広がっていました。















さまざまなドラマや映画のロケで使われたり、演奏の舞台やアート作品の展示場としても活用されているようです。









ここは「地下迷宮の秘密を探る旅〜大谷石文化が息づくまち宇都宮〜」として認定された日本遺産を構成する文化財ですが、あくまで採石事業を行っていた民間企業が運営する資料館です。一般客に公開したり、ロケなどで利用してもらうというのは、採石場跡地に付加価値をつけてビジネスの一環として活用しているように感じましたが、それにしても地上とは一線を画す神秘的な大空間でした。そしてその地上に出ると周囲の桜はみな満開でした。





さて、次はどこに行こうかと考えて決めたのが、1時間ほど東へ走った茨城県の市貝町にある芝ざくら公園。ネットで調べると芝ざくらが満開とある。行ってみると確かに満開だけど、真ん中の一番広いところがまだら模様で花で埋め尽くされていない。近くに寄ってみると花の株を押しのけてスギナが生えていました。これは残念でした。









本日の予定はこれにて終了。ひとまず北上を続けて那須の「源泉那須山」というところで温泉に入り、食事もそこで済ませました。この日のうちに東北に入る予定でしたが、いまだ北関東を抜け出せていない状況です。





ここを出たのが21時半頃。この日の宿泊地は福島県に入ったところ、南会津郡にある「道の駅しもごう」です。芝ざくらを見ているあたりから気温が急激に下がって風が強くなり、寒くなってきたなと感じていたのですが、その後も気温が下がり続けました。道の駅までは白河市から西へ向かって峠を越えるのですが、途中で雪が降りだし、しまいには吹雪状態になりました。なんとか無事に道の駅に辿り着いたものの、このまま朝まで吹雪かれるとまずいなあと不安な気持ちで夜を過ごすことになりました。



(3日目に続く)




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東北周遊の車中泊旅(行程紹介)

2021年04月25日 | 旅行・車中泊
2021年4月7日18時に単身赴任宅のある北品川を出発して4月18日23時に戻るまでの12日間、車中泊をしながら東北を周遊しました。昨年の北海道一周車中泊旅の経験から、今回はあまり詳細な計画を立てずにおおまかなルートを想定することにとどめ、雑誌などから拾った観光スポットをマークしながら、どこへ行くのか、どの道を走るのかはその時々の状況と気分で決めることにしました。温泉や宿泊地もその都度よさそうなところを探して決めました。結果、12日間の行程は次のようになり、走行距離は約2,600キロとなりました。

1日目 北品川を出発
    埼玉県久喜市   天然温泉森のせせらぎなごみ
    茨城県古河市   道の駅「まくらがの里こが」(泊)
2日目 栃木県宇都宮市  大谷資料館  
    栃木県市貝町   芝ざくら公園
    栃木県那須郡   源泉那須山
    福島県南会津郡  道の駅「しもごう」 (泊)
3日目 福島県南会津郡  塔のへつり
    同上       大内宿
    福島県喜多方市  日中線のしだれ桜
    同上       夢の森温泉施設
    山形県米沢氏   道の駅「田沢なごみの郷」 (泊)
4日目 同上       トトロの森
    山形県最上郡   西ノ前遺跡
    山形県鶴岡市   羽黒山五重塔
    同上       長沼温泉ぽっぽの湯
    山形県飽海郡   道の駅「鳥海ふらっと」 (泊)
5日目 秋田県にかほ市  鳥海山元滝伏流水
    同上       仁賀保高原
    秋田県男鹿市   男鹿半島・寒風山展望台
    秋田県山本郡   森岳温泉ゆうぱる
    秋田県能代市   道の駅「ふたつい」(泊)
6日目 秋田県北秋田市  伊勢堂岱遺跡
    秋田県鹿角市   大湯環状列石
    青森県十和田市  十和田湖・奥入瀬渓流
    青森県青森市   八甲田雪の回廊
    青森県平川市   天然温泉花の湯
    青森県弘前市   道の駅「ひろさきサンフェスタいしかわ」(泊)
7日目 青森県北津軽郡  鶴の舞橋
    青森県つがる市  亀ヶ岡遺跡
    同上       高山稲荷神社
    青森県五所川原市 太宰治記念館
    青森県青森市   極楽湯青森店
    青森県上北郡   道の駅「しちのへ」(泊)
8日目 青森県八戸市   八色センター
    岩手県下閉伊郡  龍泉洞
    岩手県陸前高田市 奇跡の一本松
    岩手県大船渡市  開運弁天の湯
    岩手県平泉町   道の駅「平泉」(泊)
9日目 岩手県平泉町   中尊寺
    岩手県北上市   北上辰勝地(桜まつり)
    岩手県盛岡市   喜盛の湯
    岩手県雫石町   道の駅「雫石あねっこ」(泊)
10日目 秋田県仙北市   田沢湖
    同上       角館武家屋敷(桜まつり)
    秋田県横手市   南郷(夢)温泉共林荘
    宮城県大崎市   道の駅「あら伊達な道の駅」(泊)
11日目 宮城県仙台市   仙台城跡
    福島県白河市   しらかわ温泉弁天荘
    栃木県那須郡   道の駅「東山道伊王野」(泊)
12日目 栃木県那須塩原市 那須ガーデンアウトレット
    栃木県大田原市  佐久山温泉きみのゆ
    北品川に到着

それでは次回より順に紹介したいと思います。





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談山神社で紅葉観賞

2020年11月29日 | 旅行・車中泊
2020年11月15日、奈良県桜井市にある談山神社まで紅葉を観に行きました。富田林の自宅を出て竹内街道から山麓バイパスに入り、24号線から橿原神宮を経て明日香村を通過、石舞台を右手に見ながら峠を越えて目的地に到着。明日香村は通過しただけでしたが、以前に来たのは40年くらい前のこと。そのときは田舎の風景がもっと残っていたように思うのですが、道路が整備されてお店も増えて、何となく田園も小さくなって、すっかり景色が変わっていました。何よりも驚いたのは石舞台です。里山の中にが浮かぶように存在していたのが、今ではきれいに整備された公園の中にあるモニュメントのように見えました。中学2年のときに歴史研究会の活動で訪ね、高校1年では春の遠足でやって来たのですが、残念ながらそのときののどかな雰囲気はあまり感じられませんでした。

談山神社も結婚前に奥さんと来て以来の35年ぶりくらいです。そのときは今回走った石舞台から多武峰につづく道は車で越えることができずに、桜井の市街から南下する道を走りました。便利になったなあと感心していたら、峠の手前から渋滞です。峠を下ったところにある談山神社の駐車場に入る車の列が続いていて、駐車場まで1時間と案内がありました。結局、50分くらいでたどり着くことができたのですが、これは境内も結構な人だろうなと予想されました。前に来たときは確かもっと寒い季節で、境内には誰もいなかった記憶があります。









赤・黄・緑のグラデーションが青空に映えてきれいでした。











この十三重塔、以前に来たときはもっと小さな印象があったけど、意外にも大きく感じました。拝殿からの眺めも素晴らしい。







拝殿には神社所縁の資料が展示されていました。多武峰縁起絵巻には教科書などでよく見る蘇我入鹿惨殺のシーンを見ることができました。



銀杏の大木が金色に輝いていました。





藤原鎌足公にご対面。意外にもデカ鼻でした。



●神社公式サイトより
「舒明・皇極二代の天皇の世、蘇我蝦夷と入鹿親子の勢力は極まって、国の政治をほしいままにしていました。 この時、中臣鎌子(後の藤原鎌足公)は強い志を抱いて、国家の正しいあり方を考えていました。たまたま飛鳥の法興寺(今の飛鳥寺)で蹴鞠会(けまりえ)があったとき、 聡明な皇太子として知られていた中大兄皇子(後の天智天皇)にまみえることができ、 西暦645年の5月、二人は多武峰(とうのみね)の山中に登って、「大化改新」の談合を行いました。 後にこの山を「談い山」「談所ヶ森」と呼び、談山神社の社号の起こりとなりました。(中略)鎌足公の没後、長男の定慧和尚は、留学中の唐より帰国、父の由縁深い多武峰に墓を移し、十三重塔を建立しました。 大宝元年(701)には神殿が創建され、御神像をお祭りして今日に至ります。」

藤原鎌足を祭神とする談山神社は上記のように藤原氏ゆかりの神社ですが、神仏習合によって境内に建てられた妙楽寺は天台宗の寺院で、藤原氏の氏寺である法相宗の興福寺や藤原氏の氏神である春日大社との仲は良くなかったそうで、興福寺の僧兵に焼き討ちされたことがあるそうです。なんとまあ。







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東京から八ヶ岳・松阪を経て大阪へ帰る車中泊旅②

2020年11月06日 | 旅行・車中泊
東京を出発して八ヶ岳のホテルで一泊。2日目は縄文時代中期の井戸尻遺跡や井戸尻考古館を見学した後、諏訪湖を経て木曽路を南下、名古屋を通過して津市に入ったところにある「道の駅 津かわげ」で車中泊。

3日目の朝は7時過ぎに目が覚めて、準備を済ませて8時過ぎに出発、松阪駅近くにある松阪シティーホテルを目指します。松阪までやってきた目的の一つが、このホテルの朝食バイキングで提供される松阪牛の牛スジカレーを食べることです。到着したのが終了間際の8時40分頃でギリギリ間に合いました。期待を上回る美味しさのカレーやほかの食材も食べ放題で宿泊客800円、外来客850円という料金はたいへんお得だと思います。40分ほどで朝食を済ませて車に戻りました。




この日の目的の二つ目は、松阪市にある宝塚古墳および松阪市文化財センター「はにわ館」を訪ねることです。はにわ館では宝塚古墳から出土した日本最大級の舟形埴輪の実物が展示されています。この舟形埴輪は私がこのブログの第一部や著書「古代日本国成立の物語」で「不弥国の位置」を説こうとして魏志倭人伝に記された「水行」を考えた際に知った埴輪で、そのときから実物を見てみたいと思い続けた埴輪です。実物を見たときの感動というか驚きというか。これだけ圧倒的な迫力で迫ってくる埴輪は初めてです。圧巻でした。いやあ、来てよかったなあ。




はにわ館で宝塚古墳の情報をしっかりインプットしてから古墳に向かいました。この日の天気は初日、2日目と打って変わって青い空に白い雲の快晴。下から見上げた古墳が青空に映えて美しかったなあ。墳丘からの眺めも最高でした。古墳公園として二基の古墳が復元整備されていて、舟形埴輪が出土した造り出し部もきれいに復元されて埴輪が並べられていました。





このあと、松阪市内を何か所かまわって帰路につきました。松阪から大阪に帰るルートは3つ。ひとつは伊勢に行くときにいつも使う名阪国道、もうひとつは下道の国道165号線、そして3つ目が国道166号線から368号線、422号線、369号線、165号線とつながるルートです。国道165号線は走る機会は何度かあったので、この際、走ったことのない3つ目のルートを走ることにしました。この道は伊勢本街道と呼ばれ、江戸時代に大阪方面から伊勢参りに行く際に使われていた道です。

松阪市街を抜けて166号線から368号線に入ってしばらく走ると道幅が極端に狭くなって山道に入り、峠に向かってどんどん登っていきます。木々が茂ってうす暗いので昼間でも点灯が必要です。途中、カーブの広くなったところで3台の車とすれ違いましたが、広い場所で良かったと思っていた矢先、前方にマイクロバスを発見。「大丈夫かな」と思いながらガードレールいっぱいに寄せてみて「こりゃ無理だわ」と思っていると、バスの運転手が右へ寄れという。互いにギリギリまで寄せて何とかやり過ごすことができました。それにしても、マイクロバスの運ちゃんはこの道を知ってて来たのかな。迷惑な話だ。この細い山道を櫃坂道(ひっさかみち)というそうです。いわゆる「酷道」です。

途中、眺望がひらけた場所があったものの、まだまだ続きそうなワインディングロードに気持ちの余裕はなく、そのまま行き過ぎてしまいました。そして少し走って道が広くなったところが仁柿峠(にがきとうげ)といいます。伊勢参りが盛んだった頃は旅籠が並んでいたようで、その名残を十分に感じ取ることができました。




ここからは道幅も広くなってだらだらと下りに入り、それまでがうそのような快適な道になりました。でも、この酷道は二度と走らないと心に誓いました。途中、栗拾いを楽しんだり、道の駅に寄ったりしながら楽しく帰りました。



9月20日に大阪を出発して、名古屋、浜松、御前崎、富士五湖巡りから東京へ、そして北海道一周を楽しんで再び東京に戻り、八ヶ岳から木曽路、松阪を経て10月11日に大阪に戻ってきました。3週間にわたる車中泊三昧は一生の記念になる旅となりました。 (終わり)





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東京から八ヶ岳・松阪を経て大阪へ帰る車中泊旅①

2020年11月05日 | 旅行・車中泊
2020年10月9日、北海道一周の旅を終えて東京に戻って3日後、次は自宅のある大阪を目指すことにしました。大阪までは2泊3日の予定で中山道ルートを走ります。9日午後に東京の単身赴任宅を出発、高速で八ヶ岳まで行って1泊、その後はずっと下道で諏訪湖を経由して木曽路を南下、名古屋を通過して津で1泊、3日目は松阪で過ごしたあと、山間部を貫く伊勢本街道を走って大阪へ戻りました。今回の2泊3日の1泊目はワンコも泊まれる「ゆとりろ蓼科ホテル」を利用し、津での2泊目は「道の駅津かわげ」で車中泊です。


初日の9日は朝から土砂降りの雨。午後から北品川を出発して首都高、中央道を乗り継いで諏訪南ICを経て現地に到着したのが17時前。チェックインから翌朝のチェックアウトまでホテルでのんびりと過ごしました。このホテルの宿泊客は皆さんがワンコ連れなので気兼ねなく過ごせました。




2日目も残念ながら雨です。予報では昼過ぎまで雨が残り、そのあと回復に向かうものの太陽は姿を見せないようです。もともと2日目の10日は白樺湖や霧ケ峰などを巡るか、それとも清里へ行くかなどと考えていましたが再考を迫られました。

そして行き先は井戸尻遺跡と井戸尻考古館に決めました。井戸尻遺跡は八ヶ岳山麓に広がる縄文時代中期を中心とする遺跡で、知り合いの大学の先生に強く勧められていたこともあって機会があればと思っていた遺跡です。考古館や遺跡を見学する間、奥さんとワンコは車で待っていてくれました。申し訳ないという思いとこの機会を与えてくれてありがとう、という気持ちで見学しました。ここの紹介はまた別の機会にしたいと思います。





12時半頃に遺跡を後にして諏訪湖に向かいました。実はこのときすでに給油サインが点灯してから20キロくらい走っていたので早く給油したかったのですが、ガソリンスタンドが見つからないのです。仕方なくナビで諏訪湖方面の最寄りのスタンドを探して行ってみると何とリッター147円。とりあえず10リッターだけ入れることにしました。

さらに諏訪湖方面に走りながら「お腹がすいてきた」ということになって、Googleで蕎麦屋を探したところ、ちょっと戻るけど評価の高い「丸甚手打そば店」というお店を見つけたので行くことにしました。温かい蕎麦とざるそばと野菜のかき揚げとヤマメの天ぷらを注文したのですが、驚いたのは無料の小鉢が3つも出てきたことです。どれも美味しかった。




そのまま国道20号線を走るうちに雨が上がりました。諏訪湖の手前で給油をして塩尻へ向かいます。そして塩尻から国道19号線に入って南下します。このあたりは若いころによく乗った大阪から信州へのスキーバスが走った道です。大阪市内から高速に乗って中津川インターで降りてこの19号線を走り、塩尻や松本のドライブインで休憩を取るというパターンでした。なんだか懐かしかった。国道沿いのフルーツ屋さんでリンゴを買おうと思ったのですが、残念ながら少し季節が早くて並んでいませんでした。




途中で「ここから木曽路」という案内板を見ながら先に進みます。当初の予定では奈良井宿とか妻籠宿、馬籠宿などに寄ろうと思っていたのですが、井戸尻に行ったこともあってすでに日が暮れかけていたので、ここはまた次の機会にしようと順に現れる宿場町をスルーして前進しました。



このあともずっと国道19号線を走って名古屋市内に入り、そのまま1号線に入って四日市を目指します。四日市では「天然温泉ジャブ」というところでお風呂です。館内にはドラゴンズの立浪選手などのサインや写真、ユニホームなどが飾ってありました。

続いて国道23号線のバイパスに乗って津市に入ったところの「道の駅 津かわげ」で車中泊です。暗くてよくわからなかったのですが、新しい道の駅で、結構たくさんの車が停まっていました。

(続きは次回)
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北海道一周 車中泊の旅 ⑪

2020年10月24日 | 旅行・車中泊
2020年10月5日、いよいよ最終日となりました。「道の駅なとわ・えさん」での朝は車を打つ雨の音で5時半頃に目が覚めました。残念ながら前夜からの雨が残る最終日となりました。ワンコの散歩に出ると、道の駅のすぐ裏に海岸が迫っていたので驚きました。向こうの方にこれから登る恵山が見えます。




準備を済ませて6時半頃に出発しました。 海岸沿いに5分ほど走って左折すると山に登る道に入ります。途中のゲートは6時に開くことを事前に調べていたので問題なし。たぶん一番乗りです。鹿の糞らしきものが道路のあちこちにあったので、車が走らない夜になると鹿が出てくるのだろうと話をしていると、目の前の斜面に鹿が現れました。最終日に野生の鹿に遭遇できたことが何だか嬉しかった。



山頂近くの駐車場まで10分ほどですが、そこで見た光景はまさに登別温泉の地獄谷の様相でした。木々のない地肌むきだしの状態で白い湯気?煙?が立ち上っています。ここで奥さんが画期的なパノラマ動画の撮影方法を思いつきました。車で駐車場を一周しながらフロントガラスの向こうを撮影するというものです。あとで見るとなかなかの出来栄えでした。 



少し山を下ったところに津軽海峡を見渡すことができる展望台があるので寄ってみましたが、例によって残念な結果でした。晴れていれば遠く下北半島を望むことができるようです。恵山に登った目的の半分は達成できたのでまあ良しとしよう。このあとはいくつかのポイントを考えていましたが、雨のためにすべてキャンセルしてゴールの函館を目指すことにしました。






途中で雨があがったのですが気持ちはすでに函館に跳んでいるので、本州と最も近い場所とされている汐首岬で写真を撮るだけにして、そのまま函館に直行です。




約40キロ、1時間ほど走って8時20分頃に函館に到着しました。ついに、まるまる10日間をかけて北海道一周を達成しました。達成感いっぱいです。そして、もともと11時半に出港するフェリーを予約していたのですが、赤レンガ倉庫街などを見て回ろうと考えて、14時半出港の便に予約を変更していたので時間はたっぷりあります。とりあえず、入庫後30分無料の函館駅前の駐車場に車を入れて腹ごしらえです。前日に長万部で買った「かにめし弁当」をふたりで分けて食べました。



赤レンガ倉庫が9時に開くので車を近くの駐車場に移してワンコとともに散策に出ました。風が少し強く吹きつけますが、太陽が見えて気温が上がってきたので寒さは感じません。











敦賀や舞鶴の赤レンガ倉庫も行ったけど、ここが一番楽しい。30分ほど散策をした後、いったんワンコを車に戻して、あちらこちらのお店をのぞきながらショッピングです。釧路で魚貝、恵庭で野菜、そしてこの函館では頼まれていた白い恋人などのお菓子を買い込みました。イートインコーナーでは安くて新鮮な刺身やお寿司を見つけて我慢できずに買ってその場で食べ、函館でやり残していたラッキーピエロにも入りました。一番人気のチャイニーズチキンバーガーのセットと照り焼きバーガーを注文して、海の見える席で食べました。どう考えても朝から食べ過ぎです。








赤レンガ倉庫を中心に函館の港町の雰囲気を満喫して車に戻り、奥さんのリサーチ結果で最後に行こうと決めていたアンジェリック・ヴォヤージュというスイーツ屋さんに向かいました。ところが、お店に着いてみると休業になっていて、最後の最後に悔しい思いをしました。 よく考えるとこのお店の場所は初日の深夜にやってきた八幡坂の近くです。もう一度チャーミーグリーンの老夫婦の気分になって車で坂を下りました。そして、スイーツを諦めきれず、赤レンガ倉庫のパン屋さんで見ていた5個1000円のショートケーキを買うために再び赤レンガ倉庫に戻って無事にゲット。





以上で函館の予定を終了、つまり北海道での予定をすべて終了して、フェリーターミナルに向かいました。14時前に到着して乗船手続きをしてワンコの散歩も済ませて、車中で買ったばかりのショートケーキも食べて、いよいよ乗船です。あっという間の10日間で北海道を満喫しました。そして「また来るぞ」とつぶやきながらフェリーに乗り込みました。風が強くて船は大揺れで、波しぶきが船室の窓を打ちつけます。船中で残りのケーキも食べつくし、オンタイムの18時半に青森に到着。





ガソリンを満タンにして、ここから東京までまっしぐら。最後まで安全運転を心がけ、何度も休憩しながら東北道から首都高に入り、ついに都内に戻ってきました。そしてガソリンも何とか持ちそうと思った矢先に給油サインが点灯。高速上での万が一の失態を回避しようと、かなり手前で首都高を下りて給油しました。結果、下道を走って都心を抜けることになったため、自宅に到着したのが予定を2時間以上も過ぎた7時前になってしまいました。それでも無事に帰って来れて何よりです。次の北海道は内陸部をゆっくりと時間を気にせずに回ることにします。




以下に、今回の行程、天気、宿泊地、走行距離をまとめました。全部で4800キロも走って何事もなかったのはある意味で奇跡的です。睡魔に襲われることが何度もありましたが振り返ってみると、すぐに休憩を取らずに無理をしたこともあり、本当に何もなくて良かった。天気は、道内で一滴も雨が降らなかった日が半分の5日間だけでしたが、逆に5日間もあったことに感謝します。

9月24日 東京→青森→函館(曇)
 …午後に出発、船中泊     734㎞
9月25日 函館→ニセコ(曇→雨)
 …道の駅ニセコ・ビュープラザ 438㎞
9月26日 ニセコ→留萌(晴→曇)
 …道の駅るもい        330㎞
9月27日 留萌→紋別(雨)  
 …紋別港オートサイト     476㎞
9月28日 紋別→相生(雨→晴)
 …道の駅あいおい       249㎞
9月29日 相生→斜里(晴)
 …道の駅うとろ・シリエトク  278㎞
9月30日 斜里→納沙布(曇→晴)
 …北方領土資料館駐車場    313㎞
10月1日 納沙布→士幌(晴)
 …道の駅ピア21しほろ    397㎞
10月2日 士幌→日高(晴) 
 …道の駅みついし       306㎞
10月3日 日高→伊達(雨→晴)
 …道の駅だて歴史の杜     317㎞
10月4日 伊達→函館(曇→雨)
 …道の駅なとわ・えさん    231㎞
10月5日 函館→青森→(雨→晴)
 …徹夜で走行          69㎞
10月6日 →東京(曇) 
 …早朝に帰宅         726㎞
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合計             4,866㎞


最後に、北海道を車で走っていて気が付いたことや気をつけたいことを以下に記して終わりにします。

・思った以上にスピードが出ているので、いつもの調子でブレーキを踏むと思ったところで止まれない。
・まっすぐな道を調子に乗って走っていると、右左折する場所がわかりにくくて行き過ぎてしまう。
・それなりにスピードが出ている自分よりもスピードを出している車に追い抜かれることが何度もあった。
・ガソリンは決して高くなかった。(どこもだいたい120円前後から130円前後でした)
・その中でもOKAMOTOは安く、表示価格より10円安いのは何故でしょう。(最低価格は109円でした)
・数十キロの間、スタンドがないことがあるので早い目の給油を心がけた。
・洗車の予洗いができるスタンドがあった。(全部がそうかはわからない)
・道路沿いのいたるところにパーキングがあって、いつでも休憩がとれる。
・市街地でない限り、ご飯屋さんは日没すぎると開いていない。
・ネット情報の閉店時間よりも早く閉まっている店もあった。(お客さんがいないと閉めるのかな)
・そういえば、今回のルート上でファミレスをほとんど見なかった。
・それでもセイコーマートがあるから最低限の安心感がある。

以上、終わり。







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