『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第1章  二つの引き金  35

2007-05-08 09:04:45 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 船は、外海に出た。航走は順調である。船主をともなって、船長から、改めての挨拶である。
 『私どもの船に乗船いただき誠にありがとうございます。こちらが、この船の船主、シャイロスです。私が船長のカルデスです。私の航海歴は、30年を超えています。航海の安全については信頼してください。船主のシャイロスは、島を離れたところより、王の代理人として、その権利の執行人です。私は、私の役務を努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。』
 挨拶を受けて、オデッセウスとメネラオスも自分たちを紹介した。
 この時代の船は、長い船<軍船>と丸い船<交易船>の二種類であり、彼等の想像する宇宙観による海といえば、オケアノスであり、エーゲ海及び地中海を視野にした航海船ではあるが、内海船であり、沿岸航法による航海術で航走する船であったと思われるのである。