『アンテノール!此の期に及んで何を言っているのだ。戦争に到った理由が判った。退こうに退けないではないか。勝利するより他に道がない。アンテノール。ヘクトルに任せて、我々は、市民としての責務を尽くす。あとは運命に従う。例え、敗戦の悲惨が訪れようとも、このトロイは、必ず復活する。俺は、それを信じている。』
続いて、また一人が口を開いた。
『ヘレスポントス海峡のことは別にして、七重の膝を八重に折り、惜しみなく賠償を支払って、相手の要求を呑まずばなるまい。王家一族の消滅は致し方がない。ギリシア方も王家の存続は許さんと思うが。』
アンテノールは、会衆の思いを存分に聞いた。そのあと、城に向かった。
アンテノールと老臣たちは、王プリアモス、ヘクトル、パリス、側近たちとの協議に及んだ。
続いて、また一人が口を開いた。
『ヘレスポントス海峡のことは別にして、七重の膝を八重に折り、惜しみなく賠償を支払って、相手の要求を呑まずばなるまい。王家一族の消滅は致し方がない。ギリシア方も王家の存続は許さんと思うが。』
アンテノールは、会衆の思いを存分に聞いた。そのあと、城に向かった。
アンテノールと老臣たちは、王プリアモス、ヘクトル、パリス、側近たちとの協議に及んだ。