『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第9章  戦闘再開  4

2007-12-11 08:08:24 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 『アガメムノン!我等、連合軍が勝てなくなったのは、いつからだと思う。貴方がアキレスの戦利を奪い取ってからではないか。貴方のおごりが彼を辱め彼の怒りをかった、その上、もろもろの正しきもないがしろにした。私たちも理をもって、貴方を諌めたが、貴方はそれも聞き入れず、今、このざまを招いている。先ず、アキレスの怒りを解くことを考えるべきである。と私は思う。お判りいただけるかな。アガメムノン。』
 アガメムノンは、ネストルの弁に答えた。
 『お~お。ネストル。よく言ってくれた。俺の過ちを正しく言ってくれた、ありがとう。礼を言う。この大軍団の統領として、思ってはならないこと、してはならないことをした。ここに諸君に深く詫びる。俺は浅はかであった。申し訳なかった。アキレスにも深く詫びる。ネストル。アキレスに詫びる手筈を願いたい。頼めるかな。』
 ネストルは、この件を承諾し、手筈をすぐに整えた。
 話のうまい老将ポイニクス、オデッセウス、アイアースは、伝令役に二人の兵を連れて、アキレスの陣営に向かった。