『ところで、オデッセウス。この俺に用があるのではないのか。』
『アキレス。よくぞ、聞いてくれた。今、連合軍は、大変な局面をむかえて苦戦している。判るか。お前がいないことも関係がある。何としても、この苦境を乗り越えるために、アキレス、お前の力が欲しいのだ。お前が手を引いてから、トロイ軍が日に日に勢いづいてきているのだ。ヘクトルが暴れまわり、奴等の奮戦に、我が軍の将兵たちが、いたく悩んでいるのだ。アキレス、ここらで怒りを解いて、戦場に出てくれないか。お前の力を必要としているのだ。判ってくれ。アガメムノンも、あの事件を深く後悔している。心を尽くして、償いをして詫びたいとも言っている。何とか怒りを解いて、戦いに起ちあがってくれ。頼む!ポイニクス、アイアース、そして、この俺の三人、アガメムノンと全将兵の頼みだ。』 とオデッセウスは、話を締めくくった。
アキレスは、首を横に振った。
『オデッセウス。この俺を説き伏せようと思ってくれるな。アガメムノンの詫びも聞きたくない、償いも望んでいない。君からの、この申し入れについての答えは、NOだ!オデッセウス、判ってくれ。』 アキレスは、断った。
『アキレス。よくぞ、聞いてくれた。今、連合軍は、大変な局面をむかえて苦戦している。判るか。お前がいないことも関係がある。何としても、この苦境を乗り越えるために、アキレス、お前の力が欲しいのだ。お前が手を引いてから、トロイ軍が日に日に勢いづいてきているのだ。ヘクトルが暴れまわり、奴等の奮戦に、我が軍の将兵たちが、いたく悩んでいるのだ。アキレス、ここらで怒りを解いて、戦場に出てくれないか。お前の力を必要としているのだ。判ってくれ。アガメムノンも、あの事件を深く後悔している。心を尽くして、償いをして詫びたいとも言っている。何とか怒りを解いて、戦いに起ちあがってくれ。頼む!ポイニクス、アイアース、そして、この俺の三人、アガメムノンと全将兵の頼みだ。』 とオデッセウスは、話を締めくくった。
アキレスは、首を横に振った。
『オデッセウス。この俺を説き伏せようと思ってくれるな。アガメムノンの詫びも聞きたくない、償いも望んでいない。君からの、この申し入れについての答えは、NOだ!オデッセウス、判ってくれ。』 アキレスは、断った。