長い隊列の彼らの最後尾が浜に着いたころの空からは、すでに太陽はその姿を消していた。宵明かりの浜には、舟艇建造にたづさわる者たちが縄張りを囲んで話し合っていた。
『お~お、オロンテス、戻ってきたか、ご苦労さん』
パリヌルスは駆け寄ってオロンテスの肩を、ヒッシと抱きしめた。オキテス、カイクス、リュウクス、セレストスほか、舟艇建造のプロジエクトチームの面々が彼を迎えた。
パリヌルスたちが知恵をしぼった舟艇建造のラインがその工程に基づいて、整然と縄張りされていた。
『オロンテス、用材伐りだしのほうの仕事はうまくいったか』
パリヌルスが訊ねた。オロンテスは答えた。
『アレテスが、もう、皆を引き連れて砦への道中にあると思う。彼の持ってくる報せを聞いて答えるわけだが、まあ、予定したとおり、予定数の伐りだしは終わっている。まずまずの筈だ』
『そうか、それはよかった。もう、事がなったようなものだな』
『俺は、用材の伐りだしの作業を見ながらつらつらと考えた。とにかく、何があっても最初の仕事をいいカタチで終えなければいけないと強く思った。しかしだな、パリヌルスにオキテス、そうは思わないか。俺たち、このエノスの浜に来て、何となく感じていることは、俺たち皆、底知れぬラッキーに恵まれているように感じている。明日を信じて懸命に生きる。それを身体全体で感じて動いているように思われてならない。お前たちはどうだ』
オロンテスは、自分の思っている使命感について語った。
『お~お、オロンテス、戻ってきたか、ご苦労さん』
パリヌルスは駆け寄ってオロンテスの肩を、ヒッシと抱きしめた。オキテス、カイクス、リュウクス、セレストスほか、舟艇建造のプロジエクトチームの面々が彼を迎えた。
パリヌルスたちが知恵をしぼった舟艇建造のラインがその工程に基づいて、整然と縄張りされていた。
『オロンテス、用材伐りだしのほうの仕事はうまくいったか』
パリヌルスが訊ねた。オロンテスは答えた。
『アレテスが、もう、皆を引き連れて砦への道中にあると思う。彼の持ってくる報せを聞いて答えるわけだが、まあ、予定したとおり、予定数の伐りだしは終わっている。まずまずの筈だ』
『そうか、それはよかった。もう、事がなったようなものだな』
『俺は、用材の伐りだしの作業を見ながらつらつらと考えた。とにかく、何があっても最初の仕事をいいカタチで終えなければいけないと強く思った。しかしだな、パリヌルスにオキテス、そうは思わないか。俺たち、このエノスの浜に来て、何となく感じていることは、俺たち皆、底知れぬラッキーに恵まれているように感じている。明日を信じて懸命に生きる。それを身体全体で感じて動いているように思われてならない。お前たちはどうだ』
オロンテスは、自分の思っている使命感について語った。