浅草の街頭
内海桂子、好江コンビの街頭写真
懐かしいですね。
昭和50年ころ
浅草から電車で30分ほどのところに住んでいたことがありました。
日曜日になると演芸場に出かけたものです。
セキネという店でコロッケパンなどを調達し
入場したものです。
酒臭い人とか、他に行くところがない
そんな人もけっこういましたが人は多かったような気がします。
落語と色ものが順番に登場して入れ替えがないので
半日は楽しめましたが
正直なところ楽しくありませんでした。演者に覇気がなく
楽屋ネタのようなものばかりでした。
その中で内海桂子、好江のコンビは気合が入っていましたね。
二人は三味線が上手で踊りの心得があり
いくらでも楽しませる技術がありました。
そんな時代だったのですね。
そして、衰退の一途。
そんな時代の目撃者にもなりました。
新しい演劇の形を作り上げないと
じり貧どころか消滅ですね。
これは客の問題ではなく
芸人の努力不足だったように思えましたね。
金を払ってみたい芸になっていなかったのです。
それにしても、懐かしさはあっても演芸場に入る気分にはなれませんね。
・・・・・・・・
今日の山頭火
いやな夢見た朝の爪をきる 山頭火
とうとう、一睡もできなかったような気がする。とろとろしたかと思えば、夢を見た。それも、本当にいやな夢である。悪夢、斬られたり、突かれたり、だまされたり、すかされたり、七転八倒である。夢よさようなら。
朝、すっきりしない気分の手に足に、長い爪がのびきっている。緑に出て、その白い爪を、ひとつひとつ切る。爪を切ると、爪がとび散る。いくらか気分がはれた。昨夜の悪夢か、少し遠のいたようである。(昭和五年)
いつも思うのですが俳句よりもこの淡々とした平明な文章の方が明瞭。私は、この日記が好きです。この淡々とした日記を読んでいるのがいいですね。
・・・・・・・・
夕の風
私は横着で怠けものですから
肉体的な仕事をしている人をそれだけで尊敬してしまいます。
宅急便の運転手
高いところに登る鳶
庭師
内容はともあれ
自分ができないことをできるだけで憧れますね。
それとスポーツする神経が足りない私は
スポーツができる人
特に長距離走ったり
重たいものを持ち上げたりする人を尊敬してしまいます。
新田次郎の小説に出てくる気象庁の職員とか強力
そんな姿
いいですね。
頭がいい人
技術をもった人
知識を持った人
それはそれ
でもそれだけです。
・・・・・・・・・
倉本聡のシナリオ
今、倉本聡が書いたドラマ、高倉健の演じる昭和、「男はつらいよ」が描き出す昭和。それと「ドクターことー」のシナリオを書いている吉田紀子。そんなものを追っています。ただ、なんとなく興味をもっているだけで特別の意味がありません。倉本聡は「優しい時間」がいまいちだったので「風のガーデン」を見過ごしてしまいました。でも、レンタルして見てみると、時代を的確にとらえ、時代の中で解決すべき課題は何かを的確にとり扱っています。二度一気に見ましたが、会話が濃密で刺激的ですね。病気が進行中の緒方拳の演技は雰囲気があって素晴らしいですね。中井貴一がさすがの演技をしていました。少々太めですが、いい役者になりましたね。寺尾聡、中井貴一がこれからの注目俳優ですね。
内海桂子、好江コンビの街頭写真
懐かしいですね。
昭和50年ころ
浅草から電車で30分ほどのところに住んでいたことがありました。
日曜日になると演芸場に出かけたものです。
セキネという店でコロッケパンなどを調達し
入場したものです。
酒臭い人とか、他に行くところがない
そんな人もけっこういましたが人は多かったような気がします。
落語と色ものが順番に登場して入れ替えがないので
半日は楽しめましたが
正直なところ楽しくありませんでした。演者に覇気がなく
楽屋ネタのようなものばかりでした。
その中で内海桂子、好江のコンビは気合が入っていましたね。
二人は三味線が上手で踊りの心得があり
いくらでも楽しませる技術がありました。
そんな時代だったのですね。
そして、衰退の一途。
そんな時代の目撃者にもなりました。
新しい演劇の形を作り上げないと
じり貧どころか消滅ですね。
これは客の問題ではなく
芸人の努力不足だったように思えましたね。
金を払ってみたい芸になっていなかったのです。
それにしても、懐かしさはあっても演芸場に入る気分にはなれませんね。
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今日の山頭火
いやな夢見た朝の爪をきる 山頭火
とうとう、一睡もできなかったような気がする。とろとろしたかと思えば、夢を見た。それも、本当にいやな夢である。悪夢、斬られたり、突かれたり、だまされたり、すかされたり、七転八倒である。夢よさようなら。
朝、すっきりしない気分の手に足に、長い爪がのびきっている。緑に出て、その白い爪を、ひとつひとつ切る。爪を切ると、爪がとび散る。いくらか気分がはれた。昨夜の悪夢か、少し遠のいたようである。(昭和五年)
いつも思うのですが俳句よりもこの淡々とした平明な文章の方が明瞭。私は、この日記が好きです。この淡々とした日記を読んでいるのがいいですね。
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夕の風
私は横着で怠けものですから
肉体的な仕事をしている人をそれだけで尊敬してしまいます。
宅急便の運転手
高いところに登る鳶
庭師
内容はともあれ
自分ができないことをできるだけで憧れますね。
それとスポーツする神経が足りない私は
スポーツができる人
特に長距離走ったり
重たいものを持ち上げたりする人を尊敬してしまいます。
新田次郎の小説に出てくる気象庁の職員とか強力
そんな姿
いいですね。
頭がいい人
技術をもった人
知識を持った人
それはそれ
でもそれだけです。
・・・・・・・・・
倉本聡のシナリオ
今、倉本聡が書いたドラマ、高倉健の演じる昭和、「男はつらいよ」が描き出す昭和。それと「ドクターことー」のシナリオを書いている吉田紀子。そんなものを追っています。ただ、なんとなく興味をもっているだけで特別の意味がありません。倉本聡は「優しい時間」がいまいちだったので「風のガーデン」を見過ごしてしまいました。でも、レンタルして見てみると、時代を的確にとらえ、時代の中で解決すべき課題は何かを的確にとり扱っています。二度一気に見ましたが、会話が濃密で刺激的ですね。病気が進行中の緒方拳の演技は雰囲気があって素晴らしいですね。中井貴一がさすがの演技をしていました。少々太めですが、いい役者になりましたね。寺尾聡、中井貴一がこれからの注目俳優ですね。