社民党衆議院議員の保坂展人氏が、かんぽの宿疑惑を封じようとする力が働いていると言っています。確かにかんぽの宿疑惑に大きなメスが入ろうとしている矢先に、小沢氏の秘書が逮捕されたため、その後一切かんぽの宿疑惑を追及するマスコミがいなくなってしまいました。普通に考えると、かんぽ疑惑を追及されたくない陣営の妨害とも取れるように感じます。
<記事転載>
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「かんぽの宿」疑惑を封じようとしているのは誰か
保坂 展人
3月3日夕刻に、民主党小沢代表の第一秘書が東京地検特捜部に突然逮捕されて以降、新聞報道は「洪水」のような検察情報で埋めつくされた。数日前まで、次々と明らかになり報道も広がっていた「かんぽの宿」疑惑は一時は完全に覆い隠された感もある。しかし、与野党にまたがる古典的な「政治とカネ」の問題と、小泉・竹中構造改革路線で短い時間で生み出された「改革利権」の裏側がえぐりだされた疑惑とは、構図も登場人物も違う。公共事業に関わる「政治とカネ」の問題を決着させなければならないが、相も変わらず「旧田中派→竹下派」が伝統的に引き継いできた「伝統ある歴史的利権」のみをクローズアップして、構造改革という名の熱風の影で私腹を肥やしてきた「改革利権」を見逃すようでは、この国の未来はない。
1~2月と「かんぽの宿」疑惑が拡大した。日本郵政の西川社長を私たち野党はたびたび国会に呼び出して、参考人として説明をさせた。この状況を見て「業務妨害だ」と断じたのが竹中元郵政改革大臣だった。一連の追及の原点は、3年半前の「郵政選挙」に遡る。小泉元総理も突然、激情にかられて一度だけ吠えてみせた。
「郵政民営化の賛否を問うて圧勝したのが現在の衆議院の議席」だから、「郵政民営化に反対だった」と口に出す総理が「定額給付金の再議決」に虎の子の3分の2を使う正統性はないという小泉元総理の論理は、それなりに筋が通っていた。だが、3月4日、衆議院本会議の「再議決5に欠席した元総理の造反劇は不発に終わった。欠席に、棄権することで追随したのは小野次郎議員だけという結果となった。
「政局の小泉」の動向に目を凝らしていたメディアも、このニュースを大きく伝えなかった。なぜなら、「小沢秘書逮捕」の衝撃的なニュースは3月3日の夕刻であり、4日の「再議決」は事件報道に隠れてしまったからだ。この目立たない小泉元総理の行動と突然の逮捕劇をつなげてみると、「捜査は自民党には及ばない」(漆間官房副長官)という言動に批判が集中したように「捜査の裏話」が与党の地下水脈的情報で断片的に流れていた可能性を疑ってしまう。いずれにせよ、「かんぽの宿」疑惑がピークに向かうことを阻止したいと思っていた小泉劇場の当事者たちは、3月3日の逮捕劇から始まった土石流のような報道に一息ついたのではないかと予想する。
私は3月11日に、法務委員会で死刑関連の質問をした際に、かつて自民党が「検察リーク」を強く批判していたことを例に挙げて、議論している。
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●保坂展人議員のブログ
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/471ae676d02d962a745c314b48b2d899
<記事転載>
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「かんぽの宿」疑惑を封じようとしているのは誰か
保坂 展人
3月3日夕刻に、民主党小沢代表の第一秘書が東京地検特捜部に突然逮捕されて以降、新聞報道は「洪水」のような検察情報で埋めつくされた。数日前まで、次々と明らかになり報道も広がっていた「かんぽの宿」疑惑は一時は完全に覆い隠された感もある。しかし、与野党にまたがる古典的な「政治とカネ」の問題と、小泉・竹中構造改革路線で短い時間で生み出された「改革利権」の裏側がえぐりだされた疑惑とは、構図も登場人物も違う。公共事業に関わる「政治とカネ」の問題を決着させなければならないが、相も変わらず「旧田中派→竹下派」が伝統的に引き継いできた「伝統ある歴史的利権」のみをクローズアップして、構造改革という名の熱風の影で私腹を肥やしてきた「改革利権」を見逃すようでは、この国の未来はない。
1~2月と「かんぽの宿」疑惑が拡大した。日本郵政の西川社長を私たち野党はたびたび国会に呼び出して、参考人として説明をさせた。この状況を見て「業務妨害だ」と断じたのが竹中元郵政改革大臣だった。一連の追及の原点は、3年半前の「郵政選挙」に遡る。小泉元総理も突然、激情にかられて一度だけ吠えてみせた。
「郵政民営化の賛否を問うて圧勝したのが現在の衆議院の議席」だから、「郵政民営化に反対だった」と口に出す総理が「定額給付金の再議決」に虎の子の3分の2を使う正統性はないという小泉元総理の論理は、それなりに筋が通っていた。だが、3月4日、衆議院本会議の「再議決5に欠席した元総理の造反劇は不発に終わった。欠席に、棄権することで追随したのは小野次郎議員だけという結果となった。
「政局の小泉」の動向に目を凝らしていたメディアも、このニュースを大きく伝えなかった。なぜなら、「小沢秘書逮捕」の衝撃的なニュースは3月3日の夕刻であり、4日の「再議決」は事件報道に隠れてしまったからだ。この目立たない小泉元総理の行動と突然の逮捕劇をつなげてみると、「捜査は自民党には及ばない」(漆間官房副長官)という言動に批判が集中したように「捜査の裏話」が与党の地下水脈的情報で断片的に流れていた可能性を疑ってしまう。いずれにせよ、「かんぽの宿」疑惑がピークに向かうことを阻止したいと思っていた小泉劇場の当事者たちは、3月3日の逮捕劇から始まった土石流のような報道に一息ついたのではないかと予想する。
私は3月11日に、法務委員会で死刑関連の質問をした際に、かつて自民党が「検察リーク」を強く批判していたことを例に挙げて、議論している。
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●保坂展人議員のブログ
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/471ae676d02d962a745c314b48b2d899