三菱一号館美術館 2011年10月13日(木)~12月25日(日)
トゥルーズ=ロートレック (Toulouse-Lautrec 1864-1901) のまとまった展覧会で、画家の親友で画商のモーリス・ジョワイヤンのコレクションをこの美術館が手に入れ、所蔵コレクション展として開催したものである。
有名なポスター、雑誌の表紙になったりしたリトグラフ、その下書き、また油彩も含めて、おそらくロートレックのほぼ全貌がうかがえるものらしい。
ロートレックの真骨頂は、脂粉と猥雑な雰囲気も漂う華やかなパリのキャバレーの世界なのだろうが、NHKの日曜美術館でも指摘されていたように、主人公の女たちは、必ずしも本人がこう描いてほしいという美しい姿ではなく、この世界で生きていく本音が正直に出てしまっているものになっている。
ただそれがむしろ強いインパクトをあたえるものとなっていて、浮世絵の影響が指摘される平面と色で構成された瞬間的に見取ることを要求されている絵として、高度なものとなっているともいえる。
普通に飾っておくには、男優アリステッド・ブリュアンなどを描いたものがこれまでも人気あるようだが。
美術館のあるブリック・スクエアは、丸の内新開発の中でも楽しめるところで、今回も昼過ぎに見終わってから、ジョエル・ロブションのカジュアルな形も店でこれも定番のガレット・ランチを食べ、エシレの直販店でここのバターを使っているフィナンシェとマドレーヌを買った。ロートレックを見た後にはちょうど合う気分。
そして有楽町方面に歩き、マリオンで最近開店したルミネ(旧西武)、男物に特化した阪急をのぞいてみる。ルミネが回転して一週間ということもあり、大変な人出である。