エル・ドラド (EL DORAD 、1966米、126分)
監督:ハワード・ホークス、脚本:リー・ブラケット、音楽:ネルソン・リドル
ジョン・ウェイン(コール)、ロバート・ミッチャム(J・P・ハラー)、ジェームズ・カーン(ミシシッピ)、アーサー・ハニカット(ブル)、エドワード・アズナー(ジェイソン)、クリストファー・ジョージ(マクロード)、シャーリーン・ホルト(モーディー)
このところジョン・ウェインが出る映画は比較的よく見るようにしているが、これは西部劇の楽しさに関して、あらゆる要素をそなえ、次から次へと油断のならない仕掛けが連続する、快作といってよい。さすがハワード・ホークスである。
ジョン・ウェインという人は射撃を別にすれば身のこなしが早いわけではなく、そして感情の表出も激しくはない。そうでありながら、次第に納得させられ、次の動きを期待していく、という流れを作ってしまう役者である。
この映画、縄張りを広げようとしているジェイソン一家、その憂き目にあいそうな一家と出会ったときに間違って一人を殺してしまい、自分も傷を負ったガンマンのコール、友人の保安官JPは女に振られてどうしようもない飲んだくれになる(ミッチャムははまり役)。ジェイソンが雇ったガンマン、それに関連して現れたがコールにつくミシシッピ、経験豊富で味を出すブル。役者はそろって、しかも弾が背中に残っているコール、アル中のJPというハンデも展開の面白さになっている。終盤は予想どおりにいくかと思わせて、、、
そうして最後は男の友情をきちんと成立させている。
細かいところで動きの工夫が面白い。たとえば銃の下手なミシシッピが悪漢の馬群の前につまずいたように飛び出し、馬が通り過ぎた途端に彼らを背後から撃つ。馬は人を踏まないから、というのが若者の理屈で、なるほど。
序盤、コールがジェイソン一家と話をしに行って、そこはひとまず帰るところ、すぐに後ろを見せて撃たれる危険を避けるため、相手に向いたまま馬をかなりの距離バックさせるところ、ウェインの馬術が見ものである。
音楽は私の好きなネルソン・リドル、ミシシッピ(?)が歌うちょっと謎めいた歌、ドタバタした展開にちょっとした詩情をうまく加えている。
繰りかえして言うと、見終わってしばらく、西部劇はこれでなくちゃ。
ちょっと気がついたことで、西部劇によく出てくる典型的な店の看板にSALOONとあった。辞書には、大広間、談話室という意味が本来だが、アメリカでは酒場という意味もあるようだ。そう言えば、私が知っているウェスタン音楽がかかる店の名前にも、この単語が入っている。
監督:ハワード・ホークス、脚本:リー・ブラケット、音楽:ネルソン・リドル
ジョン・ウェイン(コール)、ロバート・ミッチャム(J・P・ハラー)、ジェームズ・カーン(ミシシッピ)、アーサー・ハニカット(ブル)、エドワード・アズナー(ジェイソン)、クリストファー・ジョージ(マクロード)、シャーリーン・ホルト(モーディー)
このところジョン・ウェインが出る映画は比較的よく見るようにしているが、これは西部劇の楽しさに関して、あらゆる要素をそなえ、次から次へと油断のならない仕掛けが連続する、快作といってよい。さすがハワード・ホークスである。
ジョン・ウェインという人は射撃を別にすれば身のこなしが早いわけではなく、そして感情の表出も激しくはない。そうでありながら、次第に納得させられ、次の動きを期待していく、という流れを作ってしまう役者である。
この映画、縄張りを広げようとしているジェイソン一家、その憂き目にあいそうな一家と出会ったときに間違って一人を殺してしまい、自分も傷を負ったガンマンのコール、友人の保安官JPは女に振られてどうしようもない飲んだくれになる(ミッチャムははまり役)。ジェイソンが雇ったガンマン、それに関連して現れたがコールにつくミシシッピ、経験豊富で味を出すブル。役者はそろって、しかも弾が背中に残っているコール、アル中のJPというハンデも展開の面白さになっている。終盤は予想どおりにいくかと思わせて、、、
そうして最後は男の友情をきちんと成立させている。
細かいところで動きの工夫が面白い。たとえば銃の下手なミシシッピが悪漢の馬群の前につまずいたように飛び出し、馬が通り過ぎた途端に彼らを背後から撃つ。馬は人を踏まないから、というのが若者の理屈で、なるほど。
序盤、コールがジェイソン一家と話をしに行って、そこはひとまず帰るところ、すぐに後ろを見せて撃たれる危険を避けるため、相手に向いたまま馬をかなりの距離バックさせるところ、ウェインの馬術が見ものである。
音楽は私の好きなネルソン・リドル、ミシシッピ(?)が歌うちょっと謎めいた歌、ドタバタした展開にちょっとした詩情をうまく加えている。
繰りかえして言うと、見終わってしばらく、西部劇はこれでなくちゃ。
ちょっと気がついたことで、西部劇によく出てくる典型的な店の看板にSALOONとあった。辞書には、大広間、談話室という意味が本来だが、アメリカでは酒場という意味もあるようだ。そう言えば、私が知っているウェスタン音楽がかかる店の名前にも、この単語が入っている。