勇気ある追跡( True Grit、1969米、128分)
監督:ヘンリー・ハサウェイ、音楽:エルマー・バーンスタイン
ジョン・ウェイン(コグバーン)、グレン・キャンベル(ラ・ボーフ)、キム・ダービー(マティ・ロス)、ロバート・デュヴァル(ネッド・ペッパー)、ジェフ・コーリー(チェニー)
少女マティ・ロスの父は馬を売買するために出張するが、いわくつきのチェニーを反対されたが同行する。途中酒場のもめごとでチェニーをたしなめた父は彼に撃たれ死んでしまい、チェニーは逃走、先住者地域に逃げ込んで、やはりお尋ね者のペッパーの一味に加わっていることがわかる。
荒っぽいいわくつきの保安官コグバーンを知ったマティは、馬をなんとか処分、算段して金を作りチェニーの追跡をたのむ。そこに賞金付きのペッパーを追うテキサス・レンジャーのラ・ボーフが加わり、無理して同行するマティとの三人組の追跡がはじまる。
題名からもウェインのハードな追跡劇、ガンプレイという西部劇の典型かと思ったのだが、二人をしとめるまでの話は一応そのとおりであるにしても、映画として楽しませるのはむしろ追う三人のやりとり、その関係が変化していくプロセスで、ユーモア、コメディ・タッチも入れながら、うまく出来ている。
どこか落語、講談にしてもいい感じさえあった。
ウェインは期待通りで、素早い銃さばきと、老いた巨体ゆえの危機は、この人のこの時期のお約束といっていい。小娘とのやりとり、ちょっと跳ね上がりの若いそれもよそ者のレンジャーの扱いは飽きさせない。
でも、この映画がいい出来で成立したのは、何といってもマティ役キム・ダービーの起用だろう。ませて妙にしっかりしていて、それでも時に無謀のつけがきてべそをかく、ある意味で映画娯楽への貢献だろうか。
グレン・キャンベルはいくつかの映画に出ているらしいが、見るのはこれが初めて。もちろん本来はカントリー、ポピュラーの歌手で、これに出た少し前には「恋はフェニックス」、「ウィチタ・ラインマン」という今でもよく演奏される名曲をヒットさせている。この映画ではちょうど役にははまっていて、このあたりヘンリー・ハサウェイのうまいところかもしれない。
それにしてもグレン・キャンベルは、譜が読めないが多くが認める超名ギタリストで、西海岸でレコーディングに駆り出される名バックミュージシャン達、いわゆるレッキング・クルーの主要メンバーで、あのビーチ・ボーイズの録音にも加わっているはずだ。ドラムでハル・ブレイン、ギターでグレン・キャンベル、、、このところこういうことがわかってきて、面白いものだと思う。
あとひとつ、ジョンウェインはこれまでも見てきたように、どこかで乗馬技術の自慢を、筋に必須でなくてもしたいようで、ここでも、、、
監督:ヘンリー・ハサウェイ、音楽:エルマー・バーンスタイン
ジョン・ウェイン(コグバーン)、グレン・キャンベル(ラ・ボーフ)、キム・ダービー(マティ・ロス)、ロバート・デュヴァル(ネッド・ペッパー)、ジェフ・コーリー(チェニー)
少女マティ・ロスの父は馬を売買するために出張するが、いわくつきのチェニーを反対されたが同行する。途中酒場のもめごとでチェニーをたしなめた父は彼に撃たれ死んでしまい、チェニーは逃走、先住者地域に逃げ込んで、やはりお尋ね者のペッパーの一味に加わっていることがわかる。
荒っぽいいわくつきの保安官コグバーンを知ったマティは、馬をなんとか処分、算段して金を作りチェニーの追跡をたのむ。そこに賞金付きのペッパーを追うテキサス・レンジャーのラ・ボーフが加わり、無理して同行するマティとの三人組の追跡がはじまる。
題名からもウェインのハードな追跡劇、ガンプレイという西部劇の典型かと思ったのだが、二人をしとめるまでの話は一応そのとおりであるにしても、映画として楽しませるのはむしろ追う三人のやりとり、その関係が変化していくプロセスで、ユーモア、コメディ・タッチも入れながら、うまく出来ている。
どこか落語、講談にしてもいい感じさえあった。
ウェインは期待通りで、素早い銃さばきと、老いた巨体ゆえの危機は、この人のこの時期のお約束といっていい。小娘とのやりとり、ちょっと跳ね上がりの若いそれもよそ者のレンジャーの扱いは飽きさせない。
でも、この映画がいい出来で成立したのは、何といってもマティ役キム・ダービーの起用だろう。ませて妙にしっかりしていて、それでも時に無謀のつけがきてべそをかく、ある意味で映画娯楽への貢献だろうか。
グレン・キャンベルはいくつかの映画に出ているらしいが、見るのはこれが初めて。もちろん本来はカントリー、ポピュラーの歌手で、これに出た少し前には「恋はフェニックス」、「ウィチタ・ラインマン」という今でもよく演奏される名曲をヒットさせている。この映画ではちょうど役にははまっていて、このあたりヘンリー・ハサウェイのうまいところかもしれない。
それにしてもグレン・キャンベルは、譜が読めないが多くが認める超名ギタリストで、西海岸でレコーディングに駆り出される名バックミュージシャン達、いわゆるレッキング・クルーの主要メンバーで、あのビーチ・ボーイズの録音にも加わっているはずだ。ドラムでハル・ブレイン、ギターでグレン・キャンベル、、、このところこういうことがわかってきて、面白いものだと思う。
あとひとつ、ジョンウェインはこれまでも見てきたように、どこかで乗馬技術の自慢を、筋に必須でなくてもしたいようで、ここでも、、、