インド独立の父、マハートマ・ガーンディーはアヒンサー(不害)を提唱し貫きました。
アヒンサーは無抵抗とは異なります。
暴力によらず、強い信念と行動力をもって、インド独立を果たし、世界中に大きな影響を与えた偉大なる人物。それがマハートマ・ガーンディーでした。
アメリカのキング牧師は尊敬するマハートマ・ガーンディーと同じ道を貫いたようです。
奇しくも二人とも暗殺されてしまいました。
マハートマ・ガーンディーはすべての宗教を受け入れていました。しかし、ヒンドゥー原理主義者からはイスラムに対して譲歩しすぎるとして敵対視されました。暗殺犯は、攻撃に対しては抵抗し、敵は力で圧倒するべき…と、主張しました。
銃撃を受けたマハートマ・ガーンディーは「へー・ラーマ」という言葉を最後に亡くなりました。
迫害する人たちにも祈りを捧げたマハートマ・ガーンディー。
キリストは弟子に悪人に逆らってはいけない
と言ったそうです。
アウシュビッツの強制収容所に入れられて、奇跡的に生きのびた医師、フランクルという人は…
人間のなかには、天使となる可能性も悪魔となる可能性も存在する…と言いました。
人とは結局ガス室を発明した存在であり、同時に、その同じ人間によって発明されたガス室に頭をまっすぐあげ、主の祈りを唱えながら入っていくことができる存在でもある…と。
「私はシリアの人たちを恨みませんし、どうかこの内戦が早く終わってほしいと願っています」と語られた後藤健二さんの潔い人生に重なります。(荻山貴美子)