もはやテレビは見るものなし、今の隙間時間はAmazonで映画を観ています。
些か重たい遠藤周作の「海と毒薬」の映画化を観ました。
戦争は良心を麻痺させます。
捕虜を人体実験する。
「俺が怖ろしいのは、なにも苦しまないこの不気味な心なのだ」
この言葉は深いです。
彼は、自分の不気味な心を恐ろしいと思っています。
ということは一欠片の良心はあるのかもしれません。
この一節がこだまします。
遠藤周作は人の心を鋭く抉ります。
日常で、小さなことや大きなことが起こります。
私が一番コワイ人は、人を傷つけたことに気づいていない人です。
気づかなければ苦しみはない。
苦しみからの解放がヨーガの目的ならば気づかない人が解脱でしょうか?
そんなわけはないです。
苦しみからの解放を曲解するほど罪なことはありません。
私たちは生きている限り、たくさんの人を傷つけ、傷つけられています。
たくさんの人に迷惑をかけ、迷惑をかけられています。
そんな愚かさに気づくこと。これがヨーガではないのか?とつくづく思っています。