患者・あの世ってさ、いいとこなんだろうね。
医師•知りませんよ。まだ行ったことないから…
患者•いいとこに違いねえよ。だって帰ってきた人いねえもの。
患者、患者の妻、医師、看護師が呵呵大笑する。
患者は宇崎竜童さん、妻は大谷直子さん、若い医師役は柄本佑さん。
患者を通して医師も成長していきます。
朝、用事を済まして、予告編から観たいと思っていた映画を観ました。
「痛くない死に方」
終末期の患者が入院すると、延命治療になるのが必然。
夫が2019年4月25日に起き上がれなくなった時、救急車を呼びました。どうしてもカルテのある病院に搬送されます。
しかし、私は一日でこの病院の魂胆を見抜きました。
国立○○○○センター。
ガン患者に向き合う医師はひとりもいないのです。ガン患者は大病院では恰好の餌食。
そこに愛はあるんか?
と、どこかのコマーシャルみたいなセリフになります。
強引な抗がん剤投与一回で大変な副作用に苦しみました。それでも3週目に2度目の抗がん剤をしようとした国立○○○○センター。
夫は毎日帰りたがりました。だからやや強引に豊島病院に転院できるように手配をして退院させました。
在宅は17日間。
24時間いつでも対応してくれる訪問医師や訪問看護師、理学療法士の皆さんに本当にお世話になりました。
2度目の救急搬送は豊島病院でした。
夫は一度も帰りたい…とは言いませんでした。そのくらいアットホーム。
訪問医師に電話を入れて経過を話しました。
「豊島病院の山田陽介先生は、私たちの目指す先生です」とおっしゃっていました。
夫はまさに「痛くない死に方」をしたのです。
そして私だけではなく、愛する弟妹や甥や姪に囲まれて幸せな今生を終えました。
と…
ようやく本心から言えるようになりました。
夫が終えたのはあくまでも今生。
人は死んでも死なないのです。
それはまた追々に…