本日は近美→資料館→HOKKAIDO ART→さいとう→スカイホール→三越→らいらっく→大通→SCARTS→CLAC→大丸の11か所。
天気はどうなんだろうと思いつつ、上着を着ずに出発。
■北海道立近代美術館「トリック×イリュージョン!」。
深堀隆介「方舟」:古い机の引き出しに水を張り、そこに金魚が沢山泳いでいるという造形。机は本物の骨董品で、樹脂とアクリルで水と金魚の部分を作っているのだ。この人の作品をじっくり見ることが出来るのは嬉しい。
深堀隆介「雪花」:こちらは桶の水に氷が張った状態を作り出している。
上田薫「ジェリーにスプーンC」:「なま玉子B」が宣伝とかで多く使われているので、こちらの方が新鮮に見ることが出来た。スプーンの反射とジェリーのふるふるした感じが良く出ている。
デイヴィッド・ホックニー「京都 1993年4月24日」:龍安寺の庭の写真を何枚も取り、平面に展開した作品だろう。こうすると、一辺にすべてを見ることが出来ないと言われている庭石が全部見えているのではないだろうか。
マウリッツ・コルネリス・エッシャー「滝」:永遠に落ち続ける滝はともかく、周りの変な植物や建物の幾何学的シンボルなどが面白いのだ。
サルバドール・ダリ「ダンス(ロックンロール):セブン・ライブラリー・アーツより」:ダリの場合、妙に画が上手いのがポイントの一つだと思う。
森村泰昌「美術史の娘、王女B」:服の妙な質感など、相当こだわって作っていると思う。
福田美蘭「湖畔」:一瞬「あれ、どこがパロディなんだっけ?」と思うが、人と背景のバランスがまったく違うのか。
福田繁雄「ランチはヘルメットをかぶって…」:ナイフやフォークの塊にライトを当てるとオートバイが浮かび上がるという有名作品。最後のコーナーはいくつか撮影可能な作品があった。
フジ森「花びんと鳥かご」:動かない実体の鳥に光を当てて動かす作品。
フジ森「タンポポ」:人の動きを捉えてタンポポのタネを飛ばす作品なのだが、ちょうど良いタイミングで頑張ってくれる人がおらず、あまりタネの写らない寂しい写真になってしまった。
ロビーに出ると、マグリットの作品に入り込んで記念撮影ができる。
ゴールデンウィークのせいもあるだろうが、何となく楽しそうな展覧会というイメージのせいか、親子連れが多かった。かなり賑わっている部類に入ると思う。
■北海道立近代美術館「友田コレクションの精華 魅惑の版画と詩」。
友田多喜雄、清水敦「詩画集ちいさなものたち」:清水の版画が抒情的でハッとした(浜口陽三っぽいか)。
フランシスコ・ゴヤ「『戦争の惨禍』同じことだ」:結局、殺す方も殺される方も戦争に参加したのは同じことだという意味だろうか。攻めた方が第一義には責任を問われるのだろうが、攻める理屈もあるだろうし、どこかで反転攻勢に出ればそれは何が違うのかという話でもあろうし…。
オディロン・ルドン「聖アントワーヌの誘惑(の一枚)」:ルドンの雰囲気あるわあ。
パブロ・ピカソ「『メタモルフォーズ』女の体の部分」:最初右手側から見た時、抽象画かと思った。
マリオ・マリーニ「(不詳)」:マリーニの版画が3点あったが、初めて見るので興味深い。
清水敦「北の詩」:メゾチントの仕上がりは悪くない。
一原有徳「銅のメモ」:一原作品の小品は十分手が届くので、欲しくなるよね。
友田コレクションだが、作品展示の途中に友田の作成した短歌のパネルがあり、画を手に入れた時の喜びや、じっと眺める楽しさが歌われている。とても好感の持てる、こうあるべきコレクター像という感じがした。
■北海道立近代美術館「昭和のガラス工芸」。昭和も2代前になってしまったので、この後「平成のガラス工芸」も振り返って欲しいものだが、ちゃんとコレクション出来ているのだろうか。
岩田藤七「茶椀・銀河」:相当よくできていると思う。
岩田藤七「茶碗・玄影」:そして対比のために陶器の茶碗を置いたのかと思ったら、こっちもガラス作品なんだとさ。
■北海道立近代美術館「新収蔵品」。2022年の新収蔵品だそうだ。
折原久左ェ門「標」:この方の作品も散逸せずに残されると良いが…。
小川待子「Untitled」:ザックリした作りが目を引く作品。
小川待子「Time Unearthed 2018 N-1」:水のような、氷のような部分に目が行ってしまう。
ふー、疲れた。
近美を出て少し歩くと、教育文化会館が改修工事に入っていた。
■HOKKAIDO ART GALLERY「豊田満展」。
「干し魚」:こういう画題、よくあると言えばよくあるんだけど、シンプルで悪くない。
「桃内海岸」:この海岸は塩谷トンネルと忍路トンネルの間にあり、目立つ岩は「桃岩」というのだそうだ。小樽出身の画家が素直に書いたきれいな風景画である。
■さいとうギャラリー「カミムラルイ個展-青の随に-」。色彩が私の好みである。