散歩日記XX

主に趣味の話を書いているブログです。

そして富山(5)惜しむらくは…

2024-09-22 22:33:18 | 飲み歩き・日本国内
2軒目はバーに行きたいが、やはり日祝に営業している店は少ない。そんな中、数少ないやっているバーが「JT」である。



まずは様子見でジンソニック。さっぱりしており、大変美味しい。



2杯目はカウンターに置いてあった、ロストディスティラリーシリーズのジェリコというウイスキーにしよう(店名からしてこれを頼むしかないではないか)。アルコール度数は43度、マイルドでかなり美味い。シェリーカスクらしく干し葡萄っぽい味がする。このシリーズは文献からウイスキーの特徴を読み解き、現代の材料と製法で再現を試みているものらしい。これが1500円なら、お得感があるね。



ちなみにマスターはものすごく腰の低い人で、気分良く過ごせたのだが、惜しむらくは長年の伝統なのだろう。店内がメチャクチャタバコ臭いのだ。ここに少しいるだけで、全身に臭いがしみ込んでくるような気がする。そこだけ残念だったよ。



勘定をしてもらい、コンビニで明日の朝食を購入して、ホテルへ。ホテルのドリンクサーバーがまだ使えたので、カフェラテを入れて落ち着く。今日は飛行機に乗っていたこともあり、あまり歩かず歩数は10825歩であった。


コメント

そして富山(4)ぐるっと回って名店

2024-09-22 21:18:29 | 飲み歩き・日本国内
帰りは雨もそこそこ上がったので、歩いて富山駅まで戻る。そして、とりあえずホテルにチェックイン。新しいホテルだと思うがなかなかシックで落ち着きがある。





窓から見えるのは駅前の楕円形バスターミナル。市電も含めて、市内交通は良く整備されていると思う。



次の写真はホテルのロビーにある「miroir(ミロワール)」(=mirror+terrior)。という飾り。富山は「ガラスの街」というアピールは強めである。



雨が大体おさまったところで繁華街に向けて出発。



さて、今日は3連休中日の日曜日である。地方都市では日祝に営業している飲食店は少なく、事前に探しておいた店も電話をしたら予約は無理だということであった。これは開いている店に客が集中することと、富山まつりも影響しているかもしれない(打ち上げなど)。

ということで、どこか開いているといいなあと思ったが、見た感じが良い店は当たり前のようにかなりの混雑だ。ところが、しばらくさまよっているうちに、富山で評判の名居酒屋「O」を発見した。この店は日曜休みのはずだったが、明日が祝日とあって営業しているようだ。おそらく無理だろうと思ってのぞき込むと、カウンターの席が一部空いているようで、念のために入れるかどうか確認してみた。

すると、なんと狭い席ながら座れるというではないか。周りに相当気を使いつつ席に座り、瓶ビール(サッポロ黒ラベル)でスタート。通しはキュウリとクラゲとミョウガの酢の物である。



さて、何を食べたらよいのか判断が難しいメニューの中から、まずは刺身盛り合わせで様子を見つつ、考えよう。



刺身の盛り合わせはいずれも良かったが、印象的なのは白海老のちょうど良い甘味である。もう一つ、平目はガツンと昆布締めしてあって、刺身と干物との中間といったら言い過ぎなのだが、そのくらい旨みが凝縮している。この辺は富山の昆布文化のなせる技だろう。その他、今回はどの店でもアオリイカが季節なのか、美味しかった。それからカンパチも歯ごたえ十分であった。



これはたまらず、よしのとも純米燗を頂く(酒のメニューにもかなり悩まされた)。コップに表面張力をフルに発揮して出てくるので、まずは口からお迎えに行くしかない。味は程よく辛目で食中酒にもってこいの感じである。




→写真は一口飲んだところ。

続いて、昆布の活用に興味を持ち長芋昆布締めを注文。昆布の味わいはあるが、ちょっと醤油をつけても良いのかな。



そして、静岡での海つぼに続いて、日本海側に来たらバイ貝煮である。幸いなことに「身を取りましょうか」と店の人が聞いてくれたので、ここはお任せして身を取り、さらに適当な大きさにカットしてもらったのが実にありがたい。バイ貝の肝は海つぼより海寄りの味がするね。



酒は富美菊特別純米酒(常温)にしてみると、これまたハッとする美味さがある。新潟もそうだが、富山の日本酒レベルは高いと言えるだろう。



さて、私がメニューにあったら頼まざるを得ないのがあら煮である。私の前にこれを注文した客にはカンパチのかぶとが出ていたように思うが、私のあら煮は鯛かぶと(しかも大量)であった。


→皿の横幅は30cm近くある。

静岡に続いて、あら煮で腹いっぱいになるという珍しい目にあってしまった。鯛は目の下の肉から目玉から、カマに至るまで、とにかく美味いのである。

さて店は第一陣が帰り始めると少し落ち着いた感じになってきた。私は先客の随分狭い間に座ることになったのだが、右手にいたのが名古屋から来てここに通っているというオジサン。もう1人は珍しい日本酒を中心に攻める富山愛好家(酒好き、山好き)で、当然のことながら富山の話題を中心に会話がはずみ、かなり盛り上がった。

それではそろそろ勘定をしてもらうことにするか。心残りとして神通川の地あゆ(もう品切れだった)、煮こごり、げんげ汁、ずいき昆布〆などいろいろあるが、人間には食べられる限界というものがある。残念だがやむを得ないのだ。



何とか日曜日の一軒目を成功させて、次へ。
コメント (2)

そして富山(3)民藝

2024-09-22 16:28:15 | 美術・アート
駅から北口に出て、富山県美術館を目指す。普段の私なら歩いて行ったであろうが、そこそこ降っている雨に負けて、タクシーで移動。

■富山県美術館「民藝MINGEI 美は暮らしのなかにある」。ちょっとあざといデザインのものも混じっているかと思うが、本来の民藝はシンプルで素敵なセンスのものも多い。

「第I章 1941生活展-柳宗悦によるライフスタイル提案」



「第II章 暮らしの中の民藝-美しいデザイン」
「第III章 ひろがる民藝-これまでとこれから」



という3章仕立てで、民藝のスタートから現状における民藝的アート作品(または製品)の取り組みまでが紹介されていた。個別の作品撮影は出来なかったが、上記写真のように民藝のスタイルを再現した(または現代にとりこんだ)コーナーの撮影が可能であった。



それにしても、展示の監視員さんが皆「撮影は禁止です」というボードを胸のあたりにずっと持っており、大変だなと思った。他の美術館では見かけたことがないが、富山県美術館ならではなのか、この展覧会ならではなのか。

会場を出て、コレクション展を見て回る。

三沢敦彦「Animal 2017-01」:巨大である。



アンソニー・カロ「ヨハネス・ブラームスのためのテーブル」:ピアノを模しているということか。



ヘンリー・ムア「ふたつのかたちによる横たわる人体:2重円」:これまで富山県美術館の噂をあまり聞いたことが無かったが、結構な作品を所持している。後で絵画展示の所でもちょっと驚いた。



■富山県美術館「デザインコレクションII 身の回りのモノとポスター」。資生堂や西武百貨店の懐かしいポスターなども。



もう一つの展示は「椅子」コレクションで、これだけ揃った展覧会をなかなか見たことがない(写真は展示の半分程度)。床に直置きになっている椅子は座ることもできるので、私もいくつかの椅子を試してみた。やっぱり座れるのは嬉しい。



■富山県美術館「瀧口修造コレクションII 瀧口修造 夢の漂流物」。気になる絵画や小物展示があると思ったら、瀧口修造のコレクションだった。一つだけとても懐かしいものを取り上げると、岡崎和郎「胡瓜型鉛筆」。これに似たようなものが家にあった気がする。



■富山県美術館「コレクション展II」。これは見ごたえがあった。
岡本太郎「赤い兎」:赤い兎と、もう一方はキツネにも見えるか。



フランシス・ベーコン「横たわる人物」:ベーコンの作品を見る機会はなかなかない気がする。



ジョージ・シーガル「戸口によりかかる娘」:いろいろ持ってるよ。



ジャクスン・ポロック「無題」:あまり大きくない、コンパクトな作品。



藤田嗣治「二人の裸婦」:この作品購入に協力した会社名が書かれているのだが、この辺の厚みが北海道と異なる所か。



パブロ・ピカソ「肘かけ椅子の女」:ピカソを持っていればよいという訳でもないが、見ることができるということでもある。



アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック「マンジの肖像」:これは良い作品だと思う。



合田佐和子「ベロニカ・レイク」:これは「ウッ」と息を飲むよね。



淺井裕介「生きている自然」:布に描いた大作。



林勇気「another world-vanishing point」:画面の小さな画像たちは速度を変えながらずっと流れているのだが、言ってみればデジタルコラージュという感じか。



「民藝」を見てから、軽くコレクション展でも流して見るかと思ったら展示の充実ぶりに驚かされた。建物からコレクションから、相当立派なものである。これは富山県がお金持ちなのかな。

見ているうちにあっという間に16時を過ぎてしまったのだが、実は今回雨で見るのを断念した、屋上庭園「オノマトペの屋上」という所もあるのだ。また、館内から適当に撮影したが、館周辺にも彫刻が何点か設置されている。初めて行ったら、企画展にもよるだろうが、半日、いや一日滞在することも可能な美術館であった。

コメント

そして富山(2)刺身がいい

2024-09-22 14:00:09 | 食べ歩き
富山駅に到着し、駅からすぐのホテルに荷物を預けてから、駅ビルの食堂兼飲み屋である「EC」へ。10分ほど待ったが、周りにある大行列の回転寿司屋よりははるかに早いと思われる。

この店は海鮮丼から蕎麦・うどん、酒の肴や富山の特産物(白エビを使ったもの)まで、何でもあるのだが、まだ注文ができる時間帯であったランチ(950円)にしよう。中途半端な時間なので、夜に備えてあまり食べすぎるわけにもいかない。



ところがこのランチが期待以上だった。刺身はブリ、イカ、マグロだが、ブリとイカの歯応えが恐ろしくいい。煮魚はカレイで、これは関東風の醤油濃いめの味付け。カレイが小型のところは新潟の名物フナベタ(ガンゾウビラメ)を思わせる。

そして、またご飯と味噌汁が美味いのである(おかわり可らしいがそんなに食べられず)。こういう普通の定食が嬉しいんだよね。



昼食を取ったところで、夜まで少し活動することにしよう。
コメント

そして富山(1)移動

2024-09-22 13:30:53 | 旅日記
今年の私の夏休みは2回に分けて10連休と9連休になった(通常の仕事をしている人からすると「なんということだ」と思われるかもしれない)。ちょうど区切りよくというか、実は仕事が無かったのだよね。「じゃあ思いっきり休みますね」ということで話が通ってしまったのだ。

第一弾は静岡に4泊5日で行ってきて、第二弾は富山に行くことにした。富山は以前出張で2回行ったことがあるのだが、1回目は1泊して翌早朝に帰宅。2回目は東京から日帰りで往復とかえって不満を募らせる結果になっていた。その清算のためもあって、今回の富山行きが決定したのである。

6時起床。8:30過ぎのバスでJR琴似駅へ。気温は12度くらいで、バス待ちの間、ひんやりとした感じがする。直通のエアポートで新千歳空港に移動。今日はエスコンフィールドで何かあるらしく、北広島でかなりの人が降りた。ずっと隣で喋っていたクソババアも降りたので良かった。

空港は混雑もなくすんなり。今日は幹線航路では無いので、乗降口は101。地方空港行きの、一階フロアから乗ることになった。



バスで飛行機の所まで移動する。バスに乗り込むときは優先登場順に乗るのだが、飛行機に乗るときはバスから降りた順なので、私はなんと2番目に乗り込むことになった。優先登場の意味がまったくないなあ。

最初は3人並びのギュウギュウの席だったが、幸い横の列が空席で、そちらに移ることができた。前に席がない席だったので、ゆったりできて良かった。キャビンアテンダントから久しぶりに機内誌を受け取る。まだ紙方式の機内誌があったのか。



現在の新千歳空港は曇り。



搭乗する飛行機はもしかしてプロペラ機かとも思ったが、ちゃんとジェット機であり5分遅れで富山へと向かう。今日の富山は雨。昨日から隣の石川県が豪雨で大変なことになっているようだが、果たしてこの先どうなるのか。



今日は全国的に天気が良くないのだろう。雲の上に出れば青空だが、地上はほぼ雲海で見えなかった。珍しく機内で寝ていないので、飲み物サービスでアイスコーヒーを頂いた。たまに飲むと美味い。



機内モニターで上映されているのは「孤独のグルメ」だったが、字幕が中国語(台湾?)のため、良く分からない。



少し早起きしたせいか、途中からうとうとしてしまい、気がついたら富山空港に到着していた。



到着が若干遅れたが、バスが待っていてくれたので、12:50すぎに富山駅へと向かう。このバスでは一般的な交通系ICカードは使えず(なんかローカルなやつは使えるみたい)、現金で420円だ(安い)。それにしても外は雨で、そこそこ涼しいのではないか。



運転手さんの話を聞いたが、なんと今日は富山まつりなんだそうだ。そのため、バスも少し迂回して街中に入ったが、これは市内は大変なことになっているのかもしれない。今日の晩飯は無事に食べられるのだろうか。しかも富山まつりに参加しそうな人が歩いているのだが、その服装が「〇〇〇〇〇〇〇〇祭り」の服装だ。あのクソ祭りが富山も汚染しているのか。最悪だな。
コメント