空飛ぶやんちゃ姫、アカネ姫からコメントを戴いているのに気づいた。彼女はブログでは先輩であり、その「アカネのひとりごと2006」は発信してからもう一年になる。食通であるばかりか、料理上手として達人の域にある彼女の日記からは、旬の食べ物が写真付きで紹介され、毎回のように山海の珍味、お洒落なメニューが登場する。小腹の空いた時には罪作りなページである。
最近の記事で、「今さらシリーズ」というのを発見し思わず噴き出してしまったが、ぼくにも「今さらシリーズ」として紹介したい事柄があることに気づいた。
先のブログで紹介したように、ここんとこ、ぼくの頭ん中で頻繁にC-C-Bの「Romanticが止まらない」が流れるのだが、テレビドラマの方の「電車男」のDVD(目下、マイブームである)を見た途端、納得した。寝正月を決め込んでいた枕元で、「電車男」の総集編が流れていたっけ。見ることなく、眠ってしまったはずだが、時おり挿入歌として流れるその曲が睡眠学習だったのか、すっかりインプットされていた訳である。
恐るべしサブリミナル効果
リアルタイムでは見れなかったが、噂は火曜夜の淑女コンビ(火曜サスペンスとは無関係)からしっかり聞いていた。批評眼の確かな彼女たちに随分と評価が高く、好意的に受け止められていたと記憶する。今回、末っ子に馬鹿にされるほど全巻一気に見入ってしまったが、ぼくもすっかり取り込まれてしまった。まさに「今さら」である。
「めし、どこか、たのむ」で始まった掲示板だが、テレビドラマとなると放送時間が長くとれるためか、ストーリーが膨らむ、膨らむ。あざといほどにである。特にネットの住人たちが面白く、脇役のキャラが見事に立っている。それと、美咲タン、素敵、とぼくの人格も壊れそうなのだが、彼女のエルメス、気品というか、風格がしっくりと滲みでている。それゆえ、電車男とのコントラストが際立つ。不器用であるが、誠実にあろうとするオタクをしっかり受け止めている。クライマックス近く、掲示板に目を通し涙を流すシーンなどは、台詞はないものの、かなりの演技力が要求されるはずで、下手打つとドラマ全体が壊れるところを、骨太でありながらさり気に見せ、清楚で、純な、お姉系が温かく表現されている…。そう思うのはぼくだけではあるまい。「ちゃんと掴んでますから…」に萌える五十男が、
男たるもの、見かけよりも誠実さがいちばんさぁ…と、机の上のチョコを数えながら独りごちている。