ことの起こりは、自宅のCDプレーヤーの不具合である。お気に入りのCDをセットしたところ、いったんトレイは引っ込むものの、直ぐに吐き出されてくる。再度セットし直しても、若干期待を持たせる間があるものの、やっぱり
「お帰りなさい」
なのである。
「ナンテコッタイ、オリーブ」
いや、オリーブは傍に居る訳ないのだが…。
CDプレーヤーにまつわるトラブルはCDの排出が多い。そもそも教室のミニコンポだってよく似た状態だ。ONKYOの、「アンプ内臓CD・MD一体型」とはいえ音質は申し分なく、なかなかの優れものなのだが、CDトレイにCDを載せておかないとイジェクトしない欠点がある。もっともイジェクトボタンを押しながらトレイの中央付近を押したり、両端を押したりと、何度か繰り返すうちに間違って吐き出される訳だが、短気な人には不向きである。ぶち切れて、叩き壊した「考え無し」をひとり知っている。
教室の技術者のアドバイスやネットをググってみると、どちらの症状も、CDトレーローディングベルトを交換すれば直るらしい。メーカーから取り寄せてもよいのだが、たまたまヤフオクに出品されていたので、勢いで落札した。もちろん価格は高くなるが、それでも500円以内に収まった。
機械をばらす、分解するという行為はすこぶる快感である。ピックアップユニットを外し、トレイ先端の化粧カバーを外し、メカユニットを取り外し、さらにセンサースイッチのピンを抜きと、慎重に作業を進め、ローディングベルトの交換は無事終えた。それが写真の状態である。
さて戻そうとする段になって、ローディングベルトを覆っていたカバーが何としても取り付けられないのである。
「行きはよいよい、帰りは怖い」
という奴か。こんなとき駿がいればデジカメで記録してくれるはずで難なく解決するのだが、今となってはアフターパーティ(後の祭り)である。かれこれ3日ほど同じ作業を試みているのだが、まだぶち切れてはいない。むしろこの停滞を招いた自分のドジを面白がっている。このゆとり、いつまで持続できるやら、ハテ?