真夜中に雨が降って、前線が通過した。最高気温は13.5度、最低気温は5.6度だ。部屋にこもっていたので外がどうなのかはわからないが時折陽射しが差していた。明日の予想最高気温は11度で最低気温は5度だ。寒い。
カズオ・イシグロの「忘れられた巨人」を読み直している。外国文学の翻訳物は厄介なところがある。文体もそうなのだが文化的背景がわからないと途端に難解なものになってしまう。翻訳は日本語にしっかり治されていると思うし、予想される原文も平易なものだろう。だがその文化的背景、特に形式的にファンタジーなので、わからないところが多すぎる。おまけにだ、カズオ・イシグロ特有の「不誠実な語り手」によって大混乱だし、おまけに記憶が曖昧な世界なので不誠実すらも誠実にしか見えない。
一度読んだのでかなり整理がついているが、ナゾが多すぎる。特にメタファーだ。鬼も、さすらう老婆も、それが集団となった後家も、殺されるうさぎも、妖精も、この扱いが実は筋に絡んでいて、どうも読み解けない。そういう言い方をすれば、ファンタジーなんだからミステリーみたいな読み方すんなと言われそうだが、ラストがとにかく衝撃的なのだ。
実はこれに耐えられなくて、読み直している。霧に包まれた初読よりは精度は高く読めていると思うが、それでもあのラストは、あの卵の意味は?とそこまで深堀はしないが、とにかくすごい。
明日からトランプさんが来るようだ。何か滞在日程を聞けば何しに来るんだろうというくらいに楽しそうな日程だ。首相とゴルフ、しかも松山英樹を入れて。トランプさん負けず嫌いすぎてなんかなければいいかなと思う。その前に松山英樹の調子がこのプレーで狂わないことを祈る。天皇陛下と会談、晩餐会もあるのかな、どっかでお昼にピコ太郎の芸が出るようだが、なんかすごい料理屋らしい。
国務長官引き連れてだから、この後韓国行って中国行っても北朝鮮との戦争はほぼない。だが国務長官のティラーソン氏は、トランプさんに「アホちゃう?」と言ったがためにクビになりそうだという観測。つまり今回のアジア歴訪では国務長官の意味がかなり薄い。ということでパックンのニューズウイークのコラム。
「安倍さんのアプローチは理解できる。普段なら、「約束を守れない、嫌われ者のウソつき」とあまり仲良くする必要はない。でも、米大統領がそんな人だったら? ここは自国の評判が落ちるリスクをも背負い、仲良くして、交渉に挑むしかない。ただし、今回はその結果を信じ過ぎ、トランプに頼り過ぎるのは危険だと思う。お友達作戦はやらないとだめだが、だめもとでやらないともっとだめだ。」
まあそうなんだよね。彼のいう通りアメリカの同盟国でトランプさんを支持する人は少ない。そして議会運営も破綻しつつある。議会ダメ、裁判所ダメ、で、行政に反乱があったりする。地球温暖化では結構キツイのが出た。
「報告書は、アメリカのNOAA=海洋大気局やNASA=航空宇宙局など13の政府機関が観測データや研究結果を基にまとめ、3日、公表しました。」
団結されちゃったよ。
地球温暖化問題は、人間というのは何かという哲学が必要な議論でもある。多分トランプさんは理解していないね。
その上ロシアンゲートの導火線がついた状態だから、めんどくさい交渉ごとではなく楽しんでもらった方が、確かにいい。
難儀な時代になった
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