日本クリニカルパス学会
日時:2017年12月1-2日
場所:大阪国際会議場
今年のパス学会は、若草第一病院 病院長山中英治会長のもと、
「思いやりクリニカルパス」をテーマに、大阪国際会議場で開催されました。
本学会には、当地区の地域連携パス推進協議会から、毎年、多くの演題を発表していますが、
今年も、10の演題を報告してきました。
今年は、私も門外漢ながら大腿骨近位部骨折のデータ分析に関する内容でポスター発表をしてきました。
また、リハビリテーション他という、なんとも専門外のポスターセッションの座長も仰せつかり、
なんとか勤めを果たしてきました。
<鶴岡からの発表>
●パネルディスカッション:作って良かった!内科のパス
○精神科疾患別パス普及の工夫
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害、認知症のパスを導入
322件のパスを運用、適応率は83%
パスに馴染まないと考えられてきた精神科において、
効果的にパスを活用するために、さまざまな工夫をしてきた
●一般演題(口演)
○脳卒中連携パスデータマイニングからみた再発例の特徴と課題
荘内病院 渡部美穂
脳卒中全体の30%に脳卒中の既往がある
再発例61例を分析
平均年齢:男、72.6歳、女、80.3歳
初発から再発までの平均期間:611.2日(中央値445日)
2年以内再発の30%が50-60代、男性の割合が高い
併存疾患:高血圧75.4%、糖尿病29.5%、
糖尿病は男性に多い傾向
心房細動は、80代の高齢者に多い傾向
○山形県5大がん地域連携パスの課題:全県アンケート結果より
こころの医療センター 三原美雪
山形県統一がん地域連携パス:運用5年後のアンケート調査
A:患者:回収率:68.8%、患者数:438
役立っている:71%、
今後も病院、かかりつけ医の二人主治医でみてもらいたい:80%
B:医療機関:回収率:49.5%、医療機関数:262
連携医療機関に登録していない 55%
○精神科疾患別パスにオレム・アンダーウッド理論を導入して
こころの医療センター 三原美雪
オレム・アンダーウッド理論を取り入れた独自のチェックシートと
アセスメントシートによる気分障害パスを作成、運用している。
●一般演題(ポスター)
○従来のNSTに口腔ケア・摂食嚥下・リハ栄養を導入した取り組み
湯田川温泉リハ病院 成澤 真理
・口腔ケアの評価
・褥瘡における栄養管理
・ミールラウンド(食事の観察)
・リハビリ栄養の観点からのサルコペニアの判定
などによる新たなNSTの活動を開始した。
○全職種症例検討会での転倒予防に対する当院の取組
鶴岡協立リハ病院 渡辺 香織
骨折患者の高齢化、認知症重症化、ADLの低下が進んでいる。
再骨折予防が重要であり、1年に3回骨折した事例を全職種検討会(多職種100名程度が参加)で検討した。
このような事例検討会を施設を含め継続することで骨折予防が期待される。
○パスリンクナースの活動と今後の課題
荘内病院 小笠原 和希
電子化パスへの移行1年後を経て、アンケート調査を行った
結果をもとにパス、パスファイル、マニュアルの改訂を行った。
○受傷前BIと認知症自立度による大腿骨近位部骨折マトリックス分類
鶴岡地区医師会理事 三原一郎
対象:1867例(2006年~2015年)
受傷前の患者の状態をBIと認知症の程度により5群に分類
受傷前のBIと認知症自立度による5分類は、居住環境や看護必要度の分析から、
AからEの順に患者の介護必要度(重症度)の程度を表している。
A、C群は、BIを10点程度喪失して退院すること、
認知症があるB群はA群に比しBIを回復程度が低いこと、
D、E群は受傷前のBI以上に回復し退院しており、
本分類は予後の予測やアウトカム設定に有用と考えられた。
○大腿骨近位部骨折地域連携パス登録患者の経年変化
協立リハ病院 茂木 招良
対象:1867例(2006年~2015年)
女性の受傷年齢、83歳 → 85歳
転院時看護必要度B:5点 → 8点
受傷時の日常生活自立度の自立割合:40% → 30%
受傷時の認知症日常生活自立度における自立の割合: 40% → 30%
退院時BI:80点 → 65点
8年間で、大腿骨近骨折女性患者の年齢は3歳上昇
ADL低下、認知症の割合も増え、全体に重症化している。
○脊椎圧迫骨折患者の転帰に関する要因分析
荘内病院 難波 裕子
脊椎圧迫骨折パス入院患者を自宅退院(58人)と転院(116人)で分類、比較検討した
転帰に関わる要因は、年齢と退院時の歩行レベルであった。
<懇親会>
今年もチーム鶴岡!頑張りました。
日時:2017年12月1-2日
場所:大阪国際会議場
今年のパス学会は、若草第一病院 病院長山中英治会長のもと、
「思いやりクリニカルパス」をテーマに、大阪国際会議場で開催されました。
本学会には、当地区の地域連携パス推進協議会から、毎年、多くの演題を発表していますが、
今年も、10の演題を報告してきました。
今年は、私も門外漢ながら大腿骨近位部骨折のデータ分析に関する内容でポスター発表をしてきました。
また、リハビリテーション他という、なんとも専門外のポスターセッションの座長も仰せつかり、
なんとか勤めを果たしてきました。
<鶴岡からの発表>
●パネルディスカッション:作って良かった!内科のパス
○精神科疾患別パス普及の工夫
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害、認知症のパスを導入
322件のパスを運用、適応率は83%
パスに馴染まないと考えられてきた精神科において、
効果的にパスを活用するために、さまざまな工夫をしてきた
●一般演題(口演)
○脳卒中連携パスデータマイニングからみた再発例の特徴と課題
荘内病院 渡部美穂
脳卒中全体の30%に脳卒中の既往がある
再発例61例を分析
平均年齢:男、72.6歳、女、80.3歳
初発から再発までの平均期間:611.2日(中央値445日)
2年以内再発の30%が50-60代、男性の割合が高い
併存疾患:高血圧75.4%、糖尿病29.5%、
糖尿病は男性に多い傾向
心房細動は、80代の高齢者に多い傾向
○山形県5大がん地域連携パスの課題:全県アンケート結果より
こころの医療センター 三原美雪
山形県統一がん地域連携パス:運用5年後のアンケート調査
A:患者:回収率:68.8%、患者数:438
役立っている:71%、
今後も病院、かかりつけ医の二人主治医でみてもらいたい:80%
B:医療機関:回収率:49.5%、医療機関数:262
連携医療機関に登録していない 55%
○精神科疾患別パスにオレム・アンダーウッド理論を導入して
こころの医療センター 三原美雪
オレム・アンダーウッド理論を取り入れた独自のチェックシートと
アセスメントシートによる気分障害パスを作成、運用している。
●一般演題(ポスター)
○従来のNSTに口腔ケア・摂食嚥下・リハ栄養を導入した取り組み
湯田川温泉リハ病院 成澤 真理
・口腔ケアの評価
・褥瘡における栄養管理
・ミールラウンド(食事の観察)
・リハビリ栄養の観点からのサルコペニアの判定
などによる新たなNSTの活動を開始した。
○全職種症例検討会での転倒予防に対する当院の取組
鶴岡協立リハ病院 渡辺 香織
骨折患者の高齢化、認知症重症化、ADLの低下が進んでいる。
再骨折予防が重要であり、1年に3回骨折した事例を全職種検討会(多職種100名程度が参加)で検討した。
このような事例検討会を施設を含め継続することで骨折予防が期待される。
○パスリンクナースの活動と今後の課題
荘内病院 小笠原 和希
電子化パスへの移行1年後を経て、アンケート調査を行った
結果をもとにパス、パスファイル、マニュアルの改訂を行った。
○受傷前BIと認知症自立度による大腿骨近位部骨折マトリックス分類
鶴岡地区医師会理事 三原一郎
対象:1867例(2006年~2015年)
受傷前の患者の状態をBIと認知症の程度により5群に分類
受傷前のBIと認知症自立度による5分類は、居住環境や看護必要度の分析から、
AからEの順に患者の介護必要度(重症度)の程度を表している。
A、C群は、BIを10点程度喪失して退院すること、
認知症があるB群はA群に比しBIを回復程度が低いこと、
D、E群は受傷前のBI以上に回復し退院しており、
本分類は予後の予測やアウトカム設定に有用と考えられた。
○大腿骨近位部骨折地域連携パス登録患者の経年変化
協立リハ病院 茂木 招良
対象:1867例(2006年~2015年)
女性の受傷年齢、83歳 → 85歳
転院時看護必要度B:5点 → 8点
受傷時の日常生活自立度の自立割合:40% → 30%
受傷時の認知症日常生活自立度における自立の割合: 40% → 30%
退院時BI:80点 → 65点
8年間で、大腿骨近骨折女性患者の年齢は3歳上昇
ADL低下、認知症の割合も増え、全体に重症化している。
○脊椎圧迫骨折患者の転帰に関する要因分析
荘内病院 難波 裕子
脊椎圧迫骨折パス入院患者を自宅退院(58人)と転院(116人)で分類、比較検討した
転帰に関わる要因は、年齢と退院時の歩行レベルであった。
<懇親会>
今年もチーム鶴岡!頑張りました。