鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.305 (南那珂医師会で講演)

2014-03-31 11:46:25 | 日記


3月28日、宮崎県日南市の南那珂医師会で講演をしてきました。

宮崎県では、在宅医療を推進するために「在宅医療・介護連携ネットワーク構築モデル事業」を日南市と延岡市に選定し、在宅医療・介護に関わる多職種間の情報共有ネットワークを構築、27年度中に運用を開始するとのこと。これを契機に、日南市では多職種を交えた協議会を立ち上げ、課題解決に向けた検討を行うと共に、宮崎県の中でのモデル地区を目指すそうです。

そのキックオフ会を兼ねて、「在宅医療推進のための連携・スキルアップ研修会」を開催し、先行する鶴岡のNet4Uの話を聞こうというのが、今回、私が講師として呼ばれた経緯のようです。

なお、医師会長だよりでも報告済みですが、この研修会に先立って、先の19日には宮崎県と日南市から、Net4Uの運用の実際を視察に来ています。

研修会次第

1、開会

2、南那珂医師会長のあいさつ

3、説明会
1)「在宅医療の動向について」
 宮崎県福祉保健部 津田氏
 在宅医療に関する宮崎県の取り組み
 ・在宅医療推進事業
 ・在宅医療・介護ネットワーク構築モデル事業
   (モデル市町村:延岡市、日南市)
 ・在宅医療推進のための連携・スキルアップ研修事業

2)「在宅医療・介護ネットワーク構築モデル事業について」
 日南市地域医療対策室 中尾氏
 在宅医療・介護ネットワーク構築モデル事業として、日南市在宅医療・介護連携推進協議会を設立し、ICT活用による相談システム、情報共有システムの導入、また各種フォーマットの統一化を行う。


4、講演会
 「医療と介護を繋ぐヘルスケア・ソーシャルネットワークNet4U」
山形県鶴岡地区医師会 会長 三原一郎

5、閉会

研修会後、医師会長、副会長、県職員、副市長を含む日南市の関係職員などとの懇親会があり、それぞれの在宅医療の現状などについて意見交換を行い、親睦を深めました。南那珂地区では、すでにかなりの数の多職種研修会などを行ってきており、顔のみえる関係は出来上がっているとのことでした。システムを当たり前に使うようになるまでの最初の数か月間を乗り切れば、その後は継続して活用できる基盤はできている地域と感じました。

それにしても宮崎は南国です。鶴岡を出るときは、コートを着ていくべきか迷ったのですが、全くの杞憂、宮崎は半袖でも過ごせるくらいの暖かさでした。至る所にヤシの木が林立し、真っ青の空に白い雲、エメラルドグリーンの海、久々に感じたじりじり感、南国ムード満点の宮崎は、暗く長い冬を耐えてきた鶴岡人にとっては、別天地の感がありました。





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No.303 (公開講座「認知症を正しく知ろう」)

2014-03-24 16:03:48 | 日記


3月23日、ほたる主催の最初の市民向け公開講座「認知症を正しく知ろう ~住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために~」を開催し、300名を超える市民に参加頂きました。

第一部は、認知症を疑うべき症状を地域包括支援センター「つくし」による寸劇で学びました。名優揃いなのではびっくりでした。寸劇のあと、鶴岡市の包括支援センターのメンバー紹介がありました。

次いで、中目先生から「認知症への意識を変える」というタイトルで、認知症の典型的な症状、認知症になりやすい人、軽度認知障害の診断の仕方、認知症の予防法、認知症への対応、レビー小体型認知症とアルツハイマー病の違いなどについて、面白、可笑しく、教えてもらいました。

第二部は、公益社団法人 認知症の人と家族の会 山形県支部 富樫智宏さんと認知症患者である奥さんの千佳子さんが登壇し、認知症の発症から現在までの体験談を話して頂きました。

当初、認知症ではないので心配する必要ないと言われていたが、次には五分五分と言われ、治らないと言われた時は、大変なショックだった。

最初に医療機関を受診するのは簡単なことではない。家族の会でも、医療機関には行かないという人も多い。千佳子さん「認知症になったことが恥ずかしく、情けなく、人に知られたくなかった」

医師は、診断し、薬を出してはくれるが、家族とどう向き合っていけばよいのか、介護してくれる施設の情報など、生活につてのアドバスは全くなかった。今、支えてもらっているのは「家族の会」であり、ここ以外で情報は得られない。「家族の会」は、活動する場でもあり、そこで、趣味や好きなことができることが生きがいになっている。鶴岡にも、「家族の会」をつくって欲しい。

認知症の人と暮らすのは大変なことである。とにかく忘れるので、生活に連続性がなく、点の生活になる。置いたもの(とくにメガネ)をいつも探している状況なので、忘れることを前提に対応しなければならない。

認知症が進むと、失敗したくない、迷惑をかけたくない、という思いが行動を狭め、引きこもりになり、さらに認知症を悪化させてしまう。NHKエンタープライズの番組に夫婦で出演するで機会があった。その後は、恥ずかしがらずに情報を発信できるようになり、近所の付き合い方も変わったし、さまざまな支援を受けることも多くなった。

妻は、合唱部にも参加したりと歌が大好きだった。ほとんどのことは忘れてしまうが、最近覚えた歌詞でも忘れない。どこに入っているのか不思議でならない。

最後に、千佳子さんの指揮で、会場全員で「春が来た」を合唱しました。

認知症対策のヒントを得た、とても良い市民公開講座だったと思います。

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No.302 (庄内プロジェクトコアメンバー会議)

2014-03-22 11:38:41 | 日記
忙しかった19日夜は、庄内プロジェクトの運営委員会、コアメンバー会議でした。
庄内プロジェクトは、国の事業終了後、丸3年が経過しましたが、事業の質を落
とさず、順調に運用されています。これも、それぞれのメンバーが自立し、しっ
かりとその役割を果たしていることによるものであり、協議会会長としては大変
頼もしく感じているところです。

今回は、本年度最後の会議ということで、本年度のまとめと次年度へ向けてアク
ションプランが検討されました。以下、コアメンバー会議の概要です。


1、庄内プロジェクト活動報告会
2月22日(土曜)に行った。次年度も土曜日開催予定。
 (医師会長だよりNo.283,285で報告しています。)

2、「OPTIM終了後の診療所調査の結果」
 OPTIMA介入後の当地区での在宅緩和ケアの変化をみるための意識調査
 調査医療機関:74 回収:58、回収率78.4%
 がんの在宅診療(早期、末期の在宅診療の数、グループ診療への参加数、在宅
 看取り数)、疼痛緩和(モルヒネの使用数、悪心嘔吐便秘などの管理数)、
 その他の身体症状(呼吸困難、倦怠感、抗がん剤の副作用などへの対応数)、
 すべての項目で、介入前より数は増えている。
 今後も解析を進める

3、平成25年度の収支報告
 ほぼ収支トントン

4、来年度の南庄内緩和ケア推進協議会
 各WGのアクションプランについて説明(ほぼ本年度を踏襲)

5、コアメンバーからの報告
*緩和ケアサポートセンター鶴岡・三川
緩和ケアを学ぼう会
 リンクスタッフの必要性は、ないのでは、次々年度は、あり方を検討する

*医療者教育
スキルアップ 4回
キャンサーボード鶴岡: 9回 病院医師 17-8名参加
看看研修会:1回
地域緩和ケア症例検討会: 10回
出張緩和ケア研修: 3回
 次年度の予定
 先進地区視察
 初期からの緩和ケアをめざし、スクリーニングシートの改定

*地域連携WG
前年度同様、内容詳細については、各班ごとに今後検討
栄養士と歯科とのコラボ企画したい

*市民啓発WG
市民公開講座 10月5日(日) 杉浦さん、なの花ホール?

*居宅介護支援事業所
南庄内在宅医療を考える会で出された課題について検討中
医師との連携強化

審議事項
1)研修会講師への謝礼・謝金
地域外の医師などへの謝金を増額

2)運営委員会 メンバー変更の承認
鶴岡協立病院 言語聴覚士1名が連携WGへ

今後の予定
 5月21日、推進協議会開催予定(各WG活動状況報告あり)
 在宅死亡率調査: 厚労省からデータをもらう方向で検討中
 市民公開講座で何度か講師をお願いした樋口強さんが新著
 「今だからこそ良寛」を上梓
 http://www.k4.dion.ne.jp/~higuchit/tyosho.html

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No.301 (日南視察)

2014-03-20 16:36:11 | 日記


3月18-19日、日南市から、市の職員3名、県立日南病院の病理医であり、また地域医師会の理事でもある木佐貫先生も一緒に視察に訪れました。

日南市では、「在宅医療介護ネットワーク構築モデル事業」に取り組むことになったそうで、Net4Uや在宅医療連携拠点事業を直接現場で体験したいとのことでの視察だそうです。

なお、木佐貫先生は「連携」で高名な先生で、全国連携室ネットワーク関連で2度程鶴岡を訪れていますし、私とも数年来のお付き合いがある、とてもナイスな先生です。

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平成20年、湯野浜温泉で行われた第2回全国連携室ネットワーク連絡会↓ 
丁度、荘内病院整形外科の田中先生たちと地域連携パスを立ち上げた時期です。なつかしい!
http://www.renkei-network.net/renrakukai2.html
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18日午後に到着し、その足で訪問看護ステーション「ハローナース」と土田内科医院で、Net4U運用の実際をみて頂きました。予想以上に活発に利用されているとの感想を述べていました。

翌19日、午前中は、宮崎県の職員2名も加わり、私とほたるとで、Net4Uやほたるの活動を説明し、意見交換会を行いました。

なお、来週28日(金)は、私が日南市を訪れ、南那珂医師会でNet4Uを中心に当地区の在宅医療・介護連携ネットワークについての講演を予定しています。

また、いつものごとく、18日夜は寿司屋で盛り上がり、さらに、三原宅で親睦を深めました。


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No.300 (在宅医療・介護連携推進研修会)

2014-03-20 09:57:53 | 日記
昨日は、午前中に宮崎県および日南市からの視察への対応、午後は山形での在宅
医療・介護連携研修会での講演、帰ってから、庄内プロジェクトコアメンバー会
議と忙しい一日でした。

まずは、在宅医療・介護連携研修会を報告します。

この会は、在宅医療の推進を目指し、山形県主催で行われたものです。

参加者は、医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、居宅介護支援事業所、地
域包括支援センター、市町村などから、さまざまな職種の方々、120名程でした。

私は、鶴岡地区医師会における在宅医療連携拠点事業の取り組みについての講演
依頼があり、参加してきました。

3月19日 14:00~、山形国際交流プラザ

1、開会

2、あいさつ

3、行政説明(在宅医療・介護連携を巡る動静)
1)在宅医療・介護連携の推進について
  山形県健康福祉部 伊藤氏
 国の施策についての説明

2)山形県の在宅医療推進にむけた取り組みについて
  山形県健康福祉部 高梨氏
 県の施策についての説明

4、研修会

(1)在宅医療連携拠点事業の取り組みについて
 鶴岡地区医師会会長 三原

在宅医療を含む地域包括ケアシステムが求められる背景、地域包括ケアシステ
ムについて、鶴岡地区医師会の概要~沿革、OPTIM(庄内プロジェクト)、在宅
医療連携拠点事業とは、ほたるの活動、Net4Uの医療・介護連携への貢献など
についてレクチャー

(2)山形県在宅医療推進モデル事業の取り組み事例について

 1)県内看護ステーション実態調査について
 訪問看護ステーションべにばな 所長 徳田氏
  
 49か所の訪問看護ステーションを対象にアンケート調査
 ・小規模事業所(5人未満)が47.7%
 ・24時間対応体制確保事業所:39(88.6%)
 ・1か月の緊急訪問件数は「1-5回」(34.1%))が最も多い
 ・訪問看護師の充足状況は「時々不足」および「常に不足」合わせると56.8%
 ・日頃不安に思っていること
一人で判断、緊急時に医師と連絡がとれない、24時間の拘束感
 ・訪問看護推進に今必要なこと
  病院職員の訪問看護にたいする理解、
  ケアマネの訪問看護に対する認識と理解、
   在宅療養・訪問看護と連携する主治医の確保
   訪問看護師の確保
 ・事業所間で協働で取り組みたい事業内容
マニュアル類、パンフレット、記録様式の共同作成
   スタッフ教育、衛生材料の共同購入

 看護協会でのそのほかの取り組み
  ・多職種意見交換会
  ・在宅ケア総合相談窓口
  ・「看取りの勉強会支援」

 2)在宅医療におけるリハビリテーション促進プロジェクトについて
 理学療法士会 会長 高橋氏

 在宅医療におけるリハビリテーション提供体制に関する調査
 ・リハスタッフは医療機関に多く勤務し、介護保険分野では少ない
 ・リハビリテーションは回復期病床で最も提供量が多く、生活支援期に少ない。
  とくに在宅では提供回数は少ない
 ・訪問リハビリテーションおよび通所リハビリテーションの提供は地域による
  偏在がみられる。
   村山 > 庄内=置賜 > 最上 全体に都市部で充実も、町村では少ない

 その他の活動
 ・リハビリテーション連携手帳、
   リハビリテーションを記録し、医師、リハスタッフ、患者間で情報を共有
  (患者用パスのイメージ?)
 ・冊子「家庭でできるリハビリテーション」の配布
   動く方法を知る、介助の方法を知ることで、つくられた寝たきりを予防
 ・訪問・通所リハビリテーション事業所一覧の作成

 3)歯科衛生士の医師への同行訪問から訪問歯科診療へ
   山形県歯科医師会 鈴木氏

 在宅医師と同行訪問を実施
  対象:73名 (男性:38、女性:45)
  歯科の介入の必要あり:68人 (約9割)
  実際の介入は、36人 (半数強)
  介入(多くは義歯の調整、口腔清掃および指導、)後 
  「家族が口臭を強く感じることはなくなった」
  「食事ができるようになった」
  「痛くなく噛めることを楽しんでいる」
  「口のなかの不安がなくった」
  「おにぎりを食べられるようにあんった」
  「薬を飲めるようになった」
   
  歯を失うことで、転倒のリスクは、2.5倍、認知症へのリスクが1.9倍という報告がある

 まとめ
 ・口腔機能の維持、低栄養の改善、誤嚥性肺炎の予防などのために、
  在宅療養患者の歯科受診率の向上が課題
 ・医師と同行することにより、受療者は50%増加
 ・在宅主治医、訪問看護師、ケアマネジャーなどとの協働での、地域への更なる可
  能性が示唆された。

   
 

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No.299 (薬剤師会とのミーティング、弘前市医師会視察)

2014-03-18 10:50:44 | 日記
昨日昼は、薬剤師会とのミーティングと弘前市医師会の視察がありました。

■薬剤師会とのミーティング

薬剤師会における在宅医療推進への最近の取り組み報告がありました。

・34事業所に薬剤師訪問指導パンフレット・相談書式を郵送した。
・おおやま・とようら合同で施設内勉強会を実施し、多くの質疑応答があった。
 少人数での勉強会は、具体的な事例の相談もあり有意義。
 ケアマネの集まりなどで呼びかけ、今後も積極的に実施していきた
・現在、相談件数はケアマネ:3例、薬剤師:2例
・訪問指導経験薬局は15まで増加。
・薬剤師研修会でハローナース工藤所長から
 「鶴岡地区の訪問看護の現状と薬剤師への期待」と題した講演を頂いた。
 次年度は、医師・ケアマネに講師を依頼予定

■弘前市医師会の視察

在宅医療担当理事、事務局長、医師会立介護支援事業所主任ケアマネの3名がお
見えになりました。弘前市医師会でもITを活用した在宅医療の推進に取り組んで
いるとのことで、来年度に4000万強の補助金でiPadを60台導入する予定とのこと
でした。当方からは、Net4Uとほたるの活動について説明し、意見交換を行いま
した。青森県は、医療再生基金を在宅医療推進にかなり割いているようです。各
地区医師会に相当額の補助金がでているようです。うらやましく思いました。


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No.298 (地域緩和ケア症例検討会)

2014-03-18 10:50:17 | 日記
高橋先生の地域緩和ケア症例検討会報告を転載します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鶴岡協立病院の高橋美香子です。

今年度最後の地域緩和ケア症例検討会が3月12日開催されました。
今回の症例提示はきずなとハローナースの訪問リハビリです。
参加者は32名、医師3名、看護師12名、ケアマネ3名、作業療法士7名、
理学療法士3名、ケアマネ/栄養士1名・介護福祉士1名、ヘルパー3名でした。
多彩な職種からの参加がみられるようになっております。

ハローナースの症例はCOPDと肺がん(未告知)の方で、
長期間の関わりの中で月単位に病状が悪化してゆく中、
家族や本人とどのようにかかわっていくかが話し合われました。
本人の「困りごと」が何であるのか、常に意識して本人に確認して
ゆくことが大切とアドバイスがありました。

きずなの症例は若年の進行大腸癌症例でした。
診断から手術、化学療法の導入と断念、在宅ケアへの移行と永眠までの
全経過がわずか2-3ヶ月に凝縮されており、家人の受容ができないいままに
病状悪化し、不信や不満につながった経過でした。病状の悪化のスピードに
ケアやフォローも後手に回り気味であり、「タイムリー」であることや
「緩和ケアのスピード」について考えさせられるケースでした。

この検討会は次年度も第二水曜日で予定されております。
次月は4月9日(水)庄内病院講堂19時~20時です。
担当はハローナースと訪問看護ステーション庄内です。
奮ってご参加ください。

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No.297 (荘内健康管理センター30周年記念祝賀会)

2014-03-15 15:55:09 | 日記
3月14日、鶴岡市長、山形県医師会長、加藤紘一元衆議院議員始め多くの来賓に
臨席頂き、荘内健康管理センター30周年記念祝賀会を盛大に挙行しました。

以下、主催者を代表してのあいさつです。

荘内地区健康管理センターの30周年記念祝賀会に当たり、主催者を代表してご挨
拶申し上げます。

荘内地区健康管理センターは、昭和59年に鶴岡地区医師会が、地域住民の三大
成人病撲滅及び健康管理の拠点として設立し、会員相互の協調の下、各種の健診
事業に取り組み、今年で設立30周年を迎えるに至りました。これもひとえに、
設立にご尽力くださいました諸先輩の皆様方並びに、当会の運営にご協力を賜わ
りました行政機関や関係団体の皆様、また会員の皆様方のご支援とご指導の賜物
であり、心から敬意を表し、厚く御礼申し上げます。

鶴岡地区医師会は現在、7つの事業を運営していますが、この原点はまさに30年
前に設立された、健康管理センターにあります。設立には、今では考えられない
ような多くの困難があったと聞いておりますが、それらを乗り越え、設立にこぎ
つけられた先輩の諸先生方のご努力には、改めて敬服するところです。

当地区医師会では、その後、在宅サービスセンター、湯田川温泉リハビリテーショ
ン病院、介護老人保健施設など、超高齢社会へ向けて次々に事業を展開してきま
したが、これらは、健康管理センターがあったからこそだと思っています。改め
て健康管理センターの果たしている役割の大きさと、先輩の先見性に感服する次
第です。

設立以降、当センターは、次々に変わる健診制度に対応しつつ、新しい健診のか
たちを模索しながら、事業を拡大してまいりました。

事業前半は、「成人病」が「生活習慣病」に名称変更され、従来の「成人病予防」
という加齢に伴う疾病対策というイメージから、個人の生活習慣に着目しそれを
改善する「生活習慣病予防」という視点に切り替わった時期に当たります。その
時代の要請に応える為、旧七市町村の行政関係の皆さまとは、まさに一体となり
ながら、共に歩んでまいりました。行政と当会の良好な関係は、この時代から現
在まで、脈々と受け継がれております。

中間期は、がん検診の精度管理向上に努めた時期でした。検診受診率、要精検率、
がん発見率の向上を目指し、さまざまな取り組みを行い、データは、毎年年報と
して公開しており、全国でもトップクラスの精度管理を実現しています。また、
胃がん、肺がん、乳がん検診の画像診断では、早い時期からデジタル化に着目し、
撮影方法・診断方法の研鑚を積み、現在では全ての画像データをデジタル化し診
断、運用しております。

近年では、長年の懸案であった「新健診センター」を、克念社様及び故風間真
一様のご協力で、旧センターの隣接地という最高の立地条件で、新築移転するこ
とができました。レディースフロアの設置、低線量CTによる肺がん検診、超音波
による乳がん検診と、最新の設備を備えた健診センターとして順調に運営されて
います。

また、今年1月には、「日本人間ドック学会 人間ドック健診施設機能評価
Ver.3.0 」の認定を受ける事が出来ました。調査員からは「健診の質向上に向け
た職員の意欲が強く感じられ、地域住民の健康管理機関としての責務に十分に応
えてくれる施設と評価したい」と講評頂きました。ちなみに、Ver3.0の認定は当
センターが全国第1号とのことです。

今、世界に類を見ないスピードで、超高齢社会が進んでいます。地域では、自立
を基本としながらも、医療・介護、・福祉・生活支援・住宅などが包括的に提供
され、支え合いを中心としたまちづくりが求められています。そして、自立の基
本となるのは、健康であることです。若い時から、健康を意識し、健康管理をき
ちんと行うことは、健康寿命を延ばし、高齢になっても生き生きと暮らしていく
ためにも、また、明るい地域社会をつくっていくためにも重要なことと考えます。
その意味で、人間ドックや健診の役割が、今まで以上に重要になってくるものと
認識しております。

最後に、当センター設立に際してご尽力賜わりました加藤紘一様はじめ、本記念
祝賀会にご臨席くださいました皆様方に改めて感謝申し上げますとともに、今後
とも益々のご支援とご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、荘内
地区健康管理センター30周年記念の挨拶とさせて頂きます。

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No.296 (庄内南部地域連携パス推進協議会全体会)

2014-03-14 10:29:45 | 日記
3月11日、19:00~、荘内病院講堂で、本年度の最後の全体会を行いました。
今回は、本年度最後の会となりますので、各個別パス委員会毎に、今年のまとめを中心に来年度へ向けての活動についても検討してもらいました。

パス活動は(も)、「継続こそが力」です。長い間続けていると、やることがない、新鮮味がないなどモチベーションが低下しがちです。常に目標を高く持ち、より効率的で、より質の高い医療の提供を目指し、活動を続けたいと思っています。そのためには、年度末の評価、次年度へ向けての目標を皆で共有し、PDCAサイクルを回していくことはとても重要です。

各個別パス委員会からの報告

・大腿骨
 集計報告書を発刊予定
 患者用パスの作成は来年度へ持ち越し

・脳卒中
 患者用パス(わたしの健康ノート)を作成した
  患者自身の自己管理、健康管理に役立ててほしい
 健康ノートにはさむものについては今後の検討、
 医師会への周知は、4月1日に予定

・5大がん
 本年度は、登録数が倍増した。40件
 今後とも、件数、連携医療機関を増やす努力をする
 来年度は、早々にアンケート調査の実施(病院、開業医、患者を対象)し
 モチベーションの向上へ繋げたい

・糖尿病
 個別パス委員会 4回開催
 パス登録基準の見直し、会員への説明会と啓蒙、→登録件数がかなり増えた
 次年度
 登録医療機関での入力の呼びかけ
  要望の窓口
  パス登録症例の報告を登録医へ提示する方法の工夫
 
・急性心筋梗塞
 パス運用開始にあたり説明会を行った
 2月末までに33件を登録
 ハンドブックを作成、
 次年度
 ハンドブック、抜粋(ダイジェスト)版を発刊予定、 ☜ 検討必要
 市民への周知活動
 フォローをどうするか、

来年全体会の年間スケジュール
4月、全体の年間計画
5月、各パス運用状況報告、データマイニング報告会その1(大腿骨)
6月、脳パス参加医療機関が集う会、データマイニング報告会その2(脳卒中)、意見交換会
7月、症例検討会
9月、各パス運用状況報告
10月、学術講演会
12月、パス学会報告その1
1月、各パス運用状況報告、パス学会報告その2
2月、症例検討会
3月、年間まとめ


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No.295 (庄内地域保健医療協議会)

2014-03-13 11:35:06 | 日記
3月12日、庄内綜合支庁講堂で、庄内地域保健医療協議会が行われました。

本会議のおもな趣旨は、昨年3月に、第6次山形県保健医療計画が策定され、1年が過ぎようとしているわけですが、庄内地域における計画の進捗状況を確認し、評価するというものです。

出席者は、酒田、鶴岡の医師会長、歯科医師会長、薬剤師会長、日本海・荘内・鶴岡病院院長、看護協会庄内支部長、栄養士会酒田地区会長、老健施設協会庄内地区会長、老人福祉施設特養部会会長、介護支援専門員協会庄内地区支部長、公益文科大学教授、酒田・鶴岡市長(代理出席)、庄内・三川・遊佐町長(代理出席)、庄内保健所長+事務局です。

協議では、まず、山形県における今後の在宅医療・介護連携の推進方向について説明がありました。今後在宅医療は市町村レベルで体制を整えることとなるので、各団体には、「地域包括ケア計画」への積極的な関与をお願いしたいとのこと。

次いで、第6次山形県保健医療計画 庄内地区編の進捗状況について、縷々説明があり、意見交換が行われました。

・酒田看護専門学校におけるドロップアウト生徒が多い。社会資源の無駄ではないか。
 酒田看護では、7名のドロップアウトがでたとのこと、
 推薦枠(10名)が甘く、意欲の低い学生が入学してきたことと高齢学生が
 その要因ではないかとの学校側の説明
 また、最近は、学ぶ姿勢に問題がある生徒が目立つ、推薦で入学する学生には、
 看護師になるというモチベーションが低いなどの意見が出された。

・看護師の確保
 潜在看護師の再就職:雇用を延長し、社会貢献というかたちで現場に残って欲しい

・施設の看護師のレベルアップための研修が必要ではないか
 例えば、37度を越えた程度でデイサービスを断られる事例があった
 この件に関して、介護系委員会の意見
 特養施設、 
  たん吸引研修、施設にとっても研修の負担は大きく、多くは出せない
基本的に特養に看護師の当直はないので、吸引可能なスタッフが確保できなければ、断るしかない、
  医療との連携が不可欠である
一方で、施設看護師の負担は大きい(24時間オンコール)
介護職への支援が必要
老健施設:
看護師、医師が常勤しているので、ある程度医療ニーズの高い人を受け入れやすい
一方で、施設の責任が重過ぎる、不可抗力的なミスは避けられない、
  事業所を守って欲しい

・庄内は、がん(とくに胃がん、肺がん)の死亡率が高い、より一層の対策が必要ではないか
 確かに、庄内地区は、山形県に比較しても、胃がん、肺がんの死亡率が高いが
 検診率は高いし、その原因ははっきりしない。ピロリ感染率では説明できない。
 対策として、40-50以上のがん検診受診率を上げるしかない。

1、開会
 委員は、県知事が委嘱、
 新規:神田鶴岡病院、池田委員、三川町長、遊佐町長

2、あいさつ
 後藤部長

3、会長、副会長選出

 会長:本間酒田地区医師会長、副会長:三原鶴岡地区医師会長

4、協議

山形県における今後の在宅医療・介護連携の推進方向についての説明

・在宅医療は市町村レベルで体制を整える
・在宅医療・介護連携の取り組みは、介護保険法のなかで制度化
・27年度から施行、順次実施し、30年度までにはすべての市町村で実施
・各団体には、「地域包括ケア計画」への積極的な関与をお願いする

【1】第6次山形県保健医療計画 庄内地区編の進捗状況

1、医療提供体制
(1)救急医療体制
(2)医療従事者の確保
(3)医療連携の推進

2、疾病対策
(1)がん対策の推進
(2)精神保健医療

3、在宅医療の推進
(1)在宅医療の充実
(2)介護との連携
(3)歯科との連携

4、保健医療福祉の総合的な取り組み
(1)健康づくりの推進
(2)こころの健康づくり(自殺予防対策)

【2】庄内地域における5疾病、5事業および在宅医療にかかわる連携体制の変更について

 追加された医療機関などについて説明

その他

閉会

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