鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.123 (地域医療福祉情報連携協議会シンポジウム)

2013-06-29 17:29:44 | 日記


昨日(6月28日)は、東京医科歯科大学で行われた、地域医療福祉情報連携協議
会第5回シンポジウムに参加してきましたので報告します。最終便がとれず、土
曜日の早朝便で帰ってきました。

地域医療福祉情報連携協議会については以下のHPをご覧下さい。

http://www.rhw.jp/


2011年1月に立ち上がった会で、設立の趣旨は以下のホームページにありますが、
全国にあまたある地域医療情報ネットワークの支援を国の政策とタイアップしな
がら進めていこうというような感じの協議会です。
賛助会員、企業などから可会費として集金し(昨年度の収入は1000万程度)、運
営しています。本年度は、会員を増やし、年収1600万を目指すそうです。

http://www.rhw.jp/about/

シンポジウムの開催、医療福祉情報連携コーディネータ養成講座、分科会(標準
化WG、脳卒中WG、糖尿病WG)などの活動を行っています。

因みに、私はこの会の幹事の末席を汚してします。

さて、今回は、

2025年に向けて高齢化時代の医療と介護
~ 新たな連携の在り方 ~

と題したシンポジウムでした。

プログラムは以下ですが、10:00~18:00、その後に意見交換会という
長丁場でした。

http://www.rhw.jp/event/event016.php

個人的に興味深かったのは、第2部での慶應義塾大学 田中 滋先生の「地域包
括ケアを『包括的』に理解するために」という基調講演でした。田中先生は地域包
括ケア研究会の座長を務めておられます。地域包括ケアの立案者というべき立場
の先生ですが、地域包括ケアの哲学を聴かせて頂きました。私は、地域包括ケア
とは、地域社会の目指すべき姿だという風に感じました。

■学んだこと1
4つのヘルプ、自助、互助、共助、公助について

自助:意欲と参加・自己能力の活用
   自助、すなわちは自らが努力して自立することは社会の基本 
   年金に応じた支出、要介護でも保険料は支払う、
互助:インフォーマルな自発的助け合い ボランティア 近隣の助け合い
   多くは期待できない
共助:自助の連帯制度化 社会保険 普遍的 一方で弱者救済ではない
公助:弱者保護 社会保険では救えない 所得制限

4つのヘルプの費用負担
 自助:利用者本人・家族 :私の財布
 互助:提供者の資金・労力・工面 :誰かの財布
 共助:社会保険、:私たちの財布
 公助:政府、自治体、ひいては税:政府の財布


■学んだこと2

包括ケアシステム図は、現在Ver3.1である。

地域包括ケアシステムは、医療、介護、予防、生活支援、住まいという5つの輪
で説明されることが多いのですが、これは古いバージョン(Ver1.0)だそうで、今
は進化し、本人家族の選択と心構えというお皿に、すまいという鉢があり、その
なかに土壌としての生活支援があり、その上に、医療・看護、介護・リハビリ、
保健・予防という3つの葉が育っているという図(添付ファイル参照)が最新の
Ver3だそうです。いずれにしろ、福祉は住宅に始まり住宅に終わるといわれ、
住宅政策が重要!とのこと。

因みに、サービス付高齢者向け住宅(サ高住)が全国ですでに11万戸建てられ、
今後10年間で60万戸の建設を予定しているそうです。在院日数の制限がある一
般病床や療養病床、精神科病床の長期入院患者20万人、在宅復帰強化型老健から
の受け皿になっているようです。一方で、特定の医療機関や福祉法人などの抱え
込みに利用されている、質の担保維持できるのか、そもそも高齢者が賃料負担
(家賃だけで15-16万円)に耐えられるのかなど課題も多くあるようです。

第3部は、先進事例報告ということで以下5つの地域からの報告がありました。
講演を聴いた限りでは、鶴岡はやっぱり進んでいるという確信でした。懇親会で
あいさつを要請されましたので、Net4Uを是非、報告させて欲しいと述べてきま
した。

以下事例報告のメモ

■みやぎ医療介護福祉情報ネットワークについて
 東北大学大学院医学系研究科 中谷 純

震災前からの課題
 医師、医療資源不足
 高齢化 医療従事者も含めて
 高速交通網の立ち遅れ
震災後の課題 医療情報の喪失→ 医療が全くできなかった
以上を解決するためのICTが必要
その前に人のネットワーク → みやぎ医療福祉情報ネットワーク協議会を発足
単なる復興ではなく、よりよい社会の構築を目指す
みやぎモデル:県域レベル(病病連携)、医療圏レベル(病診連携)、日常生活圏レベル
1年目は、石巻(20万)、気仙沼(9万)医療圏で、スタート
 中核病院:2、病院:8、診療所:26 など  全医療機関の17%が参加
プライベートクラウド(医療クラウド)を利用
健康共通ID 共通ICカード
調剤情報システムなど10のシステムを組み合わせて利用
25年度は仙台、150万
26年度は大崎、栗原、など37万 へ展開

■在宅医療連携拠点がめざす地域づくり
 ヒューマンネットワークとICTネットワークを活用した取り組み
 別府市医師会地域福祉部門 管理者 安東 いつ子

別府市、12万、高齢化率28%
ほたると同じく在宅医療連携拠点事業を受託
拠点事業推進委員会
地域ケア連携システム会議
Drヒューマンネットワーク検討会
など、いわゆる多職種の顔のみえる関係を構築してきた

■群馬県西毛(せいもう)地域画像情報ネットワークシステム について
 高崎総合医療センター 放射線診断科部長 根岸 幾

群馬県西半分の7病院の画像データを公開用PACSで共有
総合患者ID、公開先限定、誰でも簡単操作、院外での画像参照(モバイル)、
回線セキュリティーの確保


■中山間地における面的在宅医療連携拠点活動の実践
 在宅医療連携拠点まんさく 一般社団法人新見医師会 会長 太田隆正

医療の課題満載の地域
高齢化率;34%
面積:広い、東西50Km 南北50K
医師:31名
病院:4、診療所:26、歯科:13、薬局:10
電子カルテ:0
医師不足、看護師不足、コメディカル不足、老老介護、独居老人
平成10年、医師会立で老健を設立
新見地区医療連携推進協議会:コメディカルの代表による実務者協議会(医師は
入っていない)
 研修会の開催、新見版情報共有書(地域連携パス)の作成
 遠隔医療の実証実験
  総務省のモデル事業
  4病院、16診療所、16介護関連施設
24年度、在宅医療連携拠点事業 受託
Z連携:エクセル版「新新見版医療介護情報共有」
認知症に対する多職種連携
市町村との連携は不可欠
継続には経済的裏付けが必要

■地域包括ケアシステム 尾道方式 -さらなる進化を求めてー
 特定非営利活動法人天かける 伊藤 勝陽

退院時ケアカンファレンス 年間1000を超える
見守りカンファレンス

医療介護連携モデル事業
JA尾道のカルテ情報開示 ID-Link
ノート機能で双方向の情報共有を実現
介護施設からのアップロード機能
モバイル端末からの情報入力機能
128施設が参加:医師会の参加率 46.6% 薬剤師会 33%
同意患者数: 2年で1500人、月平均:60
閲覧項目:画像、検査、処方、注射が多い

課題
診療側:サマリが欲しい
画像データが重い
費用負担は誰がすべきか、アンケートでは、市が59% 患者自身が12%

ストラップ、ロゴ、DVDを配布、
回復期の連携率が低い
救急、介護への連携をより深めて欲しい


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No.122 (田川学校保健会)

2013-06-27 18:16:49 | 日記
本日昼、田川学校保健会 理事・評議員合同会議に出席してきましたので、報告
します。

田川学校保健会は、田川地区の児童生徒の健康の保持増進のため、行政、学校、
医療関係機関などの連携により学校保健の推進を図ることを目的にしています。
メンバーは、養護教諭、薬剤師、栄養士、医師、歯科医師などから構成され、事
務局は鶴岡市の教育委員会に置かれています。

役員は、10名程度からなりますが任期は1回です。本会会長は鶴岡地区医師会長
のあて職になっており、今年で2回目の会長を務めることになりました。

昨年度給食でのアレルギーによる死亡事故があったこともあり、近年、学校にお
けるアレルギー疾患への対応が問題となっています。文部省から「学校アレルギー
疾患に対する取り組みガイドライン」が出されていますが、当地区ではアレルギー
に対する対応が学校毎に異なっており、その標準化が課題となっているようです。

教育委員会では、先日も三井病院の三井直哉先生を講師に招いて、おもに学校長
向けのアレルギー対応に関する研修会を開催したのことです。また、アレルギー
対応に関するガイドラインを作成中とのことです。

一方で、アレルギーへの対応では、学校生活管理指導表を記載する立場にある学
校医の関与は不可欠です。私自身は、学校保健に関しては疎い立場にいますが、
今後、アレルギー専門医、小児科医、学校医、養護教諭、栄養士、行政などとの
より緊密な連携が求められていると感じました。

以下次第とメモ


1、開会
2、議長選出
3、協議
 1)会長あいさつ

 2)24年度事業報告、および収支決算
  1月31日、表彰式、研修会を開催
  24年度収支報告
   収入:会費、169000円、
   支出:運営費、事業費、負担金、予備費

 3)25年度事業計画
  4月25日 事務局会議、
  5月28日 1回幹事会
  6月27日 理事・評議員合同会議
  7月16日 2回幹事会
  9月13日 研修会・表彰式
  2月上旬 歯科医師会・養護教諭懇談会

 25年度 田川学校保健会
  9月13日 15:00~ にこふる大会議室
  テーマ「子どもといのち」
  講師:清水 將之(児童精神科医) 80歳、

 予算
  負担金は、市町村、県連合会が児童数などに応じて決まる

 質疑
  アレルギー対応について
 意見
  養護教諭だが、緊急時の対応しか考えていなかった、
  児童生徒の食事は、給食、料理授業、校外行事など多彩である
  学校が変わると対応も異なっている、
  職種、学校横断的な話し合いの場を設定してほしい
 回答
  鶴岡市教育委員会でマニュアルづくりを進めている
  国や県からのガイドラインがでるのではないか、それを待ってはどうか
 
4)学校保健功労者表彰(敬称略)



配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/93e4bc7a-0f7e-415d-b276-36a56431d856/057190359d683a3d7b3f4216114df55a

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No.121 (一緒に学ぼう 社会保障のABC:第6回)

2013-06-27 10:42:14 | 日記
一緒に学ぼう 社会保障のABCの6回目です。少子高齢化が進むなか、高齢者,
認知症、障害をもった人たちを社会がどのような支えていくのか、国としての大
きな課題と思います。支えるためには財源が必要ですが、それをどのような仕組
みでわれわれ国民が負担するのが適切なのか、国の将来を考えるうえでも大切な
ことだと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
国民皆保険・皆年金(5)社会保険と社会扶助の違い
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これまで、社会保険の特徴について見てきました。

 社会保険は、保険の手法を用いてリスクを分散するという点では、民間保険と
同じです。ですが、法律によって加入が義務付けられ、保険料も負担能力に配慮
したものとされているため、病気になりやすいとか所得が低いなど、民間保険で
は対応が難しい人たちのリスクにも備えられる仕組みであることを学びました。

 また、リスクに見合った保険料であることが前提の民間保険が“個人の公平性
に重きを置いた仕組み”(「保険原理に忠実」とか「貢献原理が強い」などとも
いわれます)であるのに対し、社会保険は“社会的な平等性や必要性に重きを置
いた仕組み”(「社会連帯の理念に基づく」とか「保険原理と扶助原理を併せ持
つ」などともいわれます)であることもわかりました。

■大きな議論に

 一方、社会保険を社会扶助と比較した場合、「権利性が強い」「負担と給付の
関係がわかりやすい」「一部の貧しい人たちだけでなく、国民全員を対象にでき
る」「自助・自立を基本とし、スティグマ(恥辱、不名誉)を伴わない」などの
長所がある反面、「未納・未加入者に保障ができない」「拠出記録の管理が難し
い」などの短所があることも学びました。

 社会保険と社会扶助とでは、これまで見てきたように、性格や機能、特徴など
が大きく異なります。だから日本では、年金、医療、介護などの各制度で、現行
の社会保険の仕組み(社会保険方式と呼ばれます)のまま行った方がよいのか、
あるいは、社会扶助の仕組み(税方式と呼ばれます)に変えた方がいいのかが、
繰り返し、大きな論争となってきたのです。

■国によって解釈が違う?

 ところで、以前、「高福祉・高負担の国」として知られるスウェーデン、ドイ
ツ、フランスを相次いで訪れた際、面白い体験をしました。

 この3か国は、いずれも、社会保障の給付と負担の水準が高いことで知られて
います。いくら高福祉とはいえ、国民はなぜ高負担を受け入れているのだろう、
それによって暴動やデモ、ストライキが起きたりしないのか、また、社会保障制
度に対する不信や不満感はないのだろうか――。そうしたことを取材しに訪れた
のですが、スウェーデンの社会保障の専門家にインタビューをしていた時、社会
保険と社会扶助の違いの話になりました。日本では、年金制度を税方式に変える
べきだという意見があり、政治的にも大きな議論になっていること、また、社会
保険と社会扶助はしっかり区別され、社会保険の方が、権利性が強いといわれて
いることなどを説明したのですが、スウェーデンの専門家に、「この国ではそう
した見方は全く理解できない」と言われてしまいました。

 スウェーデンは、年金は原則社会保険方式、医療や介護などは税方式で行われ、
社会保障財源の国際比較で見ると、保険料割合の高いドイツやフランスなどと違っ
て、税金の割合が高い国として知られています。実際、スウェーデンの所得税や、
日本の消費税にあたる付加価値税の高さには、目を見張るものがあります。スウェー
デンでは、税金を払うことが給付を受ける権利に結びつき、その権利性は強いと
考えられているため、「社会保険の方が、権利性が強い」といった考え方は奇異
なものに感じられたようです。

 一方、ドイツで社会保障の専門家と話していた時には、日本と同様、社会保険
と社会扶助をはっきり分けていて、「社会保険の良さを保つためには、税金の投
入や、国の関与をできるだけ避けなければいけない」と話していたのが印象的で
した。フランスでも、同じような考えを聞きました。

 国によって、制度の成り立ちや、制度への理解が異なるのは、とても興味深い
ことです。

■税金を投入するように

 ただ、<社会保険の国>として知られてきたドイツやフランスでも、近年、財
源に税金を投入する傾向が強まっているようです。背景には、保険料負担が限界
に近づき、企業が悲鳴を上げていることや、保険になじみにくい福祉的な給付も
制度の中に取り入れて、保障の範囲をできるだけ広げようという動きがあげられ
ます。例えばドイツでは、育児のため、自分で保険料を納められなかった人でも
年金を受け取れるようにしましたが、年金保険料を免除した分は税金で補填され
ています。もちろん、税金を投入したからといって、年金制度が社会保険である
ことに変わりはありません。ただし、昔よりは保険の色合いがやや薄まってきて
いるといえるかもしれません。

 翻って日本を見ると、そもそも税金の投入度合いの高い日本では、社会保険を
民間保険のように保険原理に忠実な制度に改革し、税金と保険料で行う給付の内
容や対象者をもっと分けてはどうかという意見が、近年よく聞かれるようになり
ました。年金を例にとると、基礎年金は税方式に改めるべきだとか、所得が低い
人への最低保障的な給付は税金で賄うようにすべきだ、といった主張です。

■どの仕組みなら適切か

 社会保険は、制度設計の考え方ややり方次第で、その「幅」はかなり広いとい
えます。例えば年金保険で、保険料を負担する額と給付の内容をできるだけ連動
させるなど、保険原理になるべく忠実な制度にしようと思えば、民間保険に近く
なります。反対に、給付の内容を保険料の負担額と切り離せば、社会連帯の理念
が強く出て、社会扶助に近くなります。

 ある制度を考える時に、社会保険でやった方がよいのか、社会扶助の方が適切
なのか、また、社会保険でやるとしても、財源は保険料だけでよいのか、税金も
組み合わせるのかなどの問題があります。少子高齢化で社会保障のニーズが高ま
る今後は、保険料や税金の負担も増えていくだけに、どういう仕組みなら、より
公平で、より多くの人に納得してもらえるかを、よく考えていかなければいけな
いと思います。

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No.120 (鶴岡市総合計画審議会)

2013-06-25 17:55:49 | 日記
昨日(6月19日)13:30から行われた表記会議に出席してきましたので報告しま
す。

鶴岡市総合計画(生命いきいき文化都市創造プラン)は、鶴岡市がめざす都市像~
まちづくりを実現するための基本計画を記載したものです。

現在の鶴岡市の総合計画は、総合計画審議会が平成19年5月に市長からの諮問を
受けて20年10月に答申したものです。平成21年度から平成30年度までの10年間の
鶴岡市の総合計画が記載されています。

今般、5年を経過し見直しの時期にきていること、さらには少子高齢化の進行、
東日本大震災の影響、長引く不況などの社会情勢の変化に適切に対応する必要が
あるとのことで、後期5年間の計画を見直しを実施するものです。

総合計画審議会委員会は、市長が委嘱した市議会議員、知識経験者、関係行政機
関および団体役員、市民の代表など35名から構成されています。会長は、石黒慶
一氏です。

以下、次第のメモを記しておきますが、市長から審議会会長へ諮問書を手渡した
あと、諮問の要旨説明、中間見直しの進め方、鶴岡市の現状と課題の説明のあと、
各委員から意見を聴収し終了しました。

私からは、2060年には、高齢者が人口のが約半分という世界でどの国も経験した
ことがない超高齢社会を向かえる。今後は、高齢者が尊厳を保ちつつその人らし
く、安心して暮らせるまちづくりが必要。その具体策が地域包括ケアシステム。
現在のシステムでは立ち行かない時代がくる。社会システムの大きな転換が必要。
その実現へむけて、医師会も積極的に貢献したい。というようなことを述べてき
ました。

鶴岡市は、急速な生産人口の減少という厳しい現状にあります。対策として、子
育て支援、婚活支援、経済の活性化などの意見があげられていましたが、それと
並行して、現実に起こりうる社会に今後どう対応するのかというより現実的な議
論が必要なのではと感じました。


以下次第

1、開会

2、あいさつ(市長、審議会会長)

3、諮問

 市長から審議会会長へ諮問
 諮問の趣旨説明

4、審議

1)鶴岡市総合計画基本計画中間見直しの進め方

 審議会、企画専門委員会、専門委員会、その他部会で1年をかけて検討

2)鶴岡市の現状と課題について

鶴岡市おもな統計データの説明

 概況
  森林資源に恵まれる 東北1、全国10位
  寒暖差大きい
  所得は減少傾向、全国、県平均より少ない
  財政状況:健全な決算
 分野別
  市民生活
   消防団:83%がサラリーマン
   空き家:苦情相談:141件、年々増加
  健康・福祉:
   出生数:減少傾向が続いているが、980人
   要介護認定者:年々増加傾向、保険給付費も同じく増加傾向
  教育文化
   発達障害児:年々増加:H24年度:8.6%
   児童数:減少、
  農林水産:
   農業:半減 温海7割減
   新規就農者:減
   林業:価格の下落
   漁業:漁業者:
    新規就業者:5-6名 ここ数年
  商工観光:
   求人倍率:21年度が最低、若干増加傾向
   観光客:幾分回復傾向 温泉地の減少傾向
  社会基盤
   

鶴岡市の人口
 人口の推移
  鶴岡市に減少傾向は、全国平均、山形県平均と比較しても大きい
 人口動態(鶴岡市)
  自然増加(=出生ー死亡)、社会増加(=転入―転出)ともに縮小
  昭和40年以降、一貫して転出超過
 産業人口の変化
  第一次産業の減少が一番大きく、これまで増加傾向にあった第三次産業も
  減少傾向
 若年層の流出
  人口の移動は、18歳から30代にけけて集中
 高卒の県外転出
  大学進学率:45%、その約8割が県外
  高卒就職率:約30%、うち県外が3割
 年齢人口割合
  年少人口、生産年齢人口が減少、老年人口は増加傾向
 出生数の減少
  出生数:平成24年度は千人以下(昭和40年度の半分)
 市内各地区の状況
  どの地区でも減少、とくに朝日・温海での人口減少が顕著
 市内各地域の状況ー世帯数
  市街地では直線的に増加
  農山漁村地域では横ばい
  世帯あたりの人員は、一貫して減少
 
3)その他

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No.118 (初夏の鳥海)

2013-06-24 16:11:57 | 日記


何もしなくていい日曜日は、とても幸せな気分になります。

夕方、鳥海がきれいだったので、酒田まで足を延ばしてみることにしました。

今回は、山がテーマですので、遠景モードで撮ったのですが、アンダー(暗い)
気味で、ちょっと残念。やはりカメラ任せはだめですね。あまりいい出来ではあ
ありませんが、目の保養になれば幸いです。

https://plus.google.com/photos/101791822828330277284/albums/5892879272572449361

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No.117 (在宅医療を考える会)

2013-06-22 13:13:42 | 日記


昨晩(6月21日)、19:00~、医師会3F講堂で、本年度1回目の在宅医療を考え
る会を行いました。

本年度は、他職種連携を深めるための取り組み、ということで1回目は「訪問看
護師さんともっとと仲良くなろう!」とのテーマで、訪問看護師と在宅医の間の”
顔の見える関係”をさらに深めることを目的に会を設定しました。

以下に配布資料をアップしておきます。
参加者名簿もあります。

http://www.evernote.com/shard/s44/sh/e866ad47-49c3-4c18-af18-a488cc2177ea/f52f59acfea2580a803465ac837897bd


まずは、話題提供として、

1、在宅医療に関連した医療材料の費用負担について、
 土田先生から説明がありました。詳細は、資料を参照下さい。

 患者の利便性からみても、納得がいかないものもありますが、日本の医療は、
 管理された診療報酬体系なかで成り立っていますので、ルールはルールとして
 順守する必要はあるとは考えます。が、一方、(保険適応のない)衛生材料な
 どが進歩、普及している現状で、患者さんがそれらの恩恵を受けるためにも、
 混合診療の一部解禁は必要なのではないかと個人的には思っています。

2、「ゆきちねっと」について、
 石橋先生から説明がありました。この件については、「医師会長だより」でも
 何度か報告していますので、会員の皆さんは周知のことと思いますが、訪問看
 護師はよく知らないということでの説明でした。(内容は資料を参照下さい)

3、訪問看護について
 工藤所長から、訪問看護の制度を含めた基本的な事項についての説明、次いで
 山形県看護協会が行った訪問看護ステーションの実態調査についての報告があ
 りました。(パワポファイルが資料にありますので参照して下さい)

4、フリーディスカッション

■まずは、出席した訪問看護師全員から、日頃思っていることを自由に発言して
 もらいました。以下に発言を列記しておきます。

 ・医師の方針、思いを理解して、患者へ伝えていきたい。
 ・最近は重症患者が多くなった。家族との関係が難しく感じることがある。
 ・深夜帯など、医師に連絡すべきか否か、一人で判断しなければならないとき
  に困難感がある。
 ・深夜帯などでも対応してくれる医師には大変感謝している。
 ・一方で、医師と連絡が取れない場合は、困惑する。
 ・Net4Uは、在宅医との情報共有ツールとして有用であり、とても助かってい
  る。(多くの訪問看護師が指摘)
 ・在宅医がNet4U利用していない場合、患者の情報が全く分からないこともあ
  る。
 ・診療所の看護師(医院全体)と、もっと連携したい。

■ALS患者のレスパイ先がなく家族が疲弊しとても困っているという問題提起が
 あり、これに関連したディスカッションを行いました。発言は以下、

 ・ハローナースでは、ALS患者3名を看ている
 ・荘内病院神経内科でレスパイトを受け入れてもらった経験がある
 ・荘内病院や日本海病院など急性期病院では、その機能上(診療報酬上も?)
 ・レスパイトを受けるのは難しいという現状がある
 ・このケースでは、保健所や県にも相談したが、改善されていない
 ・湯田川温泉リハ病院も難病の協力病院であるが、マンパワー的にも受け入れは2名が限度
 で、常に満床状態にある
 ・荘内病院では、人口呼吸器サポートチームを立ち上げた、
 ・荘内病院でも、どこにも退院させられないという現実がある
 ・ハローナースでは、小児の患者を受け入れた
 ・自宅は患者にとっては幸福な選択肢である、
 ・在宅で、どこまでみれるかだと思う、家族の協力が大事、
 ・在宅での管理をみんなで協力して考えていきたい

■サービス担当者会議に対する問題提起
 先進的な地域では、サービス担当者会議にかかりつけ医が出席している。
 当地区でも医師が参加したサービス担当者会議ができるよう取り組みをすべき
 ではないか。 また、医師はケアプランを検証し、ケアマネジャーに物言う立場にもある。
 
 これに関連した発言(おもに医師から)は以下

 ・サービス担当者会議は患者宅で家族を交えて行うことが多い(看護師)
 ・時間がとれないので、診療所以外では難しい
 ・極力参加したいが、2-3日前に言われても困る
 ・ケアマネの都合が優先されているのではないか
 ・現場(患者宅)に行かないとわからないこともある
  (会議の場所は患者宅が良い)
 ・医師に担当者会議に参加してもらったことがあるが、やはり会議に出てもらっ
  た方が良い(看護師)
 ・以前は、担当者会議をやっていたが、最近はFAXで済まる例が多い
 ・やっている地域は、どのような工夫をしているのか知りたい
 ・家族と顔の見える関係を構築したいので、時間があればサービス担当者会議
  に出たい
 ・会議がなくてもNet4Uで済ませることも可能ではないか

以上、

この会に出席しての私の感想

・看護師は、深夜帯などで一人で判断しなければならないことに不安を抱えている。
・一方で、在宅医がしっかり対応してくれることで安心感を得ている。
・Net4Uは、在宅医と訪問看護師をつなぐツールとしてとても有用と感じている。
・ALSのレスパイと先確保の根本的な解決には、行政を含めた高いレベルでの判断
が必要
・医師は担当者会議への出席には前向きには考えている、
・ケアマネから医師へのより積極的な働きかけが必要
(その前提としてやはり顔の見える関係の構築が必要)
・Net4Uは、(関係者の間でのある程度の顔のみえる関係ができていれば)担当者
会議の代替になり得る(鶴岡方式があっても良いのでは)

会終了後、懇親会を行いました。

ALSなど重症難病患者のレスパイト入院施設確保事業というのがあり、入院調整
をしてくれるようです。石橋先生から情報提供を頂きました。

下記にアップロードしてみました。参照下さい。
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/483bbceb-be9a-42f2-9c44-86388e3686fe/6befc4d1dce080f1b4e1bd2809c1c2b0

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No.116 (薔薇と菖蒲と紫陽花と)

2013-06-21 12:10:57 | 日記


雨の水曜日、午後から温海のバラ園、酒田の土門拳記念館と紫陽花公園を散策し
てきました。雨に濡れた花々、とてもきれいでした。

写真

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No.115 (ICTを活用した地域医療ネットワーク事業)

2013-06-20 17:58:40 | 日記
Net4Uを敬遠する理由として、入力の手間(二重入力)が指摘されています。ま
た、病院など参照する側からは、Net4Uをみても必要な情報が書かれていないじゃ
ないか、という指摘もあります。

この解決策として、レセコンの情報を自動的にNet4Uに吸い取る仕組みを、10年
も前から夢想してきました。

参考までに、10年ほど前にめでぃかるとるに書いたORCAの連載記事です。


一方、近年、レセコン(ORCA)と電子カルテとの連動が比較的簡単に実現できる基
盤が整備されつつあります。(添付の展示用ポスター参照)


さて、ここから本題です。

厚労省から「ICTを活用した地域医療ネットワーク事業」の公募があります(添
付資料参照、締切7月末)。これに応募し、Net4UのORCA連動機能、災害時のバッ
クアップなどの機能を追加開発したいと考えています。

一方で、この事業を医師会が受託した場合、医師会が半額負担(300-400万程度?)
することになります。新規事業には、その予算化とその承認が必要ですが、この
ような突発的な国の事業では、時間的余裕はありません。理事会承認というかた
ちで、応募したいと考えていますが、如何でしょうか。

レセコンとの連動による、Net4U運用の省力化、カルテ情報の充実、災害時バッ
クアップ機能は今後のNet4Uの普及、発展には、不可欠だと考えています。

また、湯田川温泉リハビリテーション病院にはORCAが導入されており、事業の受
託で、Net4Uとの連動が実現すると、Net4Uを病院電子カルテとして利用する基盤
も整うことになります。

さらに、各施設で独自に導入している検査機器のデータをNet4Uに吸い取る仕組
みも実現できます。


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No.114 (福寿大学)

2013-06-20 17:58:12 | 日記
本日(6月20日)昼、第3学区コミュニティー協議会で、「家族みんなが安心でき
る在宅医療の取り組み」と題した講演をしてきました。

参加者は、概ね高齢者、女性の30-40名程度でした。

第3学区では、福寿大学と称して、さまざま分野の人を講師とた講和会をやって
いるようです。どんな趣旨の会なのか、どのくらいの人が集まるのか、パソコン
が使えるのかなど、全く情報がないなかでの講演でしたが、適当におしゃべりを
してきました。

まずは、鶴岡地区医師会の沿革を話し、さまざまな事業を展開していること、多
くの国の事業を受託し、先進的な取り組みを行っていることを話し、ついで地域
包括ケアが求められている背景について、データを示しながら話をしました。
最後に、在宅医療の現場、在宅医療におけるNet4Uの活用を動画を使い、説明し
てきました。

最後に、非常に困っていることがある、どこに相談すれば良いかとの質問があり
ましたので、医師会のほたるに相談してみるよう答えておきました。よろしく、
お願いします。

このような、地道な市民啓発活動は重要だと思っています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
地域包括ケアが求められている背景についてのデータ

人口構造の変化
ポイントは2つ
 20-64歳の人口の推移
  2025までに1000万減 22%減
 65歳以上(高齢者)の推移
  65-74歳、減っていく
  75-84歳、2025年以降は減っていく
  85歳以上、2035年まで増え続ける 2025年で現在の倍 
 85歳以上の特徴
  半分が介護保険を利用
  入院など医療ニーズが高い
 →医療や介護保険だけでは、不十分

入院患者:
 現在、65歳以上が2/3、
 今後75歳以上が入院患者の2/3を占める時代へ
 一方、医療依存度が高い患者が増えるが病床は増えない、

世帯数:
 5000/万人 は今後あまり変化がない
 一世帯あたりの人数が減る 家族の規模の縮小
 世帯主75歳以上、現在:14% → 2025年には、21.8%
 75歳以上の独居、現在250万人 → 2025年には、402万人

年間死亡者の増加
 死亡数:現在 120万人、2040年:167万人
 出世数:現在 107万人、2040年:67万人 1年間で100万人減る

死亡場所
 医療機関:80%、自宅:12.6%、老人ホーム:3.5%、老健:1.3%
 増えていく死亡は、自宅、多様な老人向け施設で受けることになる

介護ニーズの増大
 介護サービス受給率
  65-69歳:2%
  70-74:4.6%
  75-79:10%
  80-84:23%
  85以上:50%

入院受療率
 85歳以上、8.1%が入院
外来受給率
 75-84歳でピーク(11%)、85歳以上では、9.2%

認知症高齢者
 2010年:280万 2025年:470万
 2002年、身体機能が保たれた認知症が多かった(62%)
2010年、60%以上が、要介護3以上
 医療リスクの高い認知症が増える
 ケア職と看護職が一体となりサービスを提供する必要

国家予算
 歳入92.4兆:税収:40兆、公債金:44兆
 歳出92.4兆:国債費:21兆、地方交付税:16.8兆、一般歳出:54兆
 社会保障:28.7兆
  (年金:10.5兆、医療:9.9兆、介護:2.2兆、福祉など:6.0兆)
 税と社会保障の一体改革

地域包括ケアが求められる背景
 ・85歳以上が急増
 ・独居高齢者、認知症高齢者が増加
 ・85歳以上は半数が介護サービスを利用、加えて医療や
  生活支援サービスに対するニーズも、医療リスクも高い
 ・介護費用も8兆円に達し、65歳以上の介護保険料も月額5000円へ
 ・介護保険だけで、高齢者の生活すべてを支えることは困難

対策 
地域の様々な資源(医療・介護サービス(共助))、近隣の助け合いやボランティ
ア(互助)を総動員して、必要な方に必要な支援が提供される仕組みづくりが必
要(ケアマネジメントが重要)

以上

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No.113 (緩和ケアスキルアップ研修会)

2013-06-20 17:57:37 | 日記
昨晩(6月19日)、緩和ケアスキルアップ研修会が行われました。

今回は、南庄内栄養と食を考える会の活動報告のあと、日本海病院精神科の渋谷
譲先生から、「がん患者の精神的ケア ~サイコオンコロジーによるアプローチ~」
と題して、がん患者の精神面でのアプローチについてレクチャーして頂きました。

渋谷先生は、鶴岡南高校卒業を山形大学へ進学し、県内の病院精神科を転勤しな
がら活躍しておられる新進気鋭の先生です。趣味はスキーで、スライドを見せて
頂きましたが、蔵王お釜の40度を超える急斜面を滑走するのだそうです。さらに
はスキーを担ぎ、急斜面を登ってくるとのこと、私のようなつらいこと大嫌いな
人間には、到底考えられない難行苦行を趣味としている、冒険好きな先生とお見
受けしました。

講義の内容は、がん医療での最大の不満は、患者家族に対する精神面に対する支
援不足であるというイントロに始まり、サイコオンコロジーとは、がん患者にお
ける精神症状(きもちのつらさ)、適応障害やうつ病がもたらす影響やその要因、
気持ちのつらさのアセスメント(評価)、希死念慮に対する対応、治療的介入に
おける精神療法、コミュニケーションスキル、そして、最後にせん妄について、
分かりやすくまた詳しく教えて頂きました。

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