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9月13日(土)・14日(日)、東京有明で行われた日本医療・病院管理学会に出席してきました。
第52回日本医療・病院管理学会学術総会
http://www.procomu.jp/jsha2014/
日本医療・病院管理学会には、初めての参加ですが、52年の歴史をもち、「本学会は、根拠に基づいた実証的で論理的かつ合理的な研究を推進し、保健・医療・福祉サービスの利用者の視点を重視する。」という理念を掲げ、おもに大学病院が中心となって活動している会のようです。どちらかというと現場目線というよりは、研究を中心とした会と感じました。
さて、今回は、国際医療福祉大学の武藤先生~下村さんからパネルディスカッション「医療と介護の連携」のパネリストを依頼されたことでの参加です。私以外のパネリストは、話が上手で高名な方ばかり、でも、鶴岡の「ほたる」の活動は、全国でもトップクラスと改めて感じました。
○パネルディスカッション 3:
9月 13 日(土) 16 :00 ~17 :50
「医療と介護の連携」
オーガナイザー&座長:武藤 正樹
(国際医療福祉大学院 医療経営管理分野)
座 長: 下村 裕見子 (北里大学大学院 精神科学)
演 者:
・医療と介護の対等な連携協議を目指して
逢坂 悟郎(厚生労働省老健局老人保健課)
・在宅医療連携拠点事業室(地域連携室)「ほたる」活動報告
~在宅療養に係る多職種連携を支援する~
三原 一郎( 山形県鶴岡地区医師会、三原皮膚科)
・食べること生きること~最期まで口から食べられる街づくり~
五島 朋幸(ふれあい歯科ごとう)
・介護情報サイト「親ケア.com」運営者が考える、医師と介護家族のあるべき関係
横井 孝治(株式会社コミュニケータ)
逢坂氏は、現在厚生労働省老健局保健課にいますが、元々は整形外科医~リハビリテーション医で1年半前に、才能を買われて厚労省にスカウトされたとのことです。これからの時代は少ない人数で増え続ける高齢者をどう支えるかが大きな課題であり、そのためには、医療と介護との垣根を越えた話し合いの場が必要ですが、うまくいっているところが少ないという現状があります。そもそも協議とは、相手側への要望を出し合い、ルールを決めていくことですが、対等でなければ成り立ちません。例えばある会議で医師側から「今日は無礼講だ、好きに話して良い」と言ったとか。まさに上から目線の象徴的な言い回しですね。逢坂氏は、兵庫県で医療と介護での対等な話し合いの場を保健所を連携調整役として設置し、病院とケアマネとの退院時のルール作りに成功したという話でした。地域には、連携調整役(連携コーディネーター)が必要というのが彼の持論のようです。
私からは、当地域における医療と介護の連携に関する課題を挙げ、それを解決するためさまざまな取り組みについて話をしました。
私の講演スライド
五島氏は、私は知りませんでしたが、食支援を中心とした訪問歯科診療に熱心に取り組む一方、執筆活動やラジオのパーソナリティーなども精力的にやられている歯科医師です。新宿食支援研究所を立ち上げ多職種での食支援を精力的に行っています。食支援が必要な人をみつけ、つなぎ、結果を出す。このことを地域で無限に繰り返す。地域食支援は、システムづくりではなく、「街づくり」に他ならないと熱く語っていました。
you tube に五島氏のプレゼンがありましたので紹介します。
今回の講演は、これとほぼ同じ内容でしたので、どうぞご覧ください
五島氏のプレゼン you tube
https://www.youtube.com/watch?v=P3riLSn0OxM
横井氏は、精神障害をもつ母親を抱え、さまざまな困難に直面している患者の家族の立場から、介護家族のために必要な情報や横井氏自身の介護体験をまとめた「
親ケア.com」を立ち上げ、活動しています。
http://www.oyacare.com/
横井氏自身、医師に振り回され辛い思いをした経験が少なくないとのこと。家族や介護関係者にとって、医師の判断はとても大きな意味を持つもの。自らのひと言が、多くの人の人生を左右するものであると自覚して欲しい。そして、患者だけでなく家族全員が幸せになれるような道を一緒に模索してくれる医師が、一人でも多くなって欲しいと願うことのこでした。われわれ医師にとって身につまされる話を頂きました。
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翌日は快晴。午前中は勉強し、午後からゆりかもめで豊洲へ、そこで昼食とベルギービールを楽しみ、水上バスで浅草へ移動。浅草では駒形どぜうと日本酒で江戸の雰囲気を味わいました。