在宅医療を考える会主催のシンポジウム「鶴岡地区のける在宅医療の現状と課題」が行わました。シンポジウムでは、4人の演者から、さまざまな立場での在宅医療への取り組みについての報告があり、その後フロアーの皆さんと当地区の在宅医療の現状や課題ついて意見を交わしました。
発表1:
病院からの在宅医療
協立病院内科医師が行う在宅医療
髙橋 美香子 先生(協立病院内科)
訪問診療利用者の看取り場所
2021年1月~2023年12月までの3年間で75例
自宅:54%、施設:27%、病院19%
特徴、 Net4Uを駆使した多職種・多施設連携
定期レスパイトを組み入れた訪問診療
医療依存度が高い患者へのサポート
発表2:
自宅のみならずたくさんの施設への関り
数多くの施設患者に対応する在宅医療
数多くの施設患者に対応する在宅医療
佐久間正幸 先生 (佐久間医院)
数多くの施設患者に対する在宅医療
グループホーム4か所 (計63名)、
特養 1か所 (100名)
有料老人ホーム 1か所(25名)
自宅 8人
死亡診断書 37.3人/年
特養の嘱託医2人制は?
発表3:
過疎地における在宅医療
海・山と医療の過疎地域での在宅医療
佐藤 孝司 先生 (佐藤医院)
あつみ地区の医師は5人から3人へ
往診は、特養(80名)、グループホーム(16名)、15の訪問診療を実施
発表4:
若手医師による看取りを主とした在宅医療
市内から海側の地域まで広範囲にわたり対応
上野雅仁先生(上野ファミリークリニック)
2022年8月開院後、38名の在宅医療を実施
患者の多くは、医師の少ない海沿いや山間部
看取り数:11名(自宅9名、施設2名)
看取りの死因:悪性腫瘍4名、老衰6名、心原性1名
他職種との上表共有に Net4U、Chatworkを活用
<総合討論>
・在宅医療と病院
病院は高齢者の救急は受けるが、その後は在宅で診て欲しい
そのためには顔の見える連携が重要、
逆紹介には、どの医療機関が余裕があるのかの情報が必要
施設の空き状況は行政で整備したい
老健、医療依存度が高い人を診る施設へ、
課題は住民の意識
この地域で最期を迎えてよかったと思える体制づくり
・在宅医療と介護施設
入所者に訪問診療を依頼するかは、施設が決めている、
特養は看護師が多く、余裕がある。
特養の二人主治医制は魅力的だが、
特養嘱託医が高齢化しており、今後の確保に課題がある。
・過疎地域での在宅医療(例:温海地区)
対策としてオンライン診療が期待される
スマホを使えない高齢者においても、訪問看護師が入ることでオンライン診療は可能?
・在宅医療のおけるICT活用、
今回の発表では、Net4Uの有用性が数多く報告された。
また、CHATWORKなどのスマホ用アプリが準緊急時に有用との報告もあった。
・在宅医療の実践なかでのやりがいや達成感また困難感
家族がいれば、黒子に徹する、家族がいなければ、チームが家族になる
(在宅医療は)やりがいがある
訪看の力はすごい、Net4Uで情報をとっていれば、突発的な訪問は少ない
佐久間医院、8代続く。櫛引、朝日で育てられた。育ててもらった恩を地元へ返したい。(在宅医療は)使命感で行っている。
温海は地形上訪問診療には時間がかかる。でも、自分がやるしかない。
救命救急医であり看取りを3000人程経験してきた、人の死がその人の人生を示していると思う。




ほたる多職種研修会を開催しました。今回はヒアリングフレイルという目新しいテーマで、その概念の提唱者である中西 真一路 氏から、とても分かりやすく、貴重な講演を拝聴しました。
日時:R6年2月9日 18:45-20:15
場所:ニコフル
演題「ヒアリングフレイル ~高齢者の耳を学ぼう~」
講師
ユニバーサル・サウンドデザイン㈱
聴脳科学総合研究所 所長 中西 真一路 氏
われわれ医療者にとって、難聴は歳なんだからしょうがないね~で済まされることが多く、聴こえにくい患者さんとのコミュニケーションは、耳元で声を大きくして対応しているケースが多いのではないでしょうか。
一方で、難聴の人からみれば、何度も大きな声で説明してもらうことに恐縮し、理解したふりをすることも容易に想像できます。このようにコミュニ―ケーションがうまくいかないことが原因となり、社会から孤立し、人との接触が疎遠となるケースも少なくないようです。
以上のように難聴が要因で、コミュニケーションが低下し、引きこもりや孤独、さらには認知症が進みフレイル状態に至る状態をヒアリングフレイルと呼びます。
ヒアリングフレイルを予防するには、早めに聴覚機能の低下に気づき、適切な対応をすることが重要で、コミュニケーションの質が改善されるとことでQOL維持につながる可能性があります。
一方で、難聴の解決策のひとつである補聴器は高額であることもあり、軽度から中等度の難聴者の10~20%程度しか所有しておらず、買ってはみたものの使っていない人が多いとのデータがあります。
このような背景から、今回の演者である中西氏らは、難聴者に聴こえやすいスピーカーシステムの研究に携わり、耳につけない対話支援システムコミューンを開発し、その普及に努めています。
https://cpos.u-s-d.co.jp/detail/CS6WNW-WSG
われわれが難聴の人と接するときに知っておくべきことを列記しておきます。
・音量の設定
大声は控え、通常の声より少し大きめの声にする。
(大きすぎる声は逆に聴こえにくいことがある)
・耳までの距離の確認
至近距離(耳元)での大声のコミュニケーションは、双方で表情がみえず、むしろ伝わらないことが多い。
対話支援システムの利用を検討する。
・話すスピード
相手の話すスピードの75~80%程度とする
一方で、難聴の人からみれば、何度も大きな声で説明してもらうことに恐縮し、理解したふりをすることも容易に想像できます。このようにコミュニ―ケーションがうまくいかないことが原因となり、社会から孤立し、人との接触が疎遠となるケースも少なくないようです。
以上のように難聴が要因で、コミュニケーションが低下し、引きこもりや孤独、さらには認知症が進みフレイル状態に至る状態をヒアリングフレイルと呼びます。
ヒアリングフレイルを予防するには、早めに聴覚機能の低下に気づき、適切な対応をすることが重要で、コミュニケーションの質が改善されるとことでQOL維持につながる可能性があります。
一方で、難聴の解決策のひとつである補聴器は高額であることもあり、軽度から中等度の難聴者の10~20%程度しか所有しておらず、買ってはみたものの使っていない人が多いとのデータがあります。
このような背景から、今回の演者である中西氏らは、難聴者に聴こえやすいスピーカーシステムの研究に携わり、耳につけない対話支援システムコミューンを開発し、その普及に努めています。
https://cpos.u-s-d.co.jp/detail/CS6WNW-WSG
われわれが難聴の人と接するときに知っておくべきことを列記しておきます。
・音量の設定
大声は控え、通常の声より少し大きめの声にする。
(大きすぎる声は逆に聴こえにくいことがある)
・耳までの距離の確認
至近距離(耳元)での大声のコミュニケーションは、双方で表情がみえず、むしろ伝わらないことが多い。
対話支援システムの利用を検討する。
・話すスピード
相手の話すスピードの75~80%程度とする
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ヒアリングフレイル
聴覚機能の衰え(難聴)が要因で周囲との関りが希薄となり、フレイルに陥ってしまうことを指す。この状態を放置すると心身の活力が衰えが進み、認知症やうつ病となるリスクが高まる。
難聴は歳なのでしょうがないと済まされてきたが、早期に発見し、正しく介入することが重要。
https://u-s-d.co.jp/mimicare/
対話支援機器 comuoon(コミューン)
https://cpos.u-s-d.co.jp/detail/CS6WNW-WSG
マイクから入力された音声を音声高解像技術「SonicBrain®」で解像度を向上させることで聴き取りやすいクリアな音声へと変換する。
https://u-s-d.co.jp/hfs/
https://u-s-d.co.jp/hearingfrail/