鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.188 (乃木坂スクール)

2013-09-30 09:57:14 | 日記


9月28日(土曜)は、国際医療福祉大学で学院生へのレクチャーでした。

「医療福祉介護の地域連携の実践と展開~地域連携コーディネータ養成コース 
2013」

http://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/nogizaka/2013_s/12.html

私は、鶴岡地区医師会における在宅医療連携拠点事業の取り組みについてという
お題を頂き、ここ10年間の当地区の在宅医療を中心とした取り組みについてお話
ししてきました。

以下配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/2eb0a574-8434-42f9-ac74-1a1eaeae1e84/4431cae7f9532ccbf8eb4cf7567dafd8

講義の後は、国際医療福祉大学の高橋先生、武藤先生、医療福祉ジャーナリストで
あり、国際医療福祉大学教授でもある大熊さんなどと、楽しい時間を過ごさせて
いただきました。

大熊由紀子さんからは、以下のコメントを頂きました。

お話しした毎日新聞のコラムを添付させていただきます。
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/6190ccbc-7e24-4321-b914-91a4ee1d58c6/5c02ef06a36e02e83f00532ff72923fe

鶴岡ではあたりまえにてっているのだと思いますが、
一般的には「奇特なお医者さん」がすると思われている在宅医療について

★日本医師会が「ミッション」として掲げた
★あの東大医学部まで変わり始めた
★若者たちも変わりつつある

という
3つの「トクダネ」を盛り込み
歯科医、薬剤師、看護職、介護職との連携についても触れました。

この分野には、
総合診療専門医医、プライマリケア医、家庭医療医、在宅医……と
ややこしい様々な概念がありますが、一般読者むきに単純化して書きました。

武藤正樹先生からは、先生のブログにも掲載しましたとのことです。
http://mutoma.asablo.jp/blog/

高橋紘士先生からは、「まさにローマは一日にしてならずということを実感しました。医師会の実践の積み重ねのご様子、地域包括ケアのこれからの可能性をあたらめて体得することができたと思いました。」とのメールを頂きました。



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No.187 (庄内の脳卒中 治療と管理)

2013-09-28 10:41:26 | 日記
昨晩(9月27日)行われた医療学術懇話会で下記講演を拝聴してきました。

「庄内の脳卒中 治療と管理」
  市立荘内病院 脳神経外科 佐藤和彦先生

脳外科医2人、神経内科医1人で、年間520人以上におよぶ脳卒中患者を、しかも
トップレベルの技術と連携を駆使し、高いレベルでこなしていることに敬服する
とともに、大変頼もしく、また心強く感じました。

医師不足といわれるなかで、質を確保した医療を実践していくためには、コメディ
カル(医師以外という意味)との信頼関係に基づいた「連携」は不可欠であり、
「連携」なくしては、医療資源が不足している地域での医療は成り立たないといっ
ても過言ではないと思っています。

多職種で役割を分担し、医師以外でできることは積極的に委譲する。その具体的
なツールがパスであることを再認識しました。パスは医療の質を担保しながら、
医師の負担を減らすツールでもあるのです。


以下、講義メモ

脳卒中の総論、
死亡率は減少したが、発症は減ってはいない
寝たきり原因の1位
山形県では、脳出血が20%台とまだ多い (全国10%台)
脳出血は予防しやすい (血圧、低栄養、アルコール)

2004
 ガイドライン
2005
 rt-PA療法が始まる
  発症3時間以内
  劇的な効果がある一方、危険・禁忌も多い
  遅れると有害
 脳卒中専門医制度
2008
 丸谷先生、着任
2008、12 
 パス開始
2010
 機械的血行再建術開始
2011
 新規抗凝固薬が発売される
 アスピリンの不適切投与への警鐘

1、超急性期前方連携
 rt-PT療法
発症時刻が非常に重要 3時間以内に開始
 2005年、前方連携(鶴岡方式)開始
 マニュアル化して運用
 時間との勝負、開業医は診察しないで救急車搬送して欲しい、紹介状はあとで
 なぜ可能だったか
  病院がひとつ
  救急隊の範囲が診療圏
  搬入拒否はしない
  田舎だからできることがある

2、慢性期の後方連携(地域連携パス)
 完全IT化
 全例登録 院内死亡数を把握
 TAP分類
 目的は2つ、再発予防、ADL低下予防
 mRSの3か月、1年後に登録されることは研究的にも意義がある、

3、急性期治療
 脳出血
  後遺症が残る
  発症予防が大切
  高血圧、飲酒
  手術しても、機能予後は変わらない
  脳出血の4割が、抗血小板剤を服用
  
 脳梗塞
  発症1年後に10人に一人が再発
  再発予防が重要
  薬は一生
  治療は、時間との勝負
  シロスタゾール

 くも膜下出血
  致死的 半数が死亡
  内科療法はない、
   クリッピング

4、慢性期治療
 死ぬまで元気でいるための12条
 無症候性脳血管障害
 若年性の脳出血を予防
 心原性脳梗塞症の予防
 高血圧の治療、家族禁煙

5、北庄内との連携
 庄内の脳卒中治療は、「荘内病院の責任」
 救急ID-Link
  iPadで家にいても画像閲覧可能
 紹介された手術事例の解説
  頸動脈、槌骨動脈閉塞へのステント など
  過潅流対策など術後管理が重要
 
6、認知症と終末期医療
 酒田は、認知症医療センター
 鶴岡は、もの忘れ相談医制度
  画像で治療可能な疾患を除外することが重要
  中年期における血圧管理が発症を抑制

 終末期医療
  延命よりQOL重視へ
  認知症で食べられなくなれば強制栄養しない
  ↑おのずと常識となることが望ましい


Q、
軽症例のADL低下をケアプランにデイケアを組み込むなどで予防できないか

A、
軽症例のADL低下は、階段昇降、入浴動作が落ちていることによることが多い。
これは、入院中このような運動の機会が少ないためではないか。
屋外活動など行動範囲を拡大することで機能改善が期待できるのでは?
いずれにしろ、ケアマネや多職種との連携は必要。

患者用パスの運用が始まるので、ケアマネなど介護職との連絡ツールとしての利
用を期待している。

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No.186 (鶴岡市もの忘れ相談医研修会)

2013-09-27 12:24:05 | 日記
昨晩(9月26日)、鶴岡市もの忘れ相談医研修会が行われました。
報告します。

1、開会
会長挨拶要旨

<認知症は超高齢社会の象徴>
 認知症、80歳で3人に一人、90歳では、2人に一人、
 加齢とともに、倍々で増えていく
 脳の老化と考えた方が良い疾患
 超高齢者社会の象徴のような疾患
 認知症への対応は、高齢社会はどうあるべきかを問われている課題でもある

<一人称で考える>
 認知症、ここにいる多くのひとは、私自身もそうだが、
 他人ごと考えているのではないか、
 認知症への対応を考えるとき、歳を重ねればいずれ自分も認知症になる
 そのときに、どう接して欲しいのか、どう対応して欲しいのか、
 一人称で、将来の自分自身の問題として考えることが大事だと思う

<もの忘れ相談医制度>
 鶴岡市のもの忘れ相談医制度は、認知症患者のの医療機関への早期受診を目的
 としたもの。認知症対策のほんの入り口に過ぎないが、それすら十分に機能し
 ていないという現実がある
 
 認知症対策の本丸は、認知症への正しい対応(認知症ケア)の普及にあると考
 えている。認知症で問題となるBPSDは、正しく接することでかなり回避できる
 ことが分かっている。また、認知症では家族支援も重要である。

 もの忘れ相談医制度については、丸谷先生には、ほんとに孤軍奮闘していただ
 いており、心から感謝を申し上げたい。もの忘れ相談医の先生方においても、
 待っているだけではなく、積極的な関わりをお願いしたい。

2、研修1
   座長:荘内病院 丸谷 宏先生

1)もの忘れ相談医の目的と役割 ~地域連携体制の構築:その2~

制度の総論的なお話と今後の展望

2)初期受診支援と患者家族支援について

市および包括支援センターに認知症相談窓口を設置し、認知症に関する相談を受
けつけている。また、認知症等に関する相談情報連絡箋を作成し、医療機関への
情報提供を行っている。
 24年度の実績
  市保健師の相談件数(延):186件
  地域包括支援センターの相談件数:620件
  連絡箋の発行数:11件 ←実態からみれば極めて少ない、前年度比でも減

3)もの忘れ相談医診療状況調査票

もの忘れ相談医がどれだけ機能しているのか、その実態を調査することを目的に
診療状況調査票を作成した。もの忘れ相談医25名+サポート医1名を対象とした
が、提出医師は7名、件数は33件(うち荘内病院が16件)に留まっている。

 今の提出状況で、本制度の実態を把握することは困難

今後はメリットを感じてもらえるよう、認知症診断や連携の手順を分かりやすく
したり、包括支援センターなどへつなぐツールとして活用できるように改訂し、
活用マニュアルも作成した。

4)認知症患者家族教室実施状況

年6回開催
講師は、丸谷先生と保健師
チラシ3000枚を各種施設へ配布
参加者は、30名前後、軽症の方の家族が多い


3.研修2 
   座長:鶴岡病院院長 神田先生

認知症の難しさは、病識がないこと
認知症になるのは当たり前のことと思ってもらうことは大事
薬物療法は限定的

1)長谷川式スケール(HDS-R)の活用と評価
 講師:荘内病院 臨床心理士 柏倉 先生

評価のしかたを丁寧に説明頂いた
トータルの点数(20点以上)が高くても、認知症の場合もある
若年性の場合は、とくに要注意
失行、遂行機能障害、視空間認知の低下の有無までは把握できない
検査を通して態度や回答の仕方にも留意する

かかりつけ医は、時間をおいて観察できるという利点がある

2)認知症と うつ について
 武田医院 武田晶子先生

酒田の山容病院で、相当数の認知症患者を経験したことを通しての、認知症とその周辺疾
患に関する全般的なお話でした。

鶴岡市は、介護保険でも積極的に認知症に取り組んできた
地域性もあるが、鶴岡では比較的対応はできているのはないか
優しい家族が多いという印象がある
認知症でも十分幸せにくらせると感じている

安らかにボケることを家族がお手伝いする
優しく見守る文化が大切なのではないか

3)情報交換
フロアーからのコメント

通院患者が認知症ではないかと感じることも多々あるが、家族との接触に困難感
がある
本制度で地域包括支援センターに繋がれば良い
地域で診ていくことが大事
窓口でいつも1万円を出す、薬の飲み忘れが多い、トラブルが多いなどの患者を
チェックし、ひどい場合は日本海病院へへ紹介することがある
独居高齢者には、デイサービスを進めたりしている
(認知症であることを)家族から知らされて驚くこともある
臭いを残していく患者がいる。認知症だと思うが、家族に伝えるべきか
(認知症だと思っても)見て見ぬふりをしている患者が結構いる

4、閉会

もの忘れ相談医においては、連絡箋、診療状況調査票への協力をよろしくお願い
する。


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No.183 (在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク)

2013-09-26 10:12:22 | 日記


先日、22-23日、新潟の朱鷺メッセで行われた、在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク
第19回全国の集いin新潟2013に、参加してきましたので報告しておきます。

http://homecare-niigata2013.geo.jp/

このネットークは、萌気園診療所の呼びかけで始まった、おもに診療所を中心と
した在宅医療のネットワークで、1995年に、東京で「在宅ケアの連携と診療所の
役割」をテーマに第1回目の集いを開催したことに始まっていうようです。

今回は、「雪割草!みんなのケアで咲かせよう ~地域包括ケアのある むら 
まちを目指して~」をテーマに、新潟で開催されました。

在宅医療に関わるさまざまなテーマ毎に、シンポジウム、実践交流会、ランチョンセミ
ナーなどが13の会場で同時並行して行われていました。相当に大きく、活気のあ
る会でした


私は、「地域医師会の取り組みと行政との連携」というシンポジウムで、鶴岡地区医師
会の在宅医療への取り組みについて40分ばかりの講演をしてきました。

基調シンポジウム、認知症のランチョンセミナー、住民とともに育てる多職種連
携などを聴講しましたが、どれも大変勉強になりました。

以下、基調シンポジウムの講義メモです。参考までに、

基調シンポジウム「地域包括ケアのあるむらまち」では、「高齢社会における
街づくり医療と介護の在り方:として、国立長寿医療研究センター総長大島伸一
先生の講演をお聞きしましたが、こらからの高齢社会のあり方を問うた内容でし
た。
 
すでにわれわれの先輩は地域包括ケア(あるべき社会づくり)を実践してきてお
り、政策はそれを後追いしているのにすぎない。半世紀で、寿命が50代から80代
へ、人口が1億2千から8000万人台へ、高齢化率が5%から40%へなろうとしてい
るのに、同じ社会であるはずがない。これからの超高齢化社会は、未経験でかつ
社会実験でもある。どんな社会になるか、ではなく、どんな社会にわたしたちが
するか!が重要である。それにしても国の姿が見えない。

これからのまちづくりは、
1、元気な高齢者から、元気を奪わない社会
2、支援が必要なときに、気兼ねなく支援を受けることができる社会
だと考えるる。

医療・介護分野の改革
1、地域完結型へ
  病院中心の医療からの脱却
2、医療ニーズと提供体制のマッチングシステムの確立
  当たり前のことがだ、まだまだミスマッチが多い
3、医療・介護資源をより患者のニーズに適合した効率的な利用
  その為に、医療そのものが変わらなければならない
  誰が責任をもって実行するのか、職能集団(医師会のこと?)だろう

改革の方向性
1、提供者(職能集団)と政策当局の信頼関係
2、提供者と利用者側が一体となって改革を実現
3、「かかりつけ医」 フリーアクセスも一部制限する必要がある
4、国民の意識の変化
  権利と、資源の限界を知る
5、在宅医療、介護の充実
6、地域ごとのご当地医療
7、健康の維持、増進、疾病予防
 → 実現へ向けて実行性と迅速性

終末期の設計を、それぞれが覚悟をもって
在宅医療が核、医療連携がそれを支える
生活のなかに医療がある
人生設計があって人生がある
生活計画があって医療計画がある
臓器中心から人間中心
専門分化 から 総合医へ
開業医は、在宅医療、連携


新潟市における地域包括ケア推進の取り組み
鈴木 亨
 新潟市長

公共交通手段の再編
在宅医療希望 65% うち8割は実現は難しいと思う
介護サービス 高い水準
ショートステイ 利用、きわめて高い
ヘルパー利用は低調
地域医療推進室を設置
在宅医療ネットワーク活動支援事業 6団体
介護サービス基盤整備 施設の拡充
地域包括支援センターに 機能強化職員を1名増員
プロジェクトチームの設置
地域包括ケアシステム構築へ向けて加速

小山 剛
 高齢者総合ケアセンター こぶし園 総合施設長

自分自身の問題として考えることが重要
仲間外れにしない
施設にあづけてよかったと思っているあなた、あなた自身はそれでいいのか?
一人称でものを考えて欲しい
生活保護ですら、アパート、トイレ、バス付
施設は、4人部屋、共同トイレ、浴場。それは、避難所であり、収容ではないか?
病院で死ぬことは、若い人の金を奪うことでもある。
孤独死は、サービスを受けているなかでのことなら、問題ではない。
介護保険は、家族がいなくても受けることができる
 →一人ぐらしもサポートするのが介護保険である。
家族がいなくとも看れる在宅サービスが必要


苛原 実
 松戸 いらはら診療所

看取り、介護職の覚悟 市民の意識改革
自助、互助、共助、公助を組み合わせて地域で食らえる仕組みをつくっていくことが地域包括ケア
ひととひとのつながりを作っていくのが地域づくり
意識的な互助の強化
意識改革ができないのが医師
医師、上にいるという意識をふっきれない
ちいきづくり
 さまざまな研修会、徘徊パトロール、


https://plus.google.com/photos/101791822828330277284/albums/5927717824928659441

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No.181 (ほたる運営委員会)

2013-09-20 17:47:58 | 日記
9月19日、第2回ほたる(地域医療連携室)の運営委員会を行いました。
簡単に報告しておきます。

1、訪問調査

 ほたるでは、医療依存度の高い患者の受け入れ状況などを含め、老人施設
 (特養、老健、グループホーム、小規模多機能など95施設)の現状を把握する
 ため直接出向いてのインタビュー調査を行っている。
 その中間報告があった。(配布資料参照)

2、喀痰吸引について

 梅木看護師が喀痰吸引の指導者研修を終え受、県から認可された
 どのようなかたちで地域へ広めていくかは今後の検討
 
3、施設における看護と介護の連携に関するアンケート調査

 看護現場における、看護と介護の連携に関するアンケート調査を実施した
 現在、データは入力済み これから解析に入る
 707人からアンケートを回収、
  回収率 84%(看護師:88% 介護士:83%)
 意見交換会に反映させたい
 
4、市民公開講座

 開催する方向で検討

5、その他

 また、表記運営委員会に先立ち、東北在宅医療推進フォーラムの
 第3回実行委員会を行いました。

4回目となる「東北在宅医療推進フォーラム」を鶴岡で開催することになりまし
た。今年予定していた青森での開催ができなくなったため、急きょ、鶴岡での開
催となったものです。8月に実行委員会を組織し、今回で3回目の実行委員会とな
ります。開催へ向けて詰めの話し合いを行いました

東北在宅医療推進フォーラム

テーマ:「つなげよう連繋の輪 ~支えあえるまちを目指して~」
日時:11月9日(土曜日)13:30~17:00
会場:鶴岡市先端産業研究支援センター レクチャーホール

プログラム案

特別講演Ⅰ 「在宅医療における鶴岡地区の取り組み」
  鶴岡地区医師会 会長 三原一郎 氏

特別講演Ⅱ
「人口動態/政策動向からみたこれからの在宅医療・ケアに期待される役割」
  国立社会保障・人口問題研究所 川越 雅弘 氏

シンポジウム 「拠点事業の現状と今後の展望」
 東北6県、各県から1事業所を予定
 座長:秋山美紀氏

配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/fa9e3744-ed39-4689-bb0c-b288bc5d31ba/2592fc242dc21bed872b46c86e3d50fc

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No.180 (初秋の庄内)

2013-09-19 17:24:08 | 日記


清々しい天気が続いています。
黄金色の田んぼが美しい季節ですね。
先日、とっても気持ちのいい日だったので、
眺海の森まで、カメラ片手にドライブしてきました。

https://plus.google.com/photos/101791822828330277284/albums/5925172542985444017


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No.177 (地域連携パスセミナー in 鶴岡)

2013-09-18 11:59:20 | 日記


9月15日、連休の中日、しかも大風が近づいている最中でしたが、さがみはら精
神科地域医療連携協議会の皆さま10数名が来鶴し、「うつ病と心筋梗塞」をテー
マとしたセミナーを開催しました。また、当地区や秋田などからも、さまざまな
職種の皆さんに集まって頂き、大変有意義なセミナーでした。

なお、相模原市、相模原医師会、北里大学医学部精神科とは、昨年も鶴岡でパス
関連セミナーを開催した経緯があり、お互いに情報交換しながら、とくに精神科
領域の地域連携~パスについて学んでいるところです。

<セミナーでのポイント>

・認知症ケアの目的はいきいきと生活できることを援助すること

・日本海病院では、心筋硬塞患者の院内~回復期心臓リハビリテーションパスを
 多職種協働で運用している

・心筋硬塞後のうつ病合併は予後に関与するが、抗うつ療法を急ぐ前に、基本的
 な療養指導、悩みや苦痛に共感する社会的援助を心がける必要がある

以下、プログラムに沿って報告します。

■紹介
 相模原市の認知症地域連携パス
  北里大学医学部 精神科学 大石 智先生

認知症援助の目的
 認知症をもちながらも いきいきと生活できる
 「症状」を何とかすることではない 「生活」を見落としてはいけない
 症状の注目は、薬物療法の偏重をもたらす
 認知機能、実行機能の低下がもたらすもの
  活動量の低下
  役割の喪失
  生きがいの喪失
  不安の増大
 機能維持を支える、
  部分的にでも回復させるそれは薬ではなく「生活」しかない
 大切なのは「生活」を知ること 
 ・・しかし
  医師は「生活」を把握しにくい
  地域から医師に伝えにくい
  本来の「目的」を達成しにく

さがみはら認知症地域連携研究会では、支え手帳を作成し、
情報、援助の目標を多職種で共有するしくみづくりに取り組んでいる。
一方、援助の質を高めるには、援助の質を評価する必要がある
それには、地域連携パス活動を通してPDCAサイクルを回すことが必要
支え手帳 運用数:11例
  各職種が他職種に伝えたいことを書く
  2点を評価項目としている
   介護負担感
   BPSDの出現程度

まとめ
 認知症ケアには生活の視点が重要
 地域連携パスは、情報共有・目的統一に寄与する
 運用には運用フローの整備が必要
 運用には連携実務者によるサポートが必要
 フロー整備、改定を重ね、発行機関を広げる

■基調講演 
 心筋梗塞の病態と患者家族教育
  日本海総合病院 循環器内科 部長 菅原 重生先生

1)心筋梗塞の病態と治療、二次予防ガイドライン
 心筋梗塞の基礎的な病態と治療についての解説。
 心筋硬塞の二次予防における運動療法の有用性は確立されている。
 心筋硬塞発症後の運動療法は、とりもなおさず心臓リハビリテーションである。
 一方、心臓リハビリテーションは、運動療法のみならずライフスタイル是正、
 冠危険因子の是正など、いわゆる一般療法も含めるようになってきている。

2)当院における心臓リハビリテーション、患者家族教育への取り組み
 日本海総合病院では、看護師による生活指導、薬剤師による服薬指導、管理栄
 養士による栄養指導、理学療法士による運動・活動面での指導など、それぞれ
 の専門職が役割を分担し、パス化して実施している。

3)病診連携との両立を目指した回復期通院心臓リハビリテーション
 ・回復期心臓リハビリテーションパス
  かかりつけ医に逆紹介し、投薬、検査などをお願いする
  通院による外来心臓リハビリテーション(運動+患者教育)を3か月間実施
  3か月後にCPXや心エコー、面談などで再評価し、今後のリハ計画を作成、
  かかりつけ医にも情報提供している
  患者には、心不全手帳を配布し、自己管理を促す
  かかりつけ医との情報共有にちょうかいネットを利用している
 ・維持期のリハビリテーション、うつなど精神面のサポートは今後の課題

■グループワーク
 ワールドカフェ形式で、心筋梗塞後再発予防における課題について
 以下の視点でグループ毎に意見交換を行ったす
 ・かかりつけ医の視点
 ・リハの視点
 ・患者・家族の視点
 ・・・

【紹介】
 鶴岡地区「心筋硬塞地域連携パス」
   鶴岡地区医師会 副会長 土田兼史先生
 10月1日から運用を開始する当地区の連携パスについての説明

【講演1】
 心筋梗塞後のうつ病 -その理解と援助ー
  北里大学医学部 精神科 教授 宮岡 等 先生

心筋梗塞後にうつ病を合併することは少なくない
うつ病の合併は心筋梗塞の予後に影響する
うつ病に気付きやすい工夫と専門医に相談しやすい体制が求められる

一方で、

心筋硬塞後のうつ病に対して、抗うつ療法行うことの安全性と効果については、
明確なエビデンスはなく、慎重な判断が求められる。

つまり、心筋硬塞後のうつ病治療に際しては、社会的状況を評価することが重要
であり、抗うつ療法を急ぐ前に、基本的な療養指導、悩みや苦痛に共感する援助
的姿勢を心がける必要がある。

このことは、通常のうつ病治療においても言えることである。今日のうつ病治療
における課題として、基本的な療養指導の省略、拙速な抗うつ療法の開始が挙げ
られる。心筋梗塞後のうつ病といえども、同じことが言える。

なお、宮岡教授はプライマリ医や精神科医による、精神疾患患者への不適切な治
療が横行している現状を憂いており、地域連携による医療の透明化で、是正して
いきたいと考えているとのことでした。

【講演2】
リハビリテーションの可能性
 - 在宅リハビリの現状と課題 -
 ハローナース 佐藤健一

ハローナースの紹介、在宅心臓リハビリテーション、在宅医療と多職種連携、
Net4Uとちょうかいネット、心身障害児センターでの経験、心疾患の維持期在宅
リハビリテーションなど広範にわたる講演をして頂きました。

以下、セミナー、懇親会、二次会でのスナップ

https://plus.google.com/photos/101791822828330277284/albums/5924506085521360017


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No.176 (ほたる多職種研修会)

2013-09-14 12:08:01 | 日記


昨日(9月12日)、「認知症高齢者の理解とケア」というタイトルで、第2回ほた
る多職種研修会が行われました。参加者が多く(200名超)、急きょ、メタボロー
ムキャンパスのレクチャーホールへと会場を移しての開催となりました。認知症
に対する感心が高いのと同時にその対応への困難感を感じている医療、介護関係
者が多いことが背景にあるものと思われます。

講師は、宮城厚生協会 坂総合病院、認知症看護認定看護師 阿部育実先生で、
認知症の基礎、周辺症状(BPSD)に対するケアのポイント、介護家族支援につき
詳しく、丁寧に、また具体的に教えてもらいました。

認知症(アルツハイマー型)は、治せない進行性の病(脳の老化と考えた方が理
解しやすい)ですので、医療の関わる部分はむしろ少なく、保健師、ケアスタッ
フ、訪問看護師などが、家族の教育・支援を含めて関わっていかなければならな
い疾患であることを再認識しました。

認知症で問題となるのは、暴力、暴言、妄想、徘徊などのBPSD(周辺症状)ですが、
正しい対応で予防や軽減につながるとのことです。したがって、認知症の知識・
スキルを広めていくことは認知症対策の基本中の基本となります。一方、認知症への対応
には、知識のみならず、経験を通したある程度のスキルが必要であり、誰でも直
ぐに身に付くものではないとも思いました。

したがって、これから地域で取り組むべきは、認知症ケアの標準化とその普及だ
と感じています。そのためには、さまざまな事例を検討しつつ、教育、研修する
場を設置し、人材を育てていくことが必要ではないかと思いました。来年度のほ
たるの事業として何かできないかスタッフとも話しているところです。

一方で、認知症患者の多くは、きちんと診断されておらず、誤った対応が行われ
ている可能性もあります。医療機関受診勧奨も同時に取り組まなければならない
課題です。こちらの対策は、市のもの忘れ相談医制度をきちんと機能させること
になると思いますが、市民啓発がさらに必要と考えます。

いずれにしろ、認知症の理解をふかめるのにとても勉強になった研修会でした。

最後になりますが、、総務課の皆さまには、会場準備、駐車場での案内などお手
伝い頂き、ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

当日配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/990be341-e202-41e0-88b7-3ae287587929/34b03760deaf83c4df077a2931fb473d

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No.175 (のと緩和ケア研究会視察)

2013-09-13 10:28:51 | 日記


9月10日~12日、のと緩和ケア研究会の皆さん6名が当地区の視察に訪れました。
荘内病院の和泉先生とのつながりで、今回の視察が実現したようです。

視察メンバーは、
 金沢大学病院 麻酔科医師
 金沢医科大学病院 がん性疼痛看護認定看護師
 恵寿総合病院 緩和ケア科医師
 恵寿総合病院 薬剤師
 公立能登総合病院 地域連携係長
 富来病院 看護師

 と、さまざまな病院からの多職種チームでした。

視察内容は

・緩和ケア推進協議会の活動、
・OPTIMの最終報告
・庄内南部地域れ系パス推進協議会全体会の見学、
・鶴岡地区医師会、Net4U、ほたるの紹介、
・訪問看護師との同行、病院でのPCTラウンド、緩和ケア医との意見交換会
・地域緩和ケア症例検討会の見学

などでした。

能登地区は、大まかには能登半島を指すようですが、七尾市に450床規模の民間
と公立のそれぞれ急性期病院があり(鶴岡に荘内病院が2つあるみたいなところ)、
医療資源的には、鶴岡地区に比べるもなく充実しているところです。したがって、
病院完結型の医療ができてしまうので、いわゆる「連携」はあまり進んでいない
とのことでした。一方で、半島の先の方は、医療資源にも乏しく、往診する医師
も少ない医療過疎地であり、そこも課題でもあるとのことでした。なお、医師会
との連携については、あまり話がでませんでした。

恵寿総合病院
http://www.keiju.co.jp/
公立能登総合病院
http://www.noto-hospital.nanao.ishikawa.jp/

最後に、懇親会で今回の視察の印象などを話してもらいましたが、

コメディカルを含めて個々のレベルが高い
(パスの会議や症例検討会などでのプレゼン能力、おもてなしの対応などを指し
ているのだと思います)
医師会の積極的な関与
ITシステム

などに感心を示していたようです。

懇親会から二次会へ流れ、友好を深めました。

https://plus.google.com/photos/101791822828330277284/albums/5922892281425912913

以下、能登地域の課題

金沢医科大学病院は、石川県の地域がん診療連携拠点病院として、能登中部と能登北部を担当しており、地域がん診療連携協力病院の2施設(公立能登総合病院・恵寿総合病院)と協力し、がん医療の連携体制の整備・連携の強化を進めています。能登地区にある15の病医院と2009年から「のと緩和ケア研究会」を立ち上げました。
能登中部には公立病院が5施設、能登北部には公立病院が4施設あり、在宅支援診療施設は少ないです。

能登地区では、人口が約21万人、面積は2403平方キロあり、日本海側最大の半島です。半島先端部までは、金沢市から直線距離で110キロあり道路距離では140キロあります。

また、過疎化や高齢者が多いこと、公立病院の医師が不足していること、在宅診療医師が少ないこと、訪問看護施設が不足していること、介護のマンパワーが不足していることなどの問題点が多くあり、患者さんが望んでいる、在宅医療移行が困難であり、自宅での死亡率は約6%にとどまっています。

<能登緩和ケア研究会の取り組みの現状・問題点>
・ 1年に1回の学術集会、症例発表会の開催・・・参加者が少ない
・ 医師を対象として緩和ケア研修会の開催・・・参加者が少ない
・ 看護師を対象にがん看護研修会を開催・・・受講者が多いが、イブニングセミナーであり遠方であることや、訪問看護師の受講が困難
・ メーリングリスト・・・ほとんど活用されていない現状
・ 金沢医科大学病院でのオープンセミナーの公開講座(1回/2ヶ月)・・・参加者増えてきている
・ 症例・事例検討会(2回/年)・・・今年度から開始して参加者約40名

<能登地区医療施設との連携に向けてどのようにはたらきかけていったよいのか>
・ 地域医療情報連携の管理システムづくりと活用について
・ 病院・医師会とのソーシャルネットワークづくり
・ 緩和ケア普及のプロジェクトについて





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No.174 (地域連携パス推進協議会全体会)

2013-09-12 15:51:34 | 日記



9月10日(火曜)19:00~、荘内病院講堂で、本年度3回目となる庄内南部地域連
携パス推進協議会全体会が行われました。

今回は、運営委員会、定例報告のあと、10月1日から運用開始予定の
急性心筋梗塞地域連携パスの説明会が行われました。

なお、全体会終了後、大腿骨の個別パス委員会が行われ、来年3月発刊予定の集
計表について、今後の進め方など話し合いを行いました。

以下、報告します。

1、「当地区の急性心筋梗塞の現状」
  荘内病院循環器科 佐藤 匡先生

  荘内病院における急性心筋梗塞患者数は年間約60名(男女比 2:1)
  平均発症年齢:男性は69歳、女性は79歳。(女性が10歳高い)
  死亡率は、10%程度、
  荘内病院では再潅流までの時間(Door-to-Balloon-time)短縮のため
  手順などをマニュアル化し、90分達成率を38.8%から75.7%まで上げた。
  一方、発症から病院収容までの時間も時間も予後に重要な因子であるので、
  これまで以上に胸痛が持続する患者の早期病院搬送をお願いしたい。

2、パス運用の説明
 ・運用要項について 鶴岡協立病院循環器科 市川誠一先生
  目的
   地域全体で治療方針を標準化することで、心筋梗塞の再発を予防し、
   予後を改善する
  パスの構成
   医療者用連携パス(ITまたは紙)
   患者用パス
   バリアンス発生届
  運用方法
   対象患者:急性滲硬塞を発症し、入院治療された方
   除外基準:同意が得られなかった方
   期間:原則、退院後1年
  手順
   患者説明:説明し同意を得る
   連携パス登録:診療情報提供書、患者用パスを患者へ手渡す
   かかりつけ医:パスに沿った診療
  中止基準
   再発、再狭窄、ドロップアウト、死亡、その他
  バリアンス発生時の対応
   緊急を要する場合
    急性期病院へ電話連絡後、救急外来受診
   緊急性のない場合
    翌日以降に急性期病院を受診

 ・運用フローとパスシートについて 鶴岡協立病院スタッフ
   退院後、1か月、3か月に連携医療機関を受診
   6か月以降は、治療法により急性期or連携医療機関でフォロー

 ・心臓ハンドブック、患者用パスについて 荘内病院スタッフ
   緊急時の対応やパス、病気、食事、運動などを解説したハンドブック
   自己チェックシート
   健康チェック日誌
   を患者用に配布する

3.パスシステムについて
 今回から、特別なソフトを必要としない完全WEB型のシステムとなる
 Net4U PATHと命名
 ログインはNet4Uと同じ
 脳パスと似たインターフェースなので脳パスを使っていれば、違和感は少ない。
 Net4Uとはワンクリックで切り替え可能
 Net4Uのトップ画面で、パスの有無をアイコンが知らせてくれる

配布資料
http://www.evernote.com/shard/s44/sh/c137be64-a141-49eb-96b6-61b2eb4d6994/91e4d7107d23032e9d5ca90dfe8de38c

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