受章祝賀会を催して頂きました。
私からのあいさつは、鶴岡の「ITと連携」の歴史を動画で紹介し、最後に九死に一生を得た事故に触れ、海原純子さんのエッセイを紹介させて頂きました。ナレーションは妻にお願いしました。
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令和2年春の叙勲に際しては旭日双光章の拝受の栄に浴し、身に余る光栄と汗顔の思いでした。丁度新型コロナ感染症が拡大の時期でもあり、皇居での天皇陛下への拝謁は叶いませんでしたが、鶴岡市役所での伝達式で皆川市長より勲記勲章を拝受致しました。
さて、私の地域での活動の発端は、医師会の情報化に貢献して欲しいとの当時の医師会幹部からの勧誘でした。大学病院時代からコンピュータープログラミングに熱中していましたので、渡りに船とばかりに役員を承諾しました。最初に手掛けたのは、イントラネットの構築でした。イントラネットを利用し、仲間と共にホームページやメールによる情報流通を促すとともに、在宅患者情報共有システム、医療相談、臨床検査オンライン参照システムなどを開発しました。2000年にそれが認められたかたちで経済産業省の「先進的ITを活用した地域医ネットワーク構築事業」を受託することとなり、地域電子カルテ「NetU」が開発されました。他地域のシステムが頓挫するなか、「Net4U」は20年以上にもわたり着実に運用され、全国で最も歴史のある地域電子カルテとして知られています。その後、地域連携パス推進協議会の設立と複数の地域連携ITパスの運用、全国から4地区のみが選ばれた緩和ケア普及のためのプロジェクトの実践、多職種連携の要となる地域連携室「ほたる」の設立、つるおか未来健康調査など数々のプロジェクトに関わらせて頂きました。このような多くのプロジェクトを当地区で実践できたのは、活発な活動を展開してきた鶴岡地区医師会の存在、医療者のみならずさまざまな立場の皆さんの熱い思いと弛まぬ努力、さらには地域外からのプロフェッショナルな皆さんの熱心なご指導ご鞭撻によるものです。今回の授章は、鶴岡のために尽力されてきた多くの皆さんの代表として頂いたものです。皆さんと栄誉を分かち合いたいと思います。ありがとうございました。