鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

在宅チーム医療栄養管理研究会 in つるおか

2019-04-22 12:23:35 | 日記


この会は、20年程前に管理薬剤師を中心に始まったそうです。年4回程度の勉強会を開催してきましたが、昨年度からその1回は東京以外でやろうとうことになり、今年は鶴岡で開催することになったそうです。食文化創造都市でもあり、地域連携が進んでいる鶴岡で開催できることは大変光栄なことです。

1年程前に、南庄内たべるを支援し隊が結成されたこととも重なり個人的には大変勉強になる会でした。


在宅チーム医療栄養管理研究会 in つるおか
在宅を支えるチーム医療

日時:平成31年4月21日 9:30~16:00
会場:なの花ホール
主催:在宅チーム医療栄養管理研究会

○暮らしを食から支援する
 ー言語聴覚士の立場からー
 医療法人社団永生会  
 山本 徹

 ・言語聴覚士とは
 ・食べることの評価
 ・食べることの支援
 ・食べることの普及活動

 *経管栄養でも口から食べることを継続することが大事

○在宅における歯科医師の役割
 ~多職種連携に関わるためにはどうしたら?
  絶滅危惧種を保護して上手に育てよう!~
 山川 治 (甲斐歯科医院院長)

 歯科医師でありながら、病院、老健、知的障害施設などで摂食嚥下、口腔ケア、褥創などの治療に関わる
 
 食べられるためのお口づくりの知識
 ・歯科治療、歯周疾患治療
 ・誤嚥性肺炎の予防
 ・摂食嚥下障害への対応
 ・口腔リハビリ(オーラルフレイル、オーラルサルコペニア)
 ・低栄養の予防
 ・緩和ケア
 ・薬剤の知識
 口腔ケアの大切さ
 ・口腔疾患・歯性病巣感染の予防
 ・口腔の健康の保持・増進
 ・気道感染予防
 ・体力・免疫力の向上
 ・味覚の向上
 ・口腔感覚の香辛
 ・唾液分泌の亢進
 誤嚥性肺炎の予防
 ・口腔ケア
 ・義歯の装着
 ・免疫力をあげる、栄養管理
 摂食嚥下の基本機能
 ・認知期
 ・準備期
 ・口腔期
 ・咽頭期
 ・食道期
 オーラルフレイルからオーラルサルコペニアへ
 フレイルの予防
 ・十分なたんぱく質・ビタミンを含む食事
 ・内服薬6種以上での内容のチェック
 ・身体活動量
 ・認知機能
 ・感染予防
 ・リハビリと栄養
 ・ウォーキング
 どうして地域医療連携がうまくいかない?在宅医療の現状
 ・外来の医師は病気が診れるが、生活全体や認知症の状態や家族の介護力まで気持ちを向ける余裕がない。
 ・医師と家族と介護スタッフとの間で、生活のなかでどんなに困っているのかとう認識に隔たりがある。
 ・医師会が前面に出ると、地域内の全医療機関が参加しやすい。
 ・行政との連携も重要
 ・地区医師会が中心となり、研修会や会議の開催、市民への啓発活動など継続的に行い拠点としての役割を果たす必要がある
 ・在宅医療での薬剤の影響が大きいが、訪問薬剤師が少ない。

○在宅の褥創ケア
 塚田 邦夫 (高岡駅南クリニック院長)

 褥創は深いところから生じる 皮膚症状だけでは程度は分からない
 紅斑でも皮下組織が傷んでいる可能性がある
 硬結を伴う褥創は要注意 触ることが重要
 低栄養だけでも褥創はできる
 背上げや体位変換で、ずれ、摩擦がおこる
 30度側臥位はやらない。仰臥位、90度側臥位で、
 ずれは姿勢でおこる
 不快な姿勢は、肺炎発症リスク、ずれ・拘縮の原因、食事もできなくなる
 安楽な姿勢が大切
 床ずれ予防パンフレット 日本褥創学会HPからダウンロード可
 知ってほしい褥創の局所療法
  Stege1 フィルム
  Stege2 デュオアクティブ ガーゼ処置は禁忌
  感染した褥創:デブリードマン処置、カデックス軟膏
  壊死組織の除去法:ゲーベンをたっぷり塗布し穴あきフィルムで覆う
  肉芽形成と上皮化:デュオアクティブをフィルム剤で固定


○活動紹介「南庄内・たべるを支援し隊」
 南・食べる支援し隊
 田口 充

○シンポジウム「在宅をさせるチーム連携」
 座長:塚田邦夫(高岡駅前クリニック院長)
    伊藤亜紀子(訪問看護ステーションきずな)
 パネリスト
  伊藤亜紀子
  栗原智広
  佐藤 恵
  上杉浩章


 在宅栄養指導事例報告
  伊藤 亜紀子 (三川病院、管理栄養士)

 在宅高齢者の食をささえるために歯科衛生士ができること
  佐藤 恵 (山形県歯科衛生士会、櫻井歯科医院)

 自宅療養者のマッサージによる摂食状況改善事例に関する一考察
  上杉浩章(あらっく治療院)

 AIでは訪問薬剤師の代わりは務まるはずがない
  栗原智広 (日本調剤若葉薬局)

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第1回Net4Uユーザー連絡会

2019-04-15 10:03:14 | 日記
Net4Uは全国数か所に導入されているが、第1回目となるユーザー連絡会が東京で開催された。

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日 時:2019年4月13日 13:00~16:45
場 所:株式会社オカムラ ガーデンコートショールーム内セミナールーム
参加者:鶴岡地区:3名、新潟地区:2名、日南地区:3名、宇和島地区:1名、オカムラ:2名、
ヘルスブリッジ:1名、ストローハット社:2名、
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プログラム

1、主催者代表あいさつ(Net4U導入地域のベンダー視点での現状報告を兼ねて)
  ストローハット社 鈴木 哲

それぞれの地域で それぞれの担当者や利用者が Net4Uの継続運営と利活用促進に苦労しているが 予算面、人的資源、他の業務と折り合いから 導入後はNet4Uの運営にリソースを割くことができず それぞれに身動きが取れなくなっている。
同じ課題意識(危機感)を感じている担当者や利用者が 地域を越えて、ベンダーも交えて 課題とノウハウを共有することで 危機感の醸成から心理的安全の確保までのプロセスを共有し Net4Uの継続運営と利活用促進のための 行動実践につなげるためのコミュニティを形成する。

2、導入地域からの現状報告
  
  ・鶴岡地区:鶴岡でのNet4U 現状報告
    遠藤貴恵(鶴岡地区医師会地域医療連携室ほたる)
   歴史的背景
    • 2000年、経産省の事業で開発
    • 2007年、大腿骨近位部骨折地域連携ITシステ ム運用開始、その後、脳卒中、糖尿病、心筋梗 塞の
     連携パスもIT化
    • 2012年、医療と介護を繋ぐヘルスケアソー シャルネットワークSNSとして、全面改訂
    • 2012年、ちょうかいネット(ID-Link)に対応
    • 2013年、Net4UNOTE 通称「Note4U」運用 開始
    • 2018年、総務省事業で介護業務システムと Ne4Uとの連携機能を開発
   活用の特徴 その1
    • 庄内プロジェクト(緩和ケア普及のための地域プ ロジェクトOPTIM)での活用
     - がん末期における在宅緩和ケアでの活用 → この事業で鶴岡地区の多職種連携が一気に進み、Net4Uを 活用する職種の広がりを見せた
    • 地域連携パス(活動)との連携 - 大腿骨・脳パス患者を全例Net4Uに登録
     - Net4UPATHでのパスとNet4Uの連携 →目標:地域疾病管理
    • ちょうかいネット(ID-Link)との連携 - ID-Link上ではNet4Uも開示病院の一つ →ワンクリックで連携
    • 地域一体型NST「南庄内・たべるを支援し隊」で の活用
   活用の特徴 その2
    • 訪問看護師や認定看護師の積極的な活用
    • 介護職(とくにケアマネジャー)の高い参加率
    • 患者・家族が「Net4UNOTE」に参加し連携
    • 事務局を医師会地域医療連携室ほたるに設置
     - 地域の医療・介護連携に携わる中心に置く
     - 信頼ある組織の中に置く
    • 運用費を医師会が全面的に負担
     - 収入のある医師会だからこそ
     - 信頼ある組織
    • ストローハット鶴岡営業所のサポート体制が充実
     - 電話一本、駆け付け一杯 - 信頼関係の醸成
   運用上の課題
    •医師の参加率が他職種に比し低い
     - 医師の活用が地域全体の活用に影響
    •費用負担の在り方
     - 医師の参加が少ない中での運用費の負担と
    •病院での利用が進まない - 入院後の情報が途絶える
    •同意取得のタイミングが難しい
     - 同意の取得に手間と時間を要し、最初の 連携がスムーズにいかない
   展望(課題)
    • 医師を含む参加率の向上 - 医師が何に魅力を感じるか? →とくに病院医師への普及啓発が必要
    • Net4U利用患者の増加 - 増え続ける高齢化とともにおのずと
    • 医療介護連携だけではなく、救急医療を含む病 診連携への活用拡大
    • 地域連携パスと連動した(Net4UPATH)、疾 病単位での一貫性のある医療・介護の提供と データ分析


  ・新潟地区 SWANネット運用の現状と課題
    斎川克之(新潟市医師会地域医療推進室) 
    
   新潟市医師会 地域医療推進室
    在宅医療・介護連携センター
     医療介護連携(多職種連携)
     住民啓発
    在宅医療推進センター
     医療連携
     ICT

    SWANネット参加率
     病院        24 /44  54%
     医科診療所     57 /515  11% 
     歯科診療所     8 /489  1% 
     訪問看護ST    29 /54  53%
     保険薬局      96 /434  22% 
     包括支援センター  20 
     居宅介護支援事業所 27 /277 10% 
     介護事業所     20
     全体        280  /2844 10%

    SWANネットの活発な利用に向けて
     1、市民・関係者への情報提供ツール
     2、SWANネットサポート倶楽部
     3、SWANネットに関する研修会
       セキュリティー研修会、事例報告会、
       情報交換会(鶴岡から講師を招聘)
       新規導入説明会
       SWANネット講習会(初期コース)
       多職種連携を推進する会
     4、地域連携パス試験運用


  ・日南地区:日南市における在宅医療介護連携システム利活用とこれからの展望
        吉元裕次郎(日南市健康福祉部健康増進課地域医療対策室)

    過去1年間のカルテ登録数の平均:33、年々減少傾向
    【Net4Uの利用状況について】
     ・参加施設が少ない。
     ・入力が煩わしい。
     ・情報共有の際の同意書の手続きが面倒。(認知症や独居の方)
     ・かえって、face to faceの有り難味が分かる。
     ・Net4Uを使う前に、情報提供することが多い。
     ・導入している事業所とは、訪問時の状況を入力している。 →返信もあり良い。
    【情報共有について】
      ・情報を伝える側と受け取る側の認識にズレがある。
      ・情報提供するのを面倒くさがられる。 ・どこまで情報を伝えるべきなのか、求められているのか分からない。
      ・どのタイミングで情報を共有した方がいいのか。
      ・コンセンサスルールが軌道に乗ってきて、入退院時の情報共有が出 来るようになった
      ・情報共有することで、多角的に本人が把握できる。
      ・サービス提供時に、ドクターの意見を聞ける。
     現状から感じること
      ●ICT利用に関して ・使うことが業務上のメリットとなっていない、捉えられてない。
       ・使うこと自体が目的となっているのではないか。
       ・これまでの環境や手段で十分であると感じてるのでは。
      ●本当に共有が必要な情報とは??
       ・法令上や報酬上必要なものだけでは。
       ・現場では、実際どれほど情報の共有を必要としているのだろうか。
         (あったらいいなではなく、現場で必要な情報とは)
     医療介護連携ICTが活用されるためには
      ●使うことのメリットを実感してもらえるか
       ・ユーザーに明確なメリットがなければ・・・ (特にキーマンである医師のメリットが重要)
      ●手間がかからないような仕組みを準備できるか
       ・手間(新たな負荷)がかかれば・・・
     ※業務軽減のためのツールであるべきで、手間に見合ったリターンが必要
      ○時勢に応える
       ・人材不足を補えるか。
       ・他目的・他産業との融合など新たな価値が生み出せるか。

      日南市におけるNet4U利活用の課題と 県立日南病院での取り組み
       木佐貫 篤(県立日南病院)
      
      ユーザーの立場からみた 日南市におけるNet4U利活用の課題
      ・施設内(薬局、包括)での利用環境が悪い。日常業務端末 とNet4U端末の場所が異なるためすぐにアクセスできな い。台数も少ない。
      ・どのように使えば良いか、具体的な取り組みがわからない。
      ・情報共有したい施設/関連の深い施設が利用していないた め、情報共有したい相手がみあたらない(参加施設数が 多くない)。
      ・二重入力(作業負担)がかかる。 ・医療介護連携患者がスタートするであろう中核病院(=県 立日南病院)が患者を登録しない。
      ・在宅療養を行っている患者家族の負担軽減につながってい ない(それがみえるとよい)
      県立日南病院(地域の中核病院)に おけるNet4U利活用の課題
      ・院内電子カルテ(富士通EGMAIN-GX)と接続で きない。→二重入力/転記が必要。
      ・在宅医療・医療介護連携という名目で導入された ため、どのように使えば良いかがわからなかった。 (当院退院後に在宅医療に移行する患者が少ない)
      ・Net4Uの院内手順が定まっていなかった。 (同意取得手順、説明方法、対象患者の絞り込み、 Net4Uが利用できるスタッフ、など)
      ・Net4Uの有用性・利活用方法をスタッフに伝達で きていなかった。
      ・医療連携部門のスタッフ不足。
      県立日南病院におけるNet4U利活用推進
     (1)「患者を登録する」
      ●地域包括ケア病棟入退院患者での利活用 日南串間入退院コンセンサスルール利用患者にはケアマネジャーがお り、登録対象となる可能性が高い。
       繰り返し入退院を行う患者もあるこ とから、地域包括ケア病棟から退院する患者で登録が適当と思われる患 者さんへの利用をすすめていく。
       (実績)新規登録 2名(3月)
      ●内科・腹膜透析導入患者での利活用 腹膜透析導入初期は、訪問看護ステーションに介入依頼が多いことより、
       当院(透析室)と訪問看護ステーションで患者情報を共有して利用 する。
       腹膜透析導入済み患者も、繰り返し入院する/高齢で介護認定を うける可能性もあることから、登録対象に加えたい。
      (実績)新規登録0名、透析室医師・師長をユーザー登録,手順作成
    (2)「情報を伝える・流す」
      ●入院支援センターにおける告知 当院の入院支援センターでは一部診療科を除く予定入院患者に対応し ている。
       同センターで介護保険利用者(ケアマネジャー/包括支援セン ターとの関わりあり)にNet4Uパンフレットを配布することで、
       地域住 民への告知をすすめていく。
      (実績)1月よりパンフレット配布開始、新規登録1名(3月)
      ●Net4Uフォーラムへの様々な情報提供 情報が多く流れる(動きがある)ことで利用関心度が上がると想定し、 様々な情報提供
      (研修会案内や報告など)に取り組んでいる。
       1月から はインフルエンザ流行時期ということで、宮崎県感染症週報を毎週アッ プロードしている。
       (実績)フォーラム作成44件(2018年10月-2019年4月) うち、宮崎県感染症週報11件(2019年第3週-第13週)
    (3)「情報/状況を共有する」
      ●ミニユーザー会の開催 Net4U利用者のユーザー会を随時開催する。具体的には情報共有/開 始する患者について意見交換、
       利活用法等の意見交換を考えている。 (実績)無し、本ユーザー会後に院内ユーザー会を開催予定
      (その他)
       ●Net4U利用に関する院内手順の作成(作業中)
       ●地域連携パス(糖尿病、がん)における利活用シーンを妄想中
        日南市における糖尿病連携手帳利用推進 県立日南病院における乳がん連携パス導入


  ・宇和島地区:宇和島市在宅医療介護連携システム 「みさいやネット」
    宇和島市地域包括支援センター  岩村 正裕

    構築するシステムの概要
     ①医療介護連携システム
     ②救急搬送時参照機能
     ③既存システム連携機能
     ④医療介護資源マップ
    宇和島市における情報共有方針
     ●救急搬送時・災害時における 情報参照のために
      ・救急搬送時に身寄りや延命治療の 意向といった情報を得られるよう にする。
      ・災害発生時にお薬の情報等を得ら れるようする。
      手段
      ヘルスケアSNS「Net4U」に集約される医療・介護の情報を、病院の救急外来で閲覧可能な
      機能を本事業にて構築する

     
     ●チームによる濃密な医療介護が 必要な患者・利用者のために
      在宅緩和ケアや難病等の濃密な医 療介護の連携が必要となる患者についての情報共有、
      コミュニケー ションに役立てる。
      手段
      在宅緩和ケア地域連携パスの運用


3、共通課題解決へ向けてのフリーディスカッション

4、懇親会

志を一にする仲間との飲み会は、とても楽しい(笑)









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コミュニティを考える

2019-04-05 15:40:34 | 日記


みどりまち文庫セミナー
人生100年時代 あらためて コミュニティを切り口に考えよう
慶応義塾大学 秋山美紀

日時:2015年4月4日 18:30-20:30
場所:みどりまち文庫

コミュニティというと、個人的には、医師会、大学の医局、町内会、高校・中学などの同窓(会)、さまざまな職種の仕事仲間などを思い出してしまうが、その実態は人により異なり曖昧であることに気づく。

一方で、地域包括ケアにおけるコミュニティの在り方として、地域での支え合い・助け合いなどが強制され(?)、そのような活動を行っていない私のようなものには、なんとなく居心地の悪さすら感じることもある。

そんななか、一人で好きなことをやっていても、どこかに「仲間がいる感覚」「自分に何らかの役割がある感覚」「誰かに支えられている感覚」をもてるならそこには「認識としてのコミュニティ」が存在するという秋山さんのレクチャーは、目から鱗の内容だった。


○コミュニティとは何か?

 マッキーヴァー(米社会学者)
  「我々と思える仲間感覚」
  「自分に何らかの役割がある感覚」
  「お互い様で支え合っている感覚」
 
  コミュニティは、多分に感覚的なもの
  その人にとってのコミュニティは、ライフコースの場面によって変化する

○なぜ、今コミュニティか?

1、生きがいを得られる居場所としてのコミュニティー

  長寿社会を迎え、定年退職後も人に役立ちたい、人に認められたい、生きがいを持ちたいという思いをもつ
  熟年者の参加の場としての「コミュニティ」が注目されている。

2、個人も社会も健やかになる「資本」としてのコミュニティー

  人のつながりや信頼の共有が、個人も社会も健やかにしていく
  社会関係資本 ソーシャルキャピトル

3、不足する地域ケア資源の補完としてのコミュニティー

  地域包括ケアにおけるコミュニティ
  地域包括ケアの英訳は Community-based Integrated Care
  community-based におけるcommunity は
   地理的な範囲を超えた「つながり・支え合い」の意が含まれる
  Integegrated(包括、一緒に統合する、ごちゃまぜ)には、
   チームだけではなく、対象者の統合、異なるシステムの統合の意味も含まれる 

○会話がなくてもコミュニティは成立する

特段意識せず、自分が心地よいと思えること、好きなこと、心が満たされることを入り口に
趣味、同窓会、生涯教育、地域貢献、アルバイトなど、人の輪に参加すること、一人で好きなことをすることも良い
自分自身と向き合う一人の時間を心地よいものにすることは、人生を生きるために重要
一人の時間を過ごしていても、どこかに「仲間がいる感覚」「自分に何らかの役割がある感覚」「誰かに支えられている感覚」をもてるならが、その人には認識としてコミュニティが存在することになる。

まとめると、帰属やつながりを感じられ、かといって窮屈ではない「認識としてのコミュニティ」が、人が安心感や満足感を持って生きていくために重要ということになるだろう。

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