鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.572 (観楓会)

2015-10-26 12:21:38 | 日記


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観  楓  会
日時:平成27年10月23日(金)19:00~
会場:ベルナール鶴岡
参加:来賓(6名)、会員など49名
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県医師会長の名代として中目先生、酒田地区医師会十全堂会長栗谷先生、顧問をお願いしている弁護士の加藤先生、公認会計士の佐藤先生、社会保険労務士の坂田先生、また、県医師会信用組合常務理事の菅原さんにもご臨席頂き、伝統の観楓会が行われました。

観楓会は、毎年、紅葉の季節に行っている、鶴岡地区医師会会員の親睦の会ですが、2年前から、喜寿、米寿を迎えられる先生方のお祝いの会も兼ねております。今年は、米寿を迎えられる4人に先生をお祝いしました。先生方におかれましては、これからも、なお一層お元気に過ごされることを祈念したいと思います。


次  第
     
(司会進行  鈴木聡 先生)

1.開会 (鈴木聡 先生)

2.会長あいさつ (三原一郎 会長)

3.来賓あいさつ
  山形県医師会会長 永 正靱 先生(副会長 中目千之 先生 代理出席)
  酒田地区医師会十全堂会長 栗谷 義樹 先生

4.米寿・喜寿会員のご紹介、賀詞、記念品の贈呈 (三原会長)

 ○米寿会員のご紹介   
今立 元 先生(欠席)
   諸橋 政キ 先生(欠席)
                          
 ○喜寿会員の紹介    
滝沢 元 先生
松浦 優 先生

5.会員よりひとこと              
  滝沢 元 先生
  松浦 優 先生
     
6.乾杯(福原晶子 副会長) 
  
7.閉会(土田兼史 副会長)


平成27年度 米寿祝 (略歴)

○ 今立 元(はじめ) 先 生 
  生年月日: 昭和3年5月22日生
  出身校 : 新潟医科大学 昭和27年卒業
  新潟大学・荘内病院等を経て
  昭和51年5月  今立小児科医院を開業されました。
   
○ 諸橋 政樻(まさき) 先 生 
  生年月日: 昭和3年5月13日生
  出身校 : 新潟大学医学部 昭和29年卒業
  県立中央病院・荘内病院等を経て
  昭和49年7月 諸橋整形外科医院を開業(現いずみまちクリニック)
  その後、当会が運営する介護老人保健施設みずばしょう・湯田川温泉リハビリテーション病院でも勤務していただきました。
    
喜寿祝 (略歴)

○ 滝沢 元(はじめ) 先 生 
  生年月日: 昭和14年1月3日生
  出身校 : 新潟大学医学部 昭和41年卒業
  新潟大学・荘内病院を経て
  昭和61年9月  滝沢眼科 開業、現在に至っております。
    
 [役員歴] 鶴岡地区医師会 監事(1期2年)
       同    理事(6期11年)
       同    副会長(2期4年)
山形県医師会 代議員(2期4年)
    
○ 松浦 優(ゆう) 先 生 
  生年月日: 昭和14年8月17日生
  出身校 : 弘前大学医学部 昭和40年卒業
  鶴岡協立病院・戸田内科胃腸科医院を経て
  昭和62年5月  わかな内科医院 開業、現在に至っております。


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No.570 (山形県病院協議会リハビリテーション専門部会で講演)

2015-10-24 10:43:28 | 日記


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山形県病院協議会リハビリテーション専門部会 研修会
日時:平成27年10月23日 14:00~15:30
場所:済生会山形済生病院2F研修室
内容:庄内南部地域連携パスの現状 -リハスタッフの関わり方についてー
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山形県病院協議会リハビリテーション専門部会からの依頼があり、当地区の地域連携パスの現状について講演してきました。村山地区でも脳卒中地域連携パスに取り組んでいるそうですが、ほとんど動いていないのが現状のようです。そのこともあり、鶴岡に学びたいとのことでの講演依頼でした。

質疑では、

運営委員会などの開催状況は
連携パス運用のための経費をどのように捻出しているのか、委員へ謝金をだしているのか
鶴岡の真似はできないが、村山地区で連携パスを鶴岡のように運用するにはどうすればよいのか
介護職が、Net4Uを利用しているのに感動したが、どんなかたちで情報のやりとりをしているのか
Note4Uのような患者・家族参加型のシステムは聞いたことがない。運用事例はあるのか?是非、進めてもらいたい。


などの質問や意見を頂きました。

また、講演後、湯田川温泉リハ病院から参加していたリハスタッフから、在宅復帰後の患者の様子を知りたい。私たちもNote4Uを使えるのかという質問がありました。回復期病院のリハスタッフに、Net4UやNote4のニーズがあることを初めて知りました。今後、内へ向けてのNet4U、Note4Uの広報活動や要望調査などの必要性を感じました。



なお、この日は天候もよく、月山の紅葉がみごとでした。



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No.569 (ほたる多職種研修会 第2回)

2015-10-22 17:41:34 | 日記


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ほたる多職種研修会 第2回
テーマ:認定看護師の活動を知ろう! ~各分野の紹介~
日時:平成27年10月21日 18:45~20:30
場所:鶴岡市先端研究産業支援センターレクチャーホール
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本年度2回目となるほたる多職種研修会を行いました。

今回は、荘内病院の糖尿病と救急の認定看護師二人をお呼びして、認定看護師が院内および地域でどんな活動を行っているかを学びました。認定看護師は、病院だけではなく地域で活動することも求められており、地域の財産でもあります。今回講師を務められたお二人とも、地域での活動を望んでおり、地域での勉強会や事例の相談など積極的に行っていきたいと、大変意欲的でした。頼もしい限りです。


1、開会


2、講演

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「糖尿病認定看護師ってどんなことしてるの?」
 荘内病院 糖尿病認定看護師 宅井 さやか氏
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認定看護師:地域での活用が求められている

役割: 実践、指導、相談

・血糖パターンマネジメント
 患者自身で考えられるようになるために援助する
 ネガティブな指導はしない、 

・フットケア
 予防的フットケア(傷ができないようにすることがおもな目的)
 ほめる、ねぎらい、会話のキャッチボール、本音を引き出す、
 傷ができたら、WOCへ依頼 

・ケアシステム立案
 糖尿病教室などを楽しく、わかりやすく行う技術
 糖尿病教室(月1回第2金曜):誰でも参加可能

実践内容
 ・フットケア(糖尿病合併症予防管理料算定)
 ・透析予防指導
 ・インスリン導入支援
 ・生活調整支援
 ・糖尿病教室
 ・透析患者の血糖コントロール支援
 ・妊娠糖尿病の支援

病院外での活動
 庄内糖尿病オールサポートネット の立ち上げ
  庄内全体での研修会(糖尿病に関わる医療者)
 日本糖尿病教育看護学会主催研修

相談(コンサルテーション)
 相談した人がスキルアップできるように
 糖尿病に関することならなんでも受ける
 
70歳以上の男性の4人に一人は糖尿病

地域から活用していただきたい
 ・研修会、
 ・事例相談 (メールでも可)
 ・糖尿病認定看護師になりたい

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「救急看護認定看護師の役割について」
 救急看護認定看護師 宮崎 隆寛 氏
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出身:北海道名寄
H21 鶴岡市立荘内病院入職
H24 DMAT資格
H26 救急看護認定看護師資格取得

2次救急指定病院としての荘内病院の救急の現状
 救急患者総数は減っているが、救急入院患者数、救急搬送患者は減っていない(休日夜間診療所が開設以来)
 →救急受診の適正化が進んでいる

救急センターの様子
 動画で紹介

課題
・救急利用の増大・多葉化
・たらいまわし
・医療体制と救急隊との連携
・受入能力の限界

山形県の認定看護師は全国的にみると少ない

地域でやりたいこと
 事例検証会
 学習会
 情報発信 ICLS

 高齢者の救急搬送を減らすための取り組み


3、質疑応答・意見交換

4、謝辞

5、閉会

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No.568 (こころの医療センター開院祝賀会)

2015-10-16 09:57:24 | 日記



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こころの医療センター開院祝賀会
日時:平成27年10月14日 18:00~
会場:東京第一ホテル 鳳凰の間
参加:来賓10名程と、こころの医療センターの医師を含む職員約60名
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こころの医療センター開院祝賀会に招待され、祝辞を述べてきました。

こころの医療センターは、3月に開院しすでに半年が過ぎていますが、順調に運
営されていると祝賀会の冒頭、神田院長からあいさつがありました。次いで鶴岡
地区医師会代表として私、酒田地区を代表して日本海総合病院の栗谷先生、最後
に旧鶴岡病院の院長で、こころの医療センターを構想した灘岡先生が祝辞を述べ
ました。さらに、到着が遅れた山形県病院事業管理者の新澤先生の挨拶があり、
荘内病院院長の三科先生の乾杯の音頭で祝宴となりました。

こころの医療センターの皆さんとは、なかなか顔を合わせる機会が少ないのです
が、医師も含めて多くの皆さんとあいさつでき、楽しい時間を過ごさせて頂きま
した。山形県の精神科医療の中核を担う病院として、今後、増々発展されること
を祈念したいと思います。

以下、祝辞の要旨です。

こころの医療センターの開院、まことにおめでとうございます。
とはいっても、3月1日の開院ですから、半年以上が経過していますが・・
ほぼ満床満状態が続き、順調に推移しているとのこと、
スタッフの皆さんは、忙しく大変でしょうが、
神田院長、はじめスタッフの皆様のご尽力に心から敬意を表するものです。

さて、精神科医療は、ここ10年、変革の時期にあります。

日本の精神科病院の病床数、在院日数は、世界と比べて、ダントツに多くて、長
いことは良く知られています。これは、日本の精神科医療が、隔離~収容型の政
策をとってきたことによるものですがが、国の施策もあり、精神科医療は、“入
院(隔離・収容)中心の医療”から、“地域社会への復帰を目指した医療”への
転換が、今後さらに強く求められるものと思われます。

もう一方の背景として、うつ病や認知症など精神疾患患者の増加と多様化によっ
て、精神病は特別な病気ではなく、誰でもかかり得る病気となり、精神科医療の
社会的役割が高まってきていることがあげられと思います。

そのような背景のなか、旧県立鶴岡病院が、こころの医療センターとして、鶴岡
市のより身近な場所に、地域に開かれた病院として、新築移転したことは、タイ
ムリーであり、意義深いことだと思います。

さて、当地区では、緩和ケア普及のための地域プロジェクト、地域連携パス、在
宅医療連携拠点事業など、介護職を含めた多職種連携に力をいれてきました。こ
れからさらに進む超高齢社会においては、医療だけではなく生活をみる視点は不
可欠であり、そのためには介護を含む多職種の協働、多角的な支援が必要になる
からです。

昨日も、地域連携パスの全体会で、脳梗塞発症後、回復期病院を退院した、認知
症も抱える患者さんが、その後、ショートステイ先で転倒骨折した事例について、
病院と地域との間での、情報共有の在り方について、リハスタッフ、看護師、連
携室、ケアマネ、医師など60名ほどが集まり、熱心に議論しました。

一方で、精神科との連携はまだ十分とはいえない現状と思います。とくに、これ
からさらに増え続ける認知症に関しては、周辺症状による精神科病院への入院を
減らすことが地域でのひとつの目標となると思います。本年度から初期集中支援
チームが動き出しますし、また、来年度からは連携パス推進協議会に認知症パス
部会の設置が決まっています。認知症については、鶴岡市とともに対策を進めて
いるところですが、こころ医療センターには、主導的な役割を期待したいと思い
ます。

以上、はなはだ楚辞ではありますが、こころの医療センターの益々の発展を祈念
して、祝辞とします。本日は、誠におめでとうございました。


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No.567 (地域連携パス推進協議会:全体会)

2015-10-15 15:29:36 | 日記


今回の連携パス推進協議会全体会のメインは、症例検討会(事例報告と職種毎のグループワーク)でした。

脳梗塞を発症し、急性期、回復期病院を経て自宅退院したアルツハイマー型認知症をもつ79歳女性が、ショートステイ中に大腿骨頚部骨折を受傷した事例について、リハスタッフ、看護師、ケアマネジャー、連携室、医師のそれぞれのグループで、職種間でどのような情報を共有すべきかをテーマにディスカッションしました。

各グループから伝えたい、聞き取りたい情報として
 ・環境の変化で、精神状態が変わること
 ・実際の生活場面での危険行動
 ・落ち着かない時間帯
 ・情報の重要度
 ・夜間の入眠状況、眠剤使用の有無
 ・うつ状態に対する内服状況
 ・認知症による行動のムラ
 ・外泊時と入院時の行動の違い
 ・センターマットなど使用状況

などが発表されました。

多職種連携における、情報共有の大切さを学びました。

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第5回 庄内南部地域連携パス推進協議会 全体会
日時:平成27年10月13日(火) 19:00~
場所:荘内病院講堂
参加:リハスタッフ、看護師、連携室、ケアマネジャー、医師など60名程度
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1、運営委員会の報告(事務局)

糖尿病個別パス委員会について
 栄養士3名が参加
 今後、糖尿病における栄養士派遣システム構築へ向けて検討する
 国保事業、要精密検査のフォローとパスとの連携を模索

協議
 講演会:本年度退官予定の新潟大学の神経内科西沢教授の講演会を検討する。
 来年度の活動計画
  糖尿病:栄養士派遣のシステム化
  認知症個別パス委員会の設置
  脳卒中:酒田とのパスの統合
  大腿骨、認知症との連携
  心筋梗塞、集計作業へ向けの検討

2、症例検討会

ショートステイ利用中に転倒骨折した事例

症例 79歳女性 
脳梗塞発症後、S病院入院、Kリハ病院へ転院後、自宅退院
ショートステイ利用開始後、翌日に右大腿骨頚部内側骨折受傷

背景
 明るく社交的な性格だが、入院当初はうつ的な発言や感情失禁あった
 夫、長男夫婦、孫との5人暮らし

回復期退院時の問題点
 ・監視レベルの歩行 
  右片麻痺、立位バランス低下、注意力低下
 ・日常生活動作
  BI:75点、FIM:89点
 ・転倒リスクへの理解不十分
  アルツハイマー型認知症(MMSE 15点)
  病識低下、一人で歩こうとすることがある

転倒の経緯
 ショートステイ利用開始翌日朝
 帰宅願望を訴えて不穏となり
 職員が離れた間に一人で歩きだし、転倒する


職種ごとのグループディスカッション

ミニレクチャー:生活期の支援
湯田川温泉リハビリテーション病院
 理学療法士 菅原 氏


 

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No.566 (医師会勉強会:プライマリ・ケア医の生涯教育)

2015-10-13 11:36:31 | 日記

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演題:プライマリ・ケア医の生涯教育と高齢者診療の質向上
講師:医療福祉生協連家庭医療学開発センター長 
   千葉大学専門職連携教育センター
   藤沼 康樹 先生
日時:平成27年10月9日 19:00~18:30
場所:医師会3F講堂
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今回の医師会勉強会は、プライマリケアの分野では高名な藤沼 康樹先生をお呼びして、プライマリケア医とその生涯教育についての講演を拝聴しました。なお、家庭医とは地域基盤型プライマリ・ケア担当総合診療医を指すとのことです。

これからさらに進む超高齢社会では、家庭医が診る患者の多くは高齢者です。高齢者は複数の疾患を抱えていることが当たり前であり、その複数の疾患を総合的に診ることができれば、医療の質や安全、また、医療経済的にも貢献度は高いはずです。一方で、家庭医には、地域や技術の維持のみならず、人間としての成長、モチベーションの維持、システムの継続的な改善、変化への対応力なども求められてます。

家庭医はいかにヤブ化しやすいか(先生の話を聞く限り日本の開業医の多くはヤブ医者と思いましたが・・)、そのためには、生涯にわたる研鑚(生涯教育)が不可欠であるという、私にとっては耳の痛い講演でもありました。

因みに、生涯教育が必要と言われるなかで、医師会勉強会への出席者が少なかったのは残念なことです。


藤沼 康樹 先生のプロフィール

医療福祉生協連家庭医療学開発センター センター長

1956年東京都板橋区生まれ。1983年新潟大学医学部卒業。1993年生協浮間診療所所長。2004年より現在まで医療福祉生協連家庭医療学開発センター長。2011年公益信託武見記念生存科学研究基金「武見奨励賞」受賞。その他、東京医科歯科大学臨床教授、医学書院「JIM」編集委員、日本プライマリケア連合学会理事など。

以下、講義メモ

家庭医のタスク
・診療所における非選択的なプライマリ・ケア外来診療
・継続的なケアの提供
・予防医療・ヘルスプロモーションの提供
・各種ケアのコーディネーション
・家族の相談役
・地域の健康問題へのアプローチ
・在宅医療の提供

わが国人口の推移
 2060年には、100歳以上の人口が63万 (現在は5万程度)
 都市部(埼玉、千葉、神奈川)、今後急速に高齢化が進む
  (山形県は最も緩徐)
 若年・中年も含め独居世帯が増える(親子世帯の減少)
 ここ20年間で高齢者の生活機能は確実に向上、とくに女性での増加が著しい
 一人当たりの医療費は、年齢とともに高くなる

高齢者救急診療の難しさ
 主訴より経過
 既往歴から考える
 多剤投薬 Polypharmacy
 外傷の有無

高齢者医療は多次元的アプローチが必要

プライマリ・ケアの分断
 糖尿病・高血圧症でA内科医院にて経口血糖降下剤処方
 心房細動でB循環器内科にて抗凝固薬処方
 変形性膝関節症でC整形外科にてNSAIDS処方および理学療法
 皮脂欠乏性湿疹でD皮フ科医院で軟膏処方
 白内障でE眼科医院で保存的治療
 もの忘れがひどいことが気になり、F病院神経内科受診予定

対策としての総合診療医
 頻度の高い健康問題に対応し、相談に乗り、適切な問題解決、あるいは安定化をはかることができ、必要な場合は専門家に紹介することができる
 頻度の高い慢性疾患のケアができる

ヤブ化を防ぐ
 ヤブ化の兆候
・これまであまり軽軽したことのない症状や問題への対応を嫌がるようになり、すぐ紹介するようになる
・経過が一般的パターンから外れるとすぐ紹介するようになる
・手慣れた問題ですら、そのスタンダードから外れているのに気づかない
・フリーアクセスなので、来なくなった患者が、なおったのか、こじれて他にいったのか、嫌われたのかが、さっぱり分からないので、自分の診療に根拠なく自信をもつようになる
・医学情報の出処はMR経由が多くなり、やたら新薬を使うようになる
・いかに患者が入院しないですむような粘り腰がなくなって、病院に夜間休日は頼り切りになってしまう⇒病院医師に実は嫌われているのを知らない
 
生涯教育
 医療チームが提供している「医療」の質を向上させることで、患者や地域の健康に貢献すること (業績のためではない!)

生涯学習の方法論を身につけないとヤブ化する


ヤブ化を防ぐために

提言1:自分にフィットする学習スタイルをみにつけよう
提言2:自分の臨床経験を過大評価しない
提言3:いつの時代でも文献を読むことは大切
提言4:ひとりぼっちにならないようにしよう
提言5:ICTに親しもう
提言6:臨床スキルを維持するために病院の仕事を継続的にやってみよう
提言7:教えることは学ぶこと




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No.565 (医療事故調査制度 ~山形県における支援体制~)

2015-10-08 10:59:03 | 日記

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医療事故調査制度 ~山形県における支援体制~ 説明会
 山形県医療事故調査等支援団体 連絡協議会 中目先生
日時:平成27年10月5日 19:00~
場所:医師会3F講堂
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医療事故調査制度は、10月1日から運用が開始されていますが、山形県における支援体制ということで、中目先生からの説明会がありました。

制度の目的は、下記に定義された医療事故の第三者機関(医療事故支援センター)への報告を義務化することで医療事故を集積・分析し、再発を防止することで医療の安全性を確保することにある(個人の責任を追及するものではない)

医療事故調査制度における事故の定義:
 1、医療に起因しまたは起因すると疑われる死亡または死産
 2、管理者が予期しなかったもの

表記事故に該当するかの判断は、病院等の管理者(病院長など)に委ねられる
 またその際、支援団体へ必要な支援を求めることができる
  実体は、【支援団体に求めなければならない】との説明

医療事故と判断した場合、医療機関が行こと
1、Ai、解剖の必要性の判断
2、警察への届け出の判断
3、遺族への説明
4、第三者機関への報告
5、院内事故調査委員会の設置、調査開始
6、遺族への説明
7、第三者機関への報告

表記に対して、支援団体が外部委員の派遣も含め支援する

支援団体(山形県医師会医療事故調査等支援委員会)の具体的な役割

 ・初動体制(該当するかなどの窓口):県医師会 (庄内では、島貫先生、中目先生が担当)
 ・Ai、解剖が必要と判断した場合
  :原則全例を山形大学病院で行う 
  :山大への連絡:県医師会を通して 死亡診断書を添付の上、業者に依頼
 ・外部委員の派遣:各病院(山大病院)の専門医を派遣、

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医療事故調査に関連する記事


以下、読売新聞・編集委員の原昌平氏の解説
【医療事故調査、10月から施行…「院長の逃げ腰」で医療不信も】 からの超抜粋

気になるのは、対象をなるべく少なくしたいと考える傾向が医療側の一部に見られることだ。現場からは「いろいろな原因による死亡の可能性をカルテに書いておけば、調査しなくて済む」といった声も聞かれる。

死因がよくわからなければ、正式に調査するべきだ。安易に対象外にすると、医療を向上させる機会を失うことになる。

院長が報告しない場合、遺族からセンターに調査を依頼できる規定がないのは、制度の欠点だ。疑問があるのに調べてくれないのでは、遺族は納得しないだろう。

「報告しないことによるトラブルが多発すれば、医療界への不信を招く」と今村定臣・日本医師会常任理事は懸念する。

説明会後のQ&A(メモなので正確ではないかも・・)

Q,転倒・転落の場合の死亡は、報告するのか?
  A:判断は、あくまで病院管理者だが、医療に起因する事故とはいえないのではないか

Q,蜂アレルギー、薬剤アレルギーの場合の報告は?
  A:蜂アレルギーは、医療に起因する事故ではないと解釈される
  A:薬剤アレルギーは、報告対象になり得る

Q,アレルギーの場合は、救命処置ができる環境にあったかが問題なのではないか

Q,医療事故があり、例えば、1年後に死亡した場合
  A:概ね1年以内に死亡した場合は、対象になり得る
  
Q,システムエラーの予防というのであれば
  報告書は、正直に書かないと意味がないのではないか
  裁判に使われるのではあれば、隠すことになるのではないか

Q,搬送元で出血し、病院で亡くなった場合、誰が報告するのか
  A:両者で協議するのが望ましい、

Q,施設や自宅でおきた医療事故における管理者とは
  嘱託医は管理者ではないが・・

Q,秘匿性とは?
  A:第三者機関に報告する際に、特定の医師名は入れない
   責任の所在が分からないような報告書となる

Q,裁判所(裁判時)の命令で、報告書を提出するとのことだが
  内部資料は提出する必要はないか
  再発防止のための報告書になるのかは疑問がある

Q,支援団体の構成は
  A:支援団体は県医師会のみならず複数ある

Q,死亡する可能性の説明とは
  高齢者は、いろいろなことで死亡する可能性はある
  一般論ではだめだというが、どの程度具体的な記録が必要か
  
Q,不作為、ある行為をやっておけば(やるべきことをやらなかった)死ななかったような事例は報告するのか、
  A:医療事故には当たらないのではないか


https://drive.google.com/file/d/0Bz9Zx_1kHdsANmpzS3VVTWNOV3M/view?usp=sharing

https://drive.google.com/file/d/0Bz9Zx_1kHdsAbWxrbW5HYmpTN00/view?usp=sharing


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No.564 (おきなわ脳卒中地域連携推進委員会総会)

2015-10-03 12:04:39 | 日記


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おきなわ脳卒中地域連携推進委員会総会
日時:平成27年9月30日(水)19:00~21:00
場所:沖縄県医師会 3階ホール
参加者:医療・介護関係者170名ほど
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沖縄県医師会から講演依頼あり、「全例登録を原則とした脳卒中地域連携電子化パスの運用とデータ解析」というテーマで、1時間ばかりの講演をしてきました。

沖縄県では、おきなわ津梁ネットワークという、特定健康診査のデータ参照をベースとした医療情報ネットワークを構築しており、そのほかに、糖尿病、脳卒中、急性心筋梗塞の地域連携パスも運用しています。

しかし、連携パスはIT化されているわけではなく、したがってデータ解析もすすんでいません。そんな背景もあり、当地区の全例登録によるIT化された地域連携パスに学びたいとことで、今回講演の機会を頂いたというのが経緯です。また、沖縄県医師会から数名、3年程前、Net4Uの視察に来鶴しています。

講演後には、「おきなわ津梁ネットワークを普及させるために ~めざせ!脳卒中全例登録~」とのテーマでのパネルディスカッションが行なわれました。急性期、回復期、維持期のそれぞれの代表者と私がパネラーとなり、私の報告に対する感想、おきなわ津梁ネットワークの課題などについてフロアーとともに意見交換しました。

鶴岡に対する感想として、急性期の熱意を感じる、経済的な基盤が違う、(鶴岡は)ITに慣れている、地域の規模が違うなどの意見がありました。

おきなわの脳卒中地域連携パスは、病院数も多いためデータの管理、運用は大変そうでした。また、維持期へはほとんどつながっていないのが現状で、どうすれば鶴岡のように多くの医療機関が維持期施設として参加してもらえるのか、という質問も頂きました。

総会のあとの懇親会では、泡盛と郷土料理で歓待頂きました。






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