鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

在宅医療推進のための多職種研修会

2019-03-19 15:20:42 | 日記



在宅医療推進のための多職種研修会


日時:3月224日(日)13:00~16:30
場所:東京第一ホテル鶴岡 2F 鶴野間


◆講演

「かかりつけ医が楽に行う多職種連携・在宅医療」
  岡田 晋吾 先生 (北美原クリニック 理事長)


医師4名体制のクリニックの理事長である岡田先生は外来診療の他、在宅医療にも力をいれている。
在宅医療の要点は、多職種連携だが、その前に院内連携が前提と力説する。
在宅医療を受けるかどうかの判断は、訪問看護師の判断に委ねる。要するに看護師が受けますと言ったら受けることにしている。
地域のさまざまな職種と仲良し関係になり、在宅医療を楽に、楽しく実践している好例と感じた。
また、患者さんのエンドステージに立ち会うことで、やりがいや学ぶことも多いという。


「長崎の在宅医療、病診連携の実践
  ~OPTIM後の変化から考える~」
  白髭 豊 先生 (医療法人 白髭内科医院 院長)



白髭先生は、長崎市の在宅医療の先駆者的存在。
20年程前に長崎Dr.ネットを立ち上げ、在宅主治医・副主治医制という本邦初となる先駆的な取り組みを行ってきた。
現在、長崎在宅Dr.ネットの会員数は、200名を超えた。
一方で、病院から在宅への移行例は2014年をピークに減少傾向にあるという。
在宅医療においては、ACPの普及が課題であり、また重要でもある。



「地域を一つの”病院”に見立てる」
  川越 正平 先生 (あおぞら診療所 院長)



川越先生は、在宅医療専門クリックで有名なあおぞら診療所の設立者であり院長である。
若手医師の教育にも熱心で初期研修だけでも10年間で300名を受け入れたきた。
最近の活動としては、松戸市在宅医療・介護連携支援センターを設立し、かなり踏み込んだ活動を行っている(以下に列記)。
 ○かかりつけ医の在宅医療スタートアップ支援、(在宅医掘り起し作戦)
  在宅医療に取り組んでいない開業医10名へのインタビュー調査(飲み会)から、在宅医療へ踏み込まない理由を分析した。
  その結果をもとに、かかりつけ医の在宅医療スタートアップ支援活動を実践

 ○二人主治医制(病院主治医とかかりつけ医)の推進
  二人主治医制が推奨される病態像を検討、
  複数科を受診している事例を整理
  かかりつけ医がいない場合は、病院から積極的にかかりつけ医を紹介する

 ○困難事例に対する相談支援・アウトリーチ
  地域サポート医が困難事例へアウトリーチする(医師が関わることが重要)
  アウトリーチ件数:年々倍増、医師が関わることでの解決事例が増えている

 ○その他
  ・入院連携支援についての交流会
  ・医師と歯科医師による連携促進会議
  ・まちっこプロジェクト(医師会会員が学校へ出向いての出前講義)


◆ シンポジウム
「在宅医療を充実させるため私たちは何ができる?」


司会:土田 兼史 先生

シンポジスト:
 岡田 晋吾 先生
 白髭 豊 先生
 川越 正平 先生
 石橋 学 先生


シンポジストから、在宅医療の将来展望も含め、さまざまな視点から多くのコメントがあった。
私が興味深く感じたのは、現状の在宅医療のままという発想を変えるという発言。
例えば、オンライン診療の活用、看取りなどでの看護師への権限の付与、医師の仕事を医師でしかできないことに限定する
また、在宅専門クリニックは、機能として限定的という発言も新鮮でした。(終末期だけをみる医療はそもそも医療の本質ではない)


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地域一体型NST研修会

2019-03-19 10:59:53 | 日記
昨年結成された地域一体型NST"南庄内食べるを支援し隊"の記念すべき第1回目となると研修会が開催されました。講師には公立能登総合病院歯科口腔外科の長谷先生をお呼びしましたが、素晴らし過ぎるトークと内容の濃さに感動しまくりでした。事例報告では、様々な専門職が関わることで、多角的な視点での支援が出来ることを学びました。始まったばかりの活動ですが、発展継続できるよう今後とも後方支援していきたいと思います。




南庄内・たべるを支援し隊 研修会
山形県在宅医療推進事業

日時:平成31年3月16日:13:00~16:30
場所:にこふる

講演
「認知症高齢者の食を導く考え方」
~食べる力の見える化と職種間連携のヒント~
公立能登総合病院(歯科口腔外科) 「食力の会」代表 長谷 剛志(はせ たかし) 先生

食事観察サポートソフト 「いーとみる」 3万円

 食べる力を回復させたいという思いから
 2000名の情報をデータベース化
 25項目から対応策、改善策が提案される
 食べる力の見える化

○食事での窒息死 4000人/年 以上
 4歳未満も増えおり、食育にも問題となっている
 提訴される事例が増えている
  棄却されることも多いが、有罪なると比較的高額となる
 なすべきことができていないと罪を問われる場合がある
 なすべきこととは
  食材、観察、連携、記録

 死に至った誤嚥物のベスト10
  おかゆ、もち、ごはん、肉、野菜・果物、パン、入れ歯、寿司(海苔巻き)、包み・袋、

○認知症の誤食行動 入れ歯を食べることもある

○口腔機能の低下が「フレイル」のスイッチ?
 口腔機能低下は(噛む回数が少ないことで)若年から始まっていることもある!


○噛むことで誤嚥性肺炎のリスクは下がる
 かむかむチェックシート(食材と噛むそれを噛む回数の平均値を表にしたもの)

○認知症と食事形態、認知症は食行動異常を伴うことがある
 嗜好、食欲の変化、見当識障害や実行機能の障害(食事を開始しない、集中しない、食器の使い方が分からない・・)、 

○認知症の分類
 認知症は病名ではない。アルツハイマー病、レビー小体・・、血管性、前頭側頭葉
 を区別して対応する、

○薬剤による摂食嚥下機能への影響

○食行動を妨げる代表薬剤

○義歯は、入れた方が良いわけではない

○食支援
 情熱だけではだめ
 誰の満足のためなのか
 摂食嚥下チームの見解を優先する
 ブレない

○ミールラウンド(食事観察)
 目にみえない 洞察力が必要
 洞察力とは、目に見えない洞察力を読みぬく力、
 「OODA」ループ
  O:観察、O:洞察、D:決定、A:行動


○口から食べることの意義
 生きる から 活きる へ

○かにやしろえび(カニや白エビ)を使ってのアセスメント

か(環境)
に(認知症)
や(薬剤)
し(心理)
ろ(老化)
え(栄養)
び(病気)


①環境
病院から補助栄養食品やトロミ剤が必要と判断された高齢者がいたとしても、購入にかける費用(経済力)には個人差がある。さらに、買い物に行く手段やお店が居住場所の近くにない(買い物弱者)、調理(食事準備)ができないなど個人の生活環境に配慮して支援計画を練らないと、いくら理想を語っても絵に描いた餅である。また、孤食の問題からくる食の偏在や食形態、食事介助の協力など高齢者を取り巻く環境を知らなければいけない。
②認知機能
食物認知機能が低下すると、円滑な食事が困難となる。食べ物を認識できず、低栄養の原因ともなる。また、認知症の中核症状と食環境に齟齬があると異食・盗食・過食・拒食といった食行動異常が出現することもある。
③薬剤
内服薬の影響により「薬剤性嚥下障害」をきたすことがある。特に不穏・譫妄・うつ症状・不眠などに対して処方される非定型抗精神病薬・抗うつ薬・抗不安薬は、時に重篤な摂食嚥下障害を引き起こす。その他、口腔乾燥や味覚異常などをきたす 薬剤も多く、多剤服薬している場合は処方薬の整理が必要だ。また、処方された薬がしっかり飲めているか服薬支援に目を向けることも忘れてはいけない。
④心理
神経因性食欲不振症など摂食障害の他、うつ病(老人性うつ)など心因的問題で食欲は減退する。また、普段何気に食事している人でも精神的悩みやストレスにより突然の食思不振を招くことがある。一方、食品の盛り付けや彩りが心理的に影響し、食に対する過去の記憶や嗜好が刺激され、食欲向上につながることがある。
⑤老化
加齢に伴い筋肉量が減少すると消費エネルギー量が少なくなるため、食欲減退傾向にある。また、消化液(胃液・膵液)の分泌量が減少し、腸の働き(蠕動運動)が低下することも食欲を減退させる要因となる。さらに、歯の喪失や唾液分泌量、舌圧の低下など口腔の老化現象により食塊形成が困難となり誤嚥や窒息のリスクが高くなる。
⑥栄養
低栄養になると免疫力の低下を招き、誤嚥性肺炎のリスクが高くなる。また、水分やビタミン・ミネラルの不足により口腔粘膜炎や味覚異常、意識レベルの低下をきたすこともある。そして、低栄養によって筋力低下(サルコペニア)が生じると、さらなる摂食嚥下障害をきたす可能性がある。
⑦病気
脳血管疾患や神経変性疾患(筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病など)を原疾患として摂食嚥下障害をきたすことが多い。一方、先天的な口蓋裂や顎の形成不全に伴う場合や、口腔がん・咽頭がんなど口腔・咽頭の構造に起因する摂食嚥下障害もある。原疾患が何であるかによって食支援のプランニングや方向性が異なる。

以下、SNSの投稿から



3月16日(土)の午後13時から16時半にこふるで勉強しました‼️
地域NSTとして活動している庄内食べるを支援し隊の皆さんの企画です🙆
講演は能登公立病院歯科口腔外科医で、地域に訪問して食べる喜びを届けてくださっている
長谷 剛志先生🍀
笑いあり、涙ありの楽しいお話でした。あまりに楽しくて、ご講演中の先生の写真を忘れてしまいました。いきなり懇親会の写真からですみません😉
 65才以上の誤嚥、窒息の原因第一位はなんでしょう?第7位は薬で、私達は日頃、本当に内服できているかを確認できていないのかもしれません。
 4年間外さなかった義歯の写真は衝撃Σ(-∀-;)
 食事のようすを観察するとき、何を見ていますか?洞察力が必要です。そこがプロの目なんですね。在宅で食を支援することと、病院との視点の違いもよくわかりました。生かされている生から、いきいきと活きる生活へ、食から支援するんですね。
 食べる力をアセスメントする指標として、能登の名産品にちなんで、カニやしろえび😁環境、認知 薬剤 心理 老化 栄養 病気を総合してアセスメントすることが必要😁なるほどです。摂食、嚥下だけをみるのではないのですね。これは認知症や精神疾患、慢性的な疾患にも共通するところです。
 長谷先生が開発された『いーと みる』というソフトは興味津々です。カードを使った実例でのグループワークは、鶴岡でも是非やってみたいと思いました。
 後半のシンポジウムでは、事例を通して、食を支援し隊の皆様の活動の様子がわかりました。食を支援し隊が鶴岡にあリ、在宅の方たちを支えて下さることは、本当に心強いことです。これがボランティアではなく、地元に根付くようなシステム構築が望まれます。在宅でこその食支援を、多職種で情報共有しながら、ぶれずにやっていくためにも、Net4U は大切なツールだと実感しました。
 元気のもとは食から‼️😋🍴💕
 元気になる土曜日の午後でした~✌️
ありがとうございました~\(^-^)/😋

読んで勉強になりました😊
私も先日、高齢者の食事摂取の様子を、特養で観察させていただいたばかりです。何かできること…を社内で検討中。視点は違いますが、何か絡めそうな気がします❣️


歯科口腔外科の先生でも、在宅まで出て、食支援を頑張っている先生がいらっしゃるという事が私の中では、ビックリです。
そういえば、山形県では病院歯科の先生方も一生懸命だったと思い出してきましたが、この5年間は、そういう口腔外科の先生とはお会い出来ておらず、専門外と追い出される事が多かったです😞

アップ有難うございます♪
とても素晴らしいご講演でしたねぇ!
第二弾行いましょう!

ご報告ありがとうございます。イッチー先生の謝辞でもお話がありましたとおり、長谷先生の講演がとてもとても素晴らしいかったです。聞く人の理解の深まるプレゼンテーションの手法がとても勉強になりました。ただ、あまりにもレベルが高くマネはできませんが・・・。

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山形県医師会在宅医療推進委員会

2019-03-09 11:57:36 | 日記
日時:平成31年3月8日
会場:山形県医師会館2F会議室

○議題
1、報告

1)地区医師会における医療・介護連携推進事業の進捗状況について

 山形大学
  教育支援事業
   看護師、歯科、が多い
  今後は、各団体の連携普及へ向けた活動へシフトしたい

 山形市医師会
  在宅医療・介護連携室ポピーを中心に活動している
  山形在宅ケア研究会
  課題:医師の参加が乏しい
  前田医師一人が頑張っている状況

 天童・東村山医師会
  在宅医療介護連携室「エール」を医師会内に設置、   
  かかりつけ医紹介システム
  おもに自宅患者を支援、今後は施設患者(老健、特養など)も支援
  施設の医師の派遣に関しては、医師会は関与していない
  看取り、看護師で構わない
  高齢で閉院4件、どうカバーするかは今後の課題

 *在宅医療のなりてがない 要因は看取り?
  施設医師が集まって、看取り委員会
  看護師の在宅看取りは一般的か? →自宅では一般的ではない
  看取りのグループ診療、 
   情報共有はどこまで必要? 
   病院の活用、
   酒田は5年間で3例程度
  看取りには段階を踏んだACP(人生会議)が必要

 寒河江市西村山郡医師会
  在宅医療・介護連携支援室「たんぽぽ」を中心に活動
  在宅医療可能医療機関の減少が課題
  河北病院の取り組み 地域安全システム、
   プレアキュート(末期に近い)高齢者を病院で入院精査、
   その後地域(在宅)と病院が一体的に看取りまでみていくしくみ
  
 上山医師会
  医療介護連携の拠点の検討し、上山市健康推進課に設置もあまり機能していない
 
 北村山医師会
  市民フォーラム
  看取りシンポジウム
  地域包括支援センター合同研修会
  主治医研修会
  北村山医療・ケア方針諮問第三者委員会規定を策定

 新庄市最上郡医師会
 
 酒田地区医師会
  在宅医療・介護連携支援室「ポンテ」を中心に活動、

 鶴岡地区医師会
  地域医療連携室「ほたる」を事務局に活動
  他地域ではあまりやられていな事業をピックアップ 
   介護事業所の受け入れ情報をデータベース化して公開
   在宅医を中心として南庄内在宅医療を考える会を組織化
   地域一体型NST「食べるを支援し隊」を結成し、活動を開始
   Net4Uが、総務省の医療等ネットワーク基盤実証事業のフィールドとして選定され
   介護支援事業所と病院とのICT連携に関する標準化を実現。
   患者家族参加型システム「Note4U」の有用事例が蓄積されている
   保健所、市町村、3師会、病院、訪看との合同ミーティングを隔月で実施 
 
 南陽市東置賜郡医師会
  在宅医療研修会
  在宅医療講習会
  多職種間情報連携システム(オキトピア2)に係る訪問指導
  認知症市民フォーラム
  連携会議
 
 長井市西置賜郡医師会
  在宅医療推進研修会
  在宅医療推進委員会
  長井市在宅医療推進協議会への医師派遣
  主治医研修会 

 米沢市医師会
  看取り連携システム
   開始から半年間、事例はない
  同行訪問の実施

 すべての医師会に共通した課題
  在宅医療へ取り組むとくに若手医師が少ない 
  医師の高齢化

2)在宅医療における県の取り組み
  地域医療介護総合確保基金について山形県から説明

2、協議
 1)小児在宅ケア、医療的ケア児について

   県医師会会長からの、一般在宅医に、安定した事例を在宅で診てほしいとの発言を受けて
   以下委員からの意見
    モデルケースをつくってはどうか
    より具体的な事例(実態)を説明して欲しい。
    小児科医は、ケア児をほんとに在宅医に診て欲しいと思っているのか?
    小児なら、小児科が診てもいいのではないか?
    総合診療医の参画は?
    実態調査の結果をみてからで検討してはどうか
   
 2)10連休中における在宅医療体制について

   施設から病院へ緊急搬送する際の情報提供(診療情報提供書など)の徹底をお願いしたい。
   施設医師に10連休中の対応を確認するようお願いしたい。

3、その他  
 

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ほたる多職種研修会

2019-03-08 10:15:22 | 日記
ほたる多職種研修会、今回は高齢者のうつ病をテーマにこころの医療センター精神科認定看護師安部和明さんからレクチャーして頂きました。以下、講義メモです。

まずは、うつ病に気づく、話をよく聴く(傾聴)、アドバイスはしない(自分の考えを言わない)、相手の言葉を要約し相手の感情に共感する、そして必要なら医療に繋ぐことが要点と理解しました。また、認知症との鑑別も重要ですね。


日時:平成31年3月7日 18:30~20:00
会場:レクチャーホール

1、開会

2、講演
  高齢者のうつ病を理解しよう
  ~実践で役立つ知識・情報~
  山形県立こころの医療センター
  精神科認定看護師 安部 和明

 1)最近の自殺の動向
   H10に増加も、平成23年から減少傾向 ピーク時から1万人減った
   景気、借金、社会運動
   女性は変化なし。
   若年層 自殺が多い
   3月、5月が多い 次いで秋
   無職に多い
   鶴岡市、5年間で158名が自殺で死亡、最近は減少傾向、男性、女性の2倍
   自殺前の96%が精神障害(うつ病、統合失調症、アルコール依存症)
 
 2)うつ病について
   うつ病は、脳の病気 気持ちの問題ではない
   情報の伝達障害
   ストレス、環境、・・が要因
   遺伝は?ないが、 体質はあるかも
   認知のゆがみ
    → 理解して客観的に判断 →ストレス軽減
   こころのストレッチ
    前向きに変換、プラス思考、 落ち込んでいる人にはやってはならない
   うつ病 
    64%が内科、精神科受診は6%に過ぎない
    こころとからだの両方に症状がでる
    睡眠障害、倦怠感、食欲不振
    高齢者には、味覚障害が多い
    ポスター啓発「お父さん眠れてる?」が受診行動に結びついた
    2週間続く睡眠障害は、受診を勧める、
    抑うつ、喜び関心の喪失 (梅雨の時期の感覚に似ている?)
    精神運動性の焦燥、制止
    易疲労感、無価値感、不適切な罪責感 悪い方へ考える
    希死念慮、自殺念慮、自殺企図
     「急を要するサイン」 落ち着かずソワソワ動き回る、イライラをぶつける、ゆっくり話せない
     急に穏やかになることは、要注意
     2週間上記症状がる場合、相談、受診
   
 3)高齢者のうつ病
   典型的なうつ症状を示す人は少ない
   症状がそろっていないので、見逃されやすい
   症状の強弱がある
   リスク因子、うつの既往、慢性疾患、配偶者の離婚・死別、身体障害、
   認知症の初期症状と似ている
   うつ病性仮性認知症とは
   うつ病と認知症の鑑別 全く違く病気

 4)うつ病の治療
   身近な人に相談
   受診 (からだの病気を除外してから)
    とりあえずかかりつけ医が良い?
   診断を受ける
   治療を受ける
    休養、環境調整、薬物治療、精神療法
   *自殺未遂や自殺願望を口にしたら即受診
 
 5)こころのサポート
   ゲートキーパー
   気づく、声掛け、支援へ繋げる
   安易なアドバイスはしない
   とにかく話を聴くこと
   自分を考えをおしつけない
   共感する、否定しない、

   真剣に聴く(傾聴、耳を傾ける)
   自分を考えを脇に置く
   相手の言葉を要約して返す
   相手の感情に共感する

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鶴岡地区医療情報ネットワーク協議会

2019-03-08 09:32:33 | 日記
鶴岡地区医療情報ネットワーク協議会

日時:平成31年2月28日 19:00~
会場:荘内病院 会議室

1、開会

2、あいさつ

3、報告&協議

 1)ちょうかいネット参加施設と運用状況報告

 登録件数:H30年度は2336件を予想(前年度:2045)
   内訳:日本海からの開示申請、427、荘内病院から日本海への開示申請:85   
   パス:脳卒中171、大腿骨133、
   地域から:1138(予測)、うち荘内病院の開示件数は828(予測)/昨年度789
   全体として順調に推移している

 2)酒田の薬剤情報共有システムの運用状況について

酒田地区で調剤情報共有システムの運用を開始した。


 3)ケアマネジャーのちょうかいネット利用についてアンケート調査

   調査は53施設 回答 42施設
    是非、必要があれば 93%
    どんな情報が欲しいか:退院サマリ、看護サマリ、リハビリ記録
    庄内全域での利用条件の統一必要:81%
   アンケートで、ケアマネジャーからの閲覧要望が多いこともあり、
   5-6月頃から開示開始
   
 4)医療情報ネットワークの全県下への進捗状況と運用案について
  
   広域ネットワークの協定書、運用手順などについて説明 

 5)ちょうかいネットへの要望・改善点

   予算が通れば、電子カルテからワンクリックでNet4Uがみれるように改造する
   
4、その他

   Net4Uの歯科、薬局での普及のための活動
    病院からの働きかけが必要
    情報が多く、どこをみれば良いか分からない
    Net4U、別システムなので、面倒、遅い、
   酒田の薬剤情報システムについての問題点   

5、閉会

鶴岡地区医療情報ネットワーク協議会

平成31年月6日 19:00~
荘内病院 講堂

1、開会
2、会長あいさつ
3、報告
  1)平成30年度運用状況報告
  2)平成30年度事業実施報告
  3)システム検討委員会・地域連携検討委員会合同会議実施報告

   ・酒田地区 「調剤情報共有システム」の連携状況
     メディカルアイ社、

   ・介護系施設のちょうかいネット利用のニーズ調査
     53施設 回答 42施設
     是非、必要があれば 93%
     どんな情報が欲しいか:退院サマリ、看護サマリ、リハビリ記録
     庄内全域での利用条件の統一必要:81%

   ・山形県医療情報システムの広域連携の進捗状況

4、協議
  1)平成31年度の協議会事業計画

  2)その他
   ・鶴岡地区薬剤師会から酒田の調剤情報共有システムに関する質問
     鶴岡で導入するのであれば、鶴岡の薬剤師会全体で考える必要がる
     まずは、視察などしてはどうか?
     酒田地区は酒田市が補助金をだしている、鶴岡で導入するのであれば、市との交渉が必要ではないか。
     酒田方式で今後全国に普及するかはまだ分からない。
     様子をみることでも良いのではないか。


5、その他
  ・リーフレットの改訂

6、閉会

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日本医師会医療情報システム協議会

2019-03-05 10:53:44 | 日記
日本医師会医療情報システム協議会で講演してきました。


Ⅳ。全国保健医療情報ネットワークについて

座長/運営委員(目々澤委員、若林委員、小室委員)石川広己(日本医師会常任理事)
【講演】

①全国保健医療ネットワークの構築に向けた取り組み状況について
 南川一夫(厚生労働省医政局研究開発振興課医療技術情報推進室長)(15分)
②保健医療記録共有サービスの基盤整備にかかわる調査事業について
 伊藤伸昭(日本医師会ORCA管理機構事業推進部部長) (15分)
③医療・介護連携モデル(八戸地域および鶴岡地域)
 三原一郎(鶴岡地区医師会理事) (12分)
④レセプトデータを活用した医療機関連携(高松地域)
 松本義人(高松市医師会理事)(12分)
⑤調剤情報を活用した薬局連携モデル(酒田地域)
 島貫隆夫(日本海総合病院病院長)(12分)
⑥EHR PHR連携モデル(沖縄地域)
 比嘉靖(沖縄県医師会理事)(12分)
<休憩 25分>
⑦全国保健医療情報ネットワークとMaster Patient Index (MPI)
 MEDIS-DC理事長/自治医科大学客員教授 山本隆一(15分)
⑧全国保健医療情報ネットワークの実運用に向けて~情報の管理責任とセキュリティ技術~
 東京工業大学像情報工学研究所教授 大山永昭(15分)
【パネルディスカッション】





鶴岡地区は、山形県の日本海に面する庄内地方の南に位置する。
人口、約14万人ですが、東北地方でもっとも広い面積を持つ地域という特徴がある。
医療資源としては、診療所の数は全国平均であるが、病院勤務医は全国平均の半分という
医師不足という悩みを抱えている地域でもある。


今回の事業の中核となる医療介護連携システムであるNet4Uについて簡単のその歴史を述べる。
Net4Uは2000年の経産省の医療情報ネットワーク化推進事業を受託し開発された、日本で最も歴史
のある地域電子カルテである。
2012年には、医療と介護を繋ぐヘルスケアソーシャルネットワークNet4Uとして全面改訂された。
その後、ID-Linkとの連携、患者家族支援ツールNote4Uなどの機能を追加し、現在に至っている。
そのような背景の元、今回の総務省事業の実証フィールドに選定された。


Net4Uは、鶴岡のみならず、全国8か所、850施設に、導入あるいは導入が決まっている。


本年度の総務省事業は、4つのテーマで全国各地で実施されたが、鶴岡地区は、八戸地域共々、
医療介護連携モデルとして実証事業に参画した。
なお、お隣の酒田地域は、調剤情報を活用した薬局連携として本事業に参画している。


医療・介護連携モデル事業のおもな目的は、医療介護連携データの標準化、および、介護業務システム
と医療介護連携システムの相互接続の標準仕様を策定し、それを実際の現場で運用しその効果を検証すること。



背景として、病院と介護の連携強化が求められるなか、介護事業所から病院への入院時情報提供書など文書に
よる情報提供が介護報酬で評価されているが、その作成、提供にはICTの活用が効果的と考えられていることがある。



実証事業の参加者は、病院2施設、居宅介護支援事業所3施設、診療所5施設、訪問看護ST2施設である。
これら施設を相互につなぐシステムとしてNet4Uを利用する。実証事業のフローであるが、在宅あるいは
施設に入所している患者が入院あるいは退院するポイントで入院時情報提供書、退院退所情報記録書などを
Net4Uにアップロードし、関係職種間で共有することでその有用性を検証するというもの。
その際、介護支援事業所では、業務システムで作成した文書を標準化したデータとして書き出し、
それをあらたに開発してアップローダーを利用し、Net4Uにアップロードする。
なお、居宅介護支援事業所以外からの文書のアップロードは、Net4Uに実装された文書作成機能を利用する。



結果です。
2か月の実証事業で延べ51例を登録した。
市立荘内病院事例は、入院:5例、退院:4例、9例、協立病院事例は、入院:22例、退院:20例、42例
協立病院とふたばは、同じ法人内の施設であり、入退院を繰り返す医療依存度の高い患者が多いという
ことがあると考えらる。


登録文書数の総数は138件、
居宅介護支援事業所(介護側)からの登録が多く、次いで病院、
病院からは、退院時サマリーの登録が多い、
これは、今回の事業が、介護事業からの情報提供がおもなフローになっているためと思われる。
また、訪問看護ステーションや診療所からの登録は、事業フローによるというよりは、以前から
やり取りの継続によるものがほとんどである。


登録した文書類は、90%は当日に閲覧されていた。
情報伝達の即時性が高いことが示された。


連携数の多い事例をピックアップし、介入前と介入後の情報のやり取りを比較してもの。
すでに、介入後は文書のみならず、所見、訪問記録、患者メモなどが記載が増加していた。


ヒアリング結果(ポジティブな意見)
病院に入院すると、Net4Uによる連携が途絶えてしまっていたが、今回のフローにより連携が継続
されることが大きかった(医師)
元々Net4Uで情報共有しているケースでは、アップロード機能による手間の軽減と病院との情報共有
のメリットを感じている(ケアマネジャー)
予定入院の場合、事前に情報が得られることは非常に有効(連携室看護師)
レスパイト入院患者については有効だった(訪問看護師)
訪問看護情報提供療養費3をNet4Uを利用することで算定している(訪問看護師)


ヒアリング結果(ネガティブな意見)
同意の取得に手間と時間を要した(連携室看護師)。
連携室事務の業務量の増加で大変だった(連携室看護師) 。
主治医がNet4Uに参加していない場合、事務職間だけの事務的な参照で終わってしまう(医師)。
病棟に直接顔をだすことが減ったことで、「顔のみえる関係づくり」でのマイナス面もあった(ケアマネジャー)。


実証事業から得られた成果
介護業務システムとNet4U間でのデータ内容を含めた相互接続に関する標準化を行い、
実際の現場で運用し利便性、有効性を確認できた。
登録された90%以上の文書は当日のうちに他施設から閲覧されていることが確認でき、
ICTを活用することで、情報伝達の高い即時性を確認できた。
事業でのフローを運用することで、対象文書以外のデータにおいても情報共有量が増加する
ことが確認できた。



実証事業から得られた課題
病院連携室と居宅介護事業所間のみのやりとりでは有効な情報共有につながらない。
→在宅主治医、訪問看護師の参画と積極的な利用が求められる。
Net4Uの病院内での利用が進んでいないため、病院内での情報共有に課題がある。
→病院での利用環境を含めた改善が必要。
入院時での同意の取得に手間と時間を要する。
→入院前からのNet4U登録が望まれる。



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姫路市医師会第2回ICT研修会:ICTが地域医療連携の未来を切り拓く

2019-03-05 09:23:09 | 日記


3月2日、姫路市医師会で行われた第2回ICT研修会で、ストローハット社の鈴木社長、新潟の斎川さんと共に、Net4Uを中心とした話をさせて頂きました。姫路市でもICTネットワーク構築を検討してきたが、なかなか実現に至らないなか、先駆的に取り組んでいる鶴岡、新潟の話を参考にしたいとうのが趣旨だったと思います。

鶴岡のICT化の歴史は偶発的なことが多く、あまり参考にはならないかもしれませんが、それなりに王道を歩んできたと自負しています。姫路市医師会のICT普及に少しでもお役にたてたのであれば幸いです。

以下、ストローハット社鈴木社長のSNSへの投稿を引用します。ベンダーとしての矜持が語られています。

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土曜日は姫路市にお伺いして、日本一美味しい立ち食いそばを食べに、ではなく、「姫路市医師会第2回ICT研修会」にてお話をさせていただきました。

鶴岡の三原先生、新潟の斎川さんと私。3人の異なる視点から、医療介護連携システムをどうやって動かし続けていくかという、同じお話をしたのではないかと思います。三原先生からは実際に使う立場、導入を進めてきた医師会の立場としての総括的なお話を、斎川さんからは導入時、導入後の運営を地域の中で支えていく事務局の立場から、政策的背景や具体的に取り組んでいる内容とノウハウをお話しいただいたように思います。鈴木からは医療介護連携システムの現状についての実態や、ICT事業者も医療介護連携のアクターの一人であり現場や事務局を支える役割があるのだということをお話しさせていただきました。

医療介護連携システムは最高に素晴らしいもので、負担や手間が軽減され、多くのメリットが得られ、何もかもがハッピーになるという営業ができるのは、入れっぱなしでいなくなるベンダーだけです。医療と介護の連携自体まだまだこれからだよね、大変なこといっぱいあるよね。だからICTを使ってもらうことも同様に大変なのです。でも未来のために必要な事だからやるのだという矜持や、入れた後の苦労を地元だけが抱えるのではなくICT事業者も一緒に汗かいて行ける仲間なんだということ。最近鈴木が伝えたいことは、一貫してそういうことなのであります。

鶴岡市も新潟市も同じ構造にありますが、体力ある医師会が行政からの委託を受け、ある程度の人員体制を確保して在宅医療・介護連携推進事業の現場を担っている地域は、医療介護連携システムを持続的に運営することが可能なポテンシャルを有していると思います。威風堂々とした医師会館をみたとき、ここにはそれがあるということを実感しました。

姫路市の皆様、大変お世話になりました。楽しかったです。姫路市における医療介護連携の更なる前進にお力添えできたようであれば幸いです。
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初めてお目にかかる姫路城!
その美しさに圧倒されました。


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医療等分野におけるネットワーク基盤利活用モデルに関する調査研究

2019-03-01 15:58:33 | 日記
鶴岡地区医師会は、総務省の医療等分野におけるネットワーク基盤利活用モデルに関する調査研究事業の実証フィールドとして選定され、12月1日から1月31日までの2か月間、実証事業を実施した。
2月27日、フィールド視察会と最後のワーキングが行われた。


フィールド視察会

1、開会

2、ごあいさつ(NTT東日本)

3、実証概要説明(NTT東日本)


4、Net4Uの概要説明とシステムデモンストレーション(三原、鈴木)

三原から、地域の概要、Net4Uの歴史をかいつまんで説明し、ストローハット社鈴木社長より、Net4Uのデモが行われた。


5、施設見学(ハローナース、ふきのとう)
2班に分かれ、現場で実際の運用を確認した。


6、意見交換会
居宅介護事業所、病院、訪問看護師、三原から、それぞれの立場で今回の事業への意見を述べた。

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今回の実証事業のまとめ

事業の概要
 実証事業のフロー:
  在宅あるいは施設に入所している患者が入院あるいは退院するポイントで
  入院時情報提供書、退院退所情報記録書などをNet4Uにアップロードし、
  関係職種間で共有することで、その有用性を検証する。
  この際、介護支援事業所では、業務システムで作成した文書を標準化した
  データとして書き出し、それをNet4Uアップローダーを利用し、Net4Uに送信する。
  居宅介護支援事業所以外からの文書のアップロードは、Net4Uに実装される文書作成機能を利用。

参加施設
 病院:2、居宅介護事業所:3、診療所:5、訪問看護ステーション:2、 

結果

 2か月の実証事業で延べ51例を登録。
 市立荘内病院事例は、入院:5例、退院:4例、計9例、
 協立病院事例は、入院:22例、退院:20例、計42例
 協立病院とふたばは、同じ法人内の施設であり、同法人は訪問診療も行っており
 重症患者も多いことから、利用者が多かったと考えられる。


 登録文書数の総数は138件、
 居宅介護支援事業所(介護側)からの登録が多く、次いで病院、
 病院からは、退院時サマリーの登録が多い、
 これは、今回の事業のフローが病院と居宅介護事業所でのやりとりが中心になっているため。
 訪問看護ステーションや診療所からの登録は、事業フローによるというよりは、
 事業実施以前からのやり取りの継続によるものがほとんどである。


 登録した文書の90%は、当日に閲覧されていた。


 連携数の多い事例をピックアップし、介入前と介入後の情報のやり取りを比較してみたが、
 介入後は文書のみならず、所見、訪問記録、患者メモなどの記載も増加していた。

成果
 介護業務システムとNet4U間でのデータ内容を含めた相互接続に関する標準化を行い、
 実際の現場で運用し利便性、有効性を確認できた。

 登録された90%以上の文書は当日のうちに他施設から閲覧されていることが確認できた。
 ICTを活用することで、情報伝達の高い即時性を確認できた。

 事業でのフローを運用することで、対象文書以外のデータにおいても情報共有量が増加
 することが確認できた。

課題
 病院連携室と居宅介護事業所間のみのやりとりでは有効な情報共有につながらない。  
 →在宅主治医、訪問看護師の参画と積極的な利用が求められる。

 Net4Uの病院内での利用が進んでいないため、病院内での情報共有に課題がある。
 →病院での利用環境を含めた改善が必要。

 入院時での同意の取得に手間と時間を要する。
 →入院前からのNet4U登録が望まれる。

 





 
 



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