鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.553 (鶴岡市認知症対応能力向上研修会)

2015-08-28 11:26:41 | 日記


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鶴岡市認知症対応能力向上研修会
日時:平成27年8月25日 18:45-20:30
会場:鶴岡メタボロームキャンパスレクチャーホール
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配布資料

毎年行なわれている鶴岡市主催の認知症対応能力向上のための研修会は、例年医師を対象に行なわれていましたが、今回は対象を医師以外にも広げた結果、参加希望が予想を遥かに上回り、急遽会場を変更することになりました。結局、参加者は370名、それでも断った方もいるそうです。認知症が地域の大きな課題になっていることの裏づけですね。

さて、今回の講師は、群馬医療福祉大学リハビリテーション学部、作業療法士の山口智晴先生でした。山口先生は、前橋市の認知症初期集中支援チームリーダを努められており、豊富な経験をもとに認知症の人に対する接し方を中心に、たくさんの興味深い事例を紹介しながら、ときにはウイットを交え丁寧に説明頂きました。

認知症対策では、医学的な視点だけではなく、むしろ家族支援・生活支援が重要であること、
認知症の人は、理解ができなくなっても、感情は残っていること、
認知症の人を特別な人ではなく、一人の人格ある人間として接することの大事さを学びました。

鶴岡市でも、来年度から初期集中支援チームを立ち上げるわけですが、認知症の人を支えるには、自宅へ訪問し、家族関係を含めアセスメントすることがまずは必要であり、その意味で、初期集中支援チームに期待することは大きいと感じました。一方で、とりあえずの課題は人材の発掘と育成ですが、多職種連携が進み、人材豊富な鶴岡ならきっと大いなる成果を期待できると思っています。

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1、開会

2、あいさつ
  
3、説明
  鶴岡市の認知症関連事業の取り組み紹介
  鶴岡市 長寿介護課


4、講演
  座長 鶴岡市立荘内病院 神経内科 主任医長 丸谷 宏
  
  「認知症の人と家族への専門職の支援」
   ~前橋市初期集中支援チームの実勢から見えてきたもの~
   講師 群馬医療福祉大学リハビリテーション学部
   作業療法専攻 准教授 山口 智晴 先生
   前橋市認知症初期集中支援チームリーダ

講義メモ

・認知症を正しく知る
 最大の危険因子は加齢
 10年後に700万人
 日本だけでなく世界中で
 米国の死因の6位、増加し続けている
 認知症:種々の精神機能(認知機能)が減退消失することで日常生活・社会生活が営めない状態(生活障害)
 一人暮らしの世帯の増加 生活障害になりやすい世の中

・生活機能の障害
 認知症になって私が伝えたいこと 佐藤雅彦 大月書店
 アルツハイマー型認知症
 レビー小体型認知症
  幻視に動作や思考が左右される
 前頭側頭葉変性症
 認知機能より、生活のなかでどのようなほころびがでているかが大事 

・認知症の人の気持ち
 詳細は忘れる、でも・・感情は残る
 病識チェック質問票 AQ-D
  介護者と本人との乖離、病気が進むほど広がる
  安心することで、落ち着いた生活、
  認知症スタジアム

・本人と介護家族の認識のズレ
 認知機能がおちても、本人は幸せになることも可能
 介護者へ、ゆっくり時間をかけた支援、具体的に関わり方のコメント
 家族の関わり方の指導
 在宅生活継続には家族のフォローが大事

・social cognition(社会脳) 空気を読む力
 社会的認知、の低下が認知症の本質
 表情作成課題
 こどもと同じ
 外界が関わることで生じる問題

・地域の実践
 群馬県、初期集中支援チーム
 介入後は、かかりつけ医、ケアマネジャーへ引き継ぐ
 介入で、行動障害尺度 介護負担度 がかなり減った




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連携WG:夏の会

2015-08-27 11:11:16 | 日記


庄内プロジェクト(南庄内緩和ケア推進協議会)の連携WGの夏の会に誘っていただきました。

連携WGのメンバーは、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士、作業療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカー、ケアマネ、事務方などからなり、まさに地域の多職種連携を支えている人たちです。

いきなり、冒頭の挨拶を振られてしまい、庄内プロジェクトと地域連携パス協議会の統合の進捗状況や、これからの地域のテーマとしては、認知症と食支援を考えているとの話をしました。

認知症はおもに鶴岡市が主導していますが、委員会は医師のみであり、関わる機会の多いケアマネ、作業療法士など他職種が参加する組織がありません。また、食支援に関しても、歯科医、歯科衛生師、管理栄養士、言語聴覚士、作業療法士など、在宅へアウトリーチしアセスメントできるチームが必要であり、組織化が期待されます。

いずれにしろ、鶴岡の多職種連携の中核を担う志の高い皆様の活躍を心から祈念した会でした。

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No.552 (認知症サポート医養成研修会)

2015-08-24 15:48:32 | 日記


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認知症サポート医養成研修会
日時:平成27年8月22(土)-23日(日)
場所:TKCガーデンシティー PREMIUM神保町
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門外漢ですが、認知症サポート医養成研修会に参加してきました。

鶴岡市では、来年度に認知症初期集中支援チーム(初期支援チーム)を立ち上げる予定です。初期支援チームとは、「複数の専門職が家族の訴え等により認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、アセスメント、家族支援等の初期の支援を包括的・集中的に行い、自立生活のサポートを行なうチーム」です。

初期支援チームは、複数の職種(保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉医と専門医~認知症サポート医など)から構成され、地域包括支援センター、診療所、病院、認知症疾患医療センターなどに設置することとされています。初期支援チームには、認知症サポート医の配置が義務付けられていますが、当地区には認知症サポート医が不足していると現状があります。

認知症サポート医の役割ですが、(1) かかりつけ医の認知症診断等に関する相談・アドバイザー役となるほか、他の認知症サポート医との連携体制の構築、(2) 各地域医師会と地域包括支援センターとの連携づくりへの協力、(3) 都道府県・指定都市医師会を単位とした、かかりつけ医を対象とした認知症対応力の向上を図るための研修の企画立案及び講師、と示されています。

表記のような役割であるのなら、門外漢ではあっても何らかのお手伝いができるのではと思い、研修会を受講することにしました。

研修は2日間で計10時間におよび、300名以上もの受講者ですしずめ状態のなか、結構難儀でした。講義内容は、下に列記しておきましたが、網羅的で多分に重複や既知のことも多く冗長と感じましたが、知識の整理という意味では勉強になりました。とくに、「初期集中支援チーム~支援の進め方ー」は、興味深く拝聴しました。

初期支援チームは、認知症の比較的早期の段階で、複数のチーム員が自宅へアウトリーチし、本人・家族等の状況、現病歴、既往歴、これまでの経過、生活状況(趣味や友人地域との関係、患者家族の思い・希望)、生活障害の程度(IADL、ADL)、認知機能の項目などの情報を収集し、アセスメントします。その後、チーム会議を開催し、支援計画を検討、支援を実施するとともに、医療・介護サービスへ引き継ぐことが想定されます。この間概ね6ヶ月以内とされています。また、介入終了後にモニタリングを行ないその後の経過をフォローします。

初期支援チームのモデル事業は、平成25年度に14箇所、平成26年度に41箇所で行なわれました(26年度に山形県では、長井市、白鷹町が選定)。訪問事例数は、25年度636人、26年度969人。性別では、2/3が女性、2/3が独居か夫婦のみ、75歳以上が83%、把握ルートは半数が家族から、ついでケアマネからが17%とのことでした。また、チーム介入の効果として、BPSDの発症率や家族の負担感が軽減することがデータとして示されています。

最後に、多職種連携・合同演習グループワークが行なわれ、まさまざまな地域、職種の人たちとディスカッションする機会に恵まれました。課題としては、かかりつけ医の協力体制の不足、認知症に対する意識の低さ、支援チームによる過剰な介入はむしろ逆効果の可能性がある、財政面とのバランスが必要、どような事例に介入すべきかはっきりしない、支援はあくまで自立支援とすべき、多忙な診療所医師に時間がかかりしかも診療報酬のない認知症の診断、検査ができるのか、など多くの意見が聞かれました。

最後に、「認知症の人と家族の会」代表理事のお話を引用しておきます。

たとえ認知症の専門家でなくとも、命の専門家として素人の家族に向き合っていただいて、「私は専門科ではないからよくわらないけれども、一緒に認知症に向かっていきましょう」といっしゃっていただけたら、それだけで家族はすごく勇気づけられるし、力を得ることになると思います。


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研修会内容

1日目

・サポート医の役割
 厚生労働省老健局高齢者支援課 新美氏

・地域包括ケアシステムと認知症施策
 厚生労働省老健局認知症・虐待防止対策推進室 真子氏

・認知症初期集中支援チームの果たすべき役割
 -支援の進め方ー
 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 鷲見氏

・診断・治療の知識(講義編)
・診断・治療の知識(演習編)
 国立長寿医療研究センター 脳機能外科部長 文堂氏

2日目

・認知症サポート医の役割 DVD

・認知症サポート医に求められる役割
 日本医師会常任理事 鈴木氏

・ケアマネジメント・連携の知識(講義編)
 国立長寿医療研究センター 在宅連携医療部長 三浦氏

・グループワーク、
 テーマ、各地域での多職種連携への取り組み
  → 初期集中支援チーム創設へ向けて




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No.550 (医師会勉強会:明日からできる頸動脈エコー)

2015-08-20 16:34:10 | 日記


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医師会勉強会

演題:明日からできる頸動脈エコー
   ~基本的走査法から医療連携(治療)具体例まで~
演者:(株)PDS 代表 澁谷一敬 氏
日時:2015年8月19日 19:00~
会場:医師会講堂
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今回の医師会勉強会は、講師自身に興味をもちました。

というのも、地元櫛引出身ということ(鶴岡市議会議長のご子息、長島先生のご子息と親友)もありますが、国際医療福祉大学~大学院を卒業後、診療放射線技師、認定超音波検査士資格を取得、私の母校でもある東京慈恵会医科大学第3病院で放射線技師として先進的な仕事をした後、病院で培った放射線技師、超音波検査士としてのスキルを医療の現場に生かしたいと一念発起し、3年前にPDSという会社を起業したという、なかなかに志の高い、頼もしい若者と感じたからです。

放射線技師が起業するという例は、私は聞いたことがありません。さまざまな職種がそれぞれの専門性を生かし、協働しながらより質の高い医療を提供することが求められている時代のなかで、地域連携のチームとしては、あまり参画する機会が少なかった、放射線や超音波技師には、もっと活躍してもらいたいと思っていましたので、その意味でも心強く感じました。

講演の内容は、頚動脈エコー検査の目的、適応、検査の進め方、読影手技、読影法などを数多くの画像を用いて、詳細に説明頂きました。すでに頚動脈エコーをやられている先生、これからやってもみようと思っている先生には有益な講演であったのではと思います。私自身、頚動脈エコーについては、ほんど知識がありませんでしたので、大変勉強になりました。


以下講義メモ(参考まで)


97年に国際医療福祉大学を卒業(2005-2007年大学院)

診療放射線技師、認定超音波検査士
慈恵医大勤務後、PDS設立

超音波診断で病気の視える化を目指し、㈱PDSを立ち上げる

頸動脈エコー
 3つのガイドラインがあり、混乱がある

検査の目的
 1、動脈硬化の進行度チェック
 2、頸動脈高度狭窄症例のピックアップ
    CEA,CASの適応疾患を拾い上げる

検査の適応1
 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満)

検査の適応2
 脳卒中の既往、心筋梗塞の既往、CAVI・ABIで異常値
 めまい、ふらつき など

病気や検査への理解推進
予約管理で定期来院を実現

なぜ頸動脈か
 表在性で観察しやすい、
 脳直前の血管

血管壁の厚さの計測で、動脈硬化を予測
プラークの検出

検査の体位
 枕の位置、顎の挙上、服装

検査の手順

*STEP1
プラークなし
 1)Bモード、
 2)ドプラモード、
 3)Mean-IMT,
 4)EDratio算出
 
*STEP2
 プラークあり
 5)プラーク評価
  ・最大プラーク厚(Max-IMT)、
  ・表面性状(平滑、壁不整、潰瘍)、
  ・エコーレベル
    エコー輝度:高輝度、等輝度、低輝度、
    プラーク性状:石灰化、線維性非区尾、粥腫、血栓)、
  ・可動性(Jellyfish sign)、
  ・均一性
 
*STEP3
 高度狭窄
 6)狭窄率の算出(%)
 7)収縮期最高血流速度(cm/s)

プラークとは、IMT(内膜、中膜)を含み1.1mmを超える部分 
  →今後この定義は変更になる可能性大

IMT:年齢と共に厚くなる
オートIMT

プラークに対する治療
 CEA(頸動脈内膜剥離術)
 CAS(頸動脈ステンド留置術)

狭窄率の計算法には3つあるが、課題も多い
 Area stenosis(%)
NASCET(%)
ECST (%)

狭窄の程度で二次医療機関へ紹介、精密検査(MRI)


甲状腺も同時にスクリーニング
 10人に3人に腫瘤が検出 かなりの頻度で甲状腺癌がみつかる
 甲状腺結節超音波診断基準案


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No.549 (鶴岡市医療と介護の連携研修会)

2015-08-10 15:46:41 | 日記


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平成27年度第1回 医療と介護の連携研修会 
日時:平成27年8月5日 18:45~20:45
場所:出羽庄内国際村 ホール
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配布資料

年2回行なわれている、医療と介護の連携研修会の1回目です。毎回200名を超える参加者がありますが、今回もさまざまな職種の方々、240名程に参加頂きました。

今回は、経口摂取困難な患者が胃瘻を拒否し看取りのために自宅へ退院した事例の報告があり、「経口摂取困難な高齢者の退院支援を考える」というテーマでグループワークを行ないました。

最近は将来的に経口摂取が期待できない場合の胃瘻造設はなるべく行なわない方向にあります。
そうなると、食べられなくなったらその時点で死を覚悟することになります。
食べられなくなったら死を受け入れるのは、ある意味自然なことですが、一方で、食べ続けるためのさまざま支援、例えば、食形態の調整や食べる姿勢の検討、口腔ケアや摂食嚥下訓練などをきちんと提供できているという前提が必要です。

しかし、地域には十分な食支援体制が確立されていないという現状があり、本人・家族が納得できる看取りを支える上で大きな課題だなと、今回の研修会に参加して感じました。

事例報告

○経口摂取困難な高齢者の退院支援を考える
 ~本人の思いの実現に向けて~
 荘内病院6F西病棟 看護係長 青木氏

○胃ろうを増設しないで自宅で看取ったケースの支援
 ニチイケアセンター鶴岡 ケアマネ 本宮氏

報告で指摘された反省
 技術指導のためのパンフレットを用意すべきだった
 看護師間での計画的な指導、進捗状況の共有が必要
 ケアマネとの連携が不十分。
 入院中に、ケアマネも含めたカンファレンスが必要だった。
 娘との関わりが不十分、訪問看護師、訪問入浴との連携が必要だった
 想いを引き出し、個別的な支援が必要

グループワークからの意見

情報共有が不十分 →退院前カンファレンスをケアマネが主催してもよい
経口摂取困難事例報告、家族みんなんで指導を受けた
胃瘻でないと施設に入れないという現状がある
経口摂取の見込みのない胃瘻造設は診療報酬で減算される、
胃瘻が少なくなったのはおもに病院側の方針による(医師のポリシーが変わったわけではない)
胃瘻、栄養補給には必要な措置 命と経管栄養を引き換えることを患者に説明しているのか

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納涼ビアパーティ

2015-08-07 10:50:22 | 日記


鶴岡地区医師会は、健診センター、病院、老健、在宅サービスセンターなど多くの事業を運営していますので、450名を超える職員を雇用しています。この大所帯が年1回集まる会が納涼ビアパーティです。

冷たいビールにおいしい食事、恒例の各事業体の新人によるパフォーマンス、豪華な賞品による抽選会などなど、楽しい時間をすごしました。

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No.548 (第1回 地域医療構想庄内地域検討部会)

2015-08-06 15:44:00 | 日記
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第1回 地域医療構想庄内地域検討部会
日時:平成27年8月5日 13:30~15:30
場所:こころの医療センター大会議室
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配布資料


地域医療構想は、高齢者人口がピークを迎える2025年を目処に、病床の機能分化・連携を進めるために、医療需要と病床の必要量を推計し、病棟単位で病床の再編を進めるものです。

例えば山形県では、2014年の病床機能報告では、高度急性期:2100床、急性期:5900床、回復期:1200床、慢性期:2600床(計11800床)ですが、

2025年には

高度急性期:2100床 →900床
急 性 期:5900床 →3100床、
回 復 期:1200床 →2900床、
慢 性 期:2600床 →2300床
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  計  :9300床(2500床の削減)

とする将来推計がだされています。

また、この病床削減分は、在宅医療等で追加的に対応するとのことです。

山形県の地域医療構想は、県保健医療推進協議会の下に、「地域医療構想病床機能検討部会(県全体)」と「地域医療構想地域検討部会(村山、最上、置賜、庄内)」が設置され、そこで議論されることになっています。


今回行なわれた「地域医療構想庄内地域検討部会」は、庄内地域の在宅医療の現状報告と課題を協議するという内容でした。

委員

庄内保健所所長、
酒田地区医師会会長、
鶴岡地区医師会会長
鶴岡地区歯科医師会会長
酒田地区薬剤師会会長
日本海総合病院院長
鶴岡協立病院院長、
鶴岡市立荘内病院院長
山形県看護協会庄内支部長
鶴岡市・酒田市健康課課長

以上、10名

次第

1、開会

2、あいさつ

3、委員紹介

4、部会長・副部会長選出

 部会長:三原鶴岡地区医師会長
 副部長:栗谷酒田地区医師会会長

5、説明

 人口推計、患者推計、地域医療構想の概要および方向性、今後の議論のスケジュールなどについて山形県から説明

6、協議

 庄内地域の在宅医療に関する現状と課題について県から説明後、意見交換

 ・高齢化率
  全市町で30%を超えている、2035年には75歳以上の割合が10%近く増加
 ・医療機関の状況
  -在宅療養支援支援診療所:鶴岡 17.1%、酒田 14.2%、遊佐11% (山形県9.4%)
  -在宅療養支援病院:鶴岡 12.5%、酒田 12.5% (山形県11.8%)
  -地域包括ケア病棟:鶴岡 12.5%、酒田 12.5% (山形県19.1%)
  -在宅療養支援病院 なし
  -在宅療養支援歯科診療:鶴岡 23.1%、酒田 8.3% (山形県 21.9%)
  -訪問看護ステーション:鶴岡 6、酒田 8 (山形県 54)
 ・在宅医療・介護連携拠点
  -鶴岡地区医師会「ほたる」常勤3名配置
  -酒田地区医師会「ポンテ」常勤2名配置
 ・在宅医療等の状況
  -訪問診療を実施している診療所数(人口10万あたり):
    庄内、22.3、実施件数611(山形県:20.7 435.5 全国:15.6 573.8)
  -全国平均を100とした場合の在宅医療実施状況
    庄内、訪問診療(居宅):119.3、
  -訪問看護の受給率
    鶴岡 訪問看護の受給者数:489、受給率:1.2% (県:1.0%)
  -全国平均を100として場合の訪問看護実施状況
    庄内:171.2
  全体として、庄内地域の在宅医療は全国、県平均より充実している。

以下委員からの意見のメモ

・報告の在宅医療の現状は医師会独自に行なった調査とかなり開離がある

・在宅医療を行なうには後方支援病院のバックアップ体制が必要と言われているが、庄内ではどうか
 鶴岡は昔から病院と診療所との関係は良好で、バックアップがなくて困るという声はきかない

・自宅より施設系での在宅医療が増えている

・在宅医療の推進というが、その目標値は?

・訪問看護の充実度は、ステーションの数ではない、訪問看護師の数が問題、
 
・医師、看護師、介護職の需給見通しはどうか、

・若い人を中心に、地域を支えていく重要な仕事としての意識が必要、都会へ流れることを危惧する

・在宅看取り
 病床機能と在宅とのコラボレーションが必要
 看取り、終末期をどうするのかが在宅医療の根底にある
 看取りの質をあげるために、どうするのか
 「平穏な死」に対する認識を住民も含めて共有する必要がある、
 喀痰吸引は制度化で、逆にやりにくくなっているという現状がある、
 看護師(急性期で活躍した)が管理する看取り対応の施設とい発想もある、

・将来の医療・介護の人材の確保
 慢性期病棟になると看護師の手間(人)が減るわけではない
 将来的に看護師を確保できるのか
 病床を減らせば、看護師は余るか?
 庄内に4年制大学が必要、

・看護師の登録制を開始した、(看護協会)

・訪問歯科診療
 鶴岡では、訪問歯科診療、80%の歯科医がやっている。1件程度が多いが。。
 まだ、住民も含め訪問歯科診療が理解されていない。啓発活動が必要。
 口腔ケアから食支援の流れにある

・薬剤師会(酒田)
 酒田の現状、在宅訪問はある程度うまくいっている
 酒田・鶴岡の連携が必要、
 酒田、緩和ケアにおける輸液でクリーンベンチの共同利用(在宅専門の薬局があってもいい?)
 在宅医療に参加するにはマンパワー不足という課題がある

・行政
 行政としては、どこで亡くなりたいのかを声をかけていくこと(自宅で看取るは怖くないと)の啓発活動が必要と考えている

7、その他

8、閉会

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No.547 (Net4U、DtoDで紹介される)

2015-08-03 16:08:45 | 日記


DtoDという医師向けの冊子の医療最前線というコーナーで、在宅医療を支えるシステムとしてNet4Uが紹介されました。

DtoD:ドクターに提案するライフデザイニングマガジン
No.20 August 2015

https://drive.google.com/file/d/0BzItwTwB_6zeTWZSaXY5WVBuNlE/view?usp=sharing

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