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鶴岡市認知症対応能力向上研修会
日時:平成27年8月25日 18:45-20:30
会場:鶴岡メタボロームキャンパスレクチャーホール
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配布資料
毎年行なわれている鶴岡市主催の認知症対応能力向上のための研修会は、例年医師を対象に行なわれていましたが、今回は対象を医師以外にも広げた結果、参加希望が予想を遥かに上回り、急遽会場を変更することになりました。結局、参加者は370名、それでも断った方もいるそうです。認知症が地域の大きな課題になっていることの裏づけですね。
さて、今回の講師は、群馬医療福祉大学リハビリテーション学部、作業療法士の山口智晴先生でした。山口先生は、前橋市の認知症初期集中支援チームリーダを努められており、豊富な経験をもとに認知症の人に対する接し方を中心に、たくさんの興味深い事例を紹介しながら、ときにはウイットを交え丁寧に説明頂きました。
認知症対策では、医学的な視点だけではなく、むしろ家族支援・生活支援が重要であること、
認知症の人は、理解ができなくなっても、感情は残っていること、
認知症の人を特別な人ではなく、一人の人格ある人間として接することの大事さを学びました。
鶴岡市でも、来年度から初期集中支援チームを立ち上げるわけですが、認知症の人を支えるには、自宅へ訪問し、家族関係を含めアセスメントすることがまずは必要であり、その意味で、初期集中支援チームに期待することは大きいと感じました。一方で、とりあえずの課題は人材の発掘と育成ですが、多職種連携が進み、人材豊富な鶴岡ならきっと大いなる成果を期待できると思っています。
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1、開会
2、あいさつ
3、説明
鶴岡市の認知症関連事業の取り組み紹介
鶴岡市 長寿介護課
4、講演
座長 鶴岡市立荘内病院 神経内科 主任医長 丸谷 宏
「認知症の人と家族への専門職の支援」
~前橋市初期集中支援チームの実勢から見えてきたもの~
講師 群馬医療福祉大学リハビリテーション学部
作業療法専攻 准教授 山口 智晴 先生
前橋市認知症初期集中支援チームリーダ
講義メモ
・認知症を正しく知る
最大の危険因子は加齢
10年後に700万人
日本だけでなく世界中で
米国の死因の6位、増加し続けている
認知症:種々の精神機能(認知機能)が減退消失することで日常生活・社会生活が営めない状態(生活障害)
一人暮らしの世帯の増加 生活障害になりやすい世の中
・生活機能の障害
認知症になって私が伝えたいこと 佐藤雅彦 大月書店
アルツハイマー型認知症
レビー小体型認知症
幻視に動作や思考が左右される
前頭側頭葉変性症
認知機能より、生活のなかでどのようなほころびがでているかが大事
・認知症の人の気持ち
詳細は忘れる、でも・・感情は残る
病識チェック質問票 AQ-D
介護者と本人との乖離、病気が進むほど広がる
安心することで、落ち着いた生活、
認知症スタジアム
・本人と介護家族の認識のズレ
認知機能がおちても、本人は幸せになることも可能
介護者へ、ゆっくり時間をかけた支援、具体的に関わり方のコメント
家族の関わり方の指導
在宅生活継続には家族のフォローが大事
・social cognition(社会脳) 空気を読む力
社会的認知、の低下が認知症の本質
表情作成課題
こどもと同じ
外界が関わることで生じる問題
・地域の実践
群馬県、初期集中支援チーム
介入後は、かかりつけ医、ケアマネジャーへ引き継ぐ
介入で、行動障害尺度 介護負担度 がかなり減った