昨晩(6月24日) 19:00~、本年度1回目の在宅医療を考える会を行いました。
今回のテーマは「救急医療」としました。
<背景>
庄内地域における救急医療に関しては、保健所が中心となり、病院、診療所、救
急隊などに大規模なアンケート調査を行っています。このアンケート調査は、鶴
岡地区救急医療対策協議会の下に設置された救急医療検討ワーキンググループ
(座長:庄内保健所長 松田先生、医師会からは土田先生が参加)で検討してい
るところです。
今回の在宅医療を考える会は、このアンケート結果(鶴岡分)をベースに、鶴岡
地区の救急医療に対する、病院、診療所の率直な話し合いの場をもとうというこ
とで行われました。
次第、出席者、荘内病院の救急の現状、アンケート結果などについては、資料を
ご覧ください。
https://drive.google.com/file/d/0BzItwTwB_6zeS1h0NmhuT3RyUEk/edit?usp=sharing
考える会ではでは、荘内病院、協立病院、診療所医師から、たくさんの意見を頂
きました。以下、列記しておきます。顔を合わせてお互いの現状や考え方を語り
合う場は、大変貴重でかつ有益だと強く思いましたが、一方で、参加者が限られ
るのは永遠の課題だとも感じています。
次第
総合司会:石橋先生
1、開会
2、アンケートからみえてきた課題(松田先生)
救急隊員の自殺例があったことが、今回のアンケート調査の動機、
お互いの話し合いで、解決する課題も多い
可視化することが大切、
同業者とは喧嘩はしないのが原則、
とことん話合いをしたい
協立病院との距離が近くなったと感じている
また、余目病院でも断る例がを少なくなってきた
多くの多方面での課題はあり、ハードルも高いが、
各所での改善案を可視化したい
施設から病院への搬送例が増えている、命の終わりをどうするのか、
宿題満杯の会であるが、よろしくお願いしたい
和やかに話を進めて頂ければ幸い。
3、フリーディスカッション
荘内病院からの意見
・在宅医療を考える会が主催なので、在宅医療と救急をテーマとするのかと思っ
た
・救急医療を検討する場として、鶴岡地区救急医療協議会やメディカルコント
ロール部会があるが、これらはどのような位置づけなのか
→話し合いの大元はどこなのかを知っておくことは大事
・荘内病院の救急の現状(三科)
・救急の85%は 荘内病院受診
・救急センター受診数、17000(時間外)
・入院患者数:横ばい
・軽症(寄託者):年々減少の方向
・協立病院の救急の現状を知りたい
・荘内病院では、脳卒中は直接脳外チームが診るシステムである
・在宅看取り患者が、なるべく病院へ受診しない方向で考えて欲しい、
・施設から急変で救急センターを受診することがあるが、家族との話し合いが十
でないことから、(病院には)困難感がある。
◆協立病院の現状
・人出不足のなかで、一杯一杯で働いている
・ニッチ(隙間)を目指している
・常に満床だが、地域と連携した病床の活用を模索している
・病院の方向性として、ターゲットは高齢者、在宅と考えている
(在宅医療をサポートする施設)
・極力受け入れる方向で考えており、断る例は少なくなったと思っている、
・施設での看取りに関しては、高橋先生が看取りのセミナーを継続しており、
少しづつ増えているのではと認識している
・満床のなか、ベットのより有効な活用を考えおり、 FAXで空きベット情報を
お知らせしている
◆開業医からの意見
・なんでこんな患者を、と言われないような努力はしている
(具体的には、必ず電話するようにしている)
・在宅看取りに関しては、最後のの最後に、病院へ送らざるを得ない状況もある
・顔の見える関係で、解決できることは多い
・先端医療が分からなく、困ることがある
・患者が、(かかりつけ医に)何の連絡もなく、勝手に病院へ行ってしまうこと
がある。
・最期に関しては、どうしたいのかを聞くことにはしている(特養嘱託医)
・何が何でも、荘内病院へ送ってくれという患者、家族がいる
・在宅で看ている患者が、知らないうちに病院へ行くことも少なくない
・協立病院の救急の窓口がはっきりしない → 内科外来で良い
・満床でも、受け入れることは可能(協立病院)
◆
・休日診療所や医師会へ持ち帰って、課題を検討したい
・協立病院との連携は、ずいぶんと進んだと感じている
・救急患者をかかりつけ医へ(救急車で)搬送しても良い、ということを開業医
は知らないのではないか
・救急隊の判断はあてになるので、かかりつけ医への搬送も良いのではないか
・同じ日時に休診している医療機関が多いのではないか
・患者の意向もあるので、病院へ紹介せざるを得ないこともある
・基本的には、在宅で診ていくつもりだが、緊急のときは病院に願いしたい、
・ERに胃婁の適応を相談されたことがあり、 困ったことがあった
・胃婁に関しては、多くは、家族と話し合いで決めている。
最近、胃婁はめっきり少なくなったと感じている。
・病院でも、自然死について説明してもらうと助かる
・脳卒中に関しては、診察しないで送って欲しい(荘内病院脳外)
・在宅、施設が増えるとERも増える
・看取りは、ACP(Advanced Care Planning )に帰着すると思う。
・救急での軽症の判断は難しい
・重症の救急患者が増えている印象
・荘内病院での看取りを希望して受診するが、家族との関係で、(病院側の)困
難感、疲弊感に繋がっている。
・看取り患者を積極的に受けたい(協立病院)
・協立病院の当直体制はかなりきつい。週末は外からの医師に頼んでいるので、
きちんとした対応ができない可能性があるので、考慮して欲しい
・協立病院の医師は少ないが、心臓血管外科は、火曜、木曜が当番でスタンバイ
している、まだ余裕(余力)があるので、是非紹介して欲しい。。
・さまざまな立場での話が聞け、それぞれががんばっていることを知ることがで
き有益だった。
・コミュニケーションが重要ということだろうが、課題はこのような話し合いの
場にでてくる医師が限られること。これは長年のの課題でもあり、解決できて
いない。