定期演奏会の指揮:田久保裕一 習志野文化ホールにて
プログラム:ニールセン 序曲「ヘリオス」 シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ブラームス 交響曲第2番
今日は午後から時間が空いたので、津田沼まで行ってみようと思って出掛けました。 当日券を手に入れるため少し早めに出掛けました。1時半開場で、私が着いたのは12時前でしたが、もうすでに行列ができていました。習志野フィルはもう何度か聴いたことがありますが、今日はプログラムが魅力的だったので、入場料を払ってまでも聴きたかったのです。
ニールセンのヘリオス序曲はアテネに旅行した時のエーゲ海の日の出に感激して作曲されたのだそうです。ホルンにより日の出の情景が奏され1日が始まり、日が沈むまでの様子が描写されています。日が沈む時のホルンとビオラの美しい旋律はとても素敵でした。また習志野フィルのホルンの音色が素晴らしくて感動しました。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲は西江辰郎氏の独奏で演奏されました。 西江氏は現在新日本フィルハーモニーのコンサートマスターとして活躍されています。シベリウスは協奏曲を、このヴァイオリン協奏曲1曲しか作曲していません。第1楽章の冒頭からいかにもシベリウスという感じの広大な寒々とした印象の曲です。 しかも、他の協奏曲よりより独奏楽器を際立たせたような曲です。 通常は楽章後半にカデンツァを持ってくるのに、楽章の中央にあってミニカデンツァのような部分があちこちにちりばめられています。さすがに素晴らしい演奏で十分堪能しました。
ブラームスの交響曲第2番はブラームスの4つの交響曲の中でも一番好きな曲です。指揮者の田久保裕一氏もきっとブラームスの2番に強い思い入れがあるのだと思われます。演奏を始める時にチェロパートに対しおもむろにお辞儀をし出だしの3音を指示しました。そしてなめらかな踊るような楽しげな指揮で各パートに指示を出すのです。シベリウスの時と違って、ブラームスでは弦合奏がとても力強く迫力ある演奏でした。 管のバランスが少し気になりましたが本当に素晴らし演奏でした。
指揮者みずから今日の習志野フィルの演奏を熱演と称していました。DVDで演奏を見ることもありますが、DVDと生演奏の臨場感の違いは歴然としています。音楽は目と耳だけでなく、その場の空気で肌からも感じるものなのだと思いました。最近なかなか演奏会に行く機会がなくなっています。できるだけ時間を見つけていろいろな演奏会と出会いたいと思います。今日はいい1日でした。
hiroko
アマオケでも現役で活躍中のVn1担当のhirokoさんの鑑賞記です。ヘリオス序曲の作曲者のカールニールセン(1865-1931)はデンマークの大作曲家で交響曲、協奏曲など広く作曲し取り上げられているようです。切手になってるし紙幣にもなってる!この点でフィンランドのシベリウスと同等同格、共に北欧の大作曲家です。ヘリオス序曲をYouTubeで覗いてみたら、4本のホルンを始め管がしっとり、じんわり、ほのぼのと活躍する良い曲でした。 KenM