プログラム : ベートーベン 「エグモント」 ビゼー 「カルメン」第1、2組曲より チャイコフスキー 交響曲第6番 「悲愴」
今日は先週の船橋たちばな管弦楽団よりもさらに若い現役の学生オケを聴きに行きました。千葉大学いのはな音楽部は千葉大の医療系学部の学生さんのオーケストラで聴きに来たのは3回目くらいです。
学生オケと侮ってはいけません。素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
「エグモント」は私の好きな曲で、迫力があって気持ちを沸き立たせる感じがします。今日の演奏は弦楽器が特に素晴らしく、力強くて指揮者の指示通りに強弱にしろテンポにしろピッタリ揃っていました。管楽器が負けそうなくらいの勢いでした。これくらい弦楽器主導の演奏をされると実に気持ちがいいです。
「カルメン」も同様に弦楽器が頑張っていたのですが、ソロのフルート、トランペット、ファゴットなどが要所要所で歌って聴き覚えのあるメロディーを次々と展開して行きました。
「悲愴」はチャイコフスキーの交響曲の中で一番有名な曲で、本人も「自分の一生のうちで一番の傑作だ」と言っていたそうです。初演は作曲者本人の指揮で行われましたが、評判はあまり良くなかったそうです。多分に、終楽章の終わり方が静かに消えるようなものだったので、当時の人々に馴染まなかったのかもしれません。今でこそ静かに終わる曲は沢山あるのですが…。そして、初演のわずか9日後にチャイコフスキーは急死してしまうというまことにミステリアスな話が残されている曲なのです。終楽章がアダージョというのも珍しいし、出だしのまさに悲愴な旋律をヴァイオリンで振り絞るように奏でるのを聴くとチャイコフスキーの死を嘆いているように聴こえてきます。
「悲愴」はどの楽章もメロディーが美しく、また2楽章の有名なワルツは3拍子ではなく 5拍子で、何か不思議な感じがします。す。3楽章はテンポの速い曲で特にティンパニーが素晴らしい活躍をしていました。シンバルや大太鼓も思い切りのいい演奏でした。 この楽章の終わり方はオーケストラ全体がこれ以上ないほど盛り上がり、華々しく終楽章と間違うほどの完結した終わり方です。そのため必ずそこで拍手をする方が何人かいらっしゃいます。今日の演奏会でもそうでした。がこれ以上ないほど盛り上がり、華々しく終楽章と間違うほどの完結した
指揮者は直井大輔氏でしたが、じっと動かず静まるのを待って4楽章へ入っていきました。 「悲愴」の終わり方は静かに消え入るようなので、拍手をするタイミングが難しいです。チャイコフスキーの急死後すぐに、不評だった初演と同じホールで再演されたそうですが、曲が終わった時会場は深い沈黙に包まれ、やがてそこかしこからすすり泣く声が聞こえたそうです。すすり泣きまではいいでしょうが、十分な時間沈黙があるというのは必要でしょう。その余韻も音楽の一部だと思います。
hiroko
悲愴、これから手持ちのCDを探して悲愴を全曲聴いてみたくなる。 hirokoさんから借りたコンサートのパンフレット(20ページで記事と写真多数)からですが、このオーケストラは千葉大の亥鼻(ゐのはな)キャンパスの医療系の3つの学部(医学部、薬学部、看護学部)の学生だけ合計99名で構成、トレーナーはなんと6名! 今回の演奏会でトラの演奏者は?ファゴットに団友が1名だけ! 充実したアマオケです。 KenM
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