10号車:白バイ
最後に残った問題車。積載量の少ないシングルエンジンにも自分なりの拘りがあってSP5000以上を条件にしています。計算すれば積める超改造武器は1個だけ。穴の自由度が逆に仇となるパターンです。不器用な他戦車に戦法先取りされて、独自色が出せません。じゃあこいつだけSP5000ルール緩和しては……それも出来ません、私は厳格ですし、そういう依怙贔屓するほど白バイはお気に入り戦車でもありません。大切なエレファントちゃんでも甘やかしませんでした。
そんな困った時のSEラッシュ。効果に大差なくてもビジュアル面で違っていればいいのです。適当なSEモーションの検証を始めました。
野球ボール?!トマト?!ピーナッツ?!
ここで今までの設計が全て狂いました。必死になって高火力追求してきたけど、どれもミサイルばかりで面白くないよね。上に飛んだり下に飛んだり角度に違いはあるけど、それだけじゃ個性には足りないよね。
既に11台分計算した後からそれを足すのか。装甲タイル数枚、0.01t単位で突き詰めたSP10000とSP5000ルールに加えるのか。ダブルエンジン車SPルールは10000~11000以内の差に収めることに決めています。武器一つ入替えたら、他の武器で総重量を調節しなくてはなりません。装備箇所も左右バランスを取り、武器形状も拘って揃えてきました。全部崩れるぞ。最初からやり直しだぞ。それでも変な武器を撃ちたいのだ。
最も恐れていた事態パート3。
DSの電源切って3日置きました。精神的ショックを吸収する時間が必要でした。
よく考えろ。そして決めろ。自分が本当に撃ちたい変な武器は何だ?
トマトとピーナッツです。
そして変な武器担当は、未だに独自色が出せていない白バイに廻ってきました。どうせシングルエンジン車、たいした積載量は稼げない。攻撃一回のピーナッツは超改造しても意味がない。そして画面が賑やかになれば他は知ったこっちゃない。多くの不都合としわ寄せを糧に豆まきマシンが完成しました。画面中に落花生を降らせてついでにミサイルもたくさん撃つ、それなりに強いバイクです。地味に超改造ノラロケットをトリプルストライクするので瞬間火力も結構なパワーですが、ピーナッツの前座です。敵がドカンボカンと爆発する頃に大量の落花生が降り注ぎ、見かけ上はみな節分フィーバーに殺されたかのようです。
「メタルマックス2の舞台になった諏訪湖はどこにある?」
「千葉県です」
誤解と風評被害が広まりますように。
これで終わりではありません。ピーナッツは余り者に押し付けましたが、まだトマトが残っています。
SEラッシュ戦車でないとトマトが撃てないので、選考は自ずとSE特化した戦車に絞られます。しかしエレファント、ストラディバリ、レオパルト2、どれも手塩にかけて組み立てたトップ級戦車でトマトを載せる余裕はありません。以前こいつらをアイドルに例えて育成に悩んだ記事を書きましたけど、そんなアイドル達にアタック・オブ・ザ・キラートマト出演させるのは酷というものです。ですけどSE得意のストラディバリさん、トマトやってみない?
キラートマトやらせた感想は「無難でつまらない」でした。ヨゴレSEでもさらっと一斉発射して使いこなすSEマスターっぷり。せっかくのトマトもFトルネードの爆炎で掻き消えるので画面効果が薄いのです。ストラのこういう何でも綺麗に済ますところが好きになれません。ならば結局トマト担当は誰になったかというと、
マンムート(トリプルラッシュ)
戦車改造のごく初期に迎撃電光象牙で防御役を確定して、苦悩煩悶から一足先抜けした戦車でしたが、1穴大砲固定の欠点も先にトリプルラッシュで解決していました。2~3穴で武装種類問わずラッシュ出来るなら、こいつがトマト撃っても問題ありません。むしろ間に合わせ装備の左右並び位置が合わず、元々不均衡な見た目なので今更何を載せてもバランスは崩れない、失う物は何もない。前例に習いアイドル化するならば、こいつはいわば援護に長けた渋い先輩ポジション。主役級の華やかさには欠けるが、派手な失敗もせず、身体を張ったウケ狙い行動は絶対しないタイプでしょう。しかし私は欠点のない優等生よりも、どこか致命的欠陥持ちの残念美人を好みます。トマトさえ撃たなけりゃカッコイイのに。ラッシュの最後になぜ全体攻撃トマトを?
うるせえトマトぶつけんぞ。
これで全12台戦車軍団完成しました。
弱い者虐め、単純作業、ただの倉庫、強引大砲、自家発電、トマト、迎撃突破、優等生、モヒカンバイク、毎日節分、アイドル、カニ、それぞれ得意分野を持たせた個性化が出来たと思います。3から引き続いて高火力と頑丈さを併せ持った戦車に、若干の馬鹿馬鹿しさも加えて理想の姿に仕上がりました。
よし、終わった。もう気が済んだ。メタルマックス2Rでやりたいことは全部やりました。
ケンちゃんはイリットと結婚して退屈な人生を送りました。終わり。エンディングだぞ、泣けよ。
SFCメタルマックス2当時、ゲーム内で思いつくことは全て試し遊びきり、それでも足りずにデータイーストに手紙を出した私のメタルマックス欲は、長く解消されず引きずることになりました。データイースト社が倒産し、版権が不明になり、続編・新作は絶望的でした。その間Rやサーガを遊んでいたものの、どちらも個人的には不満を感じる出来でした。
約20年経ってのシリーズ再起動して、現在手元の3DSでメタルマックス3・2R・4と3部作続けて遊べるようになり、ここで私のメタルマックス欲はようやく充足しました。単純にゲーム新作が欲しいといった欲ではなく、特定の世界観でやりたいことをやり尽くすのが目的ですから、これは「自由にできる世界を一つよこせ」と要求しているわけで、それが実現したのは喜ばしいことです。
DS版メタルマックスシリーズはそれぞれ単品だと、物足りない不満点があるのですが、3部作と考えてプレイすると、4で改造・超改造やりたい放題して飽きた頃に3での面倒で不便さがちょうど良く感じられ、3での単調さに飽きた頃に2Rで幅を広げた強化方法を楽しみ、2Rでエンジン積載量に不足を感じた頃にまた4に戻る、を繰り返しています。
元のSFC時代ゲームでは、自由度の高さと言えば聞こえが良いが、イベントの関連付けが少なく、隙間の多い若干いいかげんさも感じる内容でした。旧作ではその雑な隙間に付け込むような遊び方を楽しんできましたが、今作でもその設計の緩さはそのままに、データ面でみっちり作り込んできた、というのが感想です。
戦車を集めて、好きな時に賞金首モンスターと戦う、という基本骨格をそのままに、組み込めるデータをあらゆる方向で大増量してあります。旧作で出来たことなら今作でも出来ます。旧作で出来なかったことでも今作では出来ます。20年前の注文を今になって品出ししてくるなら、余程の大盛りでないと客が納得しないでしょうが、メタルマックス2Rはその点で特大の盛り付けをしてきたので大満足しました。
これで新生メタルマックスの遊び方進め方戦い方は十分学んだと思います。次はまた4に戻ります。もはや1穴:機神鉄槌砲・強化宇宙砲の電光石火一辺倒だった稚拙なプレイヤーではありません。4のシステムに合わせて12台の戦車を、自分の納得出来る形まで追求します。
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