仕事柄、クライアントの社員の方をヒアリングをする機会は多い。対象者は、新入社員、現場リーダー、管理職から社長まで幅広い。ねらいも、問題を抱える組織の原因を探る「現状調査のための聞き取り」から、会社や自己の現状や今後の課題を確認し今後の能力開発や役割分担の指針を提案するためのものまでさまざま。
先日、ある会社の女性社員のヒアリングで、
「社長に対する信頼関係がなくなりました。もうこんな社長のいる会社で頑張りたくありません」と訴える
「ふぅ~ん、じゃ、やめる?」と聞くと、
「でも他でやっていく自信はありません・・・。行くところもありませんし・・・」
と返答。
「じゃ、頑張らなしゃあないなぁ!会社にいる以上はちゃんと仕事してもらわな困るし」
「でも・・・、もう顔を見るのもいやなんです」
「それやったらやめたらええやん!」
「でも・・・」
どっちやね~ん!
やるんか!やらへんのか!!はっきりせんかい!
やるかぎりは意識持って頑張る。そのためにどうするかを考え実行していくのみ。やりたくないんだったら辞めたらいい。やる気もないのにいやいや仕事しても成果はあがらないし、他の社員のマイナスになるだけ。
どちらかしかない!
愚痴を言っても状況は変わらない。
前向きになりたいけどなれない。その原因が社長や上司の言動を含めた職場環境にあるなら、それを改善するために動くのがヒアリングのねらいであり私の仕事。でも「現状はいやです」でも、「頑張る気もないんです」ではどうもしようもない。
プライベートなら、友達や彼が「ふんふん、大変やねぇ・・・」と聞いてくれるかもしれない。でも、社会に出たら誰も「よしよし」してくれない。だって、よしよししたところで何の意味もないから。
これを書きながら、自分にもそういうところあったことに気づく。
「よしよし」してもらおうと思って言っているつもりはない でも、自分の置かれた状況がいかに大変かをわかってもらおうと結論のない話を延々とする・・・。そのたびに、「で、お前何が言いたいんや?」「よしよししてもらいたいんか?」と一蹴された。
「何が言いたいねん!」「どっちやねん!」「どうしろっていうねん!」これらの台詞を相手に言わせないようにしたい。