入社4年目の女性社員とこんな話をした。
入社3年目までの彼女には「女性特有の(人に対する)甘え」や「職業意識の低さ」が感じられ、話をしているとなんとなくイラ立つ。彼女自身もそんな私の心情を察していたのであろう、私と接する際には「びくびく・おどおどした」態度。
しっくりこない関係だった。
ところが、この一年間で彼女はいろんな意味で変化した。変化、と言うより「成長」いや「進化」と言うべきか・・・。自分自身の置かれた立場、与えられた役割をしっかりと理解し、「褒められるために仕事をする」のではなく、地に足をつけてしっかりした「仕事」ができるようになり後輩の指導を任されるまでになった。
と同時に、私に対するおどおどした態度もなくなり、自然な表情・態度で接するようなった。最近は彼女と一緒に仕事をするのが心底楽しい。私自身のヌケを指摘してくれることもあり頼もしくもある
話の流れでこのことに触れた。
中村「ねぇねぇ辛やん、最近は私のこと怖くないの?」
辛やん「そうですねぇ・・・、大分大丈夫です(怖くないということです!悪しからず)」
中村「なんで、怖かったん?」
と聞く私に彼女はこう答えた。
辛やん「私、中村さんのことを『教科書』だと思っていました。教科書なので、中村さんの「言うこと」「すること」は全て正しい。だから、自分はそれ(教科書)に従わなければならない。従えばいいんだ・・・と。」
そんなことを思っていたのか?いや、そんなことを(私は)思わせていたのか
続けて辛やんは、
辛やん「でも、中村さんも初めっから(今の)中村さんではなく、失敗したり、悩んだり、落ち込んだりするんだなぁ(=普通の人なんだということです。悪しからず)ということがわかってホッとしたというか・・・」
私は言った。
中村「そんなこと思ってたんや・・・。私が教科書なわけないやん。今でもそうやでぇ~。強いて言うなら(教科書というより)問題集や私という問題集(例題)を解いて、最終的には自分なりの考え方・やり方を確立していくのが大事やねんで・・・」
辛やん「はい 」 ←笑顔が本当に素敵なんです。辛やんは!!
教科書ではなく問題集・・・。とっさに出た言葉とは言え「いい表現だ!」と自画自賛。
でも、その通りだとつくづく思う。
私という問題集を通じていろんなことを考える。自慢じゃないが、ビジネス社会において結構な失敗や頭打ちを経験してきた。問題集としては「ええ例題」を持っている
中村年女。ビジネス社会における集大成の一回りを「自分という問題集を通じて、人生の後輩たちに『賢く』『自分らしい』活き方」 を問題提起するために費やしたい。