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女性を「奴隷」にした性搾取「n番部屋」事件の創始者「ガッガッ」は24歳の大学生だった

2020年05月23日 15時45分59秒 | 事件と事故
女性を「奴隷」にした性搾取「n番部屋」事件の創始者「ガッガッ」は24歳の大学生だった


韓国警察は、女性に対する性的搾取によって作られた映像などをテレグラム上で共有していた「n番部屋事件」で、このチャット部屋を最初に作ったとされる「ガッガッ」の身上公開を決定した。容疑者の本名はムン・ヒョンウクで、1995年生まれの24歳だ。首都圏のある大学に在学中で、理工系の4年生だという。

5月13日、慶北地方警察庁は、身上公開委員会を開き、ムン・ヒョンウク容疑者の身上公開を決定した。不特定多数の女性を「奴隷」と呼び、性搾取映像を制作し流出するなど犯行手法が悪質であり、繰り返し行われていたという理由からである。


警察は、5月18日にムン・ヒョンウク容疑者を検察に送致する際、彼の顔を公開する方針である。

ムン・ヒョンウク容疑者は、未成年者を含んだ多数女性の性搾取映像を制作し、流出させた疑いがある。また、児童福祉法違反や、刑法の強要や脅迫などの疑いも適用された。

また、東亜日報によると、ムン容疑者は5月9日、警察で6時間の取り調べを受けている最中に、過去に発生した大邱高校生への性暴力事件も自身が指示したものだと自白した。

ムン容疑者が言及した事件は、2018年12月に大邱市内で発生した性暴力事件だ。

当時、高校生に対する性暴力の疑いで懲役刑を宣告された20代男性のA氏は、SNSで出会った「氏名不詳者」を通じ、被害者に会ったという。A氏は被害者を性的に暴行した後、その様子を映像で撮り、氏名不詳者に送った。その映像は、「n番部屋」で最初に流出されたものとして伝えられている。

この時、A氏は、性暴力の疑いで一審で懲役3年を宣告された。しかし、A氏に指示をしていた「氏名不詳者」は不明だった。今回の取り調べ中に、ムン容疑者はその時の「氏名不詳者」も自分であると語ったという。

警察は「(ムン容疑者が)善処を訴える方向に回ったようだ」と述べた。

ムン・ヒョンウク容疑者が検挙されたのは5月11日。彼を最後に、これまで「n番部屋事件」で警察が捜査を続けてきた主要な運営者たちは大部分が逮捕されたことになる。

ムン・ヒョンウク容疑者が作った「n番部屋」を模倣し作られた「博士部屋」のチョ・ジュビン容疑者(通称「博士」)、その共犯のカン・フン容疑者(通称「ブッタ」)、イ・ウォノ容疑者(通称「イギヤ」)は、逮捕後に身上が公開された。

「プロジェクトn部屋」のぺ容疑者(フルネームは発表されていない/通称「ロリテジャンテボム」)も逮捕されている。



韓国の「n番部屋事件」とは?

チャットツール「テレグラム」上で発生した韓国の事件。犯人グループはSNSで女性をだまして性的な写真を入手し、それを元に脅迫する手口でさらにエスカレートした性的搾取画像や映像を送らせたりしていた。画像などは複数の有料チャットルームで共有され、金を払った会員26万人(重複含む)がそれを見ていた。被害者の女性は未成年を含む多数にのぼり、一連の事件で140人が検挙されている。韓国政府は、会員になって閲覧していた者も含む全員を厳正に調査し、処罰する方針だ。



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【ホリエモン】自民党東京都連、都知事選で堀江貴文氏を支援か

2020年05月23日 13時04分14秒 | 文化と芸能

【ホリエモン】自民党東京都連、都知事選で堀江貴文氏を支援か



東京都知事選(6月18日告示、7月5日投開票)への立候補に意欲を示している元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏(47)を巡り、自民党東京都連の一部が堀江氏の支援に回る可能性が出てきた。

 所属議員の1人は22日、「堀江さんが出るならかなりの票を取る」と予測。“アンチ・ホリエモン”も一定数いるだけに、慎重な意見もあるが「敵の敵は味方」という反小池陣営は来年7月の都議選に向け、小池百合子知事の圧勝や不戦敗は避けたいとの思惑がある。

 自民党は都知事選で独自候補擁立を断念し、二階俊博幹事長は18日、小池氏を推薦する方針を示した。だが、都連内部は一枚岩ではない。2016年7月の都知事選では推薦した候補者が小池氏に大敗。17年7月の都議選でも小池氏を支持する都民ファーストの会が55議席を獲得し、自民は23議席と惨敗を喫した。知名度の高い堀江氏なら、小池氏に対抗できるとの見方がある。

 この日、国会内で会見したNHKから国民を守る党の立花孝志党首は堀江氏と4月下旬に会った際、すでに選挙ポスターを作製していたと明かし「出馬を決めたと確信した」と述べた。

2020年5月23日 6時0分 スポーツ報知

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黒川氏の賭け麻雀は「非違行為」に該当 東京高検作成の資料で明らか

2020年05月23日 12時53分39秒 | 事件と事故
新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の発令中に新聞記者らと賭けマージャンを行ったとして、辞職に追い込まれた黒川弘務東京高検検事長(63)。法務省の内部調査に対し、黒川氏は賭けマージャンを認めたものの、科せられた処分は国会公務員法に基づく懲戒ではなく、内規に基づく「訓告」だった。

 6000万~7000万円になるとみられる退職金に対して国民はカンカン。ゴタゴタは当分、収まりそうにない。

「もちろん許されるものではないが、社会の実情を見たところ必ずしも高額とは言えない」

 22日の衆院法務委。法務省の川原隆司刑事局長は、黒川氏が参加したマージャンの賭けレートが「点ピン」(1000点100円)だったと明らかにした上で、こう答弁していた。要するに「高額とは言えない」から軽い処分の「訓告」にとどめ、退職金の満額支給も問題ない、と言いたいわけだ。委員から「おかしい」とヤジが飛ぶと、川原刑事局長は「処分の量定に当たっての評価だ」などとはぐらかしていたが、そうはいかない。すでに法曹界からは「黒川氏の賭けマージャンは、東京高検が作成した非違行為に触れている」との声が出ているからだ。

■マージャンは信用失墜行為の代表例

<品位と誇りを胸に 今一度見つめなおそう 自分の行動と職場の風土>

「東京高等検察庁非違行為等防止対策地域委員会」は2013年9月、東京高検及び管内の職員に対し、こう題した資料を作成し配布した。

 資料の冒頭には<国民の期待と信頼に応えるよう一層気を引き締めて非違行為等の防止に万全を期してください>とあり、法務官僚や検察官が行ってはならない事例や具体例が示されている。

 例えば<第2 服務規律>では、<信用失墜行為については、刑事罰の対象となる事案が多く、そのほとんどは刑事罰に加え免職などの懲戒処分を受けることになります>とあり、信用失墜行為の代表例としてこうある。

<勤務時間外の交通違反・事故、麻雀等の常習賭博、わいせつ行為等の犯罪行為>

 要するに黒川氏の賭けマージャンは<わいせつ行為>と並ぶ重大な信用失墜行為であり、本来は免職や懲戒処分が相当なのだ。そして、<第3 国家公務員倫理法、同倫理規定>では、<利害関係者とみなす者>として<マスコミ関係者>が挙げられ、<利害関係者から、無償で役務の提供を受けてはならない ※「無償で役務の提供を受ける」とは、ハイヤーによる送迎の受けることがこれに該当します>とある。

 さらに、<利害関係者と一緒に遊技又はゴルフをしてはならない>とし、「遊技」の例で<麻雀>とわざわざことわっているほか、本省課長補佐級以上(検察庁においては、検事16号以上、副検事11号以上など)の職員は<事業者等から一件5000円を超える贈与等を受けたときは、四半期ごとに、翌四半期の初日から14日以内に、各省庁の長等に贈与報告書を提出しなければなりません>とあるのだ。

 法務省によると、黒川氏は、産経新聞と朝日新聞の記者ら計3人とマンションで賭けマージャンし、記者側が用意したハイヤーで帰宅していた。つまり、「利害関係者」から「無償の役務提供」を受け、禁止された「遊技」=マージャンに興じていたわけだ。

  週刊文春の報道によると、黒川氏と賭けマージャンした記者は「一晩で10万円負けた」とボヤいていたらしいが、それが事実であれば、黒川氏が果たして贈与報告書を提出していたのかも気になるところだ。いずれにしても、黒川氏の今回の賭けマージャンは東京高検が注意を呼び掛けた非違行為に該当するのは間違いない。やはり訓告という大甘処分ではなく、更迭、懲戒免職、賭博罪での立件が妥当だ。


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新コロナ系統樹>クルーズ船のコロナウイルスは欧州から? 遺伝子解析で「正体」判明

2020年05月23日 11時45分01秒 | 医学と生物学の研究のこと
ノンフィクション作家・山根一眞氏が、呼吸器ウイルス感染症の大御所を直撃する大好評緊急企画。沖縄にて最新データをもとにあぶり出した、新型コロナウイルスの意外すぎる姿とは──。(本文中の写真:山根一眞)



>コロナウイルスは、子孫を増やすために、増殖するために、試しにヒトの中に入ってみた。しかしヒトの中は居心地が悪かったので、「これでは増殖は無理だな」と思いはじめていますよ。



>新型コロナウイルスがヒトに無駄な戦争を仕掛けたものの失敗したことが明らかだからです。コロナは今月末になればなりをひそめると私はみています
----------

【写真】死ぬ瞬間はこんな感じです。死ぬのはこんなに怖い

 呼吸器感染ウイルスの大御所、根路銘(ねろめ)国昭さんにインタビューしたコロナウイルスに関する2つの記事が大きな反響を呼んでいる。

 そこで、あらためて沖縄県名護市に根路銘さんを訪ね、2日間にわたりインタビューを、そして意見交換を行ってきた。

 折しも、安倍総理大臣が専門家による検討をせず独断で3月2日から全国の学校の臨時休校を指示、大きな社会的な混乱を引き起こしたが、沖縄入りはその翌日だった。根路銘さんは、この異常事態をどう見ているのだろうか。

 那覇市から高速道路で約1時間半で名護市に着く。このルートは沖縄県の最大の観光スポットで沖縄にとって欠かせぬ経済資源でもある美ら海水族館への道でもあるが、この施設も政府の意向を受けて3月2日から臨時休館中だった。

 羽田から那覇への飛行機もガラ空きだった。沖縄県の観光の経済波及効果はおよそ2兆円で雇用誘発効果も大きいため、政府の対応によるダメージははかりしれない。

 名護市郊外にある生物資源研究所のエントランスには、アヒルとニワトリのケージがある。私の姿を見た2羽のアヒルが「グァーグァー」とけたたましい鳴き声をあげ続けたのには驚いた。その大きな鳴き声で私の来訪を知り迎えてくれた根路銘さんはこう言った。

 「アヒルもニワトリも研究用ではなくうちの門番だな。僕はああいう鳥がとっても好きなのでね」

  十数年前、ここの近くのまだ仮設施設だった同研究所を訪ねた時も、敷地内にニワトリのケージがあったことを思い出した。生物に対するそんな眼差しを持つ根路銘さんは、同じような眼差しでインフルエンザ、そしてコロナのウイルスを見ているように思えた。

世界が「脅しに負けてしまった」
 
 山根 先の2回の記事で、根路銘さんは、コロナウイルスは窓を開放して風で「鬼は外!」と外へ追い出せばいいとおっしゃいましたが、あれから3週間も過ぎた今ごろになって、専門家たちがしきりに「窓を開けろ」「風で追い出せ」と発言しはじめたのには驚いています。根路銘先生の助言を知ったとしても、遅すぎませんか? 
 根路銘 「鬼は外!」はコロナウイルス追放の大事な手です。もっと早くそういう注意喚起をするべきだったんですよ。もちろん、今からでも大事な予防策ではありますが。

 山根 新型コロナウイルスの感染拡大が始まっておよそ3ヶ月ですが、その後の推移をどう見ていますか? 

 根路銘 コロナウイルスは、子孫を増やすために、増殖するために、試しにヒトの中に入ってみた。しかしヒトの中は居心地が悪かったので、「これでは増殖は無理だな」と思いはじめていますよ。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界での感染者数は9万3000人、死亡者は約3000人(WHOデータ、3月4日)。日本での感染者はおよそ300人、死亡者は6人です。

 新型コロナウイルス(2019-nCoV)が病毒性が強いインフルエンザウイルスのようなものであれば、すでに世界で数百万人が感染し、数十万人が亡くなっているはずです。

 意外かもしれませんが、この新型コロナウイルスの感染力、病毒性は、たとえば1918年から世界的な大流行をしたインフルエンザ、スペイン風邪(推定死者5000万人以上)と比べればとても小さいんです。

 それはなぜなのか。

 新型コロナウイルスがヒトに無駄な戦争を仕掛けたものの失敗したことが明らかだからです。コロナは今月末になればなりをひそめると私はみています。

 一方、先にお話ししましたが、昨年12月から今年にかけて、アメリカではインフルエンザウイルスで1万2000人が亡くなっています。日本でも毎年、イフルエンザが引き金となって亡くなる方がおよそ1万人です。しかしそれには関心を抱かず、蚤のような小さな存在のコロナウイルスを、国とマスコミがゴジラのような怪物に仕立てているとしか思えません。

  世界は、コロナウイルスの脅しに負けてしまったんです。
報じられていない系統図

 
 生物資源研究所の「所長室・遺伝子設計室」で根路銘さんは、研究者仲間や弟子の研究者たちから、続々と届く今回のコロナウイルスに関する情報を繰っている。新型コロナウイルスが勢力を拡げている世界を、あたかも宇宙から拡大鏡で覗いているかのようだった。

 そして「これをご覧なさい」と、数ページからなるレポートを見せてくれた。

 それは、中国の武漢から世界に広まったとされる新型コロナウイルス「2019-nCoV」の系統樹だった。各国の感染者から得たコロナウイルスの身元(遺伝子)を整理し、それぞれの関係を描いた円形の「家系図」だった。

 こういう円形の系統図は生物の進化図ではよく見るが、新型コロナウイルスの膨大な情報がこれほどきれいに整理されているとは驚きだった。

 この家系図の左には、「Japan Cruise Ship」(日本のクルーズ船)のコロナウイルスも記載されていた。

 山根 この進化系統樹、どこが作ったものですか? 
 根路銘 GISAIDです。GISAIDは、2006年8月、当時猛威をふるっていた鳥インフルエンザの対策に取り組んでいた世界の医療関係者が設立した組織で、正式名称は「鳥インフルエンザに関する情報共有の国際推進機構」です(GISAIDは、Global lInitiative on Sharing All Influenza Dataの略)。

 ウイルスの猛威に対抗するためには、世界の研究者が最新のウイルス情報を抱え込むことなく、共有し自由にアクセスすることが大事だ、という趣旨で発足した組織です。そして2007年3月、スイスのバイオインフォマティックス研究所(Swiss Institute of Bioinformatics、SIB)がGISAIDと合意のうえでデータベース構築を開始しました。

 この系統樹は、そのGISAIDで公開されているものなんです。

 ワクチンの開発も、こういう情報共有があってこそ可能です。

  もっともこの情報が違法行為に使われないためなど、データベースの利用には厳しい約束事がありますが、IDの交付を受けた専門家であれば自由に閲覧、利用ができます。
ダイヤモンド・プリンセス」に起きたこと 
 GISAIDのデータは、新型コロナウイルスに関して最新の、そして最も信頼できるものだった。

 とすれば、ダイヤモンド・プリンセス号で感染を拡げた新型コロナウイルスの由来もわかるかもしれない。根路銘さんを訪ねた初日の夜、私は投宿先のホテルでこの系統樹とクルーズの日程を照らし合わせる作業を試みた。

 ダイヤモンド・プリンセス号は、日本の三菱重工長崎造船所が建造した過去最大のクルーズ船で総トン数は11万5875トン。日本の最大級の護衛艦(いずも型)の6倍近い巨大船だ。

 船籍は英国、運営は米国で、今回のクルーズ「初春の東南アジア大航海」の費用は最安で25万円と通常の海外旅行パッケージ料金なみだった。客室、食事、ショーなどすべて含めて1日1万6000円で楽しめることもあって人気を集めたのだろう。この船にかぎらず大型クルーズ船の旅が身近な時代を迎えているだけに、今回の事態は今後のクルーズ船にありように多くの教訓をもたらしたと思う。

 今回のクルーズは、1月20日に横浜を出発し2月4日に横浜へ戻る16日間だった。

 寄港地は少なく、鹿児島、香港、チャンメイ、カイラン(いずれもベトナム)、基隆(台湾)、那覇の6ヵ所のみ。

 そこで、それぞれの寄港地では、いつ新型コロナウイルス肺炎が発生していたかなどを調べて付き合わせてみたが、乗客が寄港地で観光のため下船し、市中で感染したとは断定しにくい印象だった。

 たとえば、ベトナムでは中国で研修を受けた人が帰国後に感染していることが明らかになったが、感染者の都市と寄港地はだいぶ距離があり、市中感染の可能性はかなり低い。

 1月25日に香港で下船した乗客が感染元ではないかと言われてきたが、この乗客が咳をしはじめたのはクルーズ中の1月23日からだった。鹿児島を出た翌日で次の寄港地、香港まではまだ2日あったので、この2日間に感染が広がった可能性は大きい。

 この乗客は下船後の30日に発熱。新型コロナウイルスに感染していることが判明したのは2月1日だった。

 その日、クルーズ船は最後の寄港地である那覇に入港していた。

 沖縄観光のために下船した4人の女性乗客が利用したタクシーの女性ドライバーが、後に(13日)に新型コロナウイルスに感染したことが確認された。

 もし香港で下船した乗客の検査が速やかに行われ、感染情報がクルーズ船に迅速に伝えられていれば乗客たちの下船観光は制限され、女性ドライバーが感染することはなかったろう。

 それは、情報の迅速な共有が重要というGISAIDの願い、趣旨を思い起こさせる。

 横浜に帰着後、クルーズ船の乗客乗員およそ3600人は下船が許されず、船内に閉じ込められ、感染者は706人(約20%、延べ4089名の検査結果)に達し6人が死亡し、世界に衝撃を与えた(感染者の死亡率は0.85%)。

 もっとも乗客乗員のうち、無症状のウイルス保有者は延べ392名(55.5%)だったので、発症した人ははほぼ半数のみだったことになる。

 新型コロナウイルスを侮ってはいけないが、根路銘さんが言うように、強毒インフルエンザのウイルスと比べれば蚤のように小さな存在だということを物語っている。

 一方、このダイヤモンド・プリンセス号で感染拡大したコロナウイルスが、どこから入ったのかは不明のままだ。それが無用の疑心暗鬼や下船者への差別をもたらすことにもなっているのではないか。

  だが、GISAIDの「系図」からは、その一部を読み取ることができるのだ


ウイルスの旅路」を読みとる 
 沖縄取材の2日目、根路銘さんにこう尋ねた。

 山根 クルーズ船のコロナウイルスはフランスやイタリア、英国ともつながっていることに驚きました。

 根路銘 そう、欧州にも起源があることがわかる。

 では、英国やイタリア、フランスのコロナウイルスはどこから来たのか。

 それは中国です。中国から欧州に移動したウイルスがクルーズ船のウイルスとつながっていることがわかります。

 しかし、それを誰が船に持ち込んだかはわかりません。すでに感染していた人が横浜からクルーズ船に乗船したのかもしれません。感染しても自覚症状が出るまでの時間差が大きいからです。

 山根 中国が感染開始時から情報をすべて公開していれば、クルーズ船も安全策をとることができたのでは? 
 根路銘 GISAIDのリアルタイムに近い情報の公開と共有が目指すところがそれでしょう。

 山根 もし、多くのコロナウイルスに対応できるワクチンが実現すれば、クルーズ船の乗客はワクチン接種者に限る、という措置もとれますね。

 根路銘 まさに、私たちウイルス感染症の研究者に課せられた大きな課題ですが、そういう議論が出ていないのは残念です。

 山根 GISAIDの新型コロナウイルスの進化系統図は、3月に入って初めて明らかになったものですか? 
 根路銘 違います。この系統図はGISAIDが日々更新をしており、インフルエンザウイルスの専門家たちは日々チェックをしています。

 これには「2020-03-01_0400 UTC」と記してあります。日本時間の3月1日13時に更新されたものとわかりますが、このデータは連日、新たなデータが書き加えられているんです。

  もっとも、この系統樹を見たからといって、効果的な対策が可能というわけではない。しかし、少なくともそのコロナがどこから来たのかという「ウイルスの旅路」は読み取れます。船内に閉じ込められたままだった乗客の皆さんも、ウイルスの旅路の片鱗がわかれば少しは納得されるでしょう。
ウイルスの旅路」を読みとる 
 沖縄取材の2日目、根路銘さんにこう尋ねた。

 山根 クルーズ船のコロナウイルスはフランスやイタリア、英国ともつながっていることに驚きました。

 根路銘 そう、欧州にも起源があることがわかる。

 では、英国やイタリア、フランスのコロナウイルスはどこから来たのか。

 それは中国です。中国から欧州に移動したウイルスがクルーズ船のウイルスとつながっていることがわかります。

 しかし、それを誰が船に持ち込んだかはわかりません。すでに感染していた人が横浜からクルーズ船に乗船したのかもしれません。感染しても自覚症状が出るまでの時間差が大きいからです。

 山根 中国が感染開始時から情報をすべて公開していれば、クルーズ船も安全策をとることができたのでは? 
 根路銘 GISAIDのリアルタイムに近い情報の公開と共有が目指すところがそれでしょう。

 山根 もし、多くのコロナウイルスに対応できるワクチンが実現すれば、クルーズ船の乗客はワクチン接種者に限る、という措置もとれますね。

 根路銘 まさに、私たちウイルス感染症の研究者に課せられた大きな課題ですが、そういう議論が出ていないのは残念です。

 山根 GISAIDの新型コロナウイルスの進化系統図は、3月に入って初めて明らかになったものですか? 
 根路銘 違います。この系統図はGISAIDが日々更新をしており、インフルエンザウイルスの専門家たちは日々チェックをしています。

 これには「2020-03-01_0400 UTC」と記してあります。日本時間の3月1日13時に更新されたものとわかりますが、このデータは連日、新たなデータが書き加えられているんです。

  もっとも、この系統樹を見たからといって、効果的な対策が可能というわけではない。しかし、少なくともそのコロナがどこから来たのかという「ウイルスの旅路」は読み取れます。船内に閉じ込められたままだった乗客の皆さんも、ウイルスの旅路の片鱗がわかれば少しは納得されるでしょう。
進化という「遺伝子の複製間違い」
 
 山根 それにしても、なぜ同じ中国発の新型コロナウイルスなのに国や地域で違いがあるんですか? 
 根路銘 ウイルスの増殖とは、自分と同じ遺伝子を持ったものを複製することですが、その複製を間違うからです。

 コロナウイルスは、もともと変異しやすいRNA(リボ核酸)という遺伝子を持つタイプのウイルスです。

 ヒトの肺胞の細胞にとりつくと、外殻(エンベロープ)を脱ぎ捨てて、RNA(遺伝子、リボ核酸)という自分の設計図をヒトの肺胞の中で働かせる。もちろん、それに至るまでの初期の旅路では、上気道という鼻や気管支といった細胞への感染も行ってのことですが。

 子孫を増やすために自分は死ぬが、設計図だけは送り込むわけです。

 そして、人の細胞の中で材料をかき集めて子孫である複製をたくさん作らせます。こうして誕生した子孫が細胞からたくさん外に出ていくんです。外に出る時には、ちゃっかりと細胞の膜をちょうだいし自分の殻に利用して。

 そうして誕生した子孫たちには親と同じRNAも入っていますが、その複製を作る時にちょっと間違える。その間違いの部分を調べることで、どこで増えたものかという「ウイルスの旅路」がわかるんです。

 山根 コロナウイルスの大きさを、私がテニスボールで作った模型とすると、人の大きさは頭が岩手県の花巻市、足の先は福岡市になる。それほど小さなウイルスが、そんな精密な作業をしているとは驚くばかりです。

 根路銘 ウイルスはとてつもない仕事をしている。一方、大事なことは、この複製の間違いがウイルスの「進化」というものだということです。その「進化」によって、病毒性が強いものが出たり、感染性が低いものになったりする。

 それはね、地球に誕生した最初の微少生命体が、進化という「遺伝子の複製間違い」を重ねて数千万種という現在の生物世界を築き上げてきた、生物の地球進化史と同じことをしているのだということです。

 山根 非常に興味深いです。コロナウイルスとはいえ、その拡散は「進化」というダイナミズムと裏腹なんですね。

 ところで、GISAIDのウイルス系統樹ですが、これは親から生まれたちょっと顔が違う子孫たちの「つながり」を表現している? 
 根路銘 この図はウイルス遺伝子の型を見てつながりを描いたものでとても役に立ちますが、ウイルスだけを見ていてはいけない。

 ウイルスによる感染症は「ウイルスの旅路」を見抜かないといけない! 

  大きなウイルス感染症を抑え込むには「ウイルスの旅路とその顔色」を明らかにすることが第一なんです。




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新入社員を追いつめる老害上司。内定者ミーティングを欠席したら…

2020年05月23日 09時30分08秒 | 雇用と職のこと
新入社員を追いつめる老害上司。内定者ミーティングを欠席したら…


就職内定の大学生などを対象に採用した企業の多くは、親睦を目的とした懇親会、研修前のミーティングを行っている。だが、会社によっては開催の連絡が直前になる場合もあり、ほかの予定と重なってしまうことも珍しくない。 

5日後に内定者ミーティング開催のメールが届くも……

千田さん

 医療機器メーカーで働く千田喜直さん(仮名・28歳)の前職は、ダイニングバーなどの飲食店を展開する某企業。実は、卒業旅行と内定者のミーティングが重なってしまい欠席したという。 「メールが届いたのは開催の5日前。このとき私は卒業旅行でヨーロッパに来ていて、帰国はまだ一週間以上も先でした。そのため、どう考えても参加は無理でした」  

すぐにメールで参加できない旨をお詫びの言葉と合わせて送ったが、会社の担当者からの返信メールには「状況は理解したが参加してほしい」と書かれていたとか。事実上の強制参加とも受け取れる内容に、旅行を中断して帰国することも考えたそうだ。 「でも、帰国するには新たに日本までの片道航空券を買わなければなりませんでしたし、日程の半分も消化していないのにここで旅をやめることにも抵抗もありました。それでどちらの後悔のほうが大きいか自分なりに考えた末、旅を中止することのほうが後悔すると思い、やはりミーティングを欠席して旅を予定通り続けることにしました」  

それでも少しでも心象を良くしようと、メールではなく国際電話をかけて欠席することを直接謝罪。対応してくれたのはメールの相手の上司で「ミーティングの内容は後日メールで連絡するから卒業旅行を楽しんできなさい」との温かい言葉をかけてもらったそうだ。 


内定者ミーティングの欠席が許せなかった先輩社員
 おかげで欠席したことをあまり気にせず旅を続けることができたが、就職後の新入社員研修で千田さんに悲劇が襲う。ミーティング不参加を認めようとしなかった社員が研修担当で、事あるごとに彼に嫌味を言って絡んできたというのだ。  「『コイツは遊び(卒業旅行)を理由で内定者ミーティングをサボった不届き者。社会人としての自覚が足りない!』大勢の前で激しく罵ったんです。上司の方たちはほとんど顔を出さなかったので止めてくれる人もいないし、研修中の2週間は地獄でした。あまりに辛くて研修会場が逃亡して会社を辞めることも真剣に考えましたから」  

同期入社の仲間たちが励ましてくれて、なんとか研修を乗り切ることができたが、配属先は例の社員がいる隣の部署。同じ部署じゃなかったのは不幸中の幸いだが、毎日のように顔を合わし、「それがものすごいストレスだった」と話す。 「近くに上司がいるときはおとなしくしていましたが、居なくなった途端に『今日はちゃんと会社に来てるんだな』って嫌味の一言や二言は必ずある。隣の部署でこれですから同じ部署にならなくて本当によかったですよ」  

ちなみにこの会社を辞めたのは入社から丸3年が経った時期。その数か月前に異動を言い渡され、それがあの社員と同じ部署だったからだ。

同じ部署で働くなら辞めたほうがマシ
 「まだ正式な辞令が下りる前だったので、さっさと退職願を提出しました。とりあえず、新卒で入社してちょうど3年経つころだったから経歴にも大きな傷にはならないと思ったので。もちろん、もっと早い時期であの社員と同じ部署になるくらいなら、転職市場で不利になったとしてもすぐ辞めるつもりではいましたけどね(笑)」 

 そもそもの話、たった一度のミーティング欠席でなぜここまで粘着されたのだろうか。 「正直、私が知りたいですよ。ひょっとしたら同じような経験をしたことがあり、会社のミーティングを選んだから逆恨みしているのかもしれませんね(笑)」  

入社前の内定者の集まりにおいて、会社側は基本的に参加を強制することはできない。当日、ほかの予定などで来られなかった内定者がいたとしても目くじらを立てないでほしいものだ




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