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一人っ子はわがままになる、は偏見?専門家が解説

2021年05月13日 19時00分21秒 | 教育のこと

【質問】

一人っ子はわがままになる?[教えて!親野先生]

うちの子は一人っ子です。一人っ子は家で甘やかされているので自己中心的でわがままだとか、がまんしてきょうだいで分け合うことがないので人と分け合うことを知らない、などという話をよく聞かされます。一人っ子を育てるにはどんなことに気をつけたら良いでしょうか? (北海ママ さん:年長女子)



親野先生からのアドバイス

北海ママさん、拝読いたしました。 一人っ子に対する偏見がいまだに根強くあるのには驚かされます。 そういう話を聞かされる度に、一人っ子をお持ちの親御さんたちは不安な気持ちになることでしょう。 私は担任として600人以上の子どもたちを教えてきましたが、一人っ子は自己中心的でわがままだと感じたことはただの一度もありません。 また、ほかの先生たちからそういう話を聞いたこともないと思います。つい最近現場のベテランの先生たちとの会合があったので、5、6人に聞いてみましたが、そう感じているという人は一人もいませんでした。 地域・職場・親戚など、あなたの周りにも自己中心的でわがままな人は何人かいると思いますが、そういう人は一人っ子が多いですか? 私はそんなことはないと思います。 私は「一人っ子は自己中心的でわがまま」などという事実はまったくないと思います。これは、子育てや教育の世界によくある集団的勘違いのひとつに過ぎないと思います。 

一人っ子について、世間でよく言われるのは次のようなことです。

 (1) 一人っ子は子どものころきょうだいで物を取り合ったり分け合ったりする必要がなく、すべて自分の物になる。だから、分け合ったり自分が一歩引いて譲ったりする経験ができない。それで、大人になってからも分け合うという発想ができない。 

(2) 一人っ子は親にも祖父母にも甘やかされて、何でも本人の思い通りになることが多い。だから、世の中が自分を中心に回っているように思い、自己中心的でわがままになる。 

(3) きょうだいがいれば、自己主張したりけんかしたり、あるいは妥協したり仲直りしたりという経験ができる。それによって人間関係の調整力が育つが、一人っ子にはそれがない。だから、大人になって社会に出てからも激しい競争社会で生き残れない。 これらは一見理論的に見えます。 でも、人間というものはそんなに単純なものではないと思います。

 まず(1)についてです。 きょうだいの中で取り合いを経験していれば、たしかに分け合うことの大切さを学ぶかもしれません。でも、逆に、まず我先に自分の物を取るという意識が育つ可能性もないとは言えません。 一人っ子はいつも満たされているので、そもそも我先に自分の物を取るという発想がありません。だから、友達と自然に分け合ったり譲ったりできるようになるということもあるのではないでしょうか。


次に(2)についてです。 これも昔からよく言われる紋切り型の話ですが、そんなに単純なものではないと思います。 なぜなら、人間というものは、自分の心が満たされて初めてほかの人のことを思いやることができるからです。一人っ子で親や家族の愛情をたっぷり受けて育てば心が満たされます。それで、かえって人のことを思いやる余裕が出るのです。 


次に(3)についてです。 今は3歳くらいから保育園や幼稚園に行くことが多いと思います。ですから、きょうだいがいなくても、そういう場で人間関係の経験をすることができるわけです。 このようなわけですから、「一人っ子だから……」と悩む必要はありません。親が「一人っ子にはマイナス点がある」と思い込んでいると、それが実際マイナスに働いてしまうことがあり得ます。 たとえば、親が「一人っ子はわがままになる」と思い込んでいると、絶対そうならないようにということで「わがまま言うんじゃありません」と叱ることが増えます。 すると、子どもは愛情不足を感じるようになり、心が満たされなくなります。そういう状態では、友達を思いやることなどとてもできません。かえってわがままになるというものです。 

ところで、先ほど「きょうだいが多いと、まず我先に自分の物を取るという意識が育つ可能性もないとは言えません」と書きましたが、これも誤解しないでほしいと思います。 必ずそうなるというわけではありませんし、「きょうだいが多いと思いやりが育たない」などと言いたいわけでもありません。 要はそんなに単純なものではないということです。


一人っ子だからわがままになるとか、ならないとか……。 きょうだいが多いからわがままになるとか、ならないとか……。 そういうことで、即決まるものではないということを言いたいのです。 どんな環境も一長一短であり、完璧な環境などあり得ません。 その環境の長所を活かしつつ、同時に短所に気をつけ、必要ならばそれを補うということで良いと思います。 もし、一人っ子で人間関係を学ぶ機会が少なく、それによって友達力が弱くなりそうだと思うならそれを補う工夫もあって良いと思います。たとえば、いとこ同士で集まる機会を増やすとか、近所やママ友達の子どもとの関係を濃くするなどです。



きょうだいを育てる場合は、一人ひとりが本当に親の愛情を実感できるようにしてあげることが極めて大切です。 きょうだいの場合、甘えるのが上手な子と下手な子がいます。 叱られることが多い子と少ない子がいます。 親との相性もあります。 あるいは、親が勝手に「この子は大丈夫」と判断して言葉をかけたり手をかけたりする回数が少なくなっている子もいます。


 きょうだいの中には、人知れずさみしい思いをしている子がけっこういるものです。こういうことは絶対ないようにしてあげてください。これが、きょうだいを育てる場合の最大の留意点です。


一人っ子の子育てでもきょうだいの子育てでも、基本は同じです。自分が親や家族に愛されていると実感できるようにしてあげることが大切なのです。 これには、常に心を配ってあげてください。 ただ、親が愛情のつもりで行っている言動が、子どもにとってはその正反対のものにしか映っていないということも本当によくあることです。ですから、子どもの立場に立って振り返ってみることが大切です。 私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。 少しでもご参考になれば幸いです。 皆さんに幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール 親野智可等 教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。







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ワクチン接種後、新たに20~90代の男女20人死亡…累計39人に

2021年05月13日 18時30分04秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス
 厚生労働省は12日、新型コロナウイルスのワクチン接種後、新たに20~90歳代の男女20人が死亡したと公表した。接種との因果関係について厚労省の有識者検討会は、9人を「評価できない」、11人を「評価中」とし、現時点で接種に対する重大な懸念はないと結論づけた。 

【写真】ワクチン副反応、2回目のほうが多い…青森県立中央病院

 死亡例は7日までに報告されたものを集計した。同日までに約438万回の接種が行われており、死亡例の累計は39人となった。

 一方、2日までに、国際基準に基づくアナフィラキシーと判断されたケースは計107件。約382万回の接種が行われており、接種10万回あたりの発生頻度は約2・8件となった。


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新型コロナの後遺症 症状と頻度は?

2021年05月13日 18時00分55秒 | 医療のこと
厚生労働省より新型コロナに罹患した患者さんの後遺症についての調査を行うという発表がありました。 


コロナ元患者2千人の後遺症調査 厚労省、8月から実施
新型コロナは一般的にどれくらいの期間をかけて回復するのでしょうか。 
また、新型コロナの後遺症はどれくらいの頻度で起こり、どのような症状があるのでしょうか? 


新型コロナの一般的な回復過程は?
流行当初の中国からのデータでは、新型コロナウイルス感染症は8割が軽症、約14%が中等症(酸素投与・入院が必要)、約5%が重症(人工呼吸管理など集中治療が必要)とされます。 

そして中国からの報告では、持病や年齢によってばらつきはあるものの、軽症では約2週間、中等症・重症では約3~6週間くらいで回復していくとも言われていました。
 
しかし、アメリカの新型コロナ患者350人を対象とした調査では、診断後14から21日までに元の健康状態に戻った人は軽症患者の64%と入院(中等症以上)患者の39%であったとされ、中国で言われていたよりも回復には時間がかかるようです。 

どうやら新型コロナ患者では一定の割合で完全には回復せず、症状が続くことも分かってきました。 

新型コロナでも後遺症がみられることがある?
新型コロナから回復された方を外来でフォローアップしていると、ときどき慢性症状に悩まされている患者さんがいらっしゃいます。 
「体がだるい」「胸が痛い」「息苦しい」「動悸がする」などといった症状を訴えられる患者さんが多い印象です。 

しかし、検査を行っても特に異常は見られず、新型コロナ後のいわゆる「コロナ後症候群(post-COVID-19 syndrome)」ではないかと仮診断し経過観察を行っていました。 


そんな中、2月下旬から3月にかけて大規模な流行がみられたイタリアから新型コロナの後遺症(コロナ後症候群)に関する報告が出ました。 
急性期と亜急性期~慢性期の新型コロナ患者の症状の頻度(doi:10.1001/jama.2020.12603)日本語は筆者

これによると、新型コロナから回復した後(発症から平均2ヶ月後)も87.4%の患者が何らかの症状を訴えており、特に倦怠感や呼吸苦の症状が続いている方が多いようです。 


これは私の外来での実感と一致します。 
その他、関節痛、胸痛、咳、嗅覚障害、目や口の乾燥、鼻炎、結膜充血、味覚障害、頭痛、痰、食欲不振、ノドの痛み、めまい、筋肉痛、下痢など様々な症状がみられるようです。 


32%の患者で1~2つの症状があり、55%の患者で3つ以上の症状がみられたとのことです。 
4割の人が生活の質が低下していると答えており、新型コロナから回復した後も苦しんでいる方が多いことが分かります。 
コロナに罹るだけでもぴえんなのに、後遺症まであるなんて、ぴえん超えてぱおんです。 


ただし、この報告はイタリアの1施設からの報告であり、すでに症状がなくなっている人よりも、なんらかの症状が残っていて長く外来に通院し続ける理由のある人の方が多く研究に参加しているために、後遺症の頻度が多く見積もられている可能性があります。 

加えて、どれくらいの期間こうした症状が続くのかも明らかではありません(例えばライム病やデング熱では慢性症状が数ヶ月~数年くらい続くことがあります)。 
また研究参加人数も143人と少ないため、より大規模な研究の結果が待たれるところです。 

半数以上が退院1ヶ月後も呼吸機能が戻らない
この他にも新型コロナから回復した後も後遺症が残っている事例が報告されています。 
中国の孫文大学第五附属病院からの報告では、新型コロナウイルス感染症で入院していた患者57人が退院した1ヶ月後も、半分以上が呼吸機能に何らかの異常が残っているとされます。 

呼吸機能に関する後遺症はこれ以外にも多く出ており、特に重症であった患者さんでは、退院1ヶ月時点で肺機能低下がみられる頻度が高いようです。 
この報告は重症度の高い症例が多いため「新型コロナになったら半分が呼吸機能が戻らない」というわけではなく、「重症例では半数以上に退院1ヶ月後も呼吸機能の後遺症がみられる」ということかと思います。

 
1割の患者で嗅覚・味覚異常が戻らない

嗅覚・味覚異常は2020年3月以降に注目され始めた新型コロナに特徴的な症状ですが、この嗅覚・味覚異常も回復後少なくともしばらくの間続くようです。 
新型コロナ患者を対象とした嗅覚・味覚異常に関する調査では、発症から 4 週間後の時点で 48.7%の患者が嗅覚・味覚異常が完全に回復し、40.7%が完全には良くなっていないものの改善しており、10.6%は嗅覚・味覚異常が続いているまたは悪化していると回答しました。 
つまり1割の患者では1ヶ月後も嗅覚・味覚異常が続いているということです。 

ちなみに私は鼻茸があるため10年以上嗅覚がありません。だからどうということはないんですが。 
回復後に脱毛がみられる患者も
この他にも筆者は多彩な症状を訴えられる新型コロナから回復した患者さんを経験しています。 
中には「毛が薄くなってきた」と訴えられる患者さんもいらっしゃいます。 
まだ論文化はされていないようですが、海外でのいくつかの記事ではすでに紹介されているようです。 


Hair loss, vertigo and vomiting: The effects of ‘long-tail’ coronavirus
Can stress linked to COVID-19 lead to hair loss or balding?
脱毛はエボラ出血熱やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染症の後遺症としてみられることがありますが、新型コロナでも稀にみられるようです。 


新型コロナの後遺症を防ぐためには新型コロナに罹らないことが一番
新型コロナは感染したときだけでなく、回復した後も私たちを悩ませる恐ろしい感染症です。 
新型コロナの後遺症を患わないためには、新型コロナに罹らないことが一番です。 

東京都をはじめ都市部では感染者が増加していますが、「手洗い」「咳エチケット」「屋内でのマスク着用」「3密を避ける」といった感染対策を今一度徹底しましょう。 

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菅総理と検察が安倍氏に迫る「政界引退」 「安倍前首相秘書ら聴取」の舞台裏と今後の行方を読み解く

2021年05月13日 17時00分35秒 | 政治のこと


シェイクスピアの惨劇が現代日本の政治状況の中で甦りつつある。創作前期の史劇群から後期の悲劇群への橋渡し作品となった『リチャード3世』の主人公は、権力への野心だけを頼りに実兄をはじめとする親族や臣下を冷酷に粛清し尽くし、王座に上り詰めていく。

 権力のために、自らが殺した皇太子の未亡人を口説き落として妻とし、薔薇戦争の最後に殺されるまで、ただ権力だけにしか関心のなかった男。

 現代の「リチャード3世」は誰なのか。私は今、あえて名指しすることはしないが、11月23日、勤労感謝の日の読売新聞朝刊1面を見た読者は意外な驚きを味わい、政界関係者はある種の戦慄を味わったのではないだろうか。

 1面左肩にあるその見出し「安倍前首相秘書ら聴取」という記事の書き出しはこうなっている。

 安倍晋三前首相(66)側が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、安倍氏らに対して政治資金規正法違反容疑などでの告発状が出されていた問題で、東京地検特捜部が安倍氏の公設第一秘書らから任意で事情聴取をしていたことが、関係者の話でわかった。
 これに続く文章を読んでみると、さらにこうある。

 特捜部は、会場のホテル側に支払われた総額が参加者からの会費徴収額を上回り、差額分は安倍氏側が補填していた可能性があるとみており、立件の可否を検討している。
 この日の朝日新聞1面は、新型コロナウイルスの日本の死者総数が2000人を超えたというニュース。安倍氏の公設第一秘書が地検特捜部から事情聴取を受けたという記事はどこにも見当たらない。朝日だけでなく、毎日や東京などどの新聞にもない。つまり、読売のスクープである。

 私に入ってきた情報によると、この読売やNHKに対して、首相官邸からリークがあったのだという。首相官邸の主は言うまでもなく菅義偉首相。9月にあった自民党総裁選の前に繰り広げられた党内暗闘を制して権力の座を手中にし、自ら官房長官として仕えた安倍前首相の政治を全面的に引き継ぐと公言した首相である。

 その首相を主にした官邸が、前首相を一気に落とし込むブラックニュースを、それまで安倍政治にほとんど忠実に従っていた新聞界と放送界の両雄に「嬉々として」流した――。

 いま、「嬉々として」とあえてカギカッコをつけたのは、この様態は私が推測した部分であり、実際には「嬉々として」だったのか「冷静に」だったのかはわからないからだ。むしろ、菅政権の性格から推してみると「冷静に」とか「冷酷に」とかと形容する方が正確かもしれない。

続きはwebで

論座
2020年11月28日


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展示会、本日は終了

2021年05月13日 16時22分37秒 | いろいろな出来事
展示会は明日、5月14日金曜日まで開催です。
毎日、数千人の参加者でコロナ感染はないようです。
ちゃんと対策をとれば、
コロナも大丈夫という今後の指針を示しているような有意義な会です。

講演会は、盛況ですね🍀
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