ローマ人の物語Ⅸ 賢帝の世紀
2000年9月30日発行
塩野七生 著
新潮社
賢帝の世紀ということで、まずトライアヌス帝から取り上げている。
しかしまず最初に「読者へ」ということで、今回の巻での困惑を伝えていた。
というのも、今までなら、タキトゥスなどの文献があったものの、この巻ではそのようなメインとなる文献が残っていないからだ。
しかしトライアヌス帝の時代は「まれなる幸福の時代」となる。
それを実証するのは、ただの一行のみである。
そしてその一行を、考古学・碑文・通貨・造形芸術・パピルス文書などにより実証されてきた、とのことだった。
このような歴史家の嘆きを読むと、改めて、歴史をさかのぼることの難しさを感じる。
数少ない資料、それもいろいろな見方、立場の違いを理解しつつ、なおかつ表面的に現れるものだけなく、深層心理まで読み込みまなければならない。
そして寄せ集めた断片を、最後は歴史家の「直感」と言うべきもので結論づけなければならないのだから。
2000年9月30日発行
塩野七生 著
新潮社
賢帝の世紀ということで、まずトライアヌス帝から取り上げている。
しかしまず最初に「読者へ」ということで、今回の巻での困惑を伝えていた。
というのも、今までなら、タキトゥスなどの文献があったものの、この巻ではそのようなメインとなる文献が残っていないからだ。
しかしトライアヌス帝の時代は「まれなる幸福の時代」となる。
それを実証するのは、ただの一行のみである。
そしてその一行を、考古学・碑文・通貨・造形芸術・パピルス文書などにより実証されてきた、とのことだった。
このような歴史家の嘆きを読むと、改めて、歴史をさかのぼることの難しさを感じる。
数少ない資料、それもいろいろな見方、立場の違いを理解しつつ、なおかつ表面的に現れるものだけなく、深層心理まで読み込みまなければならない。
そして寄せ集めた断片を、最後は歴史家の「直感」と言うべきもので結論づけなければならないのだから。
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