中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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広い視野で見ることが大切

2015年02月18日 | コンサルティング

「危ない!」

今日の夕方、北関東のある街から高速バスで東京駅へ戻る時のこと、高速道路で前を走る車が、千鳥足ならず瞑想運転?とおぼしき運転をしていました。

帰宅時間のラッシュアワーに加えて雨天ということもあり、高速道路を走る車のスピードがどんどん落ちて、やがてノロノロ運転になっていました。

「あ~あ、渋滞か。早く帰りたいのに」と思いながらふと前方を見ると、ノロノロと前を走る一台の車を遠巻きにして、前後と隣の追い越し車線を車が走行しているのが目に入りました。でも、よく見るとノロノロと走っている車の様子がちょっと変なのです。

既に夕闇で他の車はライトを点灯しているのにもかかわらず、その車はライトをつけるわけでもなければ、車線変更のためのウィンカーも出しません。さらにはフラフラと追い越し車線に近づいては離れることを繰り返したり、たびたび他の車とは異なるタイミングでブレーキを踏んだりしています。

挙動不審なこの運転に対して、一体何が起きているのだろうと同僚と話をしていると、それが聞こえたのか、バスの運転手が「前を走る車は、どうやら居眠り運転をしているようです。雨が降っているのに窓を開けているし、ブレーキを踏むタイミングが明らからにおかしい。近づくと事故になる恐れがあるので、一定の距離を空けて走行をします」と話してくれました。

その後もしばらく、同じような状態が続いていたのですが、やがてその車は走行車線から離れ路肩に車を寄せて止まりましたので、バスはようやくその車を追い越すことができました。

そこに至るまで、その居眠り運転と思しき車に一定の距離を設けて走ったために、バスのスピードは明らかに落ちました。バスの後ろを走る車は、この状況が見えないためか、途中で数台の車がバスを追い越しましたが、バスを追い越した途端に事態がわかるのか、その後居眠り運転と思しき車から距離を空けていました。

一般車と比べ、バスは運転席の位置が高いのでより遠くを見通すことができますが、バスの後ろを走る一般車にはそこまで先が見えませんので、このような状況になったわけです。

この事態を見ていてあらためて思ったのは、「事の次第を見る時には、通常の目線よりも一つ上の目線にして視野を広げないと、全体像をつかむことができない」ということです。

今見えている範囲だけでものごとを判断するのでなく、目線を上げてちょっと高いところから見たり違ったアングルから見ることが大切です。もし物事に行き詰まったりした時には、一旦そこから離れて眺めたり、上から俯瞰して見ることが大切なのだと思いました。

ところで、件の車ですが、最終的に無事に高速道路から下りられたのかどうか?私自身は無事に到着することができ、あの光景を思い出しながら、バスを降りてホッと胸をなでおろしたのでした。

(人材育成社)